もしもMyGoのそよが百合営業カフェでバイトを始めたら   作:りょーへい

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※前書き※

夏祭り編の蛇足みたいなものです。
キャラもだいぶ崩壊してます。


side2-α. 花火後の屋台巡り 前編

 

 

 これは打ち上げ花火が終わった後5人が合流してから、祭りの終了時間まで屋台巡りをした女の子たちの記録である。

 

 

○迷子じゃありませんの、MyGOでしてよ

 

陽芽「あ、夏八木さんだ! 迷子の夏八木さんだ〜♪」

そよ「ひ、陽芽ちゃん……再会して早々いじってくるね……」

陽芽「だ~って~。この年で、しかも誰でもスマホ持ってるこの時代で、迷子だよ? これはもう自分のバンド名ネタにしてきたなって思っちゃうじゃーん? プッククク……」

そよ「……」

美月「陽芽。そよさんはスマホの電源落ちてて使えなかったって分かってるのに、意地悪が過ぎるわよ」

陽芽「いやでもさ、夏八木さんが本当に迷子になるなんて思わなかったんだもん! これはレアケースだよ、MyGO(迷子)のメンバーとしてイジってあげないと逆に失礼ってもん——」

そよ「——あ、そういえばみんなに焼きそばとか色々買ってきたの。食べて~?」ニコニコ

陽芽「えっそうなの? じゃせっかくだから一口もらおうかな……」

そよ「一口なんて遠慮しなくていいんだよ、陽芽ちゃん? たくさん食べてね」箸でよそって陽芽の口まで運ぶ

陽芽「えっいや1人で食べる……」

そよ「遠慮しないで? さ、あーん♪」

陽芽「だから何も遠慮は……」

そよ「あ ー ん」隙を突いて口に突っ込む

陽芽「むぐっ!?」モグモグ……

そよ「あ、もしかして他のやつも食べたいかな? じゃこっちのイカ焼きも♪」ズボッ

陽芽「モガッ!? な、なふやいはん、ほめん(な、夏八木さん、ゴメン)……」

そよ「えっ、もっと? ふふっ、食いしん坊だな~じゃあこっちのフランクフルトも食べさせてあげる♪」グググッ……

陽芽「~~~~~ッ!」涙目で首をブンブン振る

そよ「もういいの? しょうがないな~」ニコニコ

純加(鬼畜だ……)

美月( 鬼畜ね……)

果乃子「夏八木さん。あなたがはぐれたのは事実なんですからもうやめてください」

そよ「えー、私はただ陽芽ちゃんに食べさせてあげただけだけどな~♪」

果乃子「ひめちゃんの顔がぐしゃぐしゃになるまで詰め込んといてよく言えますね」

そよ「それはそうと、陽芽ちゃん? 私、方向音痴じゃないから。今回はたまたま、不運が重なっただけだから。——分かった?」

 

 そよは至近距離までニッコリ顔を寄せる。

 口を必死にモグモグさせながら、陽芽は何度も首を縦に振る。

 

そよ「分かってくれたならよかった〜♪」

 

純加(どうやらそよちゃんに迷子ネタは地雷みたいだね)ヒソヒソ

美月(そよさんがああいう失態をさらすのが陽芽にはよっぽど面白かったみたいですけど……自業自得ですね)ヒソヒソ

果乃子「ひめちゃん、お水用意したからよかったら飲んでね!」

そよ「あ、私が飲ませてあげようか?」

陽芽「(ゴックン)ホントにもう勘弁して~!!」

 

 

 

 

〇悪魔のロシアンたこ焼き

 

陽芽「ねぇ、あれ見て! ロシアンたこ焼きだって!」

純加「へぇー、面白そうじゃん」

果乃子「全然面白くありません」

陽芽「えー、みんなで運試しに食べてみたいと思ったんだけど、果乃子は嫌?」

果乃子「ううん陽芽ちゃん、ちょっと怖かっただけだから。嫌じゃないよ」

そよ(流石の手のひら返しだなぁ。もはや芸術的ですらあるよ)

純加「ちょっと納得いかないけど、それじゃあいざ、ロシアンたこ焼き~!」

果乃子「バカな掛け声やってないで——」

陽芽「ロシアンたこ焼き~!」

そよ「ロシアンたこ焼き~♪」

果乃子「……早く買ってきてください純加さん」

3人(乗ってこなかったか……。まぁもう1人もそうだしいっか)チラリ

美月「?」

 

 へーい、ロシアンたこ焼き一丁! まいどー!

 

美月「店主が気を利かせて5個入りにしてくれたわね」

陽芽「これで誰かひとりは必ず当たりを引くね!」

果乃子「ひめちゃん、楽しそうだね……」

そよ「ふふっ、そう言う果乃子ちゃんは怖気付いちゃった?」

果乃子「……むかつく煽りやめてください」

美月「ところで当たり? には何が入ってるのかしら?」

陽芽「それは当たってみてからの、お・た・の・し・み♪」

美月「その腹立つ言い方と顔をやめなさい」

陽芽「お、お前な……」

純加「はいはい、盛り上がってきたところで、そろそろ食べるよー! みんなせーので食べてねー。じゃ、せーの!」

 

 パクッ

 

4人「……………」

美月「何よ、普通のたこ焼きじゃない。ちょっとドキドキして損したわ」

 

4人「か……辛ー---い!!」

 

陽芽「ど、どういうこと!? なんで矢野意外が全員当たりなのさ!? 普通当たりは1個なんじゃ……」グスグス泣き

果乃子「……すみかさん……さてはよけいなことしてくれましたね」涙目で睨む

純加「し、してない! ていうか注文してるとこ見てたでしょ!? 何かする余地なんてなかったじゃん!」涙を拭う

そよ「こ、これはまさか……1人だけ当たりじゃなく、1人以外が当たりなんじゃ……」ハンカチで口を押える

 

 4人はたこ焼き屋の店主を睨む。店主はヘラヘラ笑って

 

店主「別に、当たりが1つだけなんてどこにも書いてないぞ? 俺ぁいつも気分で変えてんだ」

4人「……」

店主「当たりが何個か、からルーレットは始まってるってな! 悪いな嬢ちゃんたち! ガーッハッハ!」

 

4人「ガーッハッハ、じゃなーい!!」

 

 4人は怒り心頭で店主に詰め寄る。

 店主は平謝りしながら、こういう場合に備えて用意してたらしい飲むヨーグルトを4人分無料でくれるのであった。

 

 

 

〇何を射抜けましたの?

 

陽芽「矢野~、あそこの射的なんだけどさー」

美月「あぁ、花火前にあんたがやってたところね」

陽芽「1個取れなかったんだよー。ね、1回だけでいいから矢野やってみてくんない?」

美月「……仕方ないわね。一個だけならいいわよ」

果乃子(あれ? ひめちゃん取逃してたのあったっけ?)

 

 ほい、300円で弾は5発ねー

 

そよ「せっかくだから私もやってみよっと」 

美月「で、欲しいやつってどれよ陽芽?」

陽芽「あれだよ、あのペンギンの人形!」

果乃子(あ、あれって……)

純加「あからさまに大きいわけでもなく、かといって決して小さくもない。射的の景品としては絶妙な大きさだね」 

陽芽「そーなんですよ、だからこそ余計に取れなかったのが悔しいし、諦めもつかなくってー」

美月「まぁ標的は分かったわ。これより狙撃に入る」

陽芽「矢野は何の役に成りきってるんだよ」

そよ「そーだ美月ちゃん。どっちが先にペンギン落とせるか勝負しない?」

美月「与えられた任務に私的な勝負は持ち込まない主義なの」

そよ「だからその殺し屋みたいなキャラはなんなの~?」

陽芽、そよ、純加(まぁ大真面目に成り切ってるのが面白いから放っておこ) 

 

 少女狙撃中……

 

美月「任務失敗。……悔しいわね」

陽芽「お、お疲れ矢野。……もう戻ってきていいんだぞ?」

美月「? 何言ってるのよ、どこにも行ってないじゃない」

陽芽「ツッコむのもめんどくさい……。夏八木さんも落とせなかったね」

そよ「ねー、あれ見た目以上に難しいよー」

純加「——フフッ、真打ち登場かしら?」

果乃子「誰も待ってませんけど」

純加「果乃子ちゃん! お姉様がかっこつけてるのにやる気削ぐこと言わないでって!」

陽芽「橘さんもやるんですね!」

そよ「頑張ってくださーい♪」

美月「上長。私の尻ぬぐいに赴いて頂き、誠に申し訳なく……」

陽芽「そのキャラ気に入ったの矢野!? でもいい加減やめような! どんどんおかしな方向に走ってるから!」

純加「ふふっ、相変わらず賑やかな後輩たちね。見ているだけでも退屈しないわ?」カチャッ

 

 純加は銃を脇で締め、台の上で固定するように構える。

 左手は銃口付近で残りの弾全部握りながら、右手は引き金と撃鉄を同時にカバーしている。

 ゆっくり狙いを定める。1呼気。1吸気。

 吸い切って息を止めた瞬間。

 

 パンパンパンパンパーン!

 矢継ぎ早に発射と装填を繰り返し、人形の頭部に5発とも連弾命中する。

 

 …………ポトッ

 往生際悪くグラつきながらも、ペンギン人形はついに落ちていった。

 

そよ「す、すごい……」

陽芽「すんごい速さで5発撃って、無理やり落とした!?」

美月「撃ってから装填までを極限まで短縮してましたね。あんな技をどこで?」

純加「いやーそんな大層なもんじゃなくて。1発ずつじゃ無理そうだったから、撃った勢いを失う前に急いで撃ち続けただけだよー」

そよ(どう見てもそんな簡単なことじゃないのに、さらっとこなしちゃうなんて……かっこいい……!)

純加「さてと。はい、ひめちゃん。店主の泣きっ面を見るに、落されやしないって高をくくってた大物だよー」

そよ「店主さん、すんごい渋々渡してましたもんね……」

陽芽「ありがとうございます! でも実は欲しいのは私じゃなくて……はい、果乃子?」

果乃子「やっぱりひめちゃん、そんなつもりだったんだ……」

純加「なに? これ果乃子ちゃんが欲しかったやつなの?」

果乃子「……いけませんか?」

純加「まさか! 可愛くていいじゃん。ペンギンの人形も、果乃子ちゃんも♪」

果乃子「一言余計なんですよ……」

陽芽「果乃子、言う事あるでしょ?」

果乃子「うん、そうだね。——ありがとう」

純加「いやいや、結果的に妹のためになったならあたしは——」

果乃子「——ひめちゃん。私の欲しいものちゃんと見てくれてて、取ろうとしてくれて嬉しかったよ?」

純加「ちょちょちょっ! 果乃子ちゃん!? あたしが華麗に取って来たところ見てたよね!?」

果乃子「あぁ、ついでに純加さんもありがとうございます。でもあれは大人気ないから今後は控えた方がいいですよ」

純加「……」あんぐり

果乃子「取るもの取ったし、行こ? ひめちゃん」スタスタ

陽芽「ちょっと、果乃子待ってよー!」

そよ(これはヒドイ……)

純加「トホホ……不憫な姉を笑うがいいわ……」

そよ「あ、あの! 私は純加さんすっごくかっこいいって思ってます! 素敵でしたよ?」

美月「確かに素晴らしかったわ。純加さん、今度あの技教えてください」

そよ「美月ちゃんはどの方向に進もうとしてるの!? いい加減いつもの美月ちゃんに戻って来てよ!」

陽芽「ちょっとみんなー! 果乃子どんどん行っちゃうから早く来てよー!」

純加「……ホント、退屈させない後輩たちだよ」

 

 

○お魚以外も釣れましてよ

 

陽芽「夏祭りといえば色々あるけど、風流的に金魚すくいは外せないよねー」

美月「アンタ金魚飼うつもりなの?」

陽芽「それはメンドイからすくうだけすくったら返すよ」

純加「分かる。すくいたいだけで金魚が欲しいわけじゃないんだよねー」

そよ「飼うとなると手間が多いですからね」

果乃子「……」

 

 はーい、ポイが破けたら終わりねー

 

純加「よっ、ほっ」

そよ「斜めに入れて、切るように……」

美月「あら? すくおうとしたら破けたわ。不良品かしら?」

陽芽「ポイはそういうもんだよ。 破れなようにすくうゲームなの!」

美月「先に言いなさいよ!」

陽芽「悪かったな! お前のそういうとこ楽しみにしてたから黙ってたんだよ!」

美月「なんですってー!?」

純加、そよ(性格悪いこと言ってるなー)

果乃子「……」黙々とすくう

美月「不公平よ! あんたのポイも破けなさい!」ポイで陽芽のポイを沈めようとする

陽芽「あ、こら矢野! お前こそ卑怯だぞ!」金魚そっちのけで抵抗する

そよ「2人とも~? 小さい子もいるんだから恥ずかしくない振る舞いしてくださ~い?」

ひめみつ「ギャイギャイ! やいのやいの!」ポイで鍔迫り合いしながら騒ぐ2人

純加「ダメだこりゃ。完全に2人の世界だわ。って果乃子ちゃん静かだなと思ったらめっちゃすくってるじゃん!」

そよ「8匹はいるのかな? お椀から溢れそうなくらいいる……」

果乃子「10匹くらいすくったら終わりますよ」

純加「そんなにすくうの!? まさか果乃子ちゃんが金魚好きだったなんてなー」

果乃子「違います。こういう作業が好きなだけです」

そよ「なんだか職人みたいだね」

果乃子「……別にそんなんじゃありませんけど」

純加「果乃子ちゃんは手先も器用なんだね。お姉様は惚れ直したわ?」

果乃子「くだらない冗談吐いてないで、自分の作業に集中したらどうですか」

そよ(作業て……)

純加「残念。もう破けて終わってるよ。残ってるのはキッズたちに注目されながら金魚絶滅させてる果乃子ちゃんだけだよ」

果乃子「えっ……?」

 

 あのメガネの姉ちゃんすげー!

 ポイ1つで全部すくっちゃいそー!

 なんか金魚すくいのプロらしいぜ!

 プロ!? 弟子入りしたい!

 

果乃子「は、はずかしい……」

陽芽「いいじゃん果乃子! 子どもたちのヒーローみたいでカッコイーよ!」

果乃子「こんなに注目されてまでヒーローになりたくないよ……!」

そよ「ふふっ、こういうときぐらい目立ってもいいんじゃない? 実際スゴいんだし♪」

果乃子「他人事だと思って……なんとかしてください純加さんっ!」

純加「可愛い妹の頼みならしょーがないなー……。——君たち、このお姉さんに憧れるのは分かるけど騒ぎ立てるのはやめなさい?」

 

 えー!?

 何でー!?

 

純加「このお姉さんに気安く接していいのは私だけなの。どうしてもお近づきになりたかったら、私を倒してからにすることね」

 

 何ー!?

 ギャルの姉ちゃんはどんだけすくったんだよー!

 

純加「私は5匹よ。(嘘)さぁ、かかってらっしゃい?」

 

 5匹もムリだよー!

 いや、オレはやる!

 おばちゃんポイちょーだい!

 

純加「クックック、子どもは単純で元気だねー」

果乃子「じゃ、置いていきますから子ども達の相手お願いしますね」

純加「ちょ!? 他のみんなもいなくなってるし! 待ってよ果乃子ちゃーん!」

 

 子どもたちに「逃げるな卑怯者ー!」と叫ばれながら、純加は4人を慌てて追った。

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