昨日投稿できなかった分を巻き返すために二回攻撃です
【新着メッセージ 3件】
仕事明け、機体の調整と強化人間としての維持措置が終わった後に機械音声が、誰かからの伝言の着信を告げる。うーん、
心当たりがあるようなないような、絶妙にわからないラインを思い浮かべつつもメッセージを確認していく。
「フロイトだ。お前の戦い方を見せてもらって、堪らない。お前とは幾らで
……。い、言わんやとしていることはとてもよく理解出来るのだけれど、この人
というか、文面だけ見ると大分様子がおかしい人だ。
何ならこれ、私が乗る前提?……お願いだから、
メッセージの内容はそれで終わりだった。な、なんて人……。こんなメッセージを独立傭兵に送り付けたと知れたら、さぞヴェスパー部隊の権威は失墜することだろう。既に胃痛に悩まされるスネイルの姿が目に浮かぶようだ、なむ……。
「独立傭兵レイヴン、先程は当方の部隊員が不適切な発言をしてしまい、申し訳有りませんでした。……申し遅れました、私はアーキバスグループ傭兵起用担当、
あ、お詫びのメールだった……。相手は
選んだ仕事がストライダー護衛だったせいで、そういえばまだ名乗られていなかった事を思い出す。どうもどうも
「以後このような出来事が起こらぬよう、注意と管理を徹底します。引き続き、アーキバスグループをよろしくお願いします。」
流石に
何とも、何ともなあ。別に私はそこまで気にしたりはしないんだけども。
「G13!どうやらナイルの奴が貴様に世話になったらしいな、泣きを見せて逃げ帰った事を奴から直々に聞いたぞ!」
「情けをかけたつもりかは知らないが……レッドガンの流儀、"泣きを見せたらもう一発"を知らないならば今すぐ此処で覚えておけ。その甘さは貴様の首をいつか泣き別れさせる事になるだろう!いいか、貴様も確かにレッドガンの番号付きだが、それ以上に
ごめんなさい、その流儀知ってます。知ってて無視してます。
私のこの甘さが、いつか致命的な弱点となって牙を剥く。そんな事は理解している、そんな末路は
だがそれでも、それでも私は選ぶ。あなた達が生きて、幸せに暮らせる結末を見るために。だから、その忠告は私の耳を素通りする。心の中で御礼を言いつつ、同時にあなたに謝ろう。
「このような事で礼は言ってやらんぞ、だが貴様が同じ戦場に立つならば、ナイルの奴が珍しく接客業よりも丁寧なVIP待遇で御礼をしてやりたがっている。首を洗って楽しみにしておけ、G13!」
二人揃って、律儀な人達。私としても
そんな都合のいい相手なんて、正直惑星封鎖機構とAMぐらいしか思いつかないのだが。
「621、仕事だ。ケイトと名乗る独立傭兵から依頼が来ている。ブリーフィングを確認しろ。」
そう、今丁度来た仕事の相手―――
全てを助ける為には、
目は細い、可能性の糸は頼りない。おまけに
いや、恨み言を口にしたってどうしようもない。今回は
加えて重要な事が二つある。一つは
もう一つ。
そう語ってくれたウォルターの顔は……とても、とても寂しげで、悲しげで、沈鬱だった。そんな顔をさせる事になった奴を、私は……私は、これだけは、こればっかりは。
中逆重ショ重ショ拡散レザショ拡散レザショ150ジェネ―――アセンは、瞬間火力完全重視だ。
「封鎖機構の監査に、独立傭兵からの依頼……妙に入り組んだ話だが、お前はいつも通りの仕事を頼む。」
「……うん。」
【メインシステム 戦闘モード起動。】
「ミッション開始だ。惑星封鎖機構の強制監査部隊部隊を全て排除する。」
「独立傭兵レイヴン、ご協力に感謝します。後ほど合流しましょう。」
AMが合流してもしなくても、関係ない。今回は……八つ当たりだ。本当に、ただの八つ当たり。それが出来る相手も環境もある、そして
殺気立つという感情は、今の私にはまだ無い。だからこの怒りは本来不当で、本来のものではない。知っている、
関わる事が無かったし、関われる理由もなかった。惑星封鎖機構は
「なっ……コード15、所属不明AC!」
「何処から出てきた、排除しろ!」
出会い頭に重ショットガンを浴びせ、粉砕。何度使っても手に馴染む、二脚MT程度ならば大抵はこれ一発で片付くのも驚異的だ。
リロードを確認し次第、
次々と空中で爆散し、レーダーから1つ、また1つ反応が消える。取りこぼしはない。
「
既に敵機殲滅済みなのを確認してか、注意を促そうとして引っ込めた。ところで今の用語から、
今は別に分かるのだが、
「コード31C!所属不明ACにより被害が……ぐあぁっ!」
言い切る前に目の前のMTを撃つ。速く進もう、速く
坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、と六文銭が前に教えてくれた言葉がある。今の私は、正にそれだ。
「援護する、これ以上やらせるな。」
「レイヴン、LC機体には注意を。量産型とは言え、あの制圧艦隊にも制式配備されています。」
周囲にいる敵機のうち、
それに、悠長に被弾なぞしていられない。今回のR.I.P./Rは
よってその出力を足りさせる為に、
ブースターも出力確保のために
「これは……監査にしては戦力が過剰だ。」
ここに
本来ならば飢えた解放戦線の人々を生かすための場所だが、それも枯れかけている。BAWS社は売る相手を選ばないけど、よく立ち回っていると思う。この企業がなければ、解放戦線はとっくに壊滅していそうだ。
「やらせるな、今回の監査は優先遂行プログラムだ。」
手早く片付けた後、残った高耐久のLC機体には重ショでスタッガーさせた後、一発だけ拡散レーザーキャノンをぶつけてやり、撃破。
「……流石は壁越えの傭兵、引き続きよろしくお願いします。」
「ケイトとかいう傭兵、アリーナにも登録がない。後方部隊の襲撃をするというが、当てにはするな。」
そりゃあ、だってAMはアリーナを管理しているのだから、登録情報が無いのは当然だ。……正直、露骨すぎてかえって怪しくなっている自覚はあるんだろうか。
一応ちゃんと応援には駆けつけてくれるから、
「コード78、応援を要請。被害が大きい。」
「こちらも何者かの襲撃を受けている、目下対処―――」
「手筈通りか、ケイトが動いたようだな。」
支援もちゃんとしてくれる。まあ、目的を考慮すれば自分が動かざるを得ない状況に陥っている時点で辛そうだ。
とっとと
空中を浮遊する機体を1機ずつ叩き、カタパルトを利用して高く跳躍。狙撃してくるLC機体のうち、手近な方に
これで全滅だ。
「工廠内部にいる監査部隊の殲滅を確認した。ケイトとやらが来る前に片付い」
本来はミッションの終了を告げようとするウォルターの言葉を、遮ってくる声が一つ。
「レイヴン、こちらも片付きましたが、ひとつ報告が。封鎖機構に想定外の動きがあります。ひとまず合流しましょう。」
「……聞いた通りだ。マーカー情報を更新する。」
指示された場所には、既に言われるまでもなく向かっている。……このブースター、
「貴女が……独立傭兵レイヴン。壁越えの傭兵と親睦を深めたいところですが、その時間は……ないようです。」
何度見ても隠す気がなさそうな
……何度も、何度も味わってきた鉄錆と硝煙の匂いが馴染む。機体を通して、私の手足が
「コード23、現着。被害状況は31Cです。」
「監査部隊は全滅か、やってくれたな。」
「システムより承認が下りた、強制排除を執行する。」
三体の執行者達、
独特な形状をした高速機動の特務機体、そして地上戦闘最強とされる機体。見間違える筈も、理由も、ない。
「特務部隊だと……!?馬鹿な……。」
通信回線越しに、ウォルターが狼狽えているのが分かる。そうだろう、嘗てあなたのハウンズ達を全滅させるに至らしめた、憎い相手だ。そしてそれが、実績を重ねて間もない私の前にすら現れた。
一瞬、
「近く、制圧艦隊がルビコンに来るでしょう。これは、その先遣部た」
「ざこ、ひきつけて。まかせる。」
短くそう告げて、躊躇いもなく
「レイヴン、何を……!?」
機体を横に傾けて逃れようとするが、
追い立てる。牙を食い込ませ、皮膚を切り裂いて食い千切る。私は
「ぐあっ!?このAC、速―――」
蹴り込んだお陰で有効射程のままだ。
リロードから発射まで、一切のラグ無く叩き込む。弾丸の驟雨で打ち据えられた機体が瞬く間に煙を吹き出してゆく。
「ぐおおっ!?こ、コード31C、被害が……こ、この傭兵は……!」
「まずい、特務中尉を援護しろ……くそっ、邪魔をするな!」
畳み掛けるような攻めで、瞬く間に怨敵の耐久が半分を下回る。中央に丸出しの
あまりにも速い攻撃の応報に、エクドロモイ2機がこちらの妨害にかかるが、既にケイトがそれを阻止せんと妨害に動いている。やるじゃん……いや、
スタッガーから復帰し、距離をとって逃げようとするのに被せるように再び
「死、ね。」
「強、すぎる……!システムに、照会……―――」
「特務機体を撃破……残り2機だ。」
爆炎を伴って機能停止に陥り、動かなくなる。手を触れたでもなしに、この手に
これで、
「続けましょう、レイヴン―――……大きすぎる。」
何やら言っているが関係ない、あとは
「中尉がやられた、だと!?……システムより情報が来た。こいつは、
「死んだ筈ではなかったのか!優先排除対象レイヴン、何方にせよ……排除執行する!」
狼狽えながらもケイトが足止めしていた2機に再び
「馬鹿な、こんな……ことが―――」
「特務2級士長までも……!?は、速すぎる……システムに申請!コード78!!」
「残り1機だ。……気が立っているのか?621、落ち着いてやれ、お前の敵ではない筈だ。」
―――ああ、あなたはどうしてそうも察しがいいのだろうか、ウォルター。この怒りは、あなたの為、そして見たこともない
それすらも見透かして止めるというのか。本当に……どうしようもなく優しい人だ。
……だからこそ、私はあなたを助けるのです。あなた生かす、生きていてほしい、生かしてみせるから。
鋭く、鉄のように尖って熱された意識を冷やしてゆく。そうだ、もういい、
ごめん、
流れ作業気味にABし、既にケイトの奮戦あってか削れている
「強す、ぎる……こ、コード……78、Eを―――」
「特務機体の全機撃破を確認した。仕事は終わりだ、621。」
「お疲れ様でした、レイヴン。貴女と共に戦えてよかった。」
戦闘終了。……好き放題やったが、これでA……ケイト・マークソンのお眼鏡に叶うだろうか。
────────────
【強化人間 C4-621 通常モード移行。】
生命維持に必要な措置を終えた621を、そっと迎えてやる。今日の仕事は怪しげな素性の相手から、これまた妙に入り組んだ仕事だった。
蓋を開けてみれば、まさか惑星封鎖機構の、しかも監査部隊だけでなく特務部隊と事を構えるとは思いもしなかった。一体どんな背景があるのかと洗ってみたが……不思議なぐらい、何も見えてこない。
一つ分かったことがあるとすれば、BAWSが
それよりも、だ。作戦中に、621の脳波が普段と比べても大きく
「621……何か不調はないか。疲れているなら、言ってくれ。今日も寝付くまで読み聞かせをしてやろう。」
C4-621……俺にとって唯一の猟犬であるこいつは、機能以外が死んでいるという謳い文句で渡された割に、不安定な所が多く見受けられる。感情が希薄な筈の第四世代……旧世代型だと言うにも関わらず、幾らか感情と思しき反応が見受けられるのだ、今日のように。
以前もその経歴を調べた事があるが、中々凄惨なものを背負っており、強さは保証されているものの扱いに困っていたらしい。実際、受け取り直後の621は施術に成功していると言うには憚られるような惨状だった。
見るに堪えないと思い、私財を投じてある程度整えたのだ。せめて、それぐらいは……してやりたいと思ったから。贖罪なぞなりやしない、反吐の出るような偽善にも程がある。
「ん……へぇ、き、だよ。うぉるたー。でも、よみきかせ……は、して、ほしー。」
表情変化に乏しいながらも、薄っすらと笑いかけてこちらに甘えて抱きついてくる。よくよく観察してみれば、感情も完全に死んでいるのではなく、希薄なだけだとすぐに気付かされるだろう。何より最近は、
抱きしめて応え、背中を撫であやす。……621は、かなり物事を抱えるタイプだ。ここまでの仕事の中で、かなり見えてきた。
自分としては、出来る限り此方を頼って欲しいとも思うが……いや、
「惑星封鎖機構の特務部隊さえ難なく退けるとは……中にはカタフラクトもいた。今日は疲れただろう、621。」
あの機体を見た時、思わず背筋が凍った。621の実力で倒せない相手ではないと心では思っていても、
そして、621が脳波に
辛酸を嘗めさせられた相手を、ああも赤子の手のようにひねる……いや、蹂躙してしまうとは思わなかった。改めて、621の戦力評価を向上させる他ない。こいつと一緒ならば、俺の仕事も……きっと成し遂げられる。
その時に、こいつがしたい事を、俺がやらせる事が叶えばいいのだが……
はっきり言おう、あの財産があればほぼ何でも出来るだろう。人生を買い戻すなど容易だ、数百回と買い戻しても尚余る。つまり、こんな財産を持っている621は……究極的に言えば、俺に付き合う必要なんぞ無い。
この財産に気付いていない、などという事はあるまい。では何故俺に協力しているのだろうか……そう思い悩む事が増えたが、原因と言えば自分の顔ばかりが浮かんでいた。
「……うぉるたー。あの、かたふりゃくと?……みた、とき、こえ……ふるえてた。だから、ね。がんばって、やっつけたよ。」
……そうだ。この子は妙に、察しがいい。621は俺に何処までも献身的で、少しばかりの命令違反はあったものの、決して俺の損になるような事はしていない。
俺がそうさせたのだ。俺は、621という処分されかけの不良在庫を引き取り、親身になって接した最初の人物。俺がいなければ、621は……
ただ一人の飼い主で、優しくして、大切にしてくれるハンドラー。俺は621にとってそう映っているだろう。だからこそ、人並みの……いや、
報いたくなる、従わずにはいられない、言う事を聞いてくれる……何処までも、その良心に付け入って利用する、救いようのない屑だ。
俺はあの時、カタフラクトを目にした時に息を呑んでしまった。そこから何かを察して……ああも壮烈な攻めを見せて、何が何でも破壊すると言わんばかりに攻撃をしたのだろう。
また、俺は621に気遣わせてしまったのだ。
「621……お前は、良い子だ。こんな俺に……尽くそうとしてくれている。あの機体には確かに、少し因縁があった。俺は一瞬、その時の事を思い出してしまってな……。」
その口を閉じろ。
こんな話をしては、また621が必要もない恩義を感じて、あってはならない感謝を述べ、再び俺への滅私奉公を誓うばかりだろう。
やめろ。やめろ。こんな事は、してはならないんだ。例え友人達との約束のためでも、こんな―――純粋無垢な子供を地獄の道行きに手を引いてはいけない。
分かっている。そんな事は……とうに分かっているのだ。だとしても、俺の口は……今感じている、ハウンズ達への贖罪の気持ちと寂しさに、抗えやしなかったんだ。
「うぉる、た。……そのおはなし、きょう、きかせて。それ、しりたい。」
ない、のだ。俺は……だから、約束を果たさねば、犠牲を無かったことにしては……いけない。この背の十字架の重みは、今まさに俺を押しつぶさんとしている。
しているのだが、
俺が、ハウンズ達の生き証人になって、621がそれを聞き届けて……そうやって存在した証を覚えている者が一人でも増えてくれれば、報われる筈だ。そう信じて、信じずには、いられない。
「……分かった。621、これはお前にとっても縁深い話になる。お前の、先輩たちの話だ……寝室に行こうか。」
「ん。たの、しみ。」
俺は……また一つ、罪を背負う事になるだろう。
だが、それでも俺は……忘れられないのだ、
────────────
強化人間C4-621、Rb23 レイヴン。星外より憎き
その実力を計る試金石となるだろうと思い、今回の仕事を斡旋した。その考えは、遥かに想定を越えていた。
蹂躙。その一言に尽きるような結果を特務部隊相手に叩きつけ、瞬く間に仕事を終えてしまった。思わず
だが、それでも変わらない。計画は、コーラルリリースは成し遂げなければならない。
嘗ての……いいや、人類の進化、その為に。コーラルを解き放ち、我々が共存を否応なく果たして溶け込む為に。
「
賽を投げる、その為の第一歩を、進ませるために。利用できる全てを―――利用する。
621
結局はなんだかんだ言って強化人間、選んで殺したって上等だろ。
ハウンズの話をする時のごすがものすごい寂しそうな声色と顔だった事を覚えていた621は、人生を買い戻した時にその苦しみを深々と理解し、今に至るまで全ての
壁越えの時にも使った、カタフラクトを瞬殺する事しか考えてないものすんごい瞬間火力特化アセン。代わりに見た目の良さは犠牲になる。
ごす
意識もせずにほんの僅かながら息を呑んだと思ったら、それを察されてブチギレ621になった事でまた曇った我らがごす。ハウンズの話をして更に曇る。何しても曇るなこの人。
ミシガン
助命されたら毎回きっちりお礼のメッセージ送ってくれるマメな総長。やさしい。
あのさぁ……せめてフレームや武装ぐらい隠す気出したらどうなの?
その一方、どうやら彼女も"周回"を明確に知覚しているようで……
カタフラクト
カタフラクト殺すべし、慈悲はない。イヤーッ!!この621は途中から金稼ぎにこいつをシバき回していたクチ、理由は当然ながら……
エクドロモイ
瞬殺された可哀想な2機、しかし撃破寸前にコード78Eを送信していて……?
フロイト
私が企業だ
↑がアホみたいな文面のメッセージを送ったと知って胃がマッハ。しかも戦ったら戦ったで弾代修理費全部こっち持ちにさせるとか何する気なんですか!?
胃薬が手放せない。
ぺい太くん
「