無個性『筋肉』   作:ベルゼバビデブ

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爆豪が主人公だったかもしれねェ…


トレーニング03 良いヒーローコスチュームだね!僕も手袋とブーツには拘ったんだ!

 雄英に入学してからは驚くことばっかや!…よく考えたら入学する前から驚いたけど…。

 まずは実技試験、スタートの合図がされたと思ったら爆風で目の前の人たちが吹っ飛んだもん。並ぶのが遅れて後ろの方からスタートで助かったよ…。それにあのでっかいロボット…を1人で抑える筋肉盛り盛りのマッチョマン。最初見た時はショベルカーでも背負ってるのかと思っちゃった。瓦礫に挟まれて動けない人がいたから私の個性で助けたりしたんだけど、それが理由で合格できてラッキーだった…。だってポイント稼げなかったもん…。

 そんなマッチョマンのデクくんと同じクラスになって、その圧倒的筋肉による超越的記録は立ち幅跳びを除いて一位、凄いなぁ…。ところで、みんなヒーローコスチュームに着替えてる訳だけど

「なんでデクくんパンイチなん?」

 正確にはブーメランの海パンに手袋とブーツ。正直言って不審者だよ?

「麗日さん、良い質問だね。理由は…筋肉さ!」

 うん。ちょっと何言ってるかわからないや。

「僕ほどの筋肉があれば防御のための衣服は不要だからね!動きの邪魔にならないようにできるだけ布面積は少ない方がいいんだ!」

 そう言ってサイドチェストを決められると…うーん、説得力あるなぁ。

「それにほら、僕は葉隠さんよりは布面積多いよ!」

「やめてー!私を引き合いに出さないでー!」

 透ちゃんは腕をブンブン振っているのだろう、手袋が凄い速さで動いている。

「大体今の理屈だと手袋もブーツも要らないでしょ!脱いでよ!お揃いとか言われたら嫌だー!」

 よほど嫌なんだね…気持ちはわかるけどね。

「手袋しないと殴った時とかに…ね」

 あぁ、そうか、流石に鍛えたとしても拳は痛くなっちゃうよね

「素手だと相手が死んじゃうかもだから」

 そっちか〜〜!

「じゃあブーツは?」

「思い切り踏み込んだ時に緩衝材がないと地面砕いちゃうから」

 そっちか〜〜〜〜!!

 

〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜

 

 オールマイト先生による組分けで私はデクくんとペアになってしまった。相手は飯田くんと爆豪くんだ。

「作戦を立てよう、麗日さん」

「そうだね」

 少し話して分かったことは、デクくんは見た目の割に結構頭が良い。昨日もみんなの個性について考察したりしていたし。…何故かポージングを決めながらだけど。

「昨日も言った通り僕には個性がない。だから…」

 いや、あるよ個性。なんならこのクラスで1番目立ってるよ。

「…だから?」

「作戦は一直線に核のある部屋へ突き進んで確保!その名も全速前進作戦だ!」

 あかんわ、これ。

 

 スタートの合図が鳴り、私達は建物へと入っていく。

「…。麗日さんは僕の後ろに隠れてて」

 えっ?なん…

 

「 死 ね ェ ェ エ エ エ エ ! ! デ ク ゥ ゥ !!!!!!!! 」

 

 いきなり現れた爆豪くん、こちらに向けられたその掌は物凄く光っている。

「やばっ…!?」

 

 後で梅雨ちゃんから聞いた話だと、オールマイト先生は爆豪くんとこんなやりとりをしていたらしい。

『…!?爆豪少年!いきなりそれを使う気か!?』

『コスチュームの事知ってたのか、でも関係無ェ!!』

『何を言う!(緑谷少年は兎も角)麗日少女を殺す気か!?』

『丸顔はアイツが護るだろうよ!!それにあのクソ肉ダルマなら当たっても死にゃしねぇよ!!!』

 

 デクくんは私を抱えると爆豪くんに背を向けしゃがみ込んだ。い、いきなりこんな…顔近い…!

 そして…ものすごい熱量、頭が吹き飛びそうな爆音、そして圧倒的爆風、デクくんが私を地面に置いてからも暫く立ち上がれなかった。

「かっちゃん…麗日さんに当たってたら骨も残らない火力だったよ…!!」

 デクくんが怒ってる…!………え?私もう少しで跡形もなく塵になってたん!?

「じゃあなんでお前は無傷なんだよこのクソ肉ダルマァ!!」

「その答えは…」

「五月蝿ェ!!筋肉って言うだけなら黙ってろ!!」

 デクくんも凄いけど…爆豪くんも凄い…あのデクくんの攻撃を全部躱してる…!?

「僕の言う事を先読みするなんて…まさかかっちゃんも筋肉読心術を!?」

「『も』ってなんだ!『も』って!!使えるか!!お前がワンパターンなだけだろうが!!」

 瞬間、デクくんの右拳が爆豪くんの腹に直撃していた。

「漸く当たった。僕は最初の一撃は右の大振りって決めてるんだ。」

「ッダァァァアアアア!!!」

 右拳を受けても…気合いなのだろうか、爆豪くんは目を見開き、両手をデクくんに向け………違う!私!?

「!かっちゃん…!」

「クソがァ!!」

 凄い爆発が起きたけど、私は無事だった。

「麗日さん、大丈夫?」

「う、うん」

 デクくんが助けてくれたから。でも…

「護るもんが多いよな…ヒーローは…よぉ!!」

 爆豪くんの連続爆撃が私たちを襲った。まぁ、デクくんは平気そうだけど…

「そんな弱連打じゃ意味ないって知ってるでしょかっちゃん!」

「うるせェ!!」

 更なる爆撃……さっきよりも威力が上がってる?

「ねぇ、デクくん、爆豪くんの爆発…」

「うん、さっきよりも強くなってる。かっちゃんはスロースターターなんだ。でもね」

 瞬間、私の体が浮いた。個性を使った訳じゃないのに。次の瞬間、再び右の大振りが…爆豪くんの腹をブチ抜いて居るのが見えた。

「…ッ!!」

「僕もスロースターターなのさ。」

 凄い…見えなかった…!それに流石に2発目は耐えられなかったのか、爆豪くんはぐったりして…………いや、死んでないよね?

「ク…ソ…」

 あ、良かった、生きとる…

 と、ほっとしたその瞬間だった。

 

「確保ッ!!」

 

 白いフルフェイス…飯田くんがデクくんを確保したのだ。

「しまった…確保テープ!」

「君の筋肉がいかに強靭で圧倒的で凄まじかろうとルールには逆えまい!」

 ヤバ…!私は臨戦態勢を取るも時すでに遅し

「訓練故暴力を許してくれ、麗日くん!」

 飯田くんの回し蹴りが私の横腹にヒットし、痛みで動けず、あえなく確保されてしまった。

「かっちゃん…!」

 訓練終了と同時にデクくんは爆豪くんに駆け寄っていた。飯田くんも同様だった。

「爆豪くん、平気か!?こ、こんなボロボロになって…無茶は良くないぞ!」

「かっちゃん、大丈夫?内臓が爆散しないように手加減したつもりだったんだけど…」

 内臓が爆散する殴打って何???

「…ッせェ…!んぐらい…平…」

「かっちゃん!」

 立ち上がろうとした爆豪くんだけど、再び倒れてしまった。

「来んな…デク…」

 その言葉にデクくんはピタリと止まった。

「なら俺が運ぼう。それなら良いな?爆豪くん」

「…」

 後でリカバリーガールに聞いたところ、内臓がズタボロで骨も数本粉々になってたとか。

 

 骨が粉々になる殴打って何?????




お気付きの人は多いと思いますが、緑谷が筋肉に目覚めた結果、爆豪も負けじと鍛えてるため原作より成長しています。

そして本作では爆豪が呼んでないのにも関わらずデク呼びになる模様。
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