吹雪によって道に迷った先生はなんやかんやで227特別クラスの二人とラーメンを囲むことになって…
(※食事シーンはないです)
レッドウィンター連邦学園227号特別クラス。そこは陸の孤島であり、雪も深まるこの時期では遭難の危険も高まってそこに向かうことすら難しくなる。
…どうしてこんな話をしているのか、それは今私が絶賛遭難中だからだ。
『先生!早く身体を休める場所を探してください!このままだと風邪引いちゃいますよ!』
『先輩、おそらく風邪ではすまないと思われます』
手元の
寒さによって思考がまとまらなくなってきた頃、吹雪の先にようやく227号特別クラスの教室があるレッドウィンターの旧校舎が見えてきた。そこから歩いてくる人影もうっすらと見えた。それと同時にそれまで続いていた眠気がそろそろ無視出来ないくらいになってきた…。
『うわー!?先生寝ちゃダメですっ!雪山で寝たら死んじゃいますよー!』
『バイタル低下。これ以上は命にかかわる数値です先生。』
アロナたちの声もおぼろげになってきたことに少しばかり危機感を覚えながらも、前に進もうとしたがそのとき足がもつれてしまい倒れてしまった。もう全身に力が入らない…、ちょっとマズくなってき、た……。
「せんせーい、こっちだよー!」
「…もしかしてあれ、倒れてない?」
「先生!大丈夫!?眠ったらマズいよー!」
視界が暗転する直前、身の丈ほどもある大きな望遠鏡を背負った少女、天見ノドカが助けに来たのが見えた。アビドスでもシロコにこういう風に助けられたっけ。
………二度目は“大人”としてちょっと情けないぞ『私』。
そこまで思考が至ったところで今度こそ意識が途切れた。
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「~♪ふんふん♪ふんふふ~ん♪」
“――――――知らない、天井だ……”
……なにやらおいしそうな香りと陽気な鼻歌で目が覚めたが、
「いやー即席麺とはいえ、こうも寒いとやっぱり格別だなー♪……って目が覚めたんだ先生」
寝起きの寝ぼけた頭のまま周囲を見渡して匂いの先を探していると後ろの方から声をかけられた。
「ノドカから聞いたよ。この吹雪のなか来るって言ってたから二人で心配してたんだけど、やっぱり遭難してたんだって?」
こちらに声をかけてくれたのは先ほどのノドカと共に227特別クラスに所属する間宵シグレ。そんな彼女の手元には大きなどんぶりが二つ鎮座しており、食欲をそそる匂いはそちらから漂うものだったようだ。
「もしかして
“うん、なんだかおいしそうな匂いがするなあって”
“(イテテテ…、これ何時間くらい寝てたんだろう…?)”
申し訳程度に敷かれた布団からバッキバキになった身体に気を遣いながら、シグレと目線を揃えるために身体を起こす。というか意識がハッキリしてから思い至ったが、シグレが食べているのって私が持ってきた
“ごめんね、
「いやいや、全然気にしてないよ先生。私たち日頃から節約しとかないと倒れちゃうから、先生が来るときくらいはパーッと贅沢しなきゃね♪」
「実は今ラーメン作ったことはノドカへのサプライズなんだ。最近なんだか根を詰めてたようだったから今日くらいは息抜きしてもらおうと思って。あっ、この話ノドカには内緒ね?」
“だからコレは先生にも渡せないかなあ”と笑うシグレの目は幼なじみであるノドカのことを心から心配しているようで、だからこそ教室の外で聞き耳を立てている本人にも届いているのだと思った。
“ノドカ、部屋の外は寒くはない?早く入っておいで”
「あっ、やっ!盗み聞きなんてしてませんよっ!」
「ありゃりゃ、ちょっと恥ずかしいところ見られちゃった?」
ガラッ!と勢いよく開いた教室の扉からノドカが転がり込んでくる。本人に聞かれているとは思っていなかったらしく、シグレもちょっと顔が赤くなっている。
「というか!シグレちゃん!先生が持ってきてくれた
手に持っていた氷の入ったバケツを下ろしながらノドカが咆哮する。平和だなあ…。
“あっ”
無情にも鳴り響くお腹の音。やいのやいのしていた二人の視線が私に突き刺さる。
「先生もお腹空いてるみたいだしここは水に流してさ、みんなで楽しもうよ♪」
「シグレちゃんごまかされないからね?それはそうと先生は食べて下さい!」
“私は全然気にしないからね?けど二人が分けてくれるなら喜んでいただこうかな”
そんなこんなで賑やかな227特別クラスの二人と吹雪が落ち着くまでみんなでラーメンをつついて時間を潰した。
おいしかったなあ…
アロナ「私たちアレで出番終わりですか~?!」
プラナ「先輩まずは先生が無事だったことを喜びましょう」
先生「ごめんね?今度みんなでラーメン食べようか」
二人「「わーい♪」」