推しの子の異母兄   作:もこもこ@

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123 高校入学

「おわー!! ふたりとも、クラスメイトなんだ! よろしくね」

「こちらこそよろしく」

「よろしくなー」

 

 星野ルビーはイチゴプロ所属のアイドルである。

 アイドルグループB小町に所属しており、二代目としてバリバリセンターをやり続けている人気アイドルである。

 一つのことに一直線でやるとなったときの爆発力は誰にも負けないスーパーアイドルであるが、反面興味がないことは後回し、投げ捨てると言った暴挙が目立つ。

 

『勉強なんてやらなくても死なないけど、楽しいことは死ぬ前にやっておかなきゃ後悔するんだよ!』

 

 中学生になったルビーが8月後半に宿題をやったかと確認したアクアに返した一言である。

 これはひどい。

 

 更に酷いのは周りの環境で、猫っ可愛がりを継続しているアイがいることである。

 かく言う彼女自体が学歴を投げ捨てており、大切なことは学校以外にもあるを走りきっている身である。

 アイドルとして成功もしている今、確かに中途半端に勉強をするより、ダンスや演技の練習を頑張ったほうが効果的なのも間違っていない。

 

 いないのだが……

 

「……最低限の学力はあったほうがいいよ。社会に出てからもっと勉強しておけばよかったって思うシーンは多いし」

 

 頭いいキャラを演じるときに困るんだよなあ。言い回しとか。

 台本の漢字読めなくて困る役者は結構いる。

 努力の割り振りが普通と違うので普通の人ができることをできない人が多い。

 

「高校通うんでしょ? 授業の時間意味がわかんないと暇になるよ。わかると結構面白いし、演技のときも理解が深くなったりするし。知ってれば知らないフリはできるけど、知らないと知ってるふりって難しいからさ」

 

 将来の進路は聞いていないがアイのようにマルチで活躍するなら年齢的に『普通の高校生』を知れる現場でもある。

 

 こうして原作より忙しいながらも合間でアクアやすでに中高の勉強の記憶が怪しくなっており説得力にかける俺も勉強に付き合い……効果があったのかなかったのかはわからないが、無事にルビーちゃんは陽東高校に入学が決まった。

 

「おい、一人で走っていくなよ」

 

 あえて原作と違うところを上げるとすると、アクアもまた芸能科に入っているということである。

 まあ、裏方の勉強をしていた原作と違い、アクアはモデルとして、役者としてもうそれなり以上の知名度を誇っている。

 学校の敷地に踏み入れた瞬間からその顔の良さに双子はそれぞれのファン層から一瞬で認識された。

 

 そもそも、SNSで発信していたこともあり、『本当にいるんだ!』と話題になった。

 芸能科どころか一般からも遠巻きながら視線が飛んでいる状態である。

 

 そこにもう一人、B小町と『美少女という言葉を聞いたら殆どの人が思い浮かべる』と言われるほどの顔面の整っている不知火フリルが集まれば効果は倍丼である。

 そしてそんな中に交ざってしまったアクアはその瞬間に方方に敵を作った。

 悲しいかな、高校の男友達を作る難易度が爆上がりした瞬間であった。

 

 芸能科の高校に実はワクワクしていたアクアの願いは打ち砕かれたのであった。

 

「おー、お兄ちゃん」

「あ、アクアおにーさん」

「ん? ……んー」

 

 アクアの姿を見つけ、ぱっと明るい声をだした寿みなみに何かを感じた不知火フリルはそっと立ち位置を自然に変え、みなみをアクアに寄せた。

 そうと知って見ていなければ気づかないほどの自然なミスディレクションである。

 いつの間にかルビーとフリルが話に盛り上がり、アクアとみなみが話し合う構図になっていた。

 

「B小町二人が一緒に学校に通ってるってやばいな」

「あは。ミミちゃんはおらへんのですけどね」

 

 B小町は三人のグループだが、この場にいるのは二人だけである。

 ミミこと吉住未実はアイドルやることになったのがびっくりなくらいにお家が好きなこもりがちな少女である。

 だが、承認欲求は高めでチヤホヤされると弱いので、ダウナーモードに入った時はルビーとみなみが両脇で元気づけて復活させる様が、事務所では恒例になっている。

 

「あいつまじで高校に通わないんだな……ロックな奴め」

「引きこもってるだけですけどね。わたしたちが登校の間はゲームできる~って」

「……いつもどおりか。アイドル後が一番不安なんだよな……大丈夫か?」

 

 困った妹がいる同士ということと、裏方の苦労をよく知ることもあり、アクアとミミの兄である吉住シュンはちょっとした連絡を取り合う仲ではある。ちょくで会うと吉住兄はアクアの顔の輝きに焼かれる! と会話がうまく回らなくなるため、LINEベースの付き合いである。

 友達と言いたいが言い切れない距離かつ、仕事の使いもあるせいでなんとも言い難い相手であった。

 

 

 **

 

 

 そんなこんなで目立つ彼女たちだったが、そこにさらなる爆弾が追加された。

 

「づたりともおお! いいにゅうがくしきだったよおお……」

 

「泣く要素ないだろ……」

「あはは。お姉ちゃんめっちゃ泣いてる!」

 

 出産が近づいており、服ではごまかせないお腹を膨らませた先代B小町のセンター、星野アイの登場である。

 

 双子の中学の卒業式にも参加しており、ドラマばりの大号泣をしていた。

 しかも、ドラマと違い、綺麗じゃないガチ泣きをしていたので周りは『うわっ』という反応を見せていた。

 今回も大体はそうだったが、大きくなったお腹を見て混乱しているような欲情しているような目を向けるクラスメイトを見て、アクアはさっと視線の間に入った。

 

 そのことを後で告げられ「なるほど」と意味深に頷いたアイだったが、今回はめっちゃ泣いている割に綺麗な泣き顔だった。

 いま写真を取られても人気が上がる。

 それだけ絵になる力があった。

 

 そんなアイの集合で一行の女性率がさらに上がった。

 姫川大輝も斉藤壱護もさすがに入学式には参加しなかったので、女性率は一切下がらなかった。

 勇気なのか胆力なのか、何かが溢れている名前も知らないクラスメイトを名乗る人間が、「写真いいっすか」と言いよってきたので、アクアは冷静に追い払った。周りからはなぜか独り占めをするハーレム野郎と責めるような視線が投げられ続けた。

 誰も彼もが見られる仕事をしているせいか全く気にしておらず、貧乏くじはアクアだけだ。

 

 そのせいなのか、アクアは結局入学式では男と一人も仲良くなれなかった。

 

 更に不幸にも数日仕事がもりっと入っていて、久々に登校した頃にはクラスの仲いい同士が出来上がっており、難易度は日々上がるだけだった。

 反対に妹は新しい友人もたくさん作っており、LINEにはクラス女子の半分以上の名前が追加されていた。

 

 

 

 アクアは驚愕した。

 

 

 

 




 なお、アクアルビーアイと星野同士の集まりであるが、正確には星野ルビー、星野アクアは斎藤夫妻に引き取られており、法的には姓は斎藤になっている。

 憧れの姉の姓を借りて芸名では星野を名乗っている……という体になっている。(少なくとも本作では)

 そのため、学校では斎藤が正しいのだが、芸能科であることもあり、芸名で呼ぶのが慣習であることもあり、入学から卒業まで彼らが斎藤の姓で呼ばれることはなかった。

 多分、原作でも戸籍は斎藤夫妻の子どもになってるだろうし、姓は斎藤ですよね? 
 だからこそ、二人は芸名で”星野”って名乗っている……気がします。

 お母さんとは言えないから姓は星野がいいなとか言ってアクアは子役名を星野アクアってしたと思えばかわいいですね! 
 星野アクアマリンにしなかったわけですけどw

 アクア「通名を使い続けた実績があれば改名の届けを受理してもらえる余地が……!」

出番が多いと嬉しいキャラは?

  • 星野アイ
  • 星野ルビー
  • 星野アクア
  • 有馬かな
  • 黒川あかね
  • MEMちょ
  • 寿みなみ
  • 不知火フリル
  • 鮫島アビ子
  • 吉祥寺頼子
  • ツクヨミ
  • かぐや様のキャラ
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