本作はNTRとタイトルにあるが寝盗らせシーンは皆無に等しいのでご注意ください。
またアクションシーンが少々残酷でありますのでその点もご注意ください。

僕の幼馴染は最近様子がおかしい。去年から、性転換した頃から様子が変だったけど最近はもっと変だ。そんな僕達の前に柔道部の金先輩が現れて…
燃えたぎるほどの欲望は正しいのか!?自分の願いのために他者を倒していいのか!?疑問が湧いても躊躇はしねぇ!!僕は愛の為に立ちはだかる敵をキメて、締めて、壊しまくる!!!
情熱的で不安定な思春期を迎えた少年少女は愛を手に入れられるのか!??



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TS幼馴染NTRを関節技で壊す話

8時50分。

朝練を終えて教室までの廊下をフラフラ歩いていると階段を登る見知った彼…いや彼女がいた。手を振って陽気に挨拶するつもりがスクワットで追い込みすぎた足がもつれ、湿気で濡れた廊下をツルッと滑り転倒してしまった。しかし僕は柔道部。華麗に後ろ受身をして、心配そうに駆け寄る彼女に再度挨拶する。

「おはよう、マコト!」

「朝から人騒がせだな、もぉー」

呆れた顔をしながら彼女は僕に手を差し出した。

 

「今日も朝からカマしたねー大ちゃん。ちょっと恥ずかしかったよ!」

そう眉をひそめる彼女は『高井誠』。託児所からの幼馴染。以前までは彼だった。というのも彼は中学に上がる際、TS病にかかり身体的特徴が男性から女性へと変わってしまったのだ。それ以来彼女は女の子として生活しているが性格はまったく変わっていない。お人好しで良い奴だ。

「堪忍してくれや。足ガックガクでさ、歩くのやっとだったのよ」

「膝壊しちゃだめよ。…せっかくレギュラーになれたんだから」

柔道部の俺は2年になると同時に先輩方の推薦で念願の団体戦のレギュラーになった。これは俺が総合格闘技の道場で出稽古したり日々の練習を頑張った成果だ。だがここまで頑張れたのは誠がマネージャーとして俺の練習に付き合ってくれたからだ。

「いつもありがとう、マコト。ありがとう、ありがとう」

「なんだよ、急に改まってさ…」

誠の手を握って感謝の意を伝えると彼女は何故か顔を赤らめて僕から目を逸らした。最近はそんなことが多い気がする。前は困りながら照れ笑いをしていたのに。

 

「おい、高井っているかぁ?」

3年生の先輩が僕たちの教室に入ってきた。僕たちの学校は学年毎に階が違うので3年生が来るのは珍しい。しかもその先輩は柔道部の主将『大田 金』だった。去年の年度末ミーティングで俺を推薦してくれた先輩だった。

「お、いるじゃねえか。それに大輔もいっしょか。ちょうどいいなぁ」

金先輩は分厚い唇を横に伸ばしてニヤリと笑った。誠は俯いて表情は伺えない。

「今日の放課後わかってるだろうな。それに明日も…ま、たっぷり楽しもうや!ぎゃはは!!」

先輩はそう言うと大きな体を翻して教室を後にした。肩を震わせ、「ぐふふ」っと笑い声を漏らしながら。

「おい、なんだよ?先輩となにかあったのかよ?」

彼女は答えなかった。そして僕の手を振りほどくと目も合わせず自分の席に戻っていった。

誠が立った時、茶髪の隙間から顔が覗いた。今にも雨が降り出しそうな今日の空のようにどんよりと曇った表情だった。

 

「おう、今日も練習お疲れ様!早く帰って休めよな!」

「ありがとうございました!」

監督の号令とともに部員たちは解散した。

今日の練習は特にハードだった。一ヶ月後よ総合体育大会に向けた練習は道場の窓を締切って意図的に酸欠なりやすい状況を作り、乱取りを休みなく連続で行うというものであった。レギュラーである僕は2階級上の外部コーチの先生たちと引切り無しに稽古した。コーチたちは地元の大学生で、クタクタになってもすぐに回復して僕らの相手になってくれた。年齢の差、体力の差をまざまざと感じた。

制汗剤で汗の匂いをクリアボタニカルの香りに変えながら練習を脳内で振り返っていると、横合いから田村先輩が声をかけた。

「大輔くん!本当にいいのかい?」

「ええっ、なんのことですか??」

突然の事で間抜けな驚き方をしてしまう。何が悪いとでもしちゃったかな…?

「高井さんの事だよ!」

「高井!?高井がどうしたっていうんですか!?」

そういえば今日の昼食の時に大田先輩が何が言ってたような。それに誠の様子がおかしかった!

「彼女は大田達のカキタレになるんだよ!!」

 

僕は武道場を出ると体育館倉庫に急いだ。ドアを勢いよく音を立てながら開けるとレギュラーの先輩達が僕の方をハッとして振り向いた。彼らの焦った顔は一瞬でにやけ顔になった。

「おいおいどうした〜?大ちゃん〜?幼馴染ちゃんの裸を見に来たのか〜?」

大田先輩のガハハ笑いに続いてみんな笑い出す。彼らの中心にはあられも無い姿の誠がいた。

「マコト!!」

「おっとイケねえな〜」

僕は先輩たちに脇から捕まった。誠の体を舐め回すように見てから大田はその分厚い唇を開いた。

「マコトちゃんからさ〜、どうしても大ちゃんをレギュラーにして欲しいって頼まれてさ〜。それでレギュラーにする代わりに対価を貰うことにしたんだ…」

「そうオメコだよ!」

誠がフルフルと震え出した。薄暗い倉庫の中では彼女の顔は伺えない。でも、どんな気持ちを感じているかは想像出来た。

「だってそうだろ!じゃなきゃ態々お前を選ぶ理由がねえ!お前は弱い訳では無いが、同じようなやつは何人かいるんだよ。後ろにいる田村みてえにな!」

いつの間に田村先輩が来ていた。入口から差し込む照明の光を受けて彼は呆然と立ち尽くしていた。

「それにステロイドも飲ませてやったんだぜ!俺たちが飲んでるのと同じヤツをな!」

ここで合点がいった。近頃妙に練習に対する熱意が大きくなり、疲れにくくなっていた。朝の筋肉痛も一限目が終わる頃には治っていた。レギュラーの選手だけ給水タンクが違かったのはそういう事か。

「それにしても楽しみね、こんなか細い少女を犯せるなんて…。あ、元男の子だったか!男の子犯せるなんてサイコーーー!」

大柄な女の先輩がペニスバンドを付けて誠の体を揺すった。きもっち悪い…汚らしい性玩具を付けた彼女に触れられ誠の体はビクリと反応する。塗装の剥がれた床にポツンポツンと雫が垂れた。

「いい加減にしろよ!」

俺は暴れるが抵抗虚しく床に組み伏せられた。

「無駄な抵抗はよせよ。俺達3年に適うわけないだろ。それに高井の裸はスマホに撮ってあるんだ…。いつでも晒せるんだぜ!ゲへへ!」

そう言って捨て台詞を吐くと僕たち3人を残して去っていった。

「すまん、俺も帰るよ。何もしてやれなかった…本当にすまん」

田村先輩も帰っていった。レギュラーになれなかった事への恨み言も言わずに。

「マコト!大丈夫か!」

「う…ん…へぃきだよ!」

大丈夫のはずが無かった。顔は涙でぐしょ濡れで体はガクガクと震え僕にしがみついている。彼女の裸体に僕は学ランをかぶせた。

「何でこんなことしたんだ!?身を削ってまで俺をレギュラーにして何になる!?」

「だって…だって大ちゃんが喜ぶと思って…」

「賄賂でなったレギュラーなんて嬉しくないよ!!…あ」

「そんな…じゃあなんで私はこんな恥ずかしい思いをしたの!!」

マコトは床に崩れ落ちた。僕は手を差し出そうとしたが振り払われた。彼女は学ランに泣き止むまで包まっていた。涙が止まると自分の制服に着替えて僕の方に振り向いた。いつも誠が照れた時にする笑顔を精一杯に真似ていた。

「ごめんね、私が勝手にしたことなのにヒステリー起こして」

「違うんだ…僕が…」

「いいの、いいんだよ…」

彼女の肯定が僕を遮った。

「ねえ大ちゃん、1つだけお願いを聞いてくれませんか?」

僕はすぐに頷いた。

「キスしてくれませんか…ごめんね、小学校まで男の子だった子にこんな事言われたらやだよね…」

誠が口を再び開く前に僕の唇を添えた。彼女との接吻は熱く、雨で冷えた体を温め直す触媒になった。瞳から再び流だす涙を指ですくって拭いた。しばらくして腕の中で震えていた彼女の体は徐々に静まっていった。

僕の口から離れると最後に誠は言った。

「ありがとう…。大ちゃんにファーストキスあげられて良かった!この思い出は一生の宝物です!」

「僕も君と初めてのキスが出来て良かった…」

その一言で顔がパッと明るくなると顔を隠して倉庫から出ていった。暗くなっていく帰り道に彼女は歩みを進めていた。

 

彼女は絶対に泣いている。君のせいじゃないんだよ!

「僕が弱いからだ!!」

君はいつだって辛い素振りを見せなかった。性転換してしまった時も、本当は性別が勝手に変わるなんて耐え難い苦しみのはずなのに僕の前ではいつもニコニコしていた。僕に心配をかけまいと健気に…。

そんな心優しい子が明日、強姦されようとしている。許せるかよ!これ以上不幸になんてさせるものか!

「ヤツらを滅亡させる!!!」

雨は止んでいた。雲の上からぼんやり覗く月が鋭く僕を照らし始めた時…

「おい、お前何やってるんだ!」

遅番の先生が僕に声をかけた。すかさず僕は先生に競技用の槍を向けた。

長柄を構える血走った目は見るものを萎縮させた。

「ひっ!何のつもりだ…!」

「僕を大田金の家まで連れていけ!!大事な生徒が強姦されたくなかったらな!さもなくばこの学校がステロイドを生徒に飲ませていたことを告発する!」

「ステロイドっ!ひぃ、ばれたぁ!」

「わかったら早く車を出せ!ブチ殺すぞ!」

俺を乗せた車がコンクリートの黒い大地を駆けた。時折街路灯が車内を赤く染める。事が終わる頃には別のものに赤く染め上げられるだろう。

 

ある民家で老けた夫婦が息子たちの騒音に愚痴を言っていた。

「今日も金達うるさいねえ」

「でもワシらは何も言えんよ…」

しかし今日は子供達より騒がしい存在がお邪魔した。

ごおおおおおおしゃあああああ!!!!

爆音が鳴り響く!!

家の下半分が無くなった!1階部分が跡形もなく無くなり2階から息子たちが落ちてきた!

「なんだ!?ぎゃあぁ!!!」

「ひえええええ!!!」

車が居間に向かってものすごい勢いで突っ込んで来たのである。そしてその車の中から長い武器を持った児童が這い出てきた。

「無理言ってすいません、先生。後は警察を呼んで頂いて構いません」

「君は一体何をするんだ…?」

先生の疑問に僕は正々堂々とした態度で答えた。

「アイツらを破壊するんですよ」

その発言に老夫婦たちが待ったをかけた。

「破壊って何をするん、ピギャッ」

いい切られる前に2人とも槍で殴り捨てて仕留めた。

追撃…事態を呑み込めていない柔道部レギュラー達の様子を見て、これは好機と判断し腰を挫いたと思われる先輩を飛び付いて踏みつける。すんでのところで転がって回避する先輩の後頭部をサッカーボールキックで蹴り飛ばすとノックアウトに成功!

更にペニバンの女先輩がいたので髪の毛を掴んで膝蹴りを連打すると、ペニバンを掴んで飛行機投げで後頭部から突き落とした。衝撃でペニバンが股から取れると僕は手の中のそれを彼女の空いた口に勢いよく突き刺して、その推力で頭を床に叩きつけてまたもや膝蹴りを繰り出す。仰向けで倒れた先輩に僕は12to6*1で脳天目掛けてトドメの肘を打ち込んだ!

「うぅ」と苦しげな声を上げるとペニバン先輩は泡を吹いて倒れた。

「次はどいつだ!全員嬲り殺しにしてやる…!」

「なんなんだコイツ…ま、まさか!」

異常なほど興奮した俺の様子を見て。大田金は全てを察した。

「貴様!致死量のドーピングを摂取しているな!」

「そうだ!貴様を滅ぼせるなら命なんて要らない!」

僕は依然として正々堂々と答えた。金は黙ってしまった。外で鳴いていた蛙たちも彼と呼応するようにしんと静まり返ってしまった。

「辞世の句が無いなら殺すからな!」

俺は座り込んだ金の顔面目掛けて足を振りかぶる。しかし顔面を捉える前に足が止まった。

虫の知らせのようなものを感じて…いま彼を攻撃してはいけないと本能的に察知した。

「それ以上お痛は行けないぜ。この子が死んでもいいなら別だがな、へへへ」

「大ちゃん…」

残りの2人の先輩に高井誠が捕まっていた。彼女を人質にされてしまっては迂闊に攻撃が出来ない。

「なぜ彼女がいるんだ!」

「明日の前夜祭に彼女を食っちまおうと思ってな。待ちきれなかったんだ俺たち…それも貴様に全てぶち壊されたがな。この恨み今晴らしてやる!」

先輩たちは僕の腕を掴むと肩固めでへし折った!ステロイドの覚醒効果で痛みを感じなかったが両腕に力が入らないことを悟り、僕は絶望の表情を浮かべた。

「やめて!大輔くんに酷いことしないで!」

「そこで彼女が犯されるところを見ておくんだな!そうだ!お前たち、ヤツのイチモツをしごいてやれ!性癖を破壊するんだ!」

そう言って先輩達は僕のパンツをずり下ろした。悪漢はニヤニヤと笑いだす。そして復活した金が誠の服に手をかけ彼女を裸にした。しなやかな肌が暗い部屋を照らした。同時に鈍い音が鳴った。

 

「おいおい、ボーイミーツガールを邪魔するなんてお前達…粋がないぜ!」

勝利を確信した金を何者かが背後から殴りつけた。倒れた金の腕に,足に鈍器が振り下ろされる。ピクピクと震えながら天を仰ぐ彼が最後に見たのは見知った顔だった。

「田村先輩ッ!!」

「いいか、素手じゃ武器に敵わないんだよ!!」

田村先輩は釘が無数に刺さった角材を振り回しクールに語った。彼の目にも正義の闘士が宿っていた。

両脇で呆然とする先輩達に僕は頭突きを連打した。勢いよく頭と頭がぶつかる。おでこが裂けて血が飛び散る。誰の血液なのかわからなくなるほど顔が赤色に染まる。骨が見えるほど頭突きを続け僕は2人の先輩をはっ倒した。僕は端から戦いを諦めていなかった。

「なにっ貴様ああああ!ぴぴぴっ」

断末魔の叫びは情けなかった。

 

「大ちゃん!」

誠は俺を抱きしめた。血まみれの体を労わるように撫でた。汚してしまいそうで気が引けたが俺も応じて顔をうずめた。その様子を見ていた田村先輩は不安そうな顔をしていた。

「なあ、倉庫にいたヤツらってこれだけか?」

先輩が不気味なことを言った。そして彼の予感は的中した。黒い影が彼の頭に振りかぶった。

「ぐわっ!くそっ!」

田村先輩も応じて釘角材を突き刺した。相手の喉に直撃した。相打ちだった。

「まだ私が残っているのよ」

知らない顔だった。耳の形も柔道部の物ではなかった。その女は憎悪に満ちて語った。

「この泥棒猫とクソガキがっ!私の彼ピ君にこんな事やがって!」

大田金には恋人がいると聞いていたがこいつの事だったのか。女は我を忘れて僕に突進してきた。

「死ね!大輔!!」

俺は今度こそ死を悟った。両腕も使えない俺は受け身も取れないだろう。しかし女の動きが止まった。足に何かがへばりついた。

「大ちゃんをこれ以上傷つけさせるかよ!」

「離せ!泥棒猫!!」

誠が女の足に組み付いた。彼女もまた戦士だった。しかし誠は女に振りほどかれ踏みつけを食らう!それでも、何度蹴りを貰っても彼女は引き下がらなかった。

僕は肩を床に叩きつけた。途端、両腕が使えるようになった。骨が肩にハマった。骨折したと思っていた腕は肩が外れて動かないだけだったのだ。そして僕は…服を脱ぎ捨てた。誠と同じ全裸になった…。

「なんだ!?なぜ脱いだ!?」

僕は女の襟を掴むと引き倒し首とケツに手をかけた…アナコンダ・チョークの予備動作だ!それと同時に、誠が女の左足首を脇に挟んだ…アキレス腱固めの予備動作だ!

そして僕らは互いに左へ体を転がした!!

「ぎゃあ!こ、この技は!?」

「おらっ!」

 

『ダブル・アナコンダ!!!!』

 

アナコンダ・チョークの回転とアキレス腱固めの逆方向への捻りが相互作用しより強い締めを生んだ!!

僕と誠の足は絡み合い、金の女を蝕む!しかし女はその気迫でなかなか落ちない…

「いい加減楽になれよ!!」

「従うものか…貴様等に…金を潰したお前等に!」

僕達は敬意を感じずにはいられなかった。敵ながらアッパレな凄まじい執念であった。

更にシャチホコのように腰から足を逸らして誠を持ち上げて逆立ちし、ハンドスプリングで僕の体を床で削り、投石器の如く誠を壁に向かって放り投げた!!

「ガハッ!ああぁ…」

「マコト…!そうだよな、憎いよな俺達のこと!!」

「ああ、恨めしい!お前もドブ猫もぶち殺す!」

「だったら憎悪ごと貴様を絞め落とす!!」

足に組み付こうとする女の首を掴んで引き倒し、うつ伏せにさせる。そして相手の後頭部目掛けて膝蹴りを繰り出す。しかし女は僕が足を引くタイミングで首相撲から脱出、再びスタンド状態での戦闘が始まる…と思わせて僕は彼女の腕に飛びついて腕ひしぎ十字固めをかける。

しかし彼女はそこでタップするほどヤワじゃない!僕がしがみついた腕を、78kgの重りが乗った腕を、女は天高く振り上げた!

「私の憎しみと共に屍と化せ!!大輔!!」

彼女は僕を地面に叩きつけるだろう…。固く冷たいコンクリートへ。頭をかち割られ、脳みそと髄液を撒き散らす俺に高笑する女の顔が浮かんだ。

でも僕はこれを狙っていた!!!

「なにっ、脱出しただと!」

「まだや!」

僕は女の腕が最も高い位置に来た時に腕ひしぎ十字を解除、更に空中で体を翻しながら女の腕を脇で挟み返した!!

「お前は、何をっ」

「キマれ!!」

体が自重と女の振り下ろす力で落下すると同時に脇を一気に締め上げ、全体重を彼女の肩に掛けた!!

 

『フリー・フォール腕ひしぎ脇固め!!!!』

 

バキバキバキっという骨の折れる音。腹の中まで震えさせる絶叫。今まで恨み言を浴びせた人物から出たとは思えぬ甲高い悲鳴が半壊した民家に響き渡った。女の肩が壊れて肩甲骨が変形し、腕があらぬ方向に曲がった。彼女はもう動けなかったし動く気力も無くしていた。戦意喪失。僕は勝利した。

 

「しっかりしろマコト!あの人は倒したぞ!」

「大ちゃん…?良かった無事で…」

「すまん、僕が弱いせいでこんな事になってしまった。君も陵辱される所だった。本当にすまん…」

「私が勝手にやったんだよ?本当に謝らなきゃ行けないのは私。私が金先輩の誘いに応じなければこんな事にならなかったのに」

「本当にそうよ」

僕達は振り向いた。その言葉の主はボロボロになった少女。金の彼女は曇った夜空を仰いで言った。

「あんた達がもっと強ければ私と金は幸せなカップルのままだったのに…!」

女は滝のような涙を流し吠えた。醜く興奮していた。僕達は彼女にかける言葉が思い浮かばなかった。否、僕達にはそんな資格があるのだろうか?僕達がした事、金の彼女がした事、どっちに正義があるのだろうか?

遠くからエンジンの音と共に赤い点滅とサイレンの高音が近づいてくる。疑問の答えを出すのは彼らの役目だろう。

「僕たちはもう会えないかもしれないね」

「そうだね、それでも私は大ちゃんが好き」

誠は僕に口付けした。互いに土埃で荒れた唇がパサパサしていたと思う。それでもこの温もりを再び感じれた事が嬉しかった。途中からキスが塩っぱく感じた。

「僕も好きだ!」

言うには遅すぎたかもしれない。それでも気持ちを分かち合いたかった。抱きしめ合いたかった。車の停止音が聞こえても僕たちは体を寄せあうことを止めない。

「私待ちたい。大ちゃんが少年院に行っても」

「僕も必ず君に会いに行く」

少年少女は紅白とモノクロから出るヘッドライトに包まれた。

 

*1
下方向に向かって垂直に肘を打ち下ろす技。時計の針の12時から6時の方向に打つ事からそう名付けられた。多くの格闘技団体で禁止される危険な攻撃である。




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