「あら、荼毘くんがテレビ見てるなんて珍しいわね」
「ん?まぁな…これも立派な情報収集ってやつさマグネ」
どんな番組かと思ったらヒーロービルボードチャートJPじゃない。確かに有力なヒーローを知っておくのは悪いことじゃないわね!
「ソファーお隣いいかしら?」
「密着したら燃やす」
あら、つれないわね。まぁいいわ。
『10位!ドラグーンヒーロー、リューキュウ!』
「女か。…それにそんな強そうには見えないな」
「あら!女を見た目で判断しちゃダメよ荼毘くん。火傷しちゃっても知らないわよ!…彼女の個性は巨大なドラゴンに変身するものだから普段の姿に騙されちゃいけないわ」
「火傷か、そいつは勘弁だな。自分の個性だけでお腹いっぱいだ。ふうん、ドラゴンねぇ…架空の生き物になる個性ってどういう仕組みなんだろうな?」
確かに、ウサギやシャチなら分かるけど…ドラゴン?定義が曖昧な気もするわね。
『9位!具足ヒーロー、ヨロイムシャ!』
「こんな老耄がランクインとは…形骸化も甚だしいな」
「こーら、そんなこと言っちゃダメじゃない。長年プロヒーローとして活躍している分根強いファンが居るって事よ」
「頭の硬そうなジジイだから無しだな」
?なんの話かしら。私的にはアリよ?
『8位!洗濯ヒーロー、ウォッシュ!』
あら、やっぱりこのヒーロー人気なのね。ウォッシュ監修の洗剤は食器や洗濯物の汚れ落ちが良くて大助かりなのよね。こればっかりはヒーローとかヴィランとか関係無いわ。
「ナシだな」
あら、私的には全然アリなんだけどね
『7位!人気急上昇中の若手実力派、シンリンカムイ!』
目元しか見えないけどクールなイケメンに違いないわ…!アリアリのアリよ!
「…今人気が鰻登りの奴が裏切るとは思えないな。次だ。」
次は誰かしら、楽しみだわ。
『6位!シールドヒーロー、クラスト!』
あらあら、他のヒーローになんか絡んでるわね。
「暑苦しい奴だな。論外だ。」
あんな風に暑苦しく絡まれるのも悪くないわね。
『5位!忍者ヒーロー、エッジショット!』
この人もクールなイケメンだわ…!タイプ!
「コイツの個性なんだったっけか」
「紙肢、だったかしら。体を薄くしたり細長く丸めて伸ばして出来たはずよ。」
「…アリだな」
…。
もしかして荼毘くんもこっちの世界に!?
『4位!ファイバーヒーロー、ベストジーニスト!』
口元が隠れてるけどベストジーニストってイケメンよねぇ…良いわァ
「確かコイツは矯正矯正うるさい奴だよな。ナシだ。」
あら、ベストジーニストはナシなのね?
『3位!ウィングヒーロー、ホークス!』
あぁもうイケメン!ちょっと生やしたヒゲもセクシーでいいわ!!
「…アリだな」
「アリよね!分かるわ荼毘くん!!」
「お前何か勘違いしてないか!?」
もう焦っちゃって可愛いわね、今度服見に行きましょ。
『2位!ラビットヒーロー、ミルコ!』
あらやだナイスバルク!!見事なサイドチェストだわ!
「ってことはアイツが1位か…!」
あら?荼毘くんったら偉くご機嫌ね?
『1位!炎と筋肉のハイブリッドヒーロー!エンデヴァー!!今日もキレてます!肩に火炎放射器でも乗っけてんのかい!』
『俺を…見ていてくれ!』
力強いモストマスキュラーだわ!画面越しなのに…だめ!体が勝手に反応するわ!
「ナイスバルク!」
「…急に大きな声出されるとびっくりするだろマグネ。」
「あら、ごめんなさい。…それにしても荼毘くん、さっきから機嫌良さそうだけど何かあったの?」
大変だわ、皮膚の縫い合わせてるところから血が滲み出てるじゃない。
「血が出てるわ、ほらハンカチ。…拭いてあげましょうか?」
「…ハンカチは借りとく。ちょっと嬉しいことがあってな」
ヒーローの番組見て嬉しいこと?荼毘くんったらミステリアスなところがあって素敵ね。
…?何かしら、急に胃から液体が込み上げ…!?うっぷ…この感覚は確か…!
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…ここはどこかしら?研究所のようなところみたいだけど。
「いやぁ急に呼び付けて悪かったの。死柄木 弔。そしてヴィラン連合の諸君。ワシはオールフォーワンの賛同者、まぁ気軽にドクターと呼んでくれ」
うーん、少し運動不足なんじゃ無いかしら?いくら研究者でも適度な運動は必要だと思うわ。
「…ドクター?あぁ…脳無はアンタが作ったのか」
「ほう、鋭いな荼毘。その通り。脳無とはワシとオールフォーワンの共同制作なんじゃよ。」
ニカッと笑う様子は無邪気な…夢を語る子供みたいだわ。脳無がドクターの夢の形なのかしら?
「一応ワシはオールフォーワンから死柄木 弔、お主に協力してやれと言われておる。ワシの技術が有ればお主のパワーアップもできるじゃろう」
「パワーアップ?良いなそれ、だったらやってくれよ」
「嫌じゃ」
ステイステイ弔くん!ご老人に殴りかかろうとするのは良く無いわ!
「放せマグネ!まずは1発ブン殴ってやる」
「落ち着いてちょうだい!ドクターもそんな意地悪言わないであげて!」
弔くんではアタシの羽交締めにしてるから抜け出すことは不可能だけど、抵抗が激しいわね…!
「意地悪では無い。ワシのパワーアップにはそれなりに肉体へ負荷が掛かる。それに今のお主はまだ未熟。オールフォーワンの後継としてはワシはまだ認めておらん」
「あぁ!?じゃあどうしろってんだよ!」
ドクターが端末を操作して…何か映し出されたわね?あらやだナイスバルク。
「奴の名はギガントマキア。ワシと同じくオールフォーワンの賛同者…のような立場じゃ。どちらかと言うと信者に近いかのう。黒霧が捕まったのも此奴に会う為だったはずじゃ。奴はワシ以上にオールフォーワンを信奉しておる。故に奴はお主という未熟な後継者を寧ろ敵視しておる。そこでじゃ、奴を屈服させてこい。さすればワシもお主を認めよう。なに、一人でとは言わん。お仲間達とも行ってこい」
お仲間ってアタシ達の事よね、うーん、ナイスバルクとの熱い戦い、筋肉が踊るわね。
「…待ってくれドクター。俺は少しやりたい事がある。」
あら、荼毘くんが参加拒否をしたわね。でも、きっと連合の為になる何かをしようとしてるに違いないわ。
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「で、アレがギガントマキアね。うーん、ナイスバルクだわ!」
「それにしてもデカいな」
「デカいです。可愛く無いです。」
「おじさんああいうのは苦手だなぁ」
「デカすぎんだろ!?へっ、大した事ないな!」
「ごちゃごちゃ言うな。さっさとボコって屈服させるぞ」
…そんな簡単に行くかしら?
「主よ!!」
ッ!ただの腕の一振りで凄まじい地形破壊だわ…!なんてこと!あんなものまともに喰らったらいくらアタシでも怪我じゃ済まないわ…!でも、ビビるなんてアタシらしくない!まずはアブドミナルアンドサイよ!!
「アナタがギガントマキアでしょう!?ナイスバルク!!」
「…」
身体の筋肉量では劣っても心の筋肉では負けてないわ!如何なる相手に対しても正面から筋肉を見せ合い称え合うんだから!
「…ナイスバルクッ!!!」
何…今のサイドチェスト…!!キレのあるポージングの余波でスピナーくんとコンプレスくんとトゥワイスくんが吹っ飛んだわ!
「ものすごい風圧なのです」
トガちゃんはアタシの背後に回ってやり過ごすなんて流石ね…。弔くんは必死に踏ん張って耐えたみたい。凄いわ!
「フンッ!!」
まずいわね。アタシはトガちゃんを抱えて回避に専念するとしましょう
「なんてデタラメなパワーだ…!」
弔くんもまずは回避に専念ってところかしらね。…あら?何かが近づいてくる?
「そこのデカブツ!!お前、良いな!!!!」
あら、乱波くんだわ。今なお逃走中で各地のヒーローに殴り合いを仕掛けてると聞いてたけど…まぁ、これほどのナイスバルクが躍動してるのだから惹かれても仕方がないのかもしれないわね
「よぉ!また会ったなオカマッチョ!またあの時の続きをしよう!!」
「別に構わないけどまずはこの状況を解決してからにして頂戴」
「分かってくれt」あら、乱波くんがギガントマキアの拳に吹っ飛ばされたわね。
「良い…!良い、拳だ…!」
あの殴打を受けてもまだ立ち上がれるなんてどれほど鍛えたのかしら…!アタシも負けてられないわ…!
「トガちゃん、スピナーくん達を探してきて頂戴。アタシは弔くんとギガントマキアをどうにかするわ!」
「わかったのです。…死なないでねマグ姉」
「ふふ、当たり前じゃない」
さて…それじゃあ第二ラウンドよ!
「…」
あら?ギガントマキアが今度は…ダブルバイセップス…それに乱波くんはモストマスキュラーね、ならこっちはサイドトライセップスよ!
「「「ナイスバルク!!!」」」
ミルコは本作品では筋肉補正で2位にランクアップしています。
ギガントマキアもあの体格ですからね、ナイスバルクですよ。
そして対ギガントマキア戦に乱入する野生の乱波くん。
あと今更なんですけど、正直に白状しますね。
作者、アニメ勢につき原作未読です。故に先の展開を殆ど知らず、恐らくその内独自路線に走り出すかと思います。ご了承ください。
え?既に独自路線走り出してる?(殴打)