その日の中山レース場は、四月中旬にしては少しだけ暖かかった。
陽光は燦々と降り注ぎ、ターフの青さが抜けるような青空によく映えている。
ダイナファントムは、その中に立っていた。
周りには自らの他、十七人のウマ娘が等しく佇む。各々に、自らこの場所に立つに相応しい優駿の証、勝負服を身に着けていた。
当の彼女も、また同じである。
纏っている漆黒を基調とするそのワンピースドレスは、一見して軍服のようにも見えるものだ。
否、実際にその勝負服の意匠は、フロックコート調の軍用礼装をわかりやすくベースにしていた。
式典の用に供されるにふさわしく、肩章とサッシュが煌びやかにその身を飾り立て、また袖口の周りにも金色の飾り帯があしらわれている。更にその左肩からは、何条かの赤い縦縞の入った金糸雀色の裏地が特徴的なショールが伸びて、半身を膝ほどまで覆っていた。
雰囲気は、かの「永遠なる皇帝」シンボリルドルフのものとどこか似ている。しかしそれよりも受ける印象は些か硬い。膝上丈のミニワンピースとなっているシンボリルドルフのそれとは違って、膝下のミディ丈であることが理由だろうか。それともその塗りつぶされたかのような黒の色彩が、全体を引き締めているように見えるからだろうか。
いずれにせよ、ウマ娘としてははっきり大柄なそのバ格とあわさって、その装いは周囲に威圧感のようなものすらも与えていた。
ただ、それを全く意に介すこともなく近づく者もいる。
金色の鋸歯模様を裾に配した葡萄茶のワンピースドレスの上、濃紺のケープを纏った、小柄なウマ娘だ。
「ファン」
ただ一人佇むダイナファントムの斜め後ろ、彼女は短くそう声をかける。
すぐさま振り向くそのウマ娘は、ダイナファントムは、声の主を目に入れるなり相好を崩した。
「ディープ」
「ん」
瞳が、きらりと光る。上目遣いに見上げて、口の端もまた上がった。
「いよいよ、だね」
それはまさに興奮の表れに他ならない。
この大一番、本番の中にあって、彼女は、ディープインパクトは、物怖じも緊張もしていない。それこそが、何より表れていた。
「うん。……いよいよだ」
ホームストレッチ沿いの向こう側、観客席の方を見る。
先週、ここではない阪神レース場ではあったが、観客としてあの最前列にいた時に感じたそれとは、また違う。
同じGⅠでも、競技者としてここに立って眺めるその景色は、その喧噪そのもの以上に、どこかビリビリとした熱気や圧力のようなものすらもこちらに届けてくる。
――ああ、本番だ。
否応なしに、理解する。そして、それはもはや自らの裡に留め得ぬほどの昂りというものを、ダイナファントムに齎していた。
それは闘志であり、同時に恐らく、使命感であった。
一週間前、ルームメイトに、シーザリオに、あの日のターフの上、アタマ差の僅差で輝きを掴めなかった一人のウマ娘に、願いを託された。
背負うそれの重さも、意味も、それが今ここに結実する事実も、何もかもが強い情動の源泉となって、今のダイナファントムの中を渦巻いていた。
「ディープ」
無言で目を合わせ、小首をかしげる自らの好敵手に、ダイナファントムは笑みかけた。
「今日は、今日ばかりは、
もはや威嚇にも近い、獰猛なまでの、凄惨なまでの、笑顔であった。
しかし同時に、それはどこまでも美しい表情であった。
それに中てられたか、対するディープインパクトから、底冷えするほどのオーラが立ち上る。
一瞬、顔を俯けて、しかしそれが再び上げられたその時――ディープインパクトもまた、笑っていた。
「いや。
二人、また一つその笑みを深くしながら向かい合って、その末、それ以上は何も言わずに別れていく。
東京・中山レース場GⅠファンファーレを背中に受けて、その身に滾る情動をもそのままに、それでもただ静かに、彼女たちはゲートへと向かった。
ダイナファントム、四枠八番*1。
ディープインパクト、七枠十四番。
どちらも偶数枠、後入れで中に収まり、その時を待つ。
ふっと、喧噪が已む。静寂が訪れる。ダイナファントムにとって、それはどこかいつもより長く感じる、停滞のときだった。
内に向かう意識が、それまで猛っていた興奮を押し止める。
沈みゆく内的世界と裏腹に、外界の空気は強く強く張り詰めて、今にも決壊しそうだ。
しかしその中で、ダイナファントムは不思議なほどに、不思議すぎるほどにその気持ちが凪いでいた。
今から始まる二分の世界で、己の果たすべき役割が、立ち回りが、ただ真っ直ぐ目の前に見えた。そんな気がした。
そしてそうであるが故に、彼女がレースへとその一歩を踏み出す瞬間もまた、まさにゲートが開かれるコンマ一秒前、カンパイ*2になる直前といえるほどの好タイミングだった。
メイクデビューのときのそれよりもなお速い、彼女の前のゲートだけ一足先に開いたのではないかとすら思えるほどの飛び出しで、ダイナファントムは絶好のスタートを切った。
――皐月賞が、始まった。
『スタートしました! と、これは八番です、八番ダイナファントムまさに絶好のスタート! ポーンと飛び出して他から二バ身ほどつけました!』
そのとんでもないロケットスタートにどよめく観衆の騒音を後ろに、ダイナファントムのトレーナたる女性、福井裕香はただじっと、レースの進むさまを見つめていた。
現在二十七歳、今年で二十八歳になる彼女は、その歳の若さに比してキャリアのほうは十年目に入り、中堅トレーナーの領域に片足を突っ込んでいた。
そしてその中で、彼女についた一つの綽名がある。
――ティアラの福井。
つまりこれまでのトレーナーとしての現役生活において、自らの担当ウマ娘の中から既に複数のティアラGⅠウマ娘を輩出しているという、それは一つの尊称であった。
具体的には、彼女は一人のジュニアティアラ王者、一人の桜花賞ウマ娘、そしてまた一人のオークスウマ娘を、自らの担当から出している。
ただそれは裏返しとして、これまでの彼女のチームの中で、クラシック、トリプルクラウンのどれかを獲ったウマ娘は一人としていない、ということを意味していた。
唯一クラシック路線のジュニアチャンピオンはいるものの、しかしそれは彼女にとって苦い記憶でもある。つまりその子と後の二冠ウマ娘ネオユニヴァースとの間での両天秤を余儀なくされた、あの経験に他ならない。
兎も角、何人かの素質ウマ娘をクラシック路線へと送り出してはきたものの、それでも彼女は未だ、クラシックの冠を戴くという確かな結果を出せていない。そういう話であった。
そんな裕香にとって、今目の前でこの皐月賞に挑むダイナファントムというウマ娘は、本当に初めてかもしれない出会いであった。
一般に気性や先天的資質の問題で
彼女は、そういう意味においては一種の天才であった。彼女が初めて担当したクラシック戦線、つまり黄金世代における芦毛の二冠ウマ娘、セイウンスカイに近いだろうか。ただ、その彼女よりはもう少しフィジカルでのごり押しをダイナファントムは好む。それはある種の実直さでもあるのだろう、と裕香は踏んでいた。
現に今も、凄まじい好スタートでハナを取った彼女は、後ろがそれにつられて前掛かりに突っ込んでくるところを、しかし自らのペースを緩めることなく制御し、依然、そして悠然とハナを進んでいる。
『先頭を進むダイナファントムの後ろ二バ身ほどの位置、六番ビッグプラネットが二番手につけていますがその更に後ろに四番コンゴウリキシオーと十五番エイシンヴァイデンがぴったりと追走、その更に後ろアドマイヤジャパンとパリブレストも負けじと前へ前へと進んでいてこの辺りごちゃっと二番手集団を形成しています。この五人の位置取り争いはやや熾烈になりそうか、第一コーナーを回っていきます』
ただやはり、ペースは速い。前走の弥生賞のような生ぬるい流れにはなりそうもなかった。今までであれば現状のダイナファントムのペースは他のウマ娘からすればはっきりとオーバーなもので、故に大逃げに近い隊列を形成していても全くおかしくはないところ、それでも彼女の後ろ二バ身、三バ身を維持しつつ先行するウマ娘がずっと追走を続けていた。
『後方集団を見ますと三番マイネルレコルトが中段ちょうど真ん中でしっかりと折り合っている様子、さらにその後ろシックスセンスとペールギュントが続いて、何と一番人気十四番ディープインパクト今日はこの位置、その外側をマークするようにしっかりと追走、中団後方につけています』
そう、ディープインパクトは今日は
現状、お互いに自らのやり方で力を出し切っている。他のウマ娘には悪いが、もう今の時点で既に最後の攻防ではこの二人の争いが焦点になるのは見えきっていた。
しかしその中で、裕香はどうしても嫌な予感を拭えていない。
つまり、やはりペースが緩まないのだ。
『向こう正面中ほどまで入って前半千メートルを通過、そのタイムは――五十八秒八! 五十八秒八の通過です! 良バ場とはいえハイペース、先頭二番人気ダイナファントムこれは大丈夫なのか!』
欄干の上に置いていた手を、裕香は無意識のうちに握った。
ダイナファントムは、後ろに突っつかれたからと言って無為にペースを上げるウマ娘ではない。必要とあれば番手に甘んじることも苦にしないし、それを勝ち筋にできるウマ娘だ。
それは分かっている。理屈では分かっている。それでも、それでもどうしても、今のこのペースの凄まじさというものが、心中に不安を掻き立てていた。それが止まらなかった。
『と、ここで先頭ダイナファントムと後ろのウマ娘の間、少しずつ開きが出てきました。二番手変わらず六番ビッグプラネットですが先頭との差は既に五バ身六バ身と言ったところ、その後ろもほぼ隊列変わらず、三番手コンゴウリキシオーに四番手エイシンヴァイデンとアドマイヤジャパンが内外で争う形だ、これから三コーナーのカーブへと入っていきます』
そしてそのペースに対する懸念というのは、それを見るものだけではなく、レースを走るウマ娘にも少しずつ伝播し始める。故にだろうか、ダイナファントム以外の先行勢が、明らかに息を入れるためにそのペースを落とした。先頭との距離が、そこで少しずつ開いていく。
しかし、しかしそれでもなお、ダイナファントムは自らのペースを一切緩める気がなかった。
――いや、違う。
そこで裕香は気づいた。左手に持つストップウォッチと、それが示すラップタイムが、ダイナファントムの真の狙いを示していた。
彼女は、ほんの少しずつだけ、ペースを緩めている。正確にはテンの三ハロン目から、
凄まじい芸当であった。尋常ではない正確性を誇る、体内時計のなせる業であった。
三ハロン目、十一秒九。
四ハロン目、十二秒。
五ハロン目、十二秒一。
六ハロン目、十二秒二。
『差は開く一方のまま、既に六バ身七バ身のリードを保って今ダイナファントム先頭で第四コーナへと入ろうとしています残り六百の標識を通過した』
そして今通過した七ハロン目で、十二秒三だ。
つまり――つまり彼女は、
テン三ハロン三十四秒七というマイル戦もかくやというほどの異常なペースに目が眩んで、それ以降ミドルペースに緩やかに移行しているその事実に、気づけていないのだ!
裕香は自らの気が昂るのを自覚する。あのターフの上を走る己の担当が、それほどまでの才覚を十全に発揮して、全力でこのレースを勝ちに行っていることに。
凡そウマ娘としてもあり得ないと言えるほどの能力を、いまそこで発揮していることに。
それにまさに快哉の声すらあげそうになって――しかし同時、一つの事実に気づいた。
……いや、それも違う。一人だけ、彼女の狙いに気づいている。
ターフビジョンに映る一人のウマ娘の姿が、それを否応なしに彼女に理解させた。
『おっとしかしその後ろ、既にするするっと外を通って
そうだ。
しかしそれは、考えてみれば当然の話だろう。何せ彼女は
ただしかし、それでも、その仕掛けの判断を一秒でも遅らせたというその事実が、ダイナファントムにとってはこれ以上ない武器となる。
残り四百、第四コーナの後半、L2標識の手前辺りで、ダイナファントムはやや膨れたような軌道で内々の経済コースから離れ始めた。
それは逃げという戦術を取るウマ娘からすれば不自然にも見える動きだ。
そしてそれこそが、今回のレースに臨むに当たって裕香とダイナファントムとの間で組まれた、勝利への秘策であった。
ダイナファントムの身体が、がくんと沈む。そして遥か遠くのコースの上、彼女の目線がふっと、こちらに向いた。
見えるはずのないそれを、裕香は確かに知覚した。
声すらも、聞こえたような気がした。
――さあ、大詰めだ。
直後、彼女の身体は弾かれるように力強い加速を始めた。
『さあ四コーナー回っていよいよ最後の直線に入る! 先頭ダイナファントムだがやや外に振られたか? バ場の三分どころに持ち出してこれからどれだけ逃げられるかというところ! 二番手早くもディープインパクト上がってきて先頭との差は四バ身、後ろを突き放しながらこの二人の争いになりそうだ! その後ろ内にアドマイヤジャパン外にマイネルレコルト三番手争いもやや伸びが苦しいか!』
伸びる、伸びる。ディープインパクトも後ろから猛追し、その二人だけが集団の中突出して優勝を争う。
それでも、その時点で裕香は、そしておそらくはダイナファントムも、この皐月賞における勝利を確信した。
『三バ身から二バ身、二バ身から一バ身と詰めようとするディープインパクト残り二百メートル通過して、しかし、しかし差が縮まらない! ダイナファントム未だ二バ身のリードを保って先頭!』
そうだ。彼女は後ろのウマ娘に四ハロン戦を強要しつつ、自らだけは二ハロン戦のラストスパートに賭けていた。
L3標識とL2標識の中間地点から助走に入り、L2標識で外に膨れるのも構わずに一気に加速する。そしてそこから最後の直線三百十メートルを全力で走破する。
前半のぶっ飛ばしも、中盤の小刻みなラップ制御も、すべてこの最後の攻防で優位に立つための仕込みに他ならなかった。
同じ三ハロン戦で争う限りにおいて、ディープインパクトにはダイナファントムは勝てない。トップスピードは、どうしてもディープインパクトに一歩譲るからだ。
しかしディープインパクトの四ハロンロングスパートに自らの二ハロンスパートをうまくぶつけることさえできれば、その最後の脚色ほぼ変わらない状態にできる。それができれば、勝てるのだ。
今のこの二バ身の貯金は、最序盤におけるキャリア会心のスタートと、そして中盤の駆け引きにおける勝利が生んだものだ。
そしてその差があれば、今の二人の脚色を見れば最後まで先頭を守り切れる。
『最後の急坂一気に登ってあと百! 先頭、先頭八番ダイナファントム、ダイナだダイナだ、強い強いこれはもう止まらない! ディープインパクト意地の一伸びでもう半バ身ほど詰めて、しかし今、しかし今!』
故に今、二人の間に存在する明確なまでの距離こそが、そのまま着差となった。
『ダイナファントム先頭ゴールイン!』
最高潮のボルテージ、大音声に包まれる観客席からの視線が見つめるその先にて、ダイナファントムは文句なしの体勢で決勝線を踏み越えた。
『なんとなんと、メイクデビュー戦を彷彿とさせる圧巻の逃げ切り勝ち! 一と半バ身差でダイナファントムがディープインパクトとの頂上決戦を制しました! 直接対決の勝敗を二勝一敗として、ダイナファントム堂々の皐月戴冠です!』
割れんばかりの大歓声が、ダイナファントムに向けられる。
今回のレース、ダイナファントムは二番人気とは言えども支持率はディープインパクトと拮抗していた。
前走でのディープインパクトの勝利がそのままわずかな人気の差につながる、そういう対等なライバルとして、彼女たち二人は目されていた。
故に今回のダイナファントムの勝ちも、ハイレベルを極めたレースの内容と合わせて、満座の観衆からはまさに純粋な祝福の対象に他ならなかった。
『勝ち時計――一分五十八秒一! 一分五十八秒一! レコードの表示が出ています! 上がり三ハロンは三十四秒八!』
まさに興奮の絶頂、そこで告げられたアナウンスに、また一度レース場がどよめいた。
時計の速さというのは、必ずしもそのレースのレベルと比例するものではない。ただ今回出た時計というものは、はっきりとレースの、いや、ダイナファントムとディープインパクトという二人のウマ娘のレベルの高さを象徴していた。一と半バ身差で二着入線のディープインパクトも時計に換算して一分五十八秒四と、それまでのレコードであるノーリーズンが記録した一分五十八秒五を上回るレコードペースであったのだ。
つまり、まさに負けて強しの走りである。或は彼女が仕掛けどころにもう少し早く気づいていれば、勝敗は入れ替わっていてもおかしくはなかった。最後の五十メートル、意地で半バ身を詰めたその走りが、そういう強さを、裕香をも含めた見るもの全てに印象付けていた。
そして同時にこの結果は、トレーナとしての福井裕香個人にとってもエポックメイキングな出来事だった。
『チーム《ポルックス》、福井裕香トレーナーにとってもこれが嬉しいクラシック初戴冠! ダイナファントム見事自らの師に、レコードのおまけ付きでの特大の恩返しとなりました!』
つまり、そう言うことである。
彼女は、別に自らのキャリアの功績について担当のウマ娘に背負わせるような人格をしていない。というより、中央のトレーナーでも一線級の人間ならば、得てしてそういうものだろう。しかし、そうであってなお、十年もの間打ち破れなかったある種の呪いを解き放った今日のダイナファントムの走りは、裕香の胸中に忘れえぬインパクトを残すことになった。
――彼女は、願いをかなえるウマ娘である。誰かのために走る、そういうウマ娘なのだ。
ダイナファントムが、裕香自身のキャリアにおけるそうした現状について、認識していたかはわからない。
ただそれでも、今日レースが始まる前、確かに彼女の目の色というものは、はっきりと違っていた。何か覚悟を決めた眼だ。そう、思った。
ならば彼女は、何か別の願いというものを、思いというものを、誰かから託されていたのかもしれない。
或はそれは、先週の桜花賞で惜しくも二着となった、自らのルームメイトから。
自らが背負うものを、確かな強さに変える。変えることができる。それはあのウマ娘の、ダイナファントムの、絶対的な強みだ。
トレーナーとして、そのありようはどこまでも頼もしい。
しかし同時に、できれば彼女は自らが自らにかけるべき夢や願いというものをも、持っていてほしいと思った。
その存在は、確実にダイナファントムをさらに一つ上の階梯へと誘うだろうと、裕香は強く信じていた。
ただいずれにせよ今は、彼女の勝利を祝うべき時だ。皐月賞ウマ娘となったダイナファントムに、労いの言葉をかけるべき時なのだ。
関係者席から抜けて、ウイナーズサークルへと向かう。
視線の先、レース終わりに少しだけディープインパクトと言葉を交わしていたであろうダイナファントムが、こちらへと歩み寄ってくる。
それを待つ裕香は、自らが浮かべることのできる最も明るい笑顔で以て、彼女を迎えることにした。
レース結果:3回中山8日11R・皐月賞(GⅠ)(芝右2000・晴・良)
一着・ダイナファントム
二着・ディープインパクト 1 1/2身
三着・シックスセンス 5身
上がり3F: 34.8 (12.0-11.4-11.4)
なお、ディープインパクト: 34.0 (11.5-11.2-11.3)
レースタイム: 1:58.1R*4
ラップタイム: 11.9-10.9-11.9-12.0-12.1-12.2-12.3-12.0-11.4-11.4
元スレのダイナファントムの勝負服設定は「学ラン風」でしたが、やや路線変更。
その含みを持たせながらも、軍服ロリータ(いわゆるミリロリ)の風味を加えています。
ベースとなるのは社台RH……ではなく、吉田勝己氏個人名義の勝負服(黄、赤縦縞、黒袖)です。
ダイススレ側の設定で、「ダイナファントムは元馬が吉田勝己氏個人名義になっている」というものがあるためです。