無個性『筋肉』   作:ベルゼバビデブ

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〜少しオマケの台本形式〜
吹出「個性を伸ばして擬音を自分の肉体に適用できるようにしたいな」
緑谷「へぇ、なんでだい?」
吹出「ムキムキ!って擬音を僕に適用したら肉弾戦もできるようになるだろう?」
緑谷「それはいい考えだね!でも、最初から筋トレしておけば問題ないよ!」
吹出「確かにそれもそうだね!」
緑谷「さぁ、吹出くんもレッツトレーニング!」

※台本形式終わり


トレーニング37 硬質的筋肉による硬化を上乗せすれば僕より硬くなれるんじゃないかな!

 俺達は第三試合か、1戦目はAが、2戦目はBが取ってるからここまでは同点…。でもまぁ…緑谷や爆豪に置いてかれたままってのは正直気分が良くねぇ。

「轟、作戦はどうする」

「障子は索敵を頼む。飯田には機動力が、尾白には格闘術が、俺には遠距離攻撃と範囲攻撃がある。こう言っちゃなんだが隙は少ねえ。…どう思う飯田?」

 飯田は機動力に富み、尾白は普通に強い、俺は広範囲攻撃が可能、そして障子はフィジカルが強いタイプの索敵役だ。絡め手ができるのは俺の氷くらいだがそもそも絡め手がそこまで必要ない程度には強い。

「ふむ、向こうの絡め手があるとすれば角取くんと骨抜くんだろうか。だが、俺達のチームには障子くんがいるおかげで情報戦で有利、相手の布陣を見てから考えても遅くはないと思うぞ」

「そうだな」

 …なんだ?土埃が起きてるぞ…?

「障子、何が起きてるか分かるか?」

「…遠くの建物が硬い金属によって破壊されているな。恐らく鉄哲による建造物破壊だろう。何かの罠かもしれない」

 そんなタイプには見え無ぇが…骨抜辺りの指示でやっている可能性があるな。

「骨抜の物を柔らかくする個性は蹴って走る飯田や格闘主体の尾白とは相性が悪いだろ。先頭は俺が行く。氷は兎も角…炎なら柔らかくなんてできねーだろ」

 障子の索敵で慎重に進みつつ敵の位置を確認、全員の位置は把握した。

「食らえッ…!」

 とりあえずのブッパだ…!味方は場合後にいるから威力の調整は必要無ぇ!

「アチチチチ…轟サンいきなり炎デスカ、容赦無いデース!」

 チッ…角取はすぐに角で空に浮いてダメージは薄いか…!

「熱熱熱熱!殺す気か轟!!熱熱熱!!」

 回原はもう少し火で囲んでおけば行動不能にできるだろ。あとは…

 

「これしきでェ…バテると思ったか、轟よォ!!」

 

 ッ!この状況で五七五だと…!?いや、字余りしてんな?

「鉄哲がチンチンだよ轟ィ!!」

 チンチン…確か一部の地域で熱されてるって意味で使われる方言だったか?

「食らえ俺拳ィ!!」

 熱された拳がなんだってんだ。こっちはもっと熱い野郎からクソみたいな訓練受けてんだ…!

「赫灼熱拳ッ!」

 まだヘルスパイダーやジェットバーンみてーな放出しつつコントロールするのは難しい。だから拳に熱を留めて殴る。これが俺の赫灼熱拳だ…!!

「ッ!?俺の…拳が弾かれた…!?」

 更に即座に氷結で身体を凍結させるッ!身体が金属だって言うなら熱された体を急激に冷やされれば身体は固まって動けなくなるはずだからな

「頼めるか、飯田」

「任せてくれ」

 飯田ならすぐに牢まで連れて行き戻ってくるだろう。

「轟くん、そろそろ回原くんの周りの炎を緩めないと彼死ぬんじゃ無いかな。」

 …忘れてたな。こう言う普通に助かるサポートしてくれるから尾白は優秀なやつだと思うんだ。俺も見習わねーと。

「じゃあ僕が連れて行くよ」

「悪いな」

 これで残る相手は二人…そういやさっきから骨抜の姿が見えねぇな。

「障子、骨抜がどこいるかわかるか?」

 角取は未だに空中で隙を窺ってるみてーだがあくまで角は角質…燃えない訳じゃない。それに氷結で動きを封じると言う手もある。…?障子のやつ返事が遅いな?

「障子、どうし…居ない!?」

 ッ!何かヤバいッ!…!?地面から手が生えてきた…!?

「角取が空中に視線を集めてくれてたから下から奇襲をしかけてみたけど…まさか躱されるとはね、これが実戦経験の差って奴なのかな」

 骨抜…!そうか、地面を柔らかくして地面の中に潜って俺の炎をやり過ごしたのか…!

「索敵が厄介な障子は口から下を地面に埋めて固定した。範囲攻撃ができる轟をダウンさせればまだ勝てると思ったんだけどな」

 …ッ!後かッ!

「ノウ!轟サン、目が後ろにも付いてるんデスカ!?」

 危ねぇ、角取りの角が飛んできてたのか、だが思った通り炎で焼き尽くせるらしい。

「会話で気を逸らすならもっと自然にやれよ。長過ぎると逆に不自然だからよ」

「へぇ…言ってくれるじゃん」

 アイツの個性は触れた物を柔らかくする。だから俺の氷は相性があまり良くない。骨抜に触られたら氷による拘束も防御も意味がなくなるからだ。だが最初の炎を逃れた辺り、俺の炎は見てから対応で躱される。厄介だな…!柔らかくされた地面に氷の杭を伸ばして突き刺し、その上に立ってるから足を取られる事はないが最早地面は骨抜のフィールドだ。脚を取られた瞬間柔らかくされて固められて終わりだ。かと言って空には角取が居る。厄介だな。上も下も気をつけなくちゃならねぇ

 

 こう言う時緑谷なら筋肉探索で地中の骨抜を見つけ出し、地中に潜ってフン捕まえるんだろうな。多分骨抜に地面を元の硬さに戻されても筋肉でお構いなしに地中を泳ぐ筈だ。そして角取の角を掴んでキャッチし、逆に投擲して角取を撃破するだろう。当然俺にはそんな真似出来ねぇ。

 こう言う時爆豪なら多分爆速ターボで角取をフン捕まえて爆発式カタパルトで柔らかい地中に投擲、骨抜の柔らかい地面を元に戻すと言う行為を封じつつ、救出しなければ地中で窒息してしまう角取を囮にAPショットで狙撃をするだろう。当然俺にはそんな真似出来ねぇ。

 俺には地面を泳ぐ筋力も空を飛ぶ火力も無ぇ。だからまずは…氷壁を作るッ!

「氷を足場に角取を確保する気か?させないよ」

 当然氷を柔らかくするよな。だが。大体の位置は掴めた…!

「そこだッ!」

「地面を這う氷の棘か、でも効かないよ。俺にはね」

 地中を泳いで回避か、だが、その程度は想定内…!角取の角は氷の壁を再度作り防御する。

「氷でガードするナラ、突き抜ケルまで撃ち続けマス!!」

 だったらこっちは氷の壁を厚くすれば良い。

「言ったろ、意味ないって」

 氷の壁が柔らかくなって角取の角が突き抜けてきたか

「轟サンを地面に押し付けたネ!」

「よし…!沈めて固めて終わらせる…!」

 …確かに終わりだ。だが、終わらせるのは俺の方だ…!さっきまで散々氷を使ったのはあくまでこの為だ。

 

 冷えた空気を一気に熱で膨張させるッ!

 

「膨冷…熱波ッ!!」

「なっ!?」

「コレは体育祭の…まずいデース!」

 空中の角取は突然の爆風に吹き飛ばされ壁にブチ当てて気絶させる。そして地中の骨抜は柔らかくなった地面ごと爆風で空中に吹き飛ばしその身を晒させる。

「まずい…炎…いや、後ろかッ!?」

「お縄だマッドマン!レシプロ…エクステンドッ!」

 戻ってきていた飯田の蹴りは骨抜の後頭部に直撃した。これで…俺たちの勝ちだ。

 

〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜

 

「ごめん物間、アタシら負けちゃったからもうB組が勝てなくなっちゃった」

「…仕方ないさ取蔭、まさか心操くんが模倣的声帯の筋肉を鍛えていたことで実はサポートアイテムに頼らずとも相手の声真似ができるだなんて思わなかったからね…。それに腹話術まで出来るとは、自分の強みをよく分かっている…既に実戦でも通用するレベルだよ彼」

 鎌切があのマスクを切断するところまでは順調だった。直後鎌切へと取蔭の声で『ナイス鎌切!』とでも言ったんだろう。反応した鎌切を洗脳し、そこから崩された。意外にも強かったのは砂藤かな。まさか個性を伸ばして糖分消費によるパワーアップを局所的に絞ることを可能にし、圧倒的瞬間破壊力を見せるとは。

「まぁ問題無いよ!取蔭、よく言うだろう?終わり良ければ全てよし!つまり最終戦で僕らB組が勝てば実質AB対抗戦はB組の勝ちさ!」

「それは違うと思う」

 さて、B組チームは僕、小大さん、庄田、柳さん…見事に索敵役無しだ。

 次に、A組チームは切島、麗日さん、峰田、芦戸さん…こちらも見事に索敵役無しだ。

 だが、触れたが最後の粘着力を誇る峰田の粘着球は厄介だし、そんな粘着球は恐らく芦戸さんの酸で溶かせる。粘着球による罠や迎撃索を取られると少し厄介だ。麗日さんの個性で重たい物を高いところに浮かせて解除すればそれもまた厄介。これの厄介なところは切島くんの硬化なら仮に重たいものが落ちてきても切島くんは無事だろうと言うこと。つまり、切島くんが突っ込み、掻き乱し、峰田の粘着球を多数投擲、身動き取れなくなったところに重たい物を落とされれば僕らは負ける。

 だから作戦を講じた。この作戦の肝は切島くん。彼が居なければ峰田の粘着球にさえ気をつけていれば良い。こちらも反撃をしていれば早々にはやられないはずだ。

「やぁやぁ切島くん。」

「お?なんだ物間」

「いやぁ、君に提案があるんだよ。ほら、僕ら両チーム索敵役が居ないだろう?まずは接敵しないと訓練にならないと思わないかい?」

 ふふ、考えてる考えてる。精々単純脳みそで考えると良いさ

「…索敵役が居ないなら居ないなりに工夫しろってことじゃねぇの?」

 …意外と賢いな彼?

「それはそうだね、じゃあ君はその硬化という個性でどうやって索敵するんだい?」

「…それはわかんねぇけど…」

「だろう?実際のチームアップの際は索敵のできる個性持ちが居たり相手の場所がわかっていることの方が多いものさ。そうだろう?もしくはパトロール中に遭遇したり、とかね」

 彼の反応…どうやら思うところがあったみたいだね。これはもう一押しで行けるな。

「で、提案なんだけど、僕と君だけは待ち合わせ場所を決めようと思うんだ。」

「待ち合わせ?」

「そう。僕ら二人がまず決まった場所でタイマンをする。その戦闘音を頼りに残りの三人ずつは僕らの戦いに加勢するか、それとも僕らの周りにいるだろう相手チームを警戒して罠を張ったり奇襲を仕掛けるか駆け引きをさせるんだ。悪い話じゃ無いと思わないかい?」

 職場体験で同じ職場に行っていた鉄哲曰く切島は熱い男、男同士のタイマンバトルという誘いは断れないはずさ。

「…なんだかお前に騙されてるみたいで嫌だけどよ、罠ならそれを撃ち砕くのもまた漢だよな!」

 なんか今しれっと僕ディスられてない?

「いいぜ!乗った!」

 

〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜

 

「えー?絶対騙されてるよ切島ーやめときなよー」

「ウチもそう思う。切島くん一人で行ったら4人に襲われるかも」

「柳と小大にだけならオイr」

 おっと悪い峰田。腕が滑っちまった。ちょっと黙っててくれ。

「ナイス切島」

「でもよ、俺物間と約束しちまったんだよ。それを破ったら…漢じゃねぇだろ?」

 仮に1対4でも俺の硬化なら凌げるはずだ。

「まぁ仮にオメーがやられちまってもオイラ達がなんとかしてやるからよ!」

「おう、頼りにしてるぜ峰田!」

「…善戦してお前の硬化で女子のコスチューm」

悪い峰田、今度は脚が滑っちまった。ちょっと黙っててくれ。

 

『訓練スタート!』

 

 お、始まったな。

「じゃあ俺行くわ!」

 

〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜

 

 …物間は…一人みたいだな。まぁ周りに隠れてる可能性はあるけどよ

「嬉しいよ切島くん。ちゃんと一人で来てくれたんだね」

「そりゃそうだろ。相手を騙すなんて漢らしく無ェよ」

「そうかい?…ヒーローにとって大事なのは漢らしさではなく確実にヴィランを無力化し人々を守ることだと思わないかい?」

 それは…

「そういうわけで、皆やっちゃって!」

 チッ…やっぱり罠かよ…!

 

 …。

 

 …あれ?

 

「あっはははは!…ごめんごめん、からかっちゃってさ。冗談だよ。これでも僕だってヒーロー志望だぜ?卑怯な真似なんてしないさ。」

「お前…」

 …?なんだ?手なんか差し出して

「握手だよ握手。男同士正々堂々やろうじゃ無いか」

 …なーんか引っかかるんだよなぁ…。

「はい握手。じゃあ握手したらお互い3歩離れてから勝負スタートとしようか」

「分かった」

 3…2…1…マジで何もして来ないな?じゃあしっかりやらせてもらうぜ…!

 

 まずは硬化させた手で放つ手刀で様子見するか

「行くぜッ!烈怒武嶺砥"レッドブレード"ッ!!」

「手刀か、まともに受けるのは得策じゃ無い、ねッ!」

 腕でガードされて防がれた…!?あ、そうだコイツ…!

 

「握手した時にコピーさせて貰ったよ。察しが悪いね?切島くん」




AB対抗戦で切島VS物間…?なんだこの展開…!?
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