東方傭兵譚 〜The Mercenary and the Sage Trail〜 作:文才の無い本の虫
九十九「いよいよ、本格的に物語が動くね」
エディ「ええ・・・・・でも、少し紫が不憫ね」
九十九「あれはヒドいと思うね」
作者「モチベ上がらないからルーレット回してみた。大筋は変わらない。けど、ラブコメ部分は変わる・・・・・かも?」
九十九&エディ「「では、どうぞ!!」」
俺が霜月の名を貰ってから数百年が過ぎた。
その間に紫は妖怪の山と人間の稗田家、地獄の閻魔と話を付け、『幻想郷』の成立までもう少しといった所まで来ていた。
「後は・・・・・龍神、ね。どうやって会えば良いのかしら?」
「伝手はあるが・・・・・」
「会ってくれるかって何処が問題ね」
俺が淹れた茶を飲み干し、一息ついた紫は言う。
確かに幻想郷の成立には創造神の許可がいる。
昔、月夜見も『都』を作る時に龍神に会いに行っていた。
最高位の神に相対するには、格が必要だ。
力はあるが紫にはあと千年程格が足り無い。
「・・・・・仕方無い、俺が話をつけてこよう。創造神の相手は紫には荷が重い」
「でもっ」
「良い。これは俺の役目だ。任せておけ」
「・・・・・。わかったわ、霜月。貴方に任せる。だけど、必ず帰って来て頂戴」
「ふふ・・・・・大丈夫だ。料理が出来ないお前の飯も作らないといけないしな」
紫の生活能力は皆無だ。
もし人間だったなら3日で餓死するだろう。
「うっ・・・・・」
「じゃあ、行ってくる」
俺は縁側から外に出て言う。
「ええ、行ってらっしゃい」
紫の声を背に、俺は龍神に会うために友と娘が居る月に向かって跳んだ。
「・・・・・行くのは徒歩なのね・・・・・霜月、どうか無事に帰って来て頂戴」
※その時、霜月は娘と友に会いに行く為に土産を考えていた
◆◆◆◆
「はっ!!」
「依姫、どうしたの?」
「
「先生が?!・・・・・急がないといけないわね。軍団が誤って攻撃なんてしたら目も当てられないわ」
「姉様、そちらは任せます!!」
「しょうがないわねぇ・・・・・」
◇◇◇◇
月の地表へ辿り着き、(『都』に勘違いされない様にゆっくりと)移動すること数時間。
「・・・・・懐かしい」
『都』に居た時は毎日来ていた空き地に辿り着いた。
豊姫と依姫の為に石を削り出した長椅子、彼女達が使えるように広めに整えた地面。
俺は長椅子に座り、
輝く無数の星に呼吸を繰り返す瞬き。
ふと、文言が浮かぶ。
―――
―――星に
―――世に
―――未だ理は定着せず。
―――この世界の礎はあまりに脆い。
―――ああ、どうか・・・・・
「『・・・・・ッ?!』」
干渉?!
精神汚染か。
俺の性質により干渉は瞬時に沈静化するが、繋がりは残っている。
緋月、合わせろ。
『誰にものを言っている!!』
―――「『失せろ不届き者が!!』」
・・・・・どうやら上手く仕返せた様だな。
『ああ。前の桜の時と同じ形跡だ。私と主様の原理に干渉されたようだ』
面倒事の予感しかしないな。
まぁ、良い。
今は幻想郷の方が優先だ。
ん?
『都』の門から懐かしい少女が駆けてくる。
「せーーんーーせーー!!!!」
否、砲弾の様に飛んでくるお転婆娘を受け止める。
「依姫」
「お久しぶりです!!先生!!」
依姫は俺を見上げて満面の笑みで言った。
「ああ、久しぶりだな・・・・・それと永琳と豊姫も」
後ろを振り返り、気配を遮断していた彼女達にも言う。
「あら、勘は鈍っていない様ね『黒い鳥』」
「お久しぶりです、先生」
「『黒い鳥』、か・・・・・」
「どうしたの?」
「つい最近、今の雇い主から
「あら、良かったじゃない。霜月と呼んだほうが良いかしら?」
「好きなようにしてくれ。あと、月夜見は起きてるか?」
昔の様に依姫の頭を撫でながら言う。
―――後で豊姫も構ってやらないとな。
「・・・・・珍しく貴方が来たと思ったら面倒事を持って来た訳ね」
「ああ。甚だ不本意だがな。今の雇い主に龍神の相手は荷が重い」
「一体、何をするつもり?」
「國・・・・・正確には地域を開拓するといったところか。龍神の許可が要る」
「しょうがないわね・・・・・少し手伝ってあげるわ」
「恩に着る」
「取り敢えず、『都』の中へ。少しゆっくりする時間は有るんでしょう?豊姫と依姫に構って上げなさい。貴方の屋敷は依姫が管理してるから綺麗な筈よ」
「私、頑張りました!」
「ふふ・・・・・ありがとう依姫」
そうして、俺は懐かしい『都』へと歩を進めた。
「霜月、無事かしら・・・・・」
※霜月は事情を知らない者から見ればハーレム状態
◇◇◇◇
『都』の中心に建つ月夜見の屋敷にて。
「久しいな、『黒い鳥』。いや、今は霜月と呼んだほうが良いか?」
「何方でも良い」
「ふ、では『黒い鳥』。御母様に会いたいと?」
「ああ」
「あんなに私に会いたくないと言っていたのに今度は面倒事を携えて会いに来るとはな・・・・・」
「今回は結構、済まないと思っている。だが、俺は使える伝手は最大限使う主義でな」
「仕方あるまい。永琳からも言われておるし、貴には多大な恩がある。明日にでも御母様に取り次ごう」
「助かる」
「それに貴なれば妾が取り次がなければ直接向かっただろう?」
「勿論だとも。此方も譲れ無いものがある・・・・・永琳の言葉を借りれば、長生きのコツは刺激を求めること、といったところだな」
「はぁ・・・・・御母様が気の毒でならぬ。手荒な真似はするなよ?」
「龍神が話が分かる奴ならな」
「・・・・・聞かなかった事にするぞ」
ああ。
是非そうすると良い。
今回は紫の為に手段は問わないと決めているからな。
「それはそうと、永琳の冗談を本気にする積りは無いか?万が一の為に貴の戦力は手放すに惜しい」
「・・・・・だから、何処に娘を貰う父親が居るんだ」
「豊姫でも良いぞ?(むしろその方が良いかもしれんな)それに神族の中には娘を孕ませた奴も居るくらいだ。気に病むことは無い」
「はぁ・・・・・俺は
「・・・・・今はそれで満足しよう。それに貴に寿命は無い。幸い、豊姫と依姫は貴に懐いている。気長に待つとするさ」
豊姫は良くわからない――と自分に言い聞かせておく――が、依姫の向けてくる感情は確実に親愛だ。
依姫には何時か好きな奴でも出来るだろう。
恋や
――――確か、「俺より弱い奴に娘はやれん」的なことを言えば良いんだったか?
『それでは何時までも嫁に出せんぞ?』
手加減はするさ。
俺はそんな見当違いな事を考えながら言う。
「諦めてくれると嬉しいんだが?」
「貴だけは敵に回したくないのだよ・・・・・
その言葉に、つい、笑ってしまう。
「ククク・・・・・二度目になるが、永琳曰く長生きのコツは刺激を求めることらしいぞ? まぁ、下手なことがなければ俺は八雲 紫が死ぬ迄は
「ふ、その八雲紫とやらは随分と厄介なモノに好かれた様だな」
そうして暫く月夜見と話したあと、「明日の朝にもう一度来い。御母様の寝所へ送ってやろう」と言われた後、俺は豊姫と依姫が待っている屋敷へと数百年振りの帰路に着いた。
「貴方が居ないだけで世界が味気なく感じるわ・・・・・」
「霜月、早く帰って来て頂戴」
※修羅場まで、あと一日・・・・・
◇◇◇◇
夜・・・・・とはいっても此処には太陽の光は届かないのだが。
俺は見えない地球を思い、縁側に腰掛けて
暫くして、隣に誰かが座った。
「依姫はもう寝ましたよ、先生」
「豊姫か」
すると、豊姫は俺の腕に抱き着いて寄り掛かって来た。
「依姫だけじゃなくて私にも構って下さい♡」
「ああ・・・・・おいで、豊姫」
俺は昔の様に膝を叩く。
すると豊姫は俺の膝に頭を乗せて縁側に寝転んだ。
「ふふ・・・・・先生の膝枕は久しぶりです〜」
「相変わらず豊姫は膝枕が好きだな」
俺は豊姫の頭を撫でながら言う。
「だって、先生を独り占め出来るんですよ?それ二先生に撫でて貰えるので一石二鳥です」
「俺にはわかりかねる」
「ふふ、わかんなくても良いのでもっと撫でて下さい♡」
「ああ」
豊姫が俺に向けている感情は親愛の他に、もう一つ。
なんとなくわかってはいるが、今は胸に秘めておこう。
俺や、彼女の心の整理が付くまで、俺は彼女の家族で居よう。
少なくとも俺は彼女のことを嫌ってはいないと思うから。
・・・・・ゆかりん、ごめん、ごめんやで・・・・・モチベを上げるためにルーレットでやらかしてヒロイン(暫定)を増やした駄目な作者を許してくれ・・・・・
▷Material
・綿月 霜月(Character)
帰って来た『綿月の黒い鳥』。『都』では伝説的な存在であり、『都』の創設者の一人。武神とも。歴史書には引き続き『綿月の黒い鳥』として記載されているが、備考として『霜月』という名前も載るようになった。本人は鈍感な様に見えるが豊姫の感情には気付いている。「まぁ、今のところの最優先は紫だな。豊姫は・・・・・余裕があれば二番目に優先する」
・綿月 豊姫(Character)
綿月姉妹の姉。霜月に親愛とは別に好意を抱く。隠しているようで隠していない。『都』の軍団長の一人。主に事務方を受け持つ。だが、軍団の中で最強は豊姫である。能力によるノーモーション転移に依姫と同等の基礎スペック、『黒い鳥』から学んだ熱魔術、影での血の滲む様な努力により、武器が無くとも高位神を圧倒する。「全ては先生の・・・・・あの人の隣に立つ為に」。
作者的には原作と一番乖離している気がする。結構気に入っているキャラ。ほぼオリキャラ。「目指せメインヒロインです☆」(メタ
・綿月 依姫(Character)
綿月姉妹の妹。霜月を先生と慕う。『都』の軍団長の一人。主に指揮や訓練を受け持つ。戦闘狂の気がある。基礎能力が高い上に対応能力がずば抜けており、高位神よりも強い。尚、永琳は遠距離特化なので近付けば余裕で勝てる。
・八雲 紫
メインヒロイン。健気に霜月の心配をしているが修羅場まで秒読み待った無し。龍神の許可は得られる前提で物事を進めている(霜月への信頼度MAX)。霜月と自分だけでは手が足りなくなる可能性に気付き、ある程度雑用を任せられる手駒が必要な事に気付いた。