無個性『筋肉』   作:ベルゼバビデブ

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先に謝罪を。
9/2にトレーニング11と12を同時投稿してしまっているのでどちらかを飛ばしてしまったよ
と言う人は見直していただければと思います。


トレーニング13 これは…アンチ筋肉読心術!?

「…では次の議題。ヒーロー課では例年だと対ロボットでの実技試験を行なっているけれど、ヴィラン連合の事もある。だから提案があるのさ!」

 根津校長の言葉に教員が一斉に根津校長を見た。提案とはなんだろうか。

「よくぞ聞いてくれたオールマイトくん!」

 いや、まだ何も言ってませんが…

「兎に角、生徒達対教師による実技試験を考えているのさ。」

 すると、ヴィラン連合のこともあり、対ヴィランについてより実践的な試験の方が合理的だと相澤くんが賛成の意見を出していた。どうやらB組のブラドキングも同意見のようだ。A、B組双方素晴らしい生徒達が溢れるクラスだとは思うが対ヴィラン…つまり対人戦においてはまだまだ危ない生徒は多い。A組で言えば上鳴少年や芦戸少女がその例だ。B組だと鎌切少年が上がるだろう。そんな子では無いと分かっているが、少しの調整ミスで簡単に人の命を奪いかねない。にもかかわらず「取り敢えずブッパ!」と考えていることが多々ある。爆豪少年のように状況に応じて火力を調整するなどは苦手な様子。それではヴィランを誤って殺害しかねない。緑谷少年はああ見えてちゃんと寸止めや力加減が出来るタイプの脳筋なのでその辺は問題ない。…はずだ。きっと。

 脳筋で思い出したがブラドキング…今日も良いキレをしているな。肩に黒板でも乗っけてんのかい?

「…というわけで轟と八百万は俺が個性を消して相手します。」

 おっと、私がブラドキングの筋肉を褒めている内に話が進んでいたらしい。いけないいけない。

「では次にオールマイトの担当ですが…緑谷と爆豪の相手をお願いします。」

 相澤くんの発言に私は頷く。まぁ、彼ら以外に私の相手は務まらないし、私以外に彼らの相手は務まらないだろう。

 

 よーし、先生、頑張っちゃおうかな!

 

〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜

 

『試験スタート』

 

 試験が開始したと同時に…私の目の前に現れたのは緑谷少年、流石に早いな。爆豪少年のスピードでは流石にまだ追いつかないようだが、その方が都合が良い。2人をまとめて殺さないように相手するのは流石に難しいからね。

「ごめんなさい、オールマイト!」

 謝罪を述べながら繰り出してはいるものの、その殴打は直撃すれば私の体表を殺人的筋肉が生み出す殺戮の波動が駆け巡り、私の弱点とも言える横腹から身体へと染み込んで四肢が爆散し内臓が塵となって消え得るレベルだとわかる。シャレにならないぜ緑谷少年。だが、私ならその程度造作も無いと考えてくれているのだろう。私はそんな殴打を軽く受け流し、代わりに緑谷少年の顔面に拳をお見舞いする。出力は…まぁ75%でいいかな。

「ッ!?」

 はは!流石は緑谷少年、75%のパワーで殴っても少し仰反る程度…って!?

「今だ!かっちゃん!!」

「うるせェ!!指図すんな!!!」

 …ッ!そうか!最初から緑谷少年に引っ付いて…2人で攻めて来たのか…!負けず嫌いでクレバーな少年達だ。そりゃあ私を倒す気で来るのだから2人で挑んでくるよな…!緑谷少年の背後から出て来た爆豪少年の掌は当然私に向けられている…いかんな、避けられん…!

「極大…爆破ァッ!!」

 なるほど、爆破による衝撃は緑谷少年が支える事で相殺、故に1人で行うよりも高い火力が出せるのかッ!いい連携だ、素晴らしい!でもね…私も伊達にNo. 1ヒーローはやってないんだぜ有精卵ども…!

「SMASH!!」

 爆破を拳で吹き飛ば…ッ!?

「いくらオールマイトでも突き出した拳からは攻撃出来ませんよね!」

 爆煙から出て来たのは緑谷少年か…!私が極大爆破を相殺すると読んで右拳を引き絞って距離を詰めて来るとは…しかしまだまだ甘い。私とてナンバーワンヒーロー、ワンフォーオール100%ならば指だけでも攻撃は可能さ!「ッ!流石はオールマイトッ!」む、これが噂の筋肉読心術か…!凄まじい精度だな。躱されてしまったか。

「俺を忘れてんじゃねェ!!」

「忘れてなど居ないさッ!」

 背後には爆豪少年、だが、チラリと確認すれば足場は固定出来ていない。つまり体育祭で見せた特大爆破が精々だろう。

「ッチィ!こんな中攻撃じゃ大して効いて無ェ…!」

 案の定背中に食らったのは私が熱いなと感じる程度の爆破、爆破の瞬間だけ背筋に力を入れておけば耐えられるし、私のコスチュームならば燃えることもないだろう。やはり問題は緑谷少年だ。

「くっ…流石はオールマイト…アンチ筋肉読心術をマスターしているとは…!」

「ヒーロー、今の私はヴィランだ。狡猾なヴィランはヒーローの手の内を学び対策を練るものだぞ!覚えておきなさい」

 このマッスルモードにおける筋力は緑谷少年と同等レベルかそれ以上。つまり己の意思で汗や表情筋をコントロールすることが可能だ。寧ろ本心とは異なる汗の分泌や表情筋の動きをさせる事で相手に偽の情報を掴ませる。これが対緑谷少年の為に編み出したアンチ筋肉読心術だ。私はプロヒーロー、そしてナンバーワンヒーローでもある。さて、動きが止まってるぜ緑谷少年!教育的指導として80%のSMASHをプレゼントだ!

「どうした緑谷少年!筋肉読心術に頼り過ぎて素の予測能力が不十分なんじゃ無いか!?」

 おっと、私の拳を受け止めるとは大したものだよ。…いや、違う!これは…「受け止めた、だけではありません」ッ!アンチ筋肉読心術を使っているのに…ということは素の推察か!いかん、この一瞬の動揺と、拳が握られて簡単には抜け出せないッ!

「クソ肉ダルマごと死ねェ!!」

 味方を巻き添えにした爆破を見舞うつもりか!?それでは赤点になってしまうぞ!?

「閃 光 弾 ッ!!」

 ッ!こ、これは…!決勝で見せていた…!!い、いかん!前が見えない…!耳も…耳鳴りがする!これでは…!

「くっ…!確かにこれは凄まじい…!」

 咄嗟に目を瞑ったが瞼を貫くように放たれた眩しい光はいかに鍛えようとも対処不能、そして耳鳴りも酷い。更に爆豪少年の爆破のせいで空気中にノイズが多く、これでは私も覚えた自身の筋肉で周囲の振動を感知する筋肉探索が使えない!だが、それは緑谷少年も同じはずだが…む?なんだこれは…?危機感知、とでも言うのか…まさか私の鍛え抜いた肉体と闘いの経験から危機を感知しているのか?兎に角不味い!

「フンッ!!」

 なんとなく、顔面と腹をガードしたところ、緑谷少年による殴打が炸裂した。この正確な攻撃…当てずっぽうでは無い…!しかし、どうやって…?緑谷少年は私と同様に爆豪少年の閃光弾を食らったはずだが…『答えが気になりますかオールマイト』…!?脳内に直接…!?いや、これは鍛錬に鍛錬を重ねたことで強靭な声帯となった緑谷少年とワンフォーオールのマッスルフォームによって絶大的筋肉を身に纏っている私による筋肉的共鳴現象か…!『僕は前回の閃光弾で慣れてしまっていますから』なるほど、慣れか!そいつは盲点だったぜ…!ッ!この熱…爆豪少年の爆破か!

「SMASH!」

 爆破を正拳突きで吹き飛ばす。まだ時間には余裕があるが、さて、2人とも次はどう出る?ようやく視界も戻ってきたし、耳鳴りも治って…!?これは!?両脇に籠手を挟んだ緑谷少年!?

「かっちゃんの籠手は二つありますよオールマイト!」

 さっきの爆破は爆豪少年のものでは無い!?ということは…

『緑谷、爆豪チーム条件達成。』

 しまった…やられたぜ…!

「なるほど、私の視覚と聴覚を奪ってから逃走か。素晴らしい連携だ。そして…」

 

「「ナイスバルク!!」」

 

 




念のために言いますが、流石の筋肉緑谷もオールマイトには勝てないと言う設定です。また、爆豪は原作と異なり

モブども<<<<<<<<<<<<自分<緑谷(悔しいけれど)<オールマイト

な事を理解しているため、「ルールの中で勝つ」を最初から目指している感じです。
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