ハイスクールD×D Devil's Hero   作:opa

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久しぶりの投稿です


11話 はぐれ悪魔、駒の特性

~廃ビル~

 

夜になり、オカルト研究部は誰もいない廃墟になったビルへ移動した。

 

一誠「部長、はぐれ悪魔って何ですか?」

 

リアス「はぐれ悪魔とは爵位持ちの悪魔に下僕としてもらった者が、主を裏切り、または主を殺して主無しとなる悪魔よ」

 

朱乃「悪魔の力は人間とは比べ物ほど強大でその力を自分の為に使いたくなる悪魔も多いんです。」

 

リアス「それらの者達が、主のもとを去って、各地で暴れまわるのが『はぐれ悪魔』よ」

 

木場「人間の世界で言えば逃亡中の指名手配犯、つまり犯罪者の悪魔だね」

 

小猫「私達、悪魔だけでなく天使側、堕天使側も『はぐれ悪魔』を討伐してます。」

 

一誠(向こうの世界でも盗賊なんかを討伐するのも冒険者の仕事だったな~ 最初は俺も苦労したぜ。赤龍帝の籠手(ブースデッド・ギア)が無かったら間違いなく殺されてたからな)

 

ドライグ『異世界に来る前までは相棒はただの中学生だったんだから仕方ないだろう。戦いとは無縁だったんだからな。』

 

リアス「先程、上級の悪魔から依頼が届いてこの廃ビルで『はぐれ悪魔』が人間を誘き寄せて、食らってるのよ。『リアス・グレモリーの活動領内逃げ込んだため、始末してほしい』という依頼がね」

 

一誠(人間を食らうか・・・向こうの世界のモンスターのような悪魔もいるんだな。)

 

ガチャリ

 

扉を開け、リアス達は廃ビルの中に入る。

 

一誠「・・・いるな」

 

木場「兵藤君、わかるんだね」

 

一誠「木場も気づいたか。敵意と殺意を思い切り出してる。」

 

小猫「・・・血の匂い」

 

一誠「小猫ちゃんって嗅覚がすごいんだな。」

 

小猫「・・・鼻には自信があるので」

 

リアス「イッセー、いい機会だから悪魔としての戦いを見ておきなさい。」

 

一誠「あ、ハイ!」

 

リアス「あなたは私より実力が上だけど、新人悪魔だから悪魔についてしっかり知るべきよ。今日は私達の戦闘をよく見ておきなさい。ついでに下僕の特性を説明してあげるわ。」

 

一誠「下僕の特性?」

 

リアス「主となる悪魔は、下僕となる存在に特性を授けるの・・・そうね、前にも説明したけど悪魔の歴史も含めてその辺を教えてあげるわ。大昔、我々悪魔、堕天使、そして天使を率いる神は三つ巴の大きな戦争をしたの。大軍勢を率いて、どの勢力も永久と思える期間、争いあったわ。その結果、どの勢力も酷く疲弊し、勝利する者もいないまま、戦争は数百年前に終結したの」

 

木場「悪魔側も大きな大きな打撃を受けてしまった。二十、三十 もの軍団を率いていた爵位を持った大悪魔の方々も部下の大半を長い戦争で失ってしまったんだ。もはや、軍団を保てないほどにね。」

 

一誠(ああ~ 確かその戦争中にドライグが大暴れして悪魔、天使、堕天使は手を組んでドライグを討伐し、肉体を失ったドライグは神器(セイグリッド・ギア)にされてしまったんだっけ・・・)

 

ドライグ『油断しなければあと少しで三つの勢力を壊滅させることが出来たんだがな。』

 

一誠(お前、どれだけやばかったんだよ!?)

 

ドライグ『自分で言うのもなんだが『(あか)(りゅう)帝王(ていおう)』の名は伊達じゃないからな。それに俺を怒らせた奴らだって悪いんだぞ?』

 

一誠(まあ、最強のドラゴンであるドライグがどれほど危険か知っているはずたからな。)

 

朱乃「純粋な悪魔はその時に亡くなったと聞きます。しかし、戦争が終わっても、堕天使、神との睨み合いは現在でも続いています。いくら、堕天使側も神側も部下の大半を失ったとはいえ、少しでも隙を見せれば危うくなります。」

 

リアス「そこで悪魔は少数精鋭の制度を取ることにしたの。」

 

一誠「そうか!それが『悪魔の駒(イーヴィル・ピース)』なんですね!」

 

リアス「ええ、爵位を持った悪魔は人間界のボードゲーム『チェス』の特性を下僕悪魔に取り入れたの。下僕となる悪魔の多くが人間からの転生者だからって皮肉を込めてね。それ以前から悪魔の世界でチェスが流行っていたわけだけれど。それは置いておくとして。主となる悪魔が『(キング)』。私達の間で言うなら私の事ね。そして、そこから『女王(クイーン)』、『騎士(ナイト)』、『戦車(ルーク)』、『僧侶(ビショップ)』、『兵士(ポーン)』と五つの特性を作りだしたわ。軍団が持てなくなった代わりに少数の下僕に強大な力を分け与えることにしたのよ。この制度ができたのはここ数百年の事なのだけれど、これが意外にも爵位持ちの悪魔に好評なのよね」

 

一誠「好評?チェスのルールが?」

 

リアス「競うようになったのよ。『私の騎士は強いわ!』、『いいえ、私の戦車のほうが使える!』って。その結果、チェスのように実際のゲームを、下僕を使って上級悪魔同士で行うようになったのよ。駒が生きて動く大掛かりなチェスね。私達は『レーティングゲーム』と呼んでいるのだけれど。どちらにしても、このゲームが悪魔の間では大流行。今では大会も行われているぐらいだわ。駒の強さ、ゲームの強さが悪魔の地位、爵位に影響するほどにね。『駒集め』と称して、優秀な人間を自分の手駒にするのも最近流行っているわ。優秀な下僕ほどステータスになるから。」

 

一誠「なるほど。俺もそのゲームに参加することになるんですね。」

 

リアス「私はまだ成熟した悪魔ではないから、公式な大会などには出場できない。ゲームをするとしても色々な条件をクリアしないとプレイできないわ。つまり、当分はイッセーやここにいる私の下僕がゲームすることはないってことね」

 

一誠「じゃあ、木場、小猫ちゃん、朱乃さんの三人もレーティングゲームをしたことがないってことか?」

 

木場「うん」

 

小猫「はい」

 

朱乃「ええ」

 

一誠(そういえば部長は成熟してないって言ってたが純粋な悪魔の部長の年齢っていくつなんだ?悪魔は寿命が遥かに長いってことはエルフやドワーフのように若い期間も長いってことだよな?もしかして俺よりずっと歳上?)

 

リアス「言っておくけど、私は今年で18よ」

 

一誠「え!?なぜ俺の考えてることが!?」

 

木場「分かりやすく部長をじっと見てたからね」

 

朱乃「寿命が長いっていっても人間よりも肉体の成長が遅いわけじゃないのですわよ?」

 

一誠(いや、一人遅いのが・・・)

 

一誠は小猫を見た。

 

小猫「えい」

 

一誠「うお!?」

 

ブン!

 

小猫は一誠にパンチをしたが回避された。

 

小猫「・・・チッ」

 

一誠「小猫ちゃん!?なぜ!?」

 

小猫「失礼なことを考えてましたよね?」

 

一誠「そ・・・そんな事考えてないよ(汗)」

 

木場「目を剃らしてるよ」

 

朱乃「あらあら」

 

リアス「さて、お喋りはここまでにしましょう。」

 

???「不味そうな臭いがするぞ?でも美味そうな臭いもするぞ?甘いのかな?苦いのかな?」

 

リアス「はぐれ悪魔バイザー!あなたを消滅しに来たわ!」

 

ぬぅ・・・

 

暗闇から姿をゆっくり現したのは上半身裸の女性だった。

 

一誠「おお!」

 

リアス「鼻の下伸ばさないの!よく見なさい!」

 

一誠「え?」

 

ズシィン!

 

次に姿を現したのは巨大な獣の体だった。女性の上半身と化け物の下半身を持った。形容のしがたい異形の存在がそこにいた。両手に槍らしき獲物を一本ずつ所持している。化け物の下半身は四足であり、全ての足が太く、爪も鋭い。尾が蛇で独立して動いている。大きさは5mを越えている。

 

一誠「うわぁ・・・何だありゃ」

 

リアス「主のもとを逃げ、己の欲求を満たすためだけに暴れまわるのは万死に値するわ!グレモリー公爵の名において、あなたを消し飛ばしてあげる!」

 

バイザー「こざかしぃぃぃ!小娘ごときがぁぁぁ!その(くれない)(かみ)のように、お前の身を鮮血(せんけつ)()め上げてやるわぁぁ!」

 

バイザーは吠えたが、リアスは鼻で笑った。

 

リアス「雑魚ほど洒落のきいたセリフを吐くものね。祐斗!」

 

木場「はい!」

 

バッ!

 

近くにいた木場がリアスの命を受けて飛び出す。

 

バイザー「消えた!?」

 

一誠(速いな)

 

リアス「イッセー、さっきの続きをレクチャーするわ」

 

一誠「ああ、悪魔の駒(イーヴィル・ピース)の特性ですね。」

 

リアス「祐斗の役割は『騎士(ナイト)』、特性はスピード。『騎士(ナイト)』となった者は速度(そくど)が増すの。」

 

リアスの言う通り、木場の速度はどんどん増していき、バイザーは目で追えなくなった。バイザーは槍を振るって攻撃するが、全く当たらない。

 

リアス「そして祐斗の最大の武器は(けん)

 

一度、足を止めた木場はいつの間にか西洋剣らしきものを握り、それを鞘から抜き放つ。

 

スッ!

 

再びその場から消えた木場。次の瞬間、バイザーの悲鳴が木霊する。

 

ズバァァ!

 

バイザー「ぎゃああああ!」

 

木場は一瞬でバイザーの両腕を切断し、傷口から血が吹き出す。

 

一誠(突然、木場の手に剣が出現したな・・・木場も神器(セイグリッド・ギア)の所有者か)

 

リアス「これが祐斗の力、目で捉えきれない速力と、達人級の剣さばき、二つが合わさることで、あの子は最速の騎士(ナイト)となれるの」

 

ドライグ『確かに悪くはないが、速度も剣の腕も『剣聖(けんせい)』である彼女ほどではないな。』

 

一誠(比べる相手が悪すぎだって!)

 

ドライグ『確かにな』

 

悲鳴をあげるバイザーの足元には小猫がいた。

 

リアス「次は小猫。あの子は『戦車(ルーク)』。戦車(ルーク)の特性は・・・」

 

バイザー「小虫めぇぇぇぇっっ!」

 

ズズゥン!

 

バイザーの巨大な足が小猫を踏み潰す!だが、バイザーの足は少しだけ地から離れていた。踏み潰しきれていない。

 

ぐぐぐ・・・

 

小柄な少女がバイザーの足を少しずつ持ち上げる。

 

一誠「あんな小さな体であの巨体を持ち上げた!?」

 

リアス「『戦車(ルーク)』の特性はシンプル。バカげた力。そして屈強なまでの防御力(ぼうぎょりょく)。無駄よ。あんな悪魔の踏みつけぐらいでは小猫は沈まない。潰せないわ」

 

グンッ!

 

小猫は完全にバイザーの足を持ち上げてどかす。

 

小猫「・・・吹っ飛べ」

 

ドゴオオッ!

 

小猫は高くジャンプし、バイザーのどてっ腹に拳を鋭く打ち込んだ。

 

ドドンッ!

 

巨大なバイザーの体が後方へ大きく吹っ飛んだ。

 

一誠(そういや、小猫ちゃんの常連の依頼者さんの森沢さんが言ってたな・・・)

 

森沢『彼女は怪力が自慢だからな。あの小さな体で僕をお姫様抱っこしてくれたんだ。』

 

一誠「あれって本当だったんだな・・・さっきのパンチを避けてよかったよ・・・」

 

ドライグ『だが、パワーは『拳王(けんおう)』である彼女のほうが上だろう?』

 

一誠(アイツは力だけじゃなく技量も超一流の格闘家だからな・・・)

 

バイザー「そんなバカな・・・こんな小娘に・・・」

 

リアス「最後に朱乃ね」

 

朱乃「はい、部長。あらあら、どうしようかしら」

 

朱乃は笑いながら、小猫の一撃で倒れこんでいるバイザーのもとへ歩みだす。

 

リアス「朱乃は『女王(クイーン)』。私の次に強い最強の者。『兵士(ボーン)』、『騎士(ナイト)』、『僧侶(ビショップ)』、『戦車(ルーク)』、全ての力を兼ね備えた無敵の副部長よ」

 

バイザー「ぐぅぅぅぅ・・」

 

朱乃を睨み付けるバイザー。朱乃はそれを見て、不適な笑みを浮かべる。

 

朱乃「あらあら。まだ元気みたいですね?それなら、これはどうでしょうか?」

 

朱乃は天に向かって、手をかざす。

 

カッ!

 

天空が光り輝き、バイザーに雷が落ちた。

 

バイザー「ガガガガッガガガガッガガガガッッ!」

 

バイザーは激しく感電し、煙を、あげて全身丸焦げとなった。

 

朱乃「あらあら。まだ元気そうね?まだまだいけそうですわね」

 

カッ!

 

再び雷がバイザーを襲う。

 

バイザー「ギャァァァァァッッ!」

 

感電するバイザー。すでに断末魔に近い声をあげている。それにもかかわらず、朱乃は三発目の雷を繰り出していた。

 

ピカァッ!

 

バイザー「グァァァァアアアアッ!」

 

雷を落とす、朱乃の表情は冷徹で怖いほどの嘲笑を作り出していた。

 

一誠「朱乃さん、楽しんでません!?スッゲー怖いんですけど!」

 

リアス「朱乃は魔力を使った攻撃が得意なの。雷や水、炎などの自然現象を魔力で起こす力ね。そして何よりも究極のSよ」

 

一誠「やっぱり!」

 

リアス「普段、あんなに優しいけれど、一旦戦闘となれば相手が敗北を認めても自分の興奮が収まるまで決して止めないわ」

 

一誠「ドSじゃないですか!」

 

木場「大丈夫、朱乃さんは味方にはとても優しいからね」

 

朱乃「うふふふふ。どこまで私の雷に耐えられるのかしらね?ねぇ、バケモノさん。まだ死んではダメよ?トドメは私の主なのですから。オホホホホッ!」

 

一誠(この人、やっぱり怖いよ!)

 

朱乃が一息ついた頃、リアスが確認して頷いた。ボロボロになったバイザーのもとへ、リアスが近づき、バイザーに手をかざす。

 

リアス「最後に言い残すことはあるかしら?」

 

バイザー「殺せ」

 

リアス「そう、なら消し飛びなさい」

 

バイザー「だが、ただでは死なん!」

 

グオオッ!

 

リアス「!?」

 

バイザーは最後の力を振り絞り、リアスの喉に噛みつこうとした。

 

木場「部長!」

 

一誠「させねぇよ!」

 

ドガァァッ!!

 

バイザー「がぁぁっ!」

 

ダァン!

 

一誠はバイザーの顎を蹴り上げ、空中へ飛ばし、一誠は高くジャンプする

 

一誠「おりゃっ!」

 

ドゴォォォ!

 

バイザー「ぎゃぁぁあっ?!」

 

ズガァァァン!

 

一誠はバイザーの脳天にかかと落としをし、バイザーは地面に墜落した。

 

一誠「部長、大丈夫ですか?」

 

リアス「あ、ありがとう」

 

小猫「祐斗先輩、今の兵藤先輩の動き・・・祐斗先輩より速くなかったですか?」

 

祐斗「う、うん・・・今の蹴りとかかと落としも小猫ちゃんよりもパワーが上かも」

 

リアスは再びバイザーに手をかざす。

 

リアス「今度こそ消えなさい」

 

バイザー「ぐ・・・ああっ・・・」

 

ギュオオオッ!

 

リアスの手のひらから巨大でドス黒い魔力の(かたまり)が出現した。

 

一誠「あれって魔力か?スッゲー嫌な感じがピリピリ伝わってくるぞ」

 

朱乃「部長が出したあの魔力は滅びの魔力ですわ。私でもアレは出せませんの。」

 

一誠「滅びの魔力!?」

 

ドンッ!

 

リアスが撃った魔力はバイザーの全身を包みこみ、魔力が宙に消えたとき、バイザーの姿は完全にそこはなかった。

 

一誠「滅びの魔力・・・その言葉通り消滅させたのか」

 

リアス「終わりね。皆、ご苦労様」

 

一誠「あの~部長」

 

リアス「何かしら?」

 

一誠「俺に宿っている駒の『兵士(ポーン)』にはどんな力があるんですか?」

 

リアス「ああ、兵士(ポーン)には他の駒にはない特殊な力があるの。『プロモーション』という力がね」

 

一誠「プロモーション?」

 

リアス「実際のチェス同様、『兵士(ポーン)』は相手陣地の最新部へ赴いたとき、昇格することができるの。『(キング)』以外の全ての駒に変化することが可能なのよ。イッセー、あなたは私が『敵の陣地』と認めた場所の一番重要なところへ足を踏み入れたとき、「(キング)」以外の駒に変わることができるのよ」

 

一誠「すげぇ!俺は木場の「騎士(ナイト)」や小猫ちゃんの「戦車(ルーク)」、朱乃さんの「女王(クイーン)」になれるんですね!」

 

リアス「ええ、イッセーは『兵士(ポーン)』の駒八つ・・・いえ、赤龍帝の籠手(ブースデッド・ギア)の譲渡の力で強化したから駒八つ以上を消費したようなものよ。おそらくすごい力になるんじゃないかしら」

 

一誠(う~む、確かに『禁手化(バランスブレイク)』を使った状態で『女王(クイーン)』に昇格(プロモーション)したらとんでもない力になりそうだ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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