無個性『筋肉』   作:ベルゼバビデブ

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緑谷「相手を殴りつけた瞬間に思い切り手をパーにする、すると拳と指の隙を生じぬ二段構えの攻撃によって相手の肉体は耐えきれず爆散するんだ。」
※↑は本編とは関係ありません


トレーニング09 油断?これは余裕と…言うものさ!

「デクくん。良い試合にしよう。」

「勿論。あ、今から脱いでおくかい?」

「いや、それはいい」

 デクくんとの握手………腕ふっと…なにこれ?ウチの腰より太いって何????やっば…アカンわ、これ勝てる気せん…

『スタート!』

 けど…何もしないのも格好悪い!触る!兎に角無重力にさえすれば勝機はあるはず!…ってアレ?簡単に触れた!?

「麗日さんの無重力、なるほど、こういう感覚なのか」

 デクくん…まさか敢えて受けて…!?でも、それなら浮かび上がるはず…!まさかデクくんの重機的筋肉はそのあまりの重量にウチの無重力が効かなかったってことなん!?「それは違うよ麗日さん」…こっちの心読んどる!?

「これが筋肉読心術さ」

 やかましいわ。

「足元を見てごらん」

 言われた通りデクくんの足元を見た。

 

 埋まっとる。

 

 脚がコンクリに埋まっとる!?

 

「攻撃する時に無重力にされると…僕が力の加減をミスって麗日さんの内臓が爆散しちゃうかもしれないからね、敢えて無重力を受けるという選択をしたんだよ」

 そうか…!脚が地面に埋まってれば無重力で浮かびそうになっても脚がアンカーになって固定できる…!やられた…!…でも、あの状態からどうやって試合を…?脚が埋まってたら移動できな「その心配は無用さ!」心の声に回答するのやめて?

 

「こうやって…フンッ!」

 右脚を引っこ抜いて

「こうすればッ!」

 再度右脚を埋める

「フンッ!」

 左脚を引っこ抜いて…

 

 あ。

 

「フンッフンッフンッフンッフンッフンッフンッフンッフンッフンッフンッ!!!」

 ぎゃあああああ!!その移動方法で早いの気持ち悪!!

「麗日さん、逃がさないぞ!」

 いや、待てよ…?あの移動方法はコンクリを破壊してる…つまり…!

「フンッフンッフンッ!粘るね、麗日さん!」

「デクくんこそ疲れてるんとちゃう!?」

「これくらい散歩みたいなものさ」

 なんて底なしの体力…!でも、まだ負けてない!諦めない!勝機は絶対に…!

「フンッフンッフンッフンッ!」

 よし…キャパギリギリ…!ありがとうデクくん、油断しないでくれて…!デクくんが砕いた地面を無重力にして浮かせた…!これだけの量の瓦礫なら…!

 

「解除!」

「どういたしまして麗日さん。」

 

 私が見たのは落ちてくる瓦礫を…全て手で弾き、私に接近してくるデクくん。…まぁ、デクくんなら全部お見通しだったよね。

「ナイスファイト、麗日さん。」

 デクくんが私の肩を強く押した事で私は壁まで吹っ飛び場外になった。

 

 あ、ダメやコレ肩外れとる。

 

〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜 〜〜〜〜〜

 

「普通科だからって手加減とかしなくて良いから」

「無論だ。」

 まずは今までの流れに則り握手をする。この鳥顔くんの個性は確か腹から出てるモンスターみたいな奴だ。騎馬戦やさっきの試合を見てたからわかる。見た感じそのモンスターにも意思があるっぽかったな…確かめておくか

「…?握手は終わったはずだが?」

「いや、ほら、君の個性の方とはまだだからさ。」

「…成程、ダークシャドウ。」

「アイヨ!」

 良いな、格好いい個性だ。羨ましいぜ。でも…俺には俺の個性がある…!

「心操!頑張れー!」

 普通科の奴らに応援されてんだ。負ける訳にはいかねぇ…!

「よろしく。」

「オウ、ヨロシクナ!」

 さっき握手した感じ…本体の方はそれほど鍛えてるって感じじゃ無い。つまり厄介なのは個性の方…!

『それではスタート!』

「ダークシャドウとか言ったっけ?あんた格好いいな!」

「オ、オウ…アリガ……」

 よし、掛かった…!

「無駄話はやめて行け!ダークシャドウ!…?どうした?ダークシャドウ!」

 よし、今がチャンスだ!

「うおおおお!」

 一気にダッシュして距離を詰める!

「くっ!」

 そうだよな、一旦距離を取るよな!

「へへ、何されたか知りたいか?」

「…!お前がッ---」

 掛かった…!

「…そのまま歩いて場外になれ」

「…」

 悪いな、ヒーロー。

 

 準決勝まで上がったのはいいが…次はあのクソ肉ダルマか。なんとか策を練らないとな。まぁ、まだ二試合あるんだ。ゆっくり考え………

 

『尾白くん気絶!爆豪くんの勝ち!』

 

『蛙吹さん行動不能!轟くんの勝ち!』

 

 嘘だろ…!?爆豪とか言うやつは試合早々空飛んでデカい爆破で一撃、轟とか言うやつも開始早々舌に捕えられたと思ったら自分の足元を凍らせて固定し、そこから氷の壁を展開、蛙吹って女の子は冷えに弱かったらしく動きが鈍り行動不能に…

 

 まずい…何も作戦考えれてないぞ…!

「心操くんと言ったね…よろしく!」

「あ、あぁ…よろしくな」

 くそ…相変わらずなんて筋肉してやがる…!肩に電光掲示板乗っけてんのか…!?

 

『それでは…スタート!』

 

 筋肉…待てよ…そうだ!

「タンマ!!!」

 …あ、あぶねえ…眼前に拳が迫ってやがる…!…まぁ、タンマかけたら止まってくれるあたりいい奴なんだろうな。少し恥ずかしいがコイツに返事をさせる簡単な方法があった…!

 

 まずは…服を脱ぐ!

 

 そして…ダブルバイセップスのポージング!

「…!」

「どうだ!?ヒーロー科への編入を目指して鍛えてきた俺の筋肉は!!」

 目の前のクソ肉ダルマに比べたら貧相だが、さっきの女の子との試合をやる限り、こいつは相手の努力に対して敬意を払うはずだ…!すると目の前のクソ肉ダルマは眩しいくらい白く輝く歯を見せてサムズアップしてきた。

「…ナイスバル…………」

 よ、よし!やった…!洗脳出来た…!俺が勝ったんだ…!

「そのまま回れ右して場外になれ」

 よし…!これで決勝に…

 

 瞬間、放たれる衝撃波。その出所は…俺に背を向けたクソ肉ダルマだった。

 

「…?あれ、僕は何をしてたのかな?」

 すると緑谷はサイドチェストをしつつ振り返ってきやがった。…馬鹿な…!洗脳は確かに掛かったはずなのに…!

「…!成程、洗脳か…ヴィランを無力化できる…良い個性だね!」

 !?な、なんでコイツ俺の個性を「これが筋肉読心術さ!」ま、マジかよ…!アイツの圧倒的筋肉とその目をもってすれば相手の皮膚の汗のテカりや心拍音、顔面の筋肉の微細な動きから心を読むことだって可能って事なのかよ!?し、しかしいくらなんでもそんな詳細まで読むなんて…い、いや!可能なのか!?目の前のクソ肉ダルマが…仮に脳筋だとしよう。いや、きっと脳筋だ…脳まで筋肉だと言うなら…逆もまた然り!全身が常軌を逸した筋肉に包まれたコイツは全身が常軌を逸した脳味噌を持つ男と同義!つまり天才だ!数少ない情報と俺の反応、更に今の状況から推察することも可能ってことなのかよ…!!

「だが…どうやって洗脳を…!」

「それは簡単………………」

 よ、よし!今度こそ…!いや…洗脳したはずの緑谷は再度凄まじい勢いで爆発的足踏をした。なんで人間の足とコンクリートの床で爆発音がなるのかは不明だが、奴の爆裂的筋肉がそれを可能にしたのだろう。やばい…!

「……………筋肉さ!!」

 モスト…マスキュラー…!成程な…アイツの凄まじい筋肉が発生させる動作はただの歩行一つをとっても俺の洗脳を解除できるレベルの衝撃って事なのか…!勝てない…!どうやっても…!くそ、あんな化け物に勝てるかよ…!まぁ、普通科でベスト4ならよくやった方だよな。さっさとギブアップしちまおう…

「…俺の負…」

「何を言ってるんだい!心操くん、まだ勝負はこれからだろう?」

 …!目の前のクソ肉ダルマはラットスプレッドフロントをして白い歯を輝かせてきた。

「掛かって来なよ心操くん。見せてくれ…鍛えた筋肉の成果を!」

「心操がんばれー!」「負けるな!」「やっちまえ!」「ナイスバルク!」

 普通科のみんな…。そうだ…俺はまだ…負けてない!

「…あァ!!」

 俺はダッシュをし、思い切り拳を引き絞る。体を捻りつつ拳を突き出す。

「喰らえ…緑谷ァ!」

 緑谷は俺の突き出した拳を一切避ける事をせず腹筋で受け止めてくれた。

 

 …が、痛ェ!!!!なんだこれ!?こ、拳の骨が…砕けた…!?

 

「良いパンチだったよ。心操くん。」

 そう言って緑谷は俺の肩に手を置いてきた。…あれ、身動きできねえ。

「ナイスファイト」

 俺が最期に見たのは俺自身に迫り来る…………通っている雄英の校舎よりも大きく見える拳だった。

 

『心操くん気絶!よって緑谷くんの勝ち!』

 

 後で話を聞いたんだが、この時緑谷の拳は俺に触れなかったらしい。すげえ奴だよ緑谷は。…俺も筋トレ頑張らないとな…!

 




捕縛布は使えないけどAB対抗戦くらいのフィジカルは既にある世界線の心操。
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