「クッ……!」
馬鹿な……!?この私がここまで追い詰められるだと!?幾度となく自己都合で世界を救った私が!?しかし、現在進行形で追い詰められている。ポタリと頬を汗が伝い落ちる。
落ち着け私、クールになれ!動揺を見せれば即座に敗北が決定する!震える指をグッと抑え込み、私は慎重に、しかし大胆に動く──
「そこっ!」
「馬鹿な……ッ!?どこに間違いがあった……ッ!?」
盛大に吹き飛ばされ、地面に熱いキスをする。くそっ、立ち上がれ!スタンドアップ!
しかし、そんな私の思いは通じる事なく力尽きた。
『KO!』
「やった!私の勝ちだね!」
画面に表示されたKOの文字が私の敗北を告げていた。
「はー、やってられるか!」
私はコントローラーをぶん投げ、地面に大の字で寝転がる。そんな私の顔を覗き込みドヤ顔をするのは頭に特徴的なヘッドホンをつけた猫みてーな才羽モモイ。
「何してもらお〜かなぁ〜、あ。何か奢ってもらうのもいいかも!」
「おい待てぇ、失礼してんじゃねぇ!もっと年上には敬意を払わんかい!当然のようにペナルティで奢らせるのはどうなんだよ!」
ガバッと上体を起こしブーイング。それに対するモモイもニヨニヨとした顔を隠す事はなく。
「えー?でも負けたんだから罰ゲームは当然でしょー?」
「やる前にそんな話してなかったよな!?」
「当然じゃん!だって言ってないし!」
それ世間一般では詐欺とか言われるやつだからな!
「なら無効だ無効!おら次のゲーム出せ!私が勝ったらサモンライドRTAやらせるぞこの野郎!」
「ふふん、私に勝てるわけないじゃん!じゃあ次はこのゲームにしよう!」
こ、こいつ……!
そんな時、部屋の扉が開けられた音がする。背後を振り返ればそこには両手にお菓子を持ったモモイの妹、多分妹だよな?顔がそっくりだからどっちなのか時々迷うが才羽ミドリと天童アリスだ。
相変わらず地面引きずりそうな馬鹿でかい銃を背負ってんなアリス。
「まだやってたんだお姉ちゃん。今どっちが勝ってるの?」
「アリス!お菓子を持ってきました!」
元気があるのは良い事だがボロボロ床に落ちてるぞ、そのお菓子。
「2対1で私が勝ち越し!でも鬼巫女がまだやるーってうるさくて」
「罰ゲームがあるのは聞いてねーから今の一敗は無効だ無効。そうだ、よしアリス、ちょっとこい」
ちょいと手招きすれば可愛く首を傾げながらトテトテとこちらに来るアリス。なんだこの可愛い生き物。ちょっと純粋すぎて心配になるぞ。
「なんですか鬼巫女?」
「チーム戦だチーム戦。さっきやってたパーティゲームあったろ。あれ確か4人で出来たはずだからモモイミドリvs私とアリスだ」
「つまりパーティですね!パンパカーン!鬼巫女が仲間になった!」
おっと、喜ぶのは良いがそれは早いぜ。仲間になったと思わせて途中離脱する奴とかいるからな。種泥棒って言われたやつとか。何でアイツ恵まれてるくせして全部捨てて駆け落ちしてるわけ?
っと、話が逸れた。
「いいけど罰ゲームはどうするの?」
「そうだなぁ……美甘ネルの額に肉って書く事にしよう」
「死ぬじゃん!それ!」
「はっはっは、勝ちゃいいんだよ」
「その場合お姉ちゃん1人でやってね」
「負ける事前提にするのやめて!?あーもう!勝てば良いんでしょ勝てばー!」
ヤケクソ気味にカセットをゲーム機にセットするモモイ。ゲームの名前は梨鉄。パチモン感半端ねーなおい。
「そんじゃあ……ゲーム開始だ!」
アリス達が持ってきた菓子をつまみながらゲームがスタートした。
「あーっ!ポンビー引いたー!」
「はっはっは、ざまあみやがれ。私は今のうちにリードさせてもらうぜ」
最終的に私とアリスが勝利し、モモイは罰ゲームで美甘ネルの額に油性ペンで肉と書き、バレて死ぬほど追いかけ回されてた。何故か私はその原因であると太もも女にバレて説教された。
なお私はアリスを引けませんでした。メイドも通常も居ません。
何一つ!得られませんで(ry