今頃クソ肉ダルマがあの普通科の雑魚相手にチンタラ試合してるだろう。…あ?控室の前に誰か居やが……。エンデヴァー?
「やぁ、君。爆豪くん…だったかな?次はウチの焦凍と対戦する…」
部外者だろ?なんでこんなとこまで来てんだプロヒーロー…。…クソ肉ダルマを見慣れてるせいでテレビとかで見る時はそうは思わなかったが…実物は結構ゴツいな?それにそこそこの歳のくせしてキレのある筋肉してやがる。肩にガスコンロでも乗っけてんのか?…つか、何の用だ?ワイロでも送って半分野郎を勝たせたいってか…?「それは違うな」…!?コイツ…!
「おっと済まない。職業柄つい癖でな。長年ヒーローをやっていると自然と相手の考えていることが…なんとなくだが、分かるようになるものだ。君を脅したり金品で八百長をさせようと言うわけでは無い。…むしろ逆だ。」
「逆…?」
「君の個性は素晴らしい!あのスピード、そして火力!トップヒーローである私から見ても下手なヒーローよりは戦闘力に関してだけは申し分ないと言って良いだろう。そんな君ならば焦凍の氷なぞ簡単に対処できるはずだ。」
何が言いたいんだ?このおっさん…
「焦凍は未だに戦闘で左を使わないなどと…ガキじみたことを言っていてな。最高傑作として産まれたはずなのになんと勿体ない。」
…話が長ェ。
「…おっと済まない。要約するとだ…。思わず左を使うくらいにコテンパンに打ちのめしてやってほしい。私がやってもダメだ。格が違いすぎるからな。同級生の君にやって貰いたい。」
なんだ、そんなことかよ
「…無論そのつもりだ。」
「そうか!ありが…」
「勘違いすんな。舐めプ野郎やテメーの為じゃねえ。俺が、アイツよりも、誰よりも強いってことを証明する為だ。」
…あ?なんでこのおっさん笑ってんだ?気色悪いな。
「ふふ、いや、No.2のこの俺をテメェ呼ばわりするとは思わなかったからな、これは将来が楽しみだ。是非君の強さを証明してくれ。それでは失礼する。」
…どんな家庭してんだ。アイツ…。
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「握手はしねぇのか。爆豪」
「しねェよ、雑魚。」
「そうか」
『スタート!』
開幕は特大氷のブッパか?いや…地を這う氷か!
「避けたか。」
「当然だ」
俺に空中を飛ばせてその隙を突こうってか?雑魚が…発想が見え見えなんだよ!
「…チッ。正面と下の両方を迎撃すんのかよ」
初手は地を這う氷で俺を飛ばせ、次手は正面と下から同時の攻撃。成程悪かねェ攻撃だ。…相手が俺と言うことを除けばなァ…!!一気に距離を詰めて…勢いを乗せた蹴りだッ!
「ぐっ…!?」
「爆破をお前に直当てしない理由、教えてやろうか半分野郎。テメェみてーな舐めプじゃなくてお前を回復させねー為だよ!」
「…!知ってたのか!?」
馬鹿が、カマかけたんだよ。タコ腕みてーな特大氷を蛙女にやらなかったのは恐らく体力の温存だ。タコ腕は下手な氷なら膝の複製で破壊できるが蛙女には無理だろうからな。俺も強い爆破を起こせば腕が痛むように…コイツもなんらかの悪い影響があるってのはなんとなく想像がついていた。氷を作る個性…周りの熱を奪って氷にしてんのか、自分の身体を冷やして氷を作ってんのか知らねーが…さっきの回答を見るに奪った熱で体が熱くなる訳じゃ無ェらしい。だが…俺の爆破の熱で回復するなら…左の炎を使えば解決する訳だ。アイツは馬鹿の一つ覚えみてーに氷をチンタラ出してきてるが…目に見えて氷は小規模に、更に体の動きも鈍い。
「どうした半分野郎。へばっちまったかァ!?そうだよな、個性の使いすぎで身体が冷えちまってるもんなァ!」
「く…」
「使えよ、左をよ。テメェの家庭事情なんざ知らねえからよ」
舐めプしたままじゃ意味が無ェ、あのクソ肉ダルマをも超えて俺が1位になるためには…!
「親父に何か吹き込まれたか…?ムカつくな…!」
「ムカついてんのはこっちだ。このまま舐めプのお前に完封勝利を納めても意味がねーんだよ。それとも本気出して負けるのが怖ェか!?」
まだウダウダ考えてやがるな…なら、もう個性なしでもボコボコに出来るって見せ付けてやる…!
「ッ!」
随分とろい氷だ。ただのダッシュで余裕で躱せる!それに動きが随分鈍い!コンビネーションパンチを顔面に向けて放つ!
「強い個性にかまけて接近戦は素人だな。腹がガラ空きだぞ半分野郎!オラァ!」
「かはッ!?」
無様に転がってろ、雑魚が。
「テメェ…なんのつもりだ!」
「今のテメェなんざこの俺が個性を使うまでもねぇって言ってんだよ。わかんだろ?」
「俺は…アイツとは…」
この状況で余所見…ありゃエンデヴァーか。ったく下らねェ…!
「どこ見てんだァ?テメーの相手は俺だろうが!」
無様に転がる舐めプ野郎の腹に蹴りをブチ込む!これでもまだ足りねぇかよ…!
「テメェはテメェだ!エンデヴァーじゃねェ!!」
もういい、リンチは趣味じゃねェし終わらせる。
「そう言う舐めプはよォ…俺に傷の一つでも与えてから言えってんだよ!!」
完膚なきまでの勝利…最後に爆破を…あ?これは…熱…!?
「人が気にしてるトコにずけずけと…!」
燃えてやがる…!そうかよ、やっと本気になりやがったか…!
「ごちゃごちゃ言うな!…テメェの!個性だろうが!!」
今の蹴り…身体のキレが戻ってやがる、やはり体が冷えるデメリットは炎の熱で踏み倒せるらしい。チートじゃねえか
「どうなっても…知らねーぞ…!!」
ここに来て特大氷か?だが、俺の爆破なら吹き飛ばせる!…次はなんだ?流石の半分野郎も無駄になる特大氷連打は無ェはず…氷と炎なら………特大氷で冷えた空気を莫大な熱で暖めたら……?
…!面白ェ!まずは足場を固定する…!爆破で穴を掘って反動に備えて…!
「膨冷…熱波ッ!!」
コイツの本気を…俺の本気で吹き飛ばす!!
「特大…爆破ァ!!」
中々の爆発だったが…俺の爆破が多少空気を暖めてた事と…俺に準備する暇を与えたのが敗因だったな。
「厄介な技使いやがって…半々野郎。」
「…俺の負けか。結局傷一つつけられなかったな…」
「たりめーだ雑魚が。初めて本気出したテメェより俺の方が強いに決まってんだろ」
場外の…壁まで吹っ飛ばしてやった。あとはあのクソ肉ダルマに勝てば俺が一位だ…!…あ?
「なんだその手は」
「悪ィ、手貸してくれ。立て無ぇ」
…チッ!
「だらしねえ…さっさと立て」
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ヒーロー実習の授業じゃ2対2だった。それに丸顔に照準を向けて護らせるという作戦だった。それじゃあ俺がアイツに勝ったとは言わねえ。だからだ…だから今日、俺はコイツに勝つ。例えそれがルール上の勝利でもまずはそこからだ。
「かっちゃん、やっぱり決勝戦まで上がってきたね。」
「当然だ。俺が一位になる。」
「負けないよ。今度こそ」
…?俺が一度でもコイツに勝ったことがあったかよ…?
「ふふ、かっちゃんはそういう奴だったね。でも、僕も結構負けず嫌いなんだよ」
「ごちゃごちゃ五月蝿え。今からやり合えば勝ち負けはハッキリするだろ。」
差し出して来た手を払いのけれず掴まれた。チッ…!
『スタート!』
…アイツは立ったまま動かねェ。何考えてる…?
「かっちゃん、提案があるんだけど。」
瞬間、クソ肉ダルマは俺の目の前に拳を振り下ろした。…セメントスが直したってのにまた穴が空いてやがる。
「轟くんに使った特大爆破、僕にぶつけてみてよ。」
「…舐めてんのか」
「舐めてるのはかっちゃんの方だよ。特大爆破以外で僕に有効打を与え得る攻撃があるの?」
ムカつく言い方だ…!
「ほら、穴は作ったから、ぶつけてみなよ。」
「そんなに死にたきゃ殺してやるよ!!!」
肩が外れそうになるとか、腕に激痛とか、関係無ェ!全力でブチかます…!
「特大…爆破ァ!!」
「…流石はかっちゃん、すごい威力だ。僕じゃなきゃ髪の毛一本残ってないだろうね」
…パンイチで…サイドトライセップスを決めたクソ肉ダルマが立っていた。クソ肉ダルマはポージングをダブルバイセップスフロントに変えると白い歯をチラつかせてくる。
「パンツ以外燃え尽きちゃったけど…勝負あったね」
いや…まだだ…まだ負けてねェ…!
「往生際が悪いよかっちゃん」
瞬間、踏み込んできての蹴りを跳んで躱す。すぐに両腕を頭の上でクロスさせ、踵落としを防ぐ。
「よく止めたね!」
「止められると分かっての威力だろ…!」
こんなものをまともに頭に食らったら恐らく首の骨はバラバラに飛び散っていただろう。だが、この時を待っていた…!クソ肉ダルマ、確かにその鍛え抜いた圧倒的筋肉の身体には弱点が無いように見える。しかし…弱点はある。圧倒的鍛錬により研ぎ澄まされ、人智を超越した視覚と聴覚!テメェを倒すために編み出した特大爆破とは別の爆破を…喰らえッ!
「
「…ッ!?」
火力ではなく、音と光に特化させた爆破だ。
「どうだァ!?クソ肉ダルマ!テメェの良すぎる眼と耳にモロ喰らった気分はよ…!!」
「な、成程…!こ、これは…凄まじい…!」
お得意の筋肉探索は確かに空気の微細な振動を肉体でキャッチするものだ。だが、さっきの特大爆破で空気中には瓦礫が舞っている…!授業の模擬戦で判明した感知の穴だ!激しい爆破の直後は感知の精度が鈍る!目も耳も封じられてるなら特に!今この一瞬お前は俺を感知できてねェ!!
「くっ…!」
テメェがいかに重くても、場外に投げ出すくらいなら俺にでもできらァ!!
「
「これはッ…!?」
爆破による回転力を乗せた投擲ッ!これなら…!
「…!」
『緑谷くん場外!よって、優勝は爆豪くん!』
爆発式カタパルト、本来はAB対抗戦で見せる技ですがこの時期から使用してます。そして本作の緑谷は基本的に主人公としての役割を放棄しているので轟オリジンイベントは爆豪がこなします。
そして地味に対爆豪で黒星続きの緑谷