突如として出現した近界民(ネイバー)に対抗するために誕生したボーダー。彼らの出資者リストには巨大複合企業ベネリットグループの名前が記載されていた。
世界的な企業であるベネリットグループ。彼らは新しい技術には目が無いことで有名だった。この出資はトリオンという未知の存在に対しての足がかりなのか、それとも……。

ベネリットグループの推薦を受け、スレッタとミオリネの2人が三門市に降り立つ!!


───こんなものがワールドトリガーの二次創作として成立していいのか!?

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思いついてしまった。思いついてしまったんだ。
だからこれはワールドトリガーの二次創作作品だ。私がそう判断した。


アスティカシア学園 三門分校

 

 

 三門市。

 突如としてこの街に異世界からの侵略者が現れた。

 近界民(ネイバー)と呼ばれるそれには、人類が有するあらゆる武器、兵器が通用しなかった。

 

 人々は、巨大な怪物たちによって蹂躙される街をただ黙って見ている事しかできなかった。

 誰もが世界の終わりを予感した時、彼らは人類の目の前に現れた。

 

 

「こいつらのことは任せて欲しい。我々はずっとこの日の為に備えていた」

 

 

 颯爽と駆けつけて、そう言い放った彼らの名は『ボーダー』。

 彼らは見たこともない兵器『トリガー』を手に、街を蹂躙していた近界民(ネイバー)たちを次々となぎ倒していった。

 

 そして、彼らはその勢いのまま怪物たちを全滅させた。

 

 三門市に平和が戻ったのである。

 

 

 しかし、それで脅威は消え去らなかった。

 後に『大規模侵攻』と称されるようになったその戦いを皮切りに、近界民(ネイバー)界門(ゲート)から現れるようになった。

 だが、ボーダーはその事も予期していた。

 瞬く間に基地を建設すると、迫り来る近界民(ネイバー)の尽くを撃破していった。

 

 

 それから約5年。

 

 

 近界民(ネイバー)による被害は限りなくゼロに近いものとなっていき、人々は近界民(ネイバー)の侵攻に物怖じしなくなった。

 

 三門市民は遠くから聞こえる銃声に慣れ、ボーダーの戦いは、当たり前の日常の中の風景になっていった。

 

 

「お母さん? うん、着いたよ、日本!」

 

 

 そんな三門市に一人の少女が降り立つ。

 日本人ではない。褐色の肌に、赤い髪。まん丸の眉毛と青色の瞳を持つ彼女はどこからどう見ても外国人。

 

 

「学校、楽しみだなぁ!」

 

 

 今、スレッタ・マーキュリーが三門市の大地に立つ。

 

 

 

 ◆◆◆

 

 

 

「ふぅ〜、やれやれ」

「ため息なんかついてどうしたんですか、唐沢さん」

 

 

 ボーダー本部のとある廊下にて、迅悠一は、携帯電話片手に冷や汗を流す一人の男を見つけた。

 男の名は唐沢克己。ボーダーの頭脳であるボーダー上層部の一人である。ユーモア溢れる言い回しと、学生時代に鍛えたスタミナを武器に、ボーダーの魅力を外の企業や組織に伝える、外務・営業部門の長だ。

 

 普段の彼は常に笑顔を崩さず、いい意味で余裕がありそうで、頼りがいに溢れているのだが、どうにも今日は様子が違う。

 

 

「やぁ、迅くん。君こそ、本部基地にいるなんて珍しいじゃないか」

「いやぁ、もしかして唐沢さん忘れてない? 今日のビッグイベント」

「……あぁ、今日は入隊式か! すっかり忘れていたよ」

 

 

 はっはっはっはっと笑う唐沢。やはり、少し変だ。あの唐沢が入隊式の日程を忘れてしまうなんて。何かがあったに違いない。

 迅は少し考え、そしてあたりを付けた。

 

 

「唐沢さんが頭抱えてるってことは、もしかしてまた彼女が?」

「……あぁ、迅くんの予想通りだよ。いい加減、ミオリネ嬢には自らのお立場をご理解いただけると助かるんだが」

 

 

 最近、唐沢の胃を締め付ける問題児の名はミオリネ・レンブラン。

 ボーダーに多額の支援をしてくれるベネリットグループの総裁、デリング・レンブランの娘である。

 

 

 ベネリットグループ。

 

 

 それは、今世界を席巻している巨大複合企業の名だ。

 食品、玩具、衣類、医療に電子機器、果ては兵器や宇宙産業などなど。あらゆる分野で先を行く彼ら。

 ベネリットの製品を日常生活の中で見ない日はない。ここ三門市にも彼らの製品は溢れている。例えば、今迅が片手に引っさげている『ぽんち揚げ』の原材料は、ベネリットグループ傘下の企業が提供したもの。

 彼らは今や生活になくてはならない企業なのだ。

 

 そんな大企業がボーダーに出資してくれていた。

 

 それも彼らの貪欲さを鑑みれば当然のこと。手段を問わず成り上がってきた彼らが、日本という限られた地域にしか現れない近界民と、トリガーとに目をつけないわけがなかった。

 

 トリガー関連技術の提供をボーダーから引き出し、代わりに彼らは資金提供をした。更に各企業の後継を担う子供たちを留学に派遣するようになった。

 

 その結果ボーダーにやってきた1人が、ミオリネ・レンブランなのである。

 

 唐沢としては彼女の動向は気が気でない。

 

 

「でもどうにかなったんでしょ?」

「今回はね。幸いにもある1人の隊員が近くにいてね。警戒区域にいた彼女を保護してくれていた。だがまぁその隊員にとっては災難だったかもしれんね」

「なんでさ?」

「彼女を保護したのが今日付で入隊した子だったからだよ」

 

 

 ベネリットの特別待遇でね。

 

 それを聞いてあちゃーと迅も唸る。

 ベネリット特別待遇とは、ボーダー以外でトリガーの使用が許可されているベネリットの施設で訓練してきた隊員を、B級隊員としてボーダーに入隊させた隊員のことを言う。

 

 こっちに来てそうそう自社のお偉いさんの娘の邪魔をした。それが正しい行いであったとしても、ミオリネは厄介者扱いするだろう。

 

 迅は、入隊そうそう日本のことを嫌いにならなきゃいいなと思いながら、今回の新人たちの未来を視に行くのだった。

 

 

 

 

 ◆◆◆

 

 

 

 ミオリネにとって、今三門市にいることはさして不満ではない。ここには自らの意志で来たのだから当然だ。

 

 彼女にとって最も辛く、そしてどうしようもなかったのは、自身にボーダーの隊員としての資格がないことだった。

 

 

『今、なんて……?』

『ですから、貴女は戦闘員として戦うことができませんと言ったのです。その才が貴女にはない。それを知っていたから貴女のお父上は貴女の留学を頑なに反対していたのでしょうね』

「チッ……!」

 

 

 入隊したばかりの時、唐沢が言ったことを思い出す。ミオリネには戦うために必要なトリオンが不足していたのだ。

 父であるデリングがベネリット本社でのトリオン測定に反対していたのは、結果を知っていたからなのだと、その時初めて理解した。

 それは娘に対する気遣いだったのか、CEOの娘が能無しであることを他社に知られないようにするためだったのか。

 

 兎にも角にも、それで諦めるようなミオリネではない。()()()に連れ去られた母を探しに行くためには、ボーダーの隊員にならなくてはいけなかった。

 

 だから、せめてオペレーターとして働こうと考えたのだ。ボーダー本部に所属するA級部隊、草壁隊のように、オペレーターである自身をリーダーとする部隊を率いることが出来れば、自分の目的を果たすことができる。

 

 そう思ってこれまで頑張って来たと言うのに。

 

 

『トロフィーはトロフィーらしくしていればいいんだよ』

『どうして貴女の下で働かなくちゃいけないの?』

『同じ部隊の隊員が跡継ぎになれるって言うならともかく、なぁ?』

『『『あはははははは!!』』』

 

 

 彼女の元にチームメンバーは集まらなかった。

 

 自分が三門市に訪れてから数ヶ月後、突如としてデリングの手により『決闘のトロフィー』にさせられてしまったのが原因であった。

 

 

 トリオン体によるランク戦において、高得点を維持している者のみが参加できる『決闘』。この決闘に勝ち残り続けたベネリットグループ所属の隊員をミオリネの婚約者とする───。

 

 

 そんな発表がなされたのだ。

 ベネリット総裁のデリング、その娘であるミオリネと婚約した者は、つまるところ総裁の後継者として認められたということになる。ベネリット傘下の各種企業はこの地位を欲した。

 

 この発表の後、各社は自社と繋がりの深い子供たちをこぞって三門市へと赴かせたが、ミオリネにとってそんなことは重要じゃない。

 問題なのは、優勝賞品となってしまったがために、わざわざ彼女とお近づきになる必要がなくなってしまったことにあった。

 

 総裁の娘として育てられてきたミオリネに嫉妬する子供たちは多い。彼女のキツイ性格も相まって、評判はいいとは言えなかった。それでも総裁の娘であるから、丁重に扱う必要があった。

 彼女に取り入るために同じ部隊に入る。そんな輩が少し前までは多くいたのだ。ミオリネにしてみれば、遠征に行ける実力がある者であれば、どんな裏事情があっても良かったのだが……デリングの発表によって周囲の対応は大きく変わってしまった。

 

 ベネリットから来た隊員とは組めない。だが、ボーダー本部にいる隊員とも彼女は組めない。ボーダー側の要望によって。

 

 彼女含め、留学という形で三門市に訪れている者全員が、ベネリットからの推薦者だ。

 彼らの所属は、一応ボーダー本部ということになっている。だが、彼らは彼らを推す企業の思惑によって派遣されている。

 つまり、ボーダーにとってできるだけ秘匿しなくてはいけないトリオン技術の奪取に動いている者が多いということだ。

 

 故に、ボーダー本部上層陣は情報という自分たちのアドバンテージを保つため、ベネリット推薦組に対していくつかのルールを敷いた。

 

 そのひとつには、ボーダー本部隊員とチームを組んではならないというものがあった。現A級部隊をはじめとした、遠征に出たことがあり、トリオンや近界民に対する知識が豊富な隊員と、接点を作らせないためのルールだ。

 基礎的な知識と、訓練する環境を与える代わりに、ベネリット組はベネリット組でチームを結成させるようにしたのだ。

 

 だからミオリネは三門市に住むボーダー隊員を勧誘することができなかった。

 

 

「……まぁ、もういいわ、そんなこと」

 

 オペレーターとしての腕は充分磨かれているのに、チームを組めないせいで遠征を目指すことが出来ない。このままボーダーに居続けても彼女の目的は果たせない。

 

 痺れを切らした彼女は、ある行動に出た。

 

 

「最近のゲート発生情報からして、次に現れるゲートの予測地点は……この辺りね。今度こそ、成功させてみせる……!」

 

 

 近界民が発生させたゲートに乗り込み、()()()を目指すことにしたのだ。

 

 無論これは、本来ならボーダーの隊務規定違反に相当する行為だ。事実、彼女は何回もこのことで注意を受けているし、はじめてゲート発生地点の予測を外した時から監視も着いた。

 それでも除隊にならないのは、彼女の立場が鑑みられた結果である。総裁の愛娘に対して記憶封印措置のような手荒な手段は選べない。

 

 だがそんなことでミオリネは止まらない。優秀な彼女は監視を振り切り、ついに今日、成功に至るのである。

 

 

『ゲート発生、ゲート発生。座標誘導誤差5.06。近隣の皆様はご注意ください』

「やった……!」

 

 

 ちょうど、今彼女のいる場所の直上に黒い大きな球体が発生した。それこそが異世界とこの世界を繋ぐ《(ゲート)》だ。

 ここから人々を連れ去るために近界民がやってくる。と同時に、ここは一時的に()()()と繋がっている。

 

 

「今行くからね……!」

 

 

 彼女の目論見は、ここまでは大成功だったと言えるだろう。だが、いくつかの誤算が生じていた。

 

 

「えっ……!? 嘘、何この規模!?」

 

 

 ひとつは彼女の予想に反して多くのトリオン兵がそのゲートから現れたこと。2、3体どころではない。確実に10体以上がその黒い球体から現れていた。

 これでは彼女が飛び込む隙間もない。トリオン兵をやり過ごし、彼らが出現した後で、すぐにゲートに飛び込まなくてはいけなかった。

 

 戦闘員である彼女にそんな動きができるわけが無い。

 

 

 ドドドドドド、と。

 

 

「────ッ」

 

 

 巨体が彼女に迫っていた。

 

 彼女にそれをどうにかできる力は無い。ただただ目を閉じ、身をかがめて怯えることしかできない。

 このままでは、自身も母と同じように彼らに飲み込まれてしまうだろう。

 

 

 そう、このままならば。

 

 

「───?」

 

 

 なにも起きない。

 襲われることもなければ触られた感触すらない。次の瞬間にはまず間違いなく噛みつかれていたであろう状況で。

 

 彼女の五感が次に感じ取ったのは、ズドンという音ともに震える大地の感触だった。大きなものが倒れた音だった。

 

 

 さて、もうひとつのミオリネの誤算。それは、今この場にボーダー隊員が間に合わないであろうという予測。それが外れたことだ。

 

 

「大丈夫ですか!?」

 

 

 恐る恐る目を開ける。ミオリネの前には、黒い大きな盾と銃を持つ少女が1人。その向こうにはミオリネを喰らわんとしていたトリオン兵の残骸があった。

 

 その少女はボーダー隊員だった。正確には明日の入隊式でボーダー隊員となる少女なのだが。

 自身の所属することになるアスティカシア学園三門分校を目指し街を駆けていた彼女は迷子だった。頑張って習得した日本語でたどたどしく道を聞いては迷い、聞いては迷いを繰り返していた時に警報を聞いた。

 

 日本に着いたばかり。飛行機にトリガーは持っていけない。今の彼女はボーダーのトリガーを持ち歩いてはいなかった。

 それでも彼女は叫んだ。「トリガー、起動(オン)」と。

 亡き姉の形見───いや、姉そのものともいえる黒いキーホルダーを掲げて。

 

 少女の名前はスレッタ・マーキュリー。

 彼女はある(ブラック)トリガーの使い手だった。

 

 

「速く岩陰に下がってください! いくよ! 皆!」

「え、ちょっと……!」

 

 

 ミオリネが何か言うよりも速く、スレッタは駆け出した。いや、一直線に飛んだというのが正しいか。

 

 彼女の(ブラック)トリガー、《水星の紋(エスカッシャン)》はひとつの銃型トリガーだ。そこに付随するパーツとして、11の浮遊する砲台──ビットが存在する。

 そして、エスカッシャンにはいくつかの形態があった。そのひとつが今スレッタのトリオン体を加速させているものの正体だ。

 

 通称ビットオンフォーム。

 トリオン体各部を支えるように連結したビットたちは、スラスターのような軌道でスレッタのトリオン体を持ち上げていた。

 巨大な砲撃用トリオン兵、バンダーの目の前まで届くほどの。

 

 

「まずは1つ!」

 

 

 スレッタはバンダーのコアに銃口を向け引き金を弾く。トリオンのビームがコアを貫き、バンダーは崩れ去った。

 

 

「次は……!」

 

 

 スレッタは空中から降下しながら、周辺に現れたトリオン兵の数を確認する。

 モールモッドが4体。バムスターが5体。バンダーがもう1体。先程ミオリネを襲っていたバムスターを含め12体のトリオン兵が現れていた。

 

 

「あっ! まだいる!?」

 

 

 トリオン兵と同時に、スレッタは未だ警戒区域を離れようとしないミオリネの存在に気づく。彼女の元へとモールモッドが急接近していた。彼女を守らなくては! 

 

 

「行って、皆!」

 

 

 スレッタのトリオン体に張り付いていたビットが動き出す。

 およそ普通のトリオン体では出せないスピードでモールモッドの周囲へと近づき、その先からトリオン弾を発射する。

 それは驚異的な持続性と貫通力を有していた。まるでレーザーで切断するかのようにモールモッドの足を破壊する。

 支える足が無くなり、転がったモールモッドは、降りてきたスレッタによる狙撃によってそのコアを撃ち抜かれた。

 そのままスレッタはミオリネに近づいて声をかける。

 

 

「大丈夫ですか!? 動けますか!?」

「待って! 貴女一体「動けないならそこでじっとしていてください!!」……ちょっと!!」

 

 

 スレッタは話しながら周囲へとビットを飛ばす。彼女の腕の動きに合わせて飛ぶ彼らの軌跡は、まるで流れ星のようだ。

 

 

「お話は後で伺います! 今は敵を倒さないと……!」

「貴女一人で!? 誰だか知らないけど無茶よ!」

「大丈夫です! 私と、この子達なら!」

「何馬鹿なこと言って……っ!」

 

 

 そこでミオリネは気づいた。先程飛ばしたビットが、既にモールモッド2体を撃破していることに。

 ビットのスピードにモールモッドはついていけていない。1つのビットを追っているうちに、他のエスカッシャンによる砲撃でだるまにされてはコアを撃ち抜かれていた。

 そして、スレッタ自身もそれをただ黙って見ている訳では無い。残した2つのビットを銃口に連結させ、バムスターのコア目掛けて狙撃を開始する。

 

 

「みっつ!」

 

 

 ただでさえ(ブラック)トリガー。しかもビットによって威力は更に向上している。バムスターの装甲なぞいとも容易く貫通する。

 

 

「いつつ!」

 

 

 ものの数分でモールモッドとバムスターの集団は撃破された。残るは1体、砲撃型のバンダーだけだ。

 

 

「……っ!? いけないっ!」

 

 

 ミオリネはその姿を探して気づく。スレッタが他のトリオン兵を排除している隙に、奴はこちらから十分に距離を空けて砲撃準備の体勢に入っていた。無論、狙われているのはスレッタだ。その後ろには自分がいる。

 スレッタはトリオン体の機動力を活かして回避すればいい。だが避けてしまえば、ミオリネに直撃する。

 

 

「来る!」

「来て、皆!」

 

 

 スレッタは避けない。彼女がビットに呼びかけた直後、閃光が走る。

 バンダーから砲撃が放たれた。その砲弾は周囲の建物を衝撃波で壊しながらスレッタたちに殺到する。直撃しなくても、余波で吹き飛ばされる威力だった。

 

 だがしかし、余波すらもミオリネには届かなかった。目の前に立つスレッタのトリガー、エスカッシャンが全てを受け止めていた。

 

 最初に見た11のビットが形作った盾、コンポジットガンビットシールドがバンダーの砲撃を完全に防いでいた。

 

 

「これで終わりです!」

 

 

 そしてビットはまたも動き出す。11のビット全てがスレッタの持つ銃に合体し、1つの大きなロングレンジライフルを形成した。

 スレッタは両手でそれを担ぎ、復讐とばかりにバンダーに向けてトリオン弾を放つ。

 先程バムスター相手にみせた狙撃よりも更に遠い狙撃。だと言うのに威力はその何倍もあった。

 トリオン弾と呼称していいものなのか。そのレーザーはバンダーのコアどころか頭部そのものを吹き飛ばした。

 

 

 戦闘は終了した。

 

 

 

「ふぅ……。あ!」

 

 

 ひと仕事やり終えたスレッタは周囲を警戒しつつもトリガーを解除した。母親に、ボーダー以外のトリガーはあまり使わない方がいいと教わっていたため、長期間の起動は不味いと判断したためである。

 

 そして、とりあえずミオリネを保護するために彼女の安否を確認するのだが……。

 

 

「え、えっと……。だ、大丈夫ですか?」

「……邪魔しないでよ」

「え?」

「もう少しであっちに行けたのに、あんたのせいで台無しよ!」

「え?」

「責任、とってよね!!」

 

 

 スレッタには分からない。

 ミオリネが幼い頃、母親。

 彼女がその母親を救うため、単身でこの日本に乗り込んだことに。

 

 だが責任を取らなくてはいけないらしい。彼女にとってかなり理不尽な要求ではあったが、彼女はミオリネの味方をした。たったそれだけの事である。

 

 最初は小さな一歩。

 それがこの後大きな波乱を巻き起こすことになるとは、この時の2人は思いもしていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 具体的にはボーダー未確認の(ブラック)トリガーを使用した件で上層部に問い詰められたり、ボーダー隊務規定外の《決闘》で(ブラック)トリガーを使用して王者グエル・ジェタークをボコボコにしたり、その件でミオリネの婚約者となったことで他の企業の推薦者や金髪の意気地無しと戦ったり、一悶着あった後に和解したグエルとミオリネと共にノーマルトリガーでランク戦を勝ち上がったり、第二次大規模侵攻で(ブラック)トリガー同士の戦いを見せたりする。

 

 

 

 

 

 

 

 




続きません!!

人物紹介

スレッタ・マーキュリー
母親が務める会社、シンセーの推薦により三門市へ。本人的にはボーダー隊員で頑張ってみんなを守るぞーという意気込み。実は母には陰謀らしい陰謀がなかったりする。
黒トリガーの名前は《水星の紋(エスカッシャン)》。正直エアリアルにするか迷った。作成者はお察しの通り小姑です。適合者は彼女の血縁関係者のみ。母はどうにかして元に戻したいと思っている。
小姑のサイドエフェクトを受け継ぎ並列思考ができる。純粋な娘でクローンではないので脳内には小姑とスレッタしかいない。
ノーマルトリガーでは銃種トリガーと弾トリガー、スコーピオンで戦う。バイパーをリアルタイムで引いてくるヤバいやつ。


ミオリネ・レンブラン
後々のミオリネ隊の隊長を務めることになる。母親は近界民に連れ去られただけで生きているかもしれない。こっちでもトマトは育てている。持たざる者。
父親は自分が出資という形で母親を救ってやるから大太刀回りしないでお願いと思っている。でも帰ってきてくれないので、せめて近界民に強い婚約者を見つけようと決闘ルールを敷いた。


グエル・ジェターク
ベネリットグループノーマルトリガー使い最強の男。それでも太刀川は倒せません!
婚約者の件で1回、チーム結成の件で1回スレッタにボコボコにされる。ジェターク組はジェターク組でチームを組んでいたのにミオリネに破壊されてミオリネ隊に入隊させられる羽目に。弟の恨みは正当なものになる。
父親が暗殺とかしない世界線なのでまだマシ。


金髪の腑抜け
こっちでもミオリネに対してヘタレてる。もちろんチームを組んでいるがミオリネは誘えないまま彼女が独立してしまった。最初の1歩が踏み出せねぇアホ。


エラン・ケレス
本体が三門市に来るわけが無いので多分出てこない。エランずたちは顔面改造されずに参戦してくるかもしれないししないかもしれない。日本でガンダム少女たちとの邂逅はあるのか。


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