無個性『筋肉』   作:ベルゼバビデブ

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火とか酸とか普通の筋肉じゃどうしようもない相手が多過ぎるヒロアカ世界(なお爆撃には耐えた模様)


トレーニング04 許可なく人の筋肉に触るのは御法度

 ケロ。私は蛙吹梅雨、梅雨ちゃんと呼んで?この前は大変なことがあったわ。学校の中にマスコミが入ってきたのだけれど、そのせいで警報が鳴って食堂が大混乱に陥ったの。お茶子ちゃんから聞いた話だけど、その時飯田くんが原因はマスコミだと直ぐに気がついたらしくて…

 

『この人混みでは…!そうだ、麗日くん!俺を浮かせてくれ…!』

『…ごめん!無理!届かへん!』

『くそ…!万事休すか…!』

 

『浮かせれば、良いんだね?』

 

『ままま待て、緑………』

 

 瞬間、飯田ちゃんは緑谷ちゃんの圧倒的指先の筋肉による凄まじい投擲によって壁へと叩きつけられたらしいわ。若干体がめりこんだらしく、骨も数本いっちゃったとか。でも、飯田ちゃんが痛みを堪えて大丈夫だと声を掛けたことで混乱は収まったらしいの。そんなこともあってか、1-Aの学級委員長は飯田ちゃんになったわ。

 

 ところで、指だけで数本骨が逝くってどういうことかしら…?

 

〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜

 

「みんな!出席番号順に2列で並びたまえ!」

 ケロ、バスの席順だと言うのにこの張り切りようだもの。委員長にお似合いね。…バスの席の形式が公共交通機関のバスと同じ方式だったから席順は狂ってしまったけど、乗り込む順番を決めていたと言う点では無駄にならなかったと思うわ。そういえば、緑谷ちゃんを見ていて前から思っていたことがあるのよね。

「ねぇ、緑谷ちゃん」

「なんだい?蛙吹さん」

 どうして話しかけただけで立ち上がりサイドトライセップスのポージングを取ったのかしら。バスの中でくらい座ってて頂戴。

「梅雨ちゃんと呼んで?緑谷ちゃんの体型、オールマイト先生に似てるわ」

「そんな!僕なんてまだまだだよ」

 だからどうしてわざわざ立ち上がってモストマスキュラーのポージングを取ったのかしら。いいから座ってて。座れ。

 

 それから、嘘の災害と事故ルーム…USJへとやってきた私達だけど、問題が起きたわ。

「固まって動くな!あれはヴィランだ!」

 突如大量のヴィランが現れたの。相澤先生が大量のヴィランを相手に大立ち回りをしていたけれど、私達の方には別のヴィランが現れたわ。13号先生の隙を突いて私達は黒いモヤモヤに包まれてしまい…

「ケロ…!いきなり水の上…!?」

 気がついたら空中に居たわ。幸い下は水だからケガすることは無いでしょうけど。…状況から察するにさっきのモヤモヤで飛ばされたみたいね。

「うわぁぁぁぁ!!落ちるうぅぅぅう!!」

 隣から叫ぶ声…あれは峰田ちゃんね。舌を伸ばせば届きそうだわ。

「ケロォ!」

 舌で峰田ちゃんを巻き取り、引き寄せる。すると、下からも声が聞こえてきたわ。クラスメイトの誰かが既に着水してるのかも。そう思って下を見たら知らない人達が沢山…ヴィランかしら。まずいわ峰田ちゃんを抱えたままじゃ…

 

「SMASCLE!!!!!」

 

 スマッ…スル…?緑谷ちゃんかしら…?

「おい見ろよ蛙吹!緑谷の奴の圧倒的筋肉が産み出す壊滅的暴力が水面に叩きつけられたことで破壊の振動が伝わってヴィランが全員気絶したぜオイ!」

 概ね峰田ちゃんの言う通りなのだけど…うん、全く意味が分からないわ。破壊の振動って何???

「なぁ、蛙吹…オイラの見間違いじゃねぇよな!?緑谷の奴水の上に立ってんぞ!?」

「ケロ…」

 峰田ちゃんの頭がおかしくなったのかと思ったけれど、確かによく見て見れば水の上に立ってるわね…。いや、物凄い速度で足踏みしてるわ。あれは右脚が沈む前に左脚で水面を踏み締めて左脚が沈む前に右脚で水面を踏み締めてるのかしら…?うん、もう何も考えたくないわね。

「峰田くん!蛙吹さ…梅雨ちゃん!無事!?」

「おう!お前のおかげで何もされてないぜ緑谷〜!」

「助かったわ緑谷ちゃん」

 峰田ちゃんの個性でヴィラン達をひとまとめにして拘束したから一安心といったところかしら。ヴィランを無効化すると言う意味ではとっても強力な個性だわ。

「そういえば緑谷、どうして水難ゾーンに来たんだ?あのモヤモヤに飲み込まれた時オイラ達とは離れてただろ?」

「うん、僕の圧倒的筋肉であのモヤモヤは跳ね除けたんだけど」

 …。今日の晩御飯は何かしら?

「みんながいなくなってたから心配で助けに来たんだ」

 サイドトライセップスするのやめて。

「流石だぜ緑谷!お前が居なかったらどうなってたかオイラ分かんねえよ。ナイスバルク!今日もキレてるな!」

 峰田ちゃん…あなたそんなキャラだったかしら?

「…そんなことよりも早く他のみんなと合流しましょう。」

 他のみんなも無事だと良いのだけれど…。そう思って緑谷ちゃんを先頭に歩いていると、広場…つまりヴィランと相澤先生が戦ってる所に来ていたわ。…みんなとの合流は???

「おいおい緑谷!ヴィランは相澤先生に任せようぜ!?オイラ達…いや、少なくともオイラは足手纏いになっちまうからよ…!」

「峰田ちゃんの言う通りよ。ここは合流を優先して…って居ないわ」

 次に緑谷ちゃんを視認できたのは相澤先生の隣に立つところだったわ。…もう良いわ、峰田ちゃんと2人でさっさとみんなと合流しちゃいましょう。

 

〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜

 

「な、なんだ…このマッチョ…。服着ろよ、変質者かよ」

「ヴィランのお前には分かるまい!この…筋肉美が!!」

 やめろ、アブドミナルアンドサイすんな。

「すまん緑谷、俺も服を着て欲しいという点だけで言えばアイツと同意見だ」

「先生がヴィランに同調している…!?洗脳系の個性か!?」

「除籍にしてやろうかお前」

 苦労してんなヒーロー…。いや、普通に考えてヒーロー目指してる奴が手袋ブーツのブーメランパンツ一丁だなんてありかよ。終わってんな。どんな教育してんだ。…しかしよく見りゃスゲェ筋肉だな。肩にバーカウンターでも担いでんのか?

「まぁいいや、おい脳無!このガキマッチョを始末しろ!オールマイト前の良いウォーミングアップだ!」

 体格がオールマイトみたいだからな、肩慣らしにゃ丁度良いだろ。俺は手下達とイレイザーヘッ…

「フンッ!!」

 あ…?脳無が吹っ飛んだな。ははは!おい見ろよあの脳無の顔、何されたかまるで分かっtあ??なんで???なんで脳無が吹っ飛んでんだ????おかしいだろ!?

「の、脳無はショック吸収だぞ!?なんで吹っ飛んでんだ!?」

「それは…筋肉さ!」

 な、なんだと…!?まさかこのガキの超絶的筋肉が産み出した噴火的拳の衝撃は脳無のショック吸収のキャパシティを超えたってのか!?…うん?なんだよ噴火的拳ってよ…!ふざけんなよ!?…くそ、作戦変更だ…!さっさと崩壊させてやる…!

「む?」

「よし、掴んだ!」

 俺の崩壊なら筋肉なんぞ関係…

 

 …。

 

 …ん?

 

「ふふ、僕の筋肉の魅力に漸く気がついたのかい?だからと言っていきなり触るなんて…」

 

 な、なんで個性が発動しない!?5指で触れて…

 

「礼儀がなってないなッ!!」

「ミ°」

 何が礼儀だ…!人の腹に拳捩じ込む方が余程礼儀がねえだろうが…!

「どんなに魅力的な筋肉でも…『触って良いですか?』と一言欲しいね」

「ふ、ふざけんな…!なんで5指で触れてんのに崩壊しないんだよ…!」

「…5指で触れたら崩壊だって!?」

 は、はは…!流石にビビってやがるな。だが、さっき個性が発動しなかったのはなんでだ…?

 

「なんて!」

 サイドチェスト…!?

 

「凶悪な!!」

 ダブルバイセップスフロント…!!??

 

「個性なんだッ!!!」

 ラットスプレッドフロント…!!!???

 

 うぜぇ!一々ポージングしなきゃ喋れねぇのか!?

「しかし崩壊か、でも極限まで鍛えた筋肉が崩壊なんてするわけがなくないか?」

「な訳あるか緑谷。俺が見てたんだよ」

 イレイザーヘッド…!?何やってんだチンピラ共…!いくらなんでも早すぎんだろ…!

「おい脳無!こいつら全員殺せ!!」

「言いたいことはいろいろあるがまぁ助かったぞ緑谷」

「どういたしマッスル」

「頼むから黙っててくれ」

 ガキマッチョの野郎…モストマスキュラーなんかしやがって…。

「頼む緑谷、俺の視界に入らないようにしてくれ。気が散る」

 脳無相手に余裕ぶっこきやがってふざけんなよ…!?まぁ、脳無は囮だけどな!!

「黒霧ィ!!」

「ッ!?」

 緑谷とか言うゴリマッチョの足元に黒霧のワープゲートを設置した。

「これは…!?」

「黒霧、お前が仲間で本当に感謝してるよ。ほら、このままゲートを閉じてあのマッチョの胴体を消し去ってしまえ!」

「やれやれ…本当は対オールマイトの秘策だったのですが仕方がありませんね…。…。…あれ?」

 何モタモタしてんだ…!?

「おい!黒霧!」

「ゲ、ゲートが…閉じられない…!?」

「あァ!?なんで…」

 瞬間、俺の後頭部に衝撃が走った。…くそ、また殴られたのか…!?

「なんでって、それは…筋肉さ!」

 そんなはずあるか…って、なんでアイツ黒霧のゲートごと移動してんだよ…!チートか!?

「ま、まさか…圧倒的筋肉による凄まじいパワーにより座標設置のはずのゲートごと無理やり動かされている…!?ゲートを座標から無理矢理移動させる際に発生するゲートからの切断力すら筋肉で跳ね除けて…あり得ない…!」

 あぁ!本当にな!あり得無ェよな!マジでな!!

「…帰るぞ黒霧!!」

「させるか!」

 無駄だ!足止めは脳無がしてくれる…!いやまじで頑張ってくれ脳無!頼むから!!

 

 …帰り際腹パンされかけた…危ねェ…。クソ…オールマイトに挑むことすら出来なかったじゃねぇか!ふざけんな…!!あのクソ肉ダルマ…!!!




飯田「みんな!待たせ…あれ?」
オールマイト「私が来…あれ?」

緑谷のスピード解決によりイレイザーは怪我してないし、オールマイトも出番がない
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