無自覚で【無属性】持ちの俺は最強みたいです~外れスキルを3年間鍛え続けていたら、ダンジョン配信中の亜人姉妹に襲い掛かるS級モンスターを偶然倒してしまいました~   作:早乙女らいか

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第10話 初配信からの初戦闘

「こちらのお方こそ、アタシ達を助けてくれた音梨無名くんだよー!! つまり英雄!!」

 

「盛りすぎ盛りすぎ」

 

 そこまで大きな存在ではないと思うが。

 しかし、コメント欄の反応がやけに好意的だ。

 新しいメンバーかつ、異性というのは多少は賛否が分かれそうなのに。

 

「なんか告知とかしてた?」

 

「新メンバー登場ってトゥイターで告知しただけ」

 

「それだけか……」

 

 えー? 本当になんなんだー?

 俺、オトプロについて何も知らないからマジでわかんない。

 疑問だらけの状況に頭を悩ませていると、コメント欄が更に加速し始める。

 

 〜コメント欄〜

・新 た な 犠 牲 者

・下の英雄にキミは慣れるか 

・ツッコミで寝込むぞこいつ

・葬式はあげてやるよ

 

「ん?」

 

 なんかおかしくね?

 

 同情というか妙な応援が多いというか……

 どれもこれも俺の体調を心配する声ばかり。

 ダンジョン配信というのはそこまでハードなものなのか?

 

『彼女の生々しいボケに動揺する男性という図が結構人気なのさ』

 

 そういえばリゼさんがこんな事を言っていたような……

 

「あー無名くん緊張して固まってるねぇ。リラックスしていこーよ? あ、下も固くなっちゃって動けないのかな♡」

 

「いらん心配をどうもありがとう」

 

「美少女二人に挟まれて無反応……インポ?」

 

「まだまだ元気だわ!!」

 

「きゃー♡ 無名くんのえっちー♡」

 

「へんたーい」

 

「あああああああああああ!!」 

 

 下ネタセクハラのラッシュで一気にストレスが溜まっていく!!

 こーいうことかよ、ちくしょうめ!!

 見てる側は楽しいかもしんないが、やられる側はたまったもんじゃねぇな!!

 

コメント欄

・早速弄ばれてて草

・wwwwww

・頑張れ新人

・生きろよ

・Good luck!!(約:頑張れよ!!)

 

「ちくしょおおおおお!! やってやらぁ!!」

 

 配信を開始して約5分が経過。

 俺の立ち位置が確定した瞬間であった。

 

 ドガァアアアアン!!

 

「グオオオオオオオ!!」

 

「あ、叫んだからモンスターが寄ってきた」

 

「何してるの?」

 

「半分お前らのせいだろ!?」

 

 轟音と共に虎のモンスターが岩を突き破って出現した。

 入り口付近にはあまりモンスターがいないはずなんだけどなぁ、どんだけデカかったんだ俺の声。

 

「サーペントタイガーか……生で見るのは初めてだがデカいな」

 

 自らの顎よりも長く、鋭く伸びた2本の牙が特徴的なサーペントタイガー。

 推定ランクA+。たった一体でパーティーを一瞬で壊滅させる狂暴なハンターだ。

 

 グルルル……と唸り声を上げながら俺たちの方へじわじわと近寄り、今にも襲いかかろうとしている。

 ヤツが出現した瞬間、全員が戦闘態勢に入ったおかげで攻める隙を無くしているが、油断は禁物。

 

 例え相手が格下だろうと、ダンジョンでは常に死が付き纏っている。

 

「思った以上にヤバそうなやつが来たねー。どうする?」

 

「俺が前線で戦うから隙を見て援護をしてほしい」

 

「「了解ー」」

 

 いつの間にか俺がリーダーみたいに指示をしているけどいいのだろうか?

 2人が俺より後方に下がり、いつでも支援ができる体制を整えた。

 

コメント

・サーペントタイガー!?

・いきなりボス級じゃねぇか!!

・逃げて!!超逃げて!!

・わああああああああああ!!

 

 コメントの方をチラッと見れば、リスナーたちが阿鼻叫喚の反応をしている。

 ……流石にA+は動揺するよな。

 俺だって緊張している。

 

 ただ、俺の潜在スキルSまで覚醒している。

 想定以上の実力を発揮できているのは事実だし、未知数な部分だって多い。

 

 あとは場数をこなして、戦闘に対する自信をつけるだけ……!!

 

「”剣山”!!」

 

 牽制用にサーペントタイガー周辺の地面に無数の剣を生やした。

 一瞬で現れた剣にサーペントタイガーは動揺し、足に傷を負う。

 

「グゥオ!!」

「なるほど……”剣山”を喰らい続けるとやばいって本能で察したのか」

 

 ダメージを負いながらも力を込め、剣の地面から安全な壁の方へと飛び上がる。

 そして壁に足をつけたと同時に足をグググッ……としならせ、バネのように俺の方目掛けて襲いかかった。

 

「速すぎじゃない!? 今すぐ狙撃を……」

 

「いや!! まだ援護は大丈夫だ!!」

 

「え!?」

 

 サーペントタイガーは今のところ”剣山”を使用した俺のみを狙っている。

 ここはその状況を利用して、さらに有利な場面へと戦局を傾けて一気に畳みかけた方がいい。

 俺は力を込めて剣を構え、サーペントタイガーの突撃に備えた。

 

「ガァアアアアアア!!」

 

 ガァン!!

 

「グオオオオオオ!!」

 

「ぐぎぎぎぎぎ……!!」

 

「受け止めた!?」

 

「亜人でもないのに……」

 

 なんて力だこいつ!?

 その辺のAランクモンスターの倍くらいはあるぞ!!

 A+の名は伊達じゃねぇな……!!

 

 だけど力は強くても所詮は突撃、要は真っすぐだ。

 力の方向は正面のみだし、この程度ならなんとか出来るハズ。

 

「うおおおおおお……!!」

 

 剣と共に体を徐々にそらし、正面にかかり続ける力を受け流すように防御する。

 そして行き場を失って軽くなったところを俺が後ろから……

 

「はぁ!!」

 

 思いっきり蹴り飛ばす!!

 

「グオアアアアアアアア!!」

 

 ドォン!! ガラガラガラァ!!

 正面突撃と蹴りのエネルギーが合わさり、サーペントタイガーは勢いよく壁に激突した。

 

「え、A+モンスターを魔法無しで受け切った……!?」

「とどめぇ!!」

 

 防御も出来ない隙だらけの状態に、攻撃を一気に叩き込む。

 無属性の魔法が雨あられのようにサーペントタイガーへと襲い掛かった。

 ドガガガガガガガガッ!!

 

「よしっ!!」

 

 サーペントタイガーはピクリとも動かなくなった後、粒子となって魔石と素材に変化した。

 

「よーし、なんとかなったー」

 

「無名くんさぁ……」

 

「ん? なんだ?」

 

 サーペントサーベルがいた場所に近づき、素材を回収している時だった。

 れなが後ろから声を震わせながら話しかけてきた。

 そんな怖いものを見たような顔をしなくても……と内心思っていたのだが、

 

「これ、アタシ達いるのかなぁ?」

 

「姉さんと同じく」

 

「え……滅茶苦茶ありがたいけど……?」

 

「そ、そうなんだー……」

 

 え? なんで困惑してるんですか?

 俺また何かやらかした?

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