東方傭兵譚 〜The Mercenary and the Sage Trail〜 作:文才の無い本の虫
九十九「作者曰く可愛い娘には旅をさせよと言うことらしいが・・・・・」
エディ「これは・・・・・何と言うか・・・・・」
九十九「後半、霊夢達が空気だね・・・・・」
九十九&エディ「「では、どうぞ☆」」(豊姫の真似)
「・・・・・案の定、だな」
俺は屋敷の縁側から紅い空を見上げて言う。
横を見ると項垂れた紫が。
「私の貴重な休みが・・・・・あのおこちゃま吸血鬼、おぼえておきなさいよ・・・・・」
どうやら昨日のハードワークで得をしたのは今頃マヨヒガで橙を抱いて寝ている藍だけの様だ。
そんな紫に人数分の茶を持って来た豊姫は言う。
「紫、
ふむ、出来る限り有能な方が良いな。
幻想郷の為にも、紫の為にも。
「ええ、そうね・・・・・そう思わないとやってられないわ。豊姫は
「了解で〜す♪」
「・・・・・最近わかって来たけど、貴女巫山戯るの好きねぇ」
「だって堅いの疲れるじゃないですか♢ それに先生はちゃんと解ってくれますし♡ 結構気に入ってるんですよ?」
「そう・・・・・なら良いわ。霊夢を頼むわよ」
「はーい☆」
そう言って豊姫は扇子を閉じて
霊夢の所に向かったのだろう。
「じゃあ、行くわよ霜月」
「あの娘を見守りにか?」
「ええ、当然でしょう?私達が育てたのですもの」
「ふ・・・・・そうだな。行こうか、紫」
「で、藍は?」
「『橙が可愛いので寝ます』とのことよ。困っちゃうわまったく」
「・・・・・(今の俺達も似たような物では?)まあ良い。ほら、急ぐぞ」
「ええ・・・・・逸れたら面倒だし、手を繋いでも良いかしら?」
「ああ。逸れるなよ?」
「ふふ、ええ」
◆◆◆◆
「この紅い霧・・・・・異変、ね」
鬼畜師匠こと八雲霜月に言われ、何時もの様に見回りをしていた博麗霊夢は紅い霧に触れる。
其処から感じる感触に顔を顰め、彼女はその並外れた勘をもって発生原を特定する。
「向こう湖の方ね、多分。取り敢えず、行くしか無いか・・・・・豊姫、居るんでしょ。状況を教えて頂戴」
「ねぇ、霊夢。昔みたいに豊姉って呼んでくれないの?お姉ちゃん哀しいです☆」
「うっ・・・・・豊姉、状況を教えて」
「うんうん。取り敢えずこの霧は弱い人間には有害ですよ〜。まぁ、知らない人間が幾ら死のうと私には関係無いですけどね☆」
霊夢は飛びながら聞く。
間をおいて、豊姫は少し目を細めて言う。
霊夢は豊姫が偶にするこの見定めるような目が苦手だった。
「後は〜さっさとしないと霧が博麗大結界に影響が出るかもしれませんね☆」
「・・・・・って本格的に不味いやつじゃ無いそれ?!」
「そうですよ?」
「ちっ・・・・・さっさとしないと」
「頑張って下さい☆(・・・・・さあ、見せてもらいましょうか。今代博麗の巫女の実力をね☆)」
霊夢は湖に向けて加速する。
暫くすると霊夢の前に馬鹿が立ち塞がる。
だが、
「やーい、れーむ!!アタイと勝ぶ・・・・・」
「邪魔よ」
「・・・・・げふっ?!」
「チルノちゃん?!」
「何処で教育間違えたのかしら・・・・・?」
「む、済まん」(元凶)
霊夢は立ち塞がる馬鹿を轢き飛ばす。
さらに次は三体の妖精が群がる。
しかし、
「わーい!!あそぼ!!」
「あそぼう!!」
「あそんで!!」
「嫌よ」
「「「酷い!!」」」
「死になさい―――
「ふむ、鍛錬は継続している様だな」
「ちょっと待って、何あの非人道的な花火?!」
※爆撃は遅いので気付けば躱せるためスペルカードルールには違反していない。
そうして霊夢は群がる妖精を駆逐し、紅い館に辿り着いた。
門の前に紅い髪の門番が立っていた。
「こんにちは。貴女が博麗の巫・・・・・」
「あんたに構ってる時間は無いわ―――
「そんなご無体な?!」
何かを言おうとしていた彼女を霊夢は3つの翼の様な霊弾で強襲。
その事前に気付かないと避けようのない連撃に、哀れ紅い髪の門番――名を紅美鈴という(名乗らせてもらえなかったが)――は地に伏した。
「ねぇ・・・・・霜月」
「ん?」
「このままだと霊夢に嫁の貰い手来ないのだけれど?!」
「此れ迄の巫女の様に勝手に貰われに押掛けるから大丈夫だと思うが?」
「・・・・・(私ももう少し積極的になるべきかしら?)え、ええ」
「・・・・・(スキマの中で何やってんのかしらあの二人)まぁ良いわ。さっさと中に入りましょう」
そうして霊夢は門を吹き飛ばし、館の中へ歩いていった。
◇◇◇◇
「・・・・・え、ええ」
ふむ、紫が挙動不審だ。
理由は解るが。(豊姫と過ごした時間により察しが良くなった)
『主様よ、さっさと抱いてしまえ。何時か、また何時かと延ばしていると機会を逃すぞ?』
・・・・・ふむ。
霊夢は館に突入し、豊姫も入ったようだし数分程度なら大丈夫だろう。
緋月、出来るか?
『出来るも何も私は契約を履行するだけだ』
契約?・・・・・誰とのだ。
『ククク・・・・・八雲紫だよ。まぁ、害は無い。ただ、時が来れば主様が紫を招き入れようとするのはわかっていたことだ』
・・・・・嘘はついていない様だな。
聞くのは内側で良い。
今は紫の意思確認が先だ。
『クク、武運を祈らせてもらおう(色んな意味で、な)』
俺は一時的に空間に干渉しスキマを閉じて、紫を引き寄せ、向き合う。
「紫」
「霜月?」
「俺は、お前が大切だ」
「っ・・・・・」
紫が息を呑むのが解る。
正直、少し怖い。
笑止千万だが。
「なぁ・・・・・紫。お前は・・・・・この世界が終わっても一緒に居てくれるか?」
「当たり前よ。私は貴方の時間を貰った。なら今度は私があげる番よ。それに・・・・・私は貴方を愛してるわ」
紫に抱き締められる。
いつの間にか周囲は移り変わり、満天の星空。
此処は『八雲 霜月』の内側、個にして全の世界。"渦"にして星の海。
「ククク・・・・・契約に則り、場は整えてやったぞ?」
「感謝するわ、緋月」
「私は退散するとする。馬に蹴られたくは無いのでな」
緋月が掻き消える。
星の海に残されたのは二人。
星空の中で見つめ合う。
「ねぇ、霜月。豊姫が隣りに居てもいいわ。私は貴方を愛してる」
「後で彼奴は殴る・・・・・だが、今は置いておこう。俺も、愛してる、紫」
彼女を抱き締める。
「ふふ・・・・・不器用ね」
「済まないな、紫」
「いいえ、良いのよ。私は、そんな貴方のことが好きになったのだから。でも・・・・・五百年も待たせたのだから、覚悟は出来てるわね?緋月と契約して、此処の時間を引き伸ばして、貰ったわ。それに、此処の支配権は奪わせて貰ったわ」
「ぐっ?!」
紫が指を鳴らす。
身体への・・・・・いや、俺という存在への猛烈な違和感。
意識が揺らぐ、周りの星が、ゆっくりと光を弱め、隠され、黒に染まる。
何故かその暗闇の中で、彼女の
「霜月、ソウゲツ、そうげつ・・・・・あぁ、私は貴方のもの。そして貴方は私のモノよ・・・・・当分の間は、寝かせ無いわよ?」
どうやら、俺が抱かれる側の様だ。
誰か――絶対に奴だが――の笑い声が聞こえた気がした。
・・・・・うーん、やはり私はヤンコメしか書けない様だ。
▷Material
・霜月(Character)
ほぼほぼ自業自得。五百年(+α)もわかってたのに待たせたのが悪い。ゆかりんに美味しく頂かれた。
・緋月(Character)
紫と契約し、名前ととあるメリットを受ける代わりに紫の逆レ作戦に手を貸した。尚、緋月がやったのは少しだけ防壁を緩め、処理能力を落としただけ。支配権を奪い取ったのは偏に紫の能力と重い重い(
・紫(Character)
作者的には吹っ切れた紫は能力的にも頭脳的にも行動力的にも最強だと考えた。結果、一時的にとは言え『到達者』を上回った。豊姫が時間で歪んだ様に彼女もまた、時間で歪んだ。尚、歪んだ方向性が似ているため手を組むとものすごく手に負えないヤンデレと化す。(紫が相互支配、豊姫が共依存)
・豊姫(Character)
次は豊姫のターン!!9「ここから」で宣言した通り、霜月は豊姫にぐちゃぐちゃにされるであろう・・・・・哀れ(作者爆笑)。東方傭兵譚の中で一番病んでるキャラ。病んでるゆかりんが自分を基準にしても歪んでると思うレベル。異変?そんなの知りません☆
・霊夢(Character)
謎の嫌な予感に襲われた。時を止めるメイドに遭遇したが攻性防壁と自動カウンターと避けたら絨毯爆撃(閉所モード)でゴリ押しして倒した。