無個性『筋肉』   作:ベルゼバビデブ

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ギガントマキアとリ・デストロを倒したので山荘から病院にダッシュで移動中の緑谷。


トレーニング46 この場は任せて僕は移動するぞ!ダッシュで!

 クソ…!頭がガンガンする…!ただの左ストレートでこの威力…舐めていた…!こうなりゃ仕方が無い…ドクターには悪いが丸ごと全部崩壊させるッ!!

「…!?」

 崩壊が…発動しない!?

「どうやら当たりどころが良かったらしいな死柄木ィ…!」

 まさか…この頭痛のせいか…!?個性がうまく使えない…!…仕方ない、なら当初の予定通り素の力だけでなんとかするか

「ぐちゃぐちゃになった左腕庇いながら強がるなよヒーロー」

「ヘッ!こんくらい擦り傷!怪我が怖くてヒーローがやれるかってんだッ!踵半月輪ッ!!」

 まだ動けるその筋肉と根性は見事と言っておくが…

「オラッ!」

「ぐあっ…!」

 さっきまでの動きに比べりゃ遅過ぎる。もう見慣れちまった。…やっぱり兎の耳は掴みやすくて良いなぁ

「さて、ヒーロー。ゲームオーバーだ」

 健闘とナイスバルクに免じて楽に殺して…ッ!?この熱は…!

 

「赫灼熱拳…ヘルスパイダー!!」

 

 エンデヴァーか、ならコイツを盾に…ッ!?コイツ、ミルコを避けて俺にだけ熱光線を…!

「チィ…ヘルスパイダーでも焼き切れんとは厄介だな。それに再生持ちか。まるで脳無だな」

 …耐久と剛筋は発動している…それに再生も…どうやらゲームで言うなら発動型スキルが使えないだけでパッシブスキルは封じられた訳じゃないらしい。それに頭痛もだんだん治まってきた。まだ崩壊は使えない気がするが…筋骨の発条化は反発的筋肉で代用して瞬発力や膂力増強は素の筋肉でなんとかして…

「空気を押し出すッ!」

「ッ!!」

 先生の言った通りこの個性便利だな。エンデヴァーが壁まで吹っ飛びやがった

「クッ…!オールマイトが言っていたオールフォーワンの用いた個性の一つか…!どうやら今の貴様はオールフォーワンをさらに強化したようなものらしい…!」

 流石はナンバーワン…少し与えた情報で直ぐに正解に辿り着くか。それに随分と鍛えてる様だ、壁に叩きつけられたってのにピンピンとしてやがる。ならここは…

「ナイスバルク…!」

 力強くアブドミナルアンドサイだ…!…。イラつくな一々これ…!!

「ほう、貴様も最低限の礼節だけはあるらしい。鍛えた肉体に貧富も善悪も無い。こちらもラットスプレッドフロントで応えるとしよう…ナイスバルク!」

 もう良いか!?もう良いよな!!『肥大化』+『増殖』ッ!まだ個性発動に制限があるから個性の発動は二つが限界ってとこか、だが!

「お前を殺しヒーロー社会を終わらせる!」

「フン…!デカくて6本に増やした腕で殴れば俺を殺せるとでも?発想が稚拙だな、的がデカくなって助かるッ!喰らえ…赫灼熱拳!」

 無駄だ…!パッシブで発動してるらしい耐久と剛筋でお前の炎なんざ…!

「ジェットバーン!!」

 …さっきよりも熱量が…?だが、無駄だ!!

「まだ焼き切れんとはな…!だが、なんのこれしき…!」

 両手で攻撃を防いでも無駄だ、増殖した腕はまだ4本残ってるからな!!

「私の事忘れてんじゃ…ねェッ!!」

「無理をするなミルコ!」

「ハッ!だから言ってんだろ!こんくらい擦り傷だ!!」

 ミルコに防がれたがまだ腕は3本はある。その内の2本はエンデヴァーを殴り付けるとするか!

「ぐぅ…!?」

 残り一本は兎を狩る!

「させるかッ!シールドシュート!!」

 …この個性は…?

「遅くなってすまない!エンデヴァー、ミルコ!…な、なんと言う事だ!?ミルコ…その腕…」

 また邪魔な奴が増えたな。そろそろ身体も慣れてきたし個性も大体扱える様になった気がする。一つここらでやってみるか…

 

 『増殖』+『個性を奪う』ッ!!

 

「ッ!エンデヴァー、クラスト!アレはヤバい!!避けろ!!」

 

〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜

 

 ちょこまかと逃げてるアイツがそうに違いない…!

「イレイザー!さっさとそんな奴ブチのめせや!!」

 お前の言う通りだな爆豪、時間をかけ過ぎた…捕縛布で捕え、刃を突き刺すッ!

「増やす個性の脳無は倒した!後は現存する脳無を倒せば終わりです!」

「オーケーイレイザー!ここは俺達に任せとけ!」

 マイク…。そうだな、ここは他のヒーローを信じよう。もっと厄介な存在はこの奥に居る。

「爆豪、お前は…」

「分かってる。ここで脳無共をぶっ殺す。退路は心配すんな」

 …優秀な生徒を持つと教師は楽だな。

「爆豪、マイクを頼んだぞ」

「おい!そりゃ無いぜイレイザー!」

 

 エンデヴァーが向かったのはあそこか、熱がここまで伝わってくる。

「状況は!」

「!イレイザーか、タイミングが悪いな、兎に角避けろ!!」

 ッ!なんだこの黒い触手は…!?それにミルコは左腕がぐちゃぐちゃになっている…やはりそれほどの相手と言うことか…!

「私が見ます!その間に攻撃を!」

「助かる。だが、個性がないからと言って倒せる相手と言うわけでもない…!」

 まさか…そんな緑谷じゃあるまいに…!

 

〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜

 

 また俺の邪魔をするのかイレイザーヘッド…毎度毎度鬱陶しい奴だな。だが…良い感じに肉体も暖まってきたな。

 反発的筋肉+増幅的筋肉+収束的筋肉…この組み合わせなら個性を使わなくても空気を押し出せるッ!!

「奴の筋肉が昂っている…!避けろイレイザー!!」

「分かってますッ!」

 流石に個性ありほどじゃ無いがイレイザーを殺すには威力は十分だろう。

「奴め…さっきまで個性で肥大化させたりさせてたが故に…筋肉が動きに慣れてきている!気を付けろミルコ、イレイザー、次の奴の一撃は先程よりもより早く、強く、大きいはずだ…!」

 攻撃すれば攻撃するほど鍛えられ強くなる。それが筋肉だ。さて…

「そろそろイレイザー…時間切れなんじゃァないか?」

「くっ…!」

 個性が使えるようになった時がお前の最期だイレイザー…!『脚力増強』×4+『筋骨発条化』+『瞬発力』×3+己の筋力!

「終わりだ」

「馬鹿な…!?この一瞬でこの距離を詰めただと…!?」

 後はアンタをただ殴る…!

「させるかッ!」

「死に損ないは引っ込んでろ」

 空気を押し出してミルコは弾き飛ばす。

「ならばお前もすぐに死に損ないにしてやるッ!赫灼熱拳…ジェットバーン!!」

 どうせだし試させてもらうか

「ッ!?貴様…その個性は…!!」

「どうしたイレイザー?良いだろこの個性…シールドだ。」

 さっき貰ったんだよ。使いやすくて良いなコレ。よく見りゃ六角形の集合体でシールドは形成されるらしい。個性が使えるうちに畳み掛けるか

 

 『シールド』+『筋骨発条化』+『膂力増強』×4+『瞬発力』×3+『空気を押し出す』+己の筋力

 

 シールドを形成する六角形の結晶を弾丸のように飛ばしてやる。エンデヴァーの炎でも燃えないし一度放てばイレイザーの抹消でも消せない。

「飛び道具か!洒落臭い!」

「よせ、ミルコ!脚までぐちゃぐちゃにするつもりか!この攻撃…俺の炎でも掻き消せん…!だが…!!」

 なるほど、エンデヴァーは炎を噴射してその勢いでシールドを押し返してるのか。だが、それでは攻撃までは出来ない。そしてミルコは…エンデヴァーの忠告で渋々回避を選択したか、それにしても相変わらずよく動くな、全て躱してやがる。だが、イレイザーにはそれは出来ない。この場で1番厄介なのはイレイザーだ。いちいち個性を消されたら動きにくいからなァ…!

「クソ…捕縛布では防げんか…!」

 終わりだ…イレイ…あ?

「イレイザー!すまない…!俺が個性を奪われたばっかりに…!だが、俺は守る男!個性なんぞ無くても…守ってみせる!!」

 へぇ、個性を奪ってから静かになったなと思ってたがこの土壇場で肉壁とは。

「シールドヒーロークラストとして戦ってきた私の筋肉は…防御的筋肉が発達している!この程度の攻撃…!!」

 そんなに守るのが得意ならさぁ…

 

「これならどうだ?」

 

 この肉体の全筋肉をフル稼働させたただの殴打だ。まぁ、俺の肉体は素でオールマイト並みだけどな。

「がはっ…!?」

 ふん、何が防御的筋肉だ。腹にしっかり風穴が開いたぜ。呆気ないもんだな。…ん?

「抜けない…?」

「い、い…ま…だ!!お、俺ごと…!!」

 コイツ…!筋肉で俺の腕をホールドしやがった

 

「ミルコ!イレイザーを連れて退避を!」

「分かった!」

「エンデヴァー、見ておきました。これでしばらくは」

 ちぃ…!また個性が使え無ぇ…!それにコイツ…!

「死んでも…は、なさ…ん!!」

 

「許せクラスト…全て…消し飛べ!!プロミネンス…バーン!!!」




月拳…食らった相手はあまりの衝撃により脳にダメージを受け、一時的に個性を使用する部位の機能が低下する。しかし、使用すると圧倒的破壊力の代償としてミルコの腕の骨は複雑粉砕骨折のように粉微塵に砕け散ってしまいぐちゃぐちゃになってしまう。

反発的筋肉…しなり、瞬発力がある筋肉
増幅的筋肉…一時的に著しく膨張し、体積が増えるタイプの筋肉
収束的筋肉…主に掌や脚の裏で空気や液体を押し固めることに用いる筋肉

あ、クラストさんは死にます。
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