いやマジっすか?エピローグって出たからこれで終わりなんだーって思ってたらまたプロローグが始まるのを見て戦慄しましたよ。ええ。
まだ何かあるのかよ私に現実逃避させないでくれ!
怖いんじゃ!
追いかけること数分、すぐにアリウススクワッドに追いついた。アズサと「先生」が2人でスクワッドリーダー、サオリに挑み見事に勝利。
まあこの時点で大勢は決したと言って良い。事態も終息の気配を見せつつあり私の仕事は終わりだと思っていた。
突如として現れた変な化け物が現れるまでは。
「あの『教義』が、完成した……?」
呆然と現れた化け物を前に呟くのはサオリから姫と呼ばれていた生徒だ。
なるほど、今までのとは少し違う毛色のやつが来たな。人間モドキに近いが、あれの上位互換か。
生徒達にもその神威は理解できたのだろう、レベルの違うそれに勝てる気配がしない事が。
「せ、先生。これは……マズイ、逃げないと」
アズサが焦ったように先生に顔を向ける。「先生」も、観念したかのように冷静だった。
──どうやら、反則みたいだね。
「先生……?」
様子の違う「先生」に困惑の様子を見せるアズサ。「先生」は懐から一枚のカードを取り出す。
──出さないで終わらせたかったけど……
かつて黒服に対して取り出した大人のカード。ただの板キレというにはあまりに悍ましい雰囲気を感じるそのカード。その権能を行使する──その前に、その肩に誰かの手が置かれた。
「何の為に私がいると思ってんだ先生?反則には反則ってのは悪く無い、だがまだ選択肢があるだろ?」
鬼巫女はそう言って誰よりも前に立つ。肩に手を置き、腕をグルグル回してヤル気は充分だ。
「良い加減良いところ見せないと解雇されそうなんでね、ここは私に任せてもらう」
ここまで来れば、もう生徒と先生の領域では無いだろう。私が出る事を許される範囲だ。
「そこのデカブツには悪いな、私は反則には理不尽で返す主義なんでね」
──いいの?
「先生」は心配そうにこちらを見る。相変わらずの優しさだ。しかしだ。
「切り札ってやつはお守りじゃないんだ、使う時に使わなきゃ意味がないんだよ」
そしてここはそのカードの切りどころではない。
もう既にこちらを捕捉し、戦闘態勢に入る目の前の化け物は片手に杖のようなものを持ち、まるで聖者のような出で立ちだ。空いた手をこちらに翳す。
それは赤いビームとしてこちらの足元の地面から発射された。
が、既に鬼巫女はその場に存在していない。
「先に謝る、お前には何もさせないからな」
スタスタと歩く鬼巫女は既に化け物の背後にいた。化け物は後からそれに気づき振り向こうとするも、動けない。
──ッ!?!?
混乱する化け物だが、その胴体には既に幾つもの斬撃痕が残っていた。周りも何が起きたか分からない。分からないが──
──あの一瞬で攻撃を……?
初めて見る鬼巫女の戦闘に「先生」が呆然と呟いた。状況から推測するにそれしかない。
「はっはっは、生徒じゃねーなら私も手加減する必要がないからな」
前にアリウススクワッドを相手にした時は自分が消耗していた事、時間に追われ焦りがあった事。等と悪条件も重なっていたこともあり万全ではなかった。今も万全かと言われれば難しいが。少なくとも全力ではないにしろ、本気ではあるだろう。
その結果がこれだ。まるで
動けない化け物を前に、散歩でもするかのように近づいた鬼巫女はしゃがみ込み、握った拳を腰に据える。
「確かこうだったかな?」
──
そして全身の筋肉をバネとして下から上へと放たれる拳によるアッパーカットは化け物の顔を捉え、空高く跳ね上げた。
「リュウの奴に比べればキレがないけど、お遊びにはちょうど良いだろ?」
なんて笑いながら吹き飛んでいく化け物を見上げ、腰のベルトに強引に差し込んでいたリボルバーを取り出す。込められていた弾をパラパラと地面に落とし、一発だけシリンダーへ装填。そのまま回転させながらジャキッと戻し、ゆっくりと地面に落下していく化け物へ向けて銃口を向けた。
「運が良ければ助かるぜ、聖者らしく祈ってみな」
落下しながら身動きのとれない化け物は見た。放たれた弾丸がこちらに着弾する寸前、こちらを見据える魔神の眼を。
未知なる感覚に消えゆく寸前、この感覚こそが『恐怖』であると理解した。
しかし、それは手遅れの印でもあった。こちらを貫く弾丸は体の崩壊を招き、地面へ落下する前に露へと消滅した。
「残念、大当たりだ」
そう言って鬼巫女は銃をクルクルと回しながら「先生」達の方へと歩いていった
元ネタは誰の技なのか分かりやすすぎたかもしれません。MUGEN的にも腐るほど見てきただろうし出来るだろうなって解釈です。