誤字報告、お気に入り、感想など色々ありがとうございます。
拙作ですが新しいご友人達を楽しませられているならば幸いです。
「はっ、お前みたいな毛の生え揃ってねえガキの子守をさせられるなんざ、一体いつからレッドガンは幼稚園に成り下がっちまったんだかな。」
見るからに屈強な体つきの、聞くだけで粗野な人だと分かる声色をした、どう見ても強面な彼の印象。実際ある程度関わるまでは、そっくりそのまま"粗暴な人"だと思っていた。
レッドガンの番号付き、
「でも、ゔ、ぼー、……ぼるた、わたしよりよわい。」
「……それ言われちゃ敵わねえな。全くレッドガンも特大のケチが付いちまったもんだ、今じゃミシガンの親父すらお前に勝てねえっつうんだからよ。笑えるが笑えねえ……あと無理に発音しようとすんな、舌噛むぞガキ。」
苦笑いしたり、それでも悪そうな笑みを浮かべたりでころころと表情の変わる人。なんでも本当はミシガンに一発かましたら二人で抜けるつもりでいた、とか。
でもそうなっていないのは、結局ミシガンが強すぎるからで。そんなミシガンをのしちゃった自分が
「むー。がき、ってよばないで。がんず、さーてーんがいい。」
「結局発音出来てねえだろうが。つうかお前はいつまで
「やだ。
初めて貰った、
「ったく、これじゃあいよいよ
ちょっと様相は違うけれど、あっちはあっちで一番上が部隊管理をしない最強、二番手が部隊管理を全面的にやっている。それの逆みたいな状況とも言えた。
笑えないと言いつつも、やっぱり楽しそうだ。
「……お前をミシガンが拾ってきたお陰で、イグアスは随分と張り合い甲斐がありそうだ。柄にもなくずっと熱くなりっぱなしで、鍛錬も気合入ってやがる。代わりに礼を言うぜ、どうせあいつは言いやしねえんだ。」
がさつな手付きで頭をがしがしと撫でてくる。荒っぽいけど、親愛の気持ちは伝わってくる。荒っぽいけど……。ちょ、ちょっと頭がゆれる……。
「うう~、うぁぅ~……ふらふら……。」
「お前はあんな強えのに、こんなガキだっつうんだから本当信じらんねえぜ、イカレてやがる。……あいつは諦めが悪いから、きっといつかお前に追いつくだろうよ。せいぜい俺の相棒に食い千切られねえよう腕を磨きやがれ。」
口は悪い、加減がたりない。でも思ったより気配り上手で、色々見ている人で、割と面倒も見てくれて……。
だからこそ、
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「させ、ない―――!」
今正に、
間一髪でそれは間に合い、既の所で防ぎ切る。返す刀でそのまま壁に幾つも展開された固定砲台に
「独立傭兵だと!?ぐああぁっ!」
「狼狽えるな、敵は手負いの
「G4 ヴォルタに伝達!只今より独立傭兵レイヴンがそちらに合流し、敗色濃厚の絶望的状況を打開しそちらを撤退まで支援するとの申し出が
話が通ったのがナイル相手、というのも幸運だ。彼は
……救うためには本当に問題ばかりで、頭が痛くなりそうだ。でも、やっと取っ掛かりに手が届いた。
「んの野郎……今更何のつもりだ、どの面下げて支援なんざ!」
当然の文句が飛んで来た。だが、その一方で素早く体勢を立て直し、接近するMT相手に応戦している。対応が早くて何よりだ。
「この、つら。いま、わたしのしじに、したがってにげて。」
そのまま壁にびっしりと展開された固定砲台を、全身に積載したミサイルを用いて側面から粉砕していく。キャノンヘッド……もっと言うならば上昇推力に劣る
真正面からの攻撃を往なす装甲を搭載した砲台も、横合いにどつけば簡単に壊せる。一方で、彼のような移動力に欠いた構成では集中砲火のいい的だ。
「誰がお前みてえな野郎に!」
「ぼるた、わたしよりよわい。」
「ぐ、……ッ、後で覚えてろよ……!」
彼がイグアスだったら、間違いなく従ってはくれないし噛み付いてくる。だが、彼はそうじゃない。反骨心は確かにあるし、荒っぽいけど熱くはならない。理由があれば想像以上に
だから、
「621、G4の撤退ルートのために倒すべき標的をマークした。……お前の選択を尊重しよう、レッドガンに返した仇を、今度は恩義で報いてやれ。補給を済ませていない以上、あまり無理はするな。最低限の攻撃で効率よく片付けろ。」
倒すべきは挟撃を目論んで接近する四脚MTが幾つか、撤退ルートを睨む移設型固定砲台。
やるべき事は変わらないが、
余程杜撰な作戦なのだろう、多方面からの攻めは既に鎮圧されており、戦力比は圧倒的劣勢。つまり余剰戦力がこちらに押し寄せて来ているのだ。
だから
被弾は嫌でも嵩む、だが多少のものは度外視できる。何せ、
「おい猟犬!こっちに四脚が複数流れて来てやがる、片方相手しやがれ!」
「うぃ……!」
生憎、武装ばかりは流石にC兵器相手がメインであるため、地形上の不利がある。それを覆す為の
小粒のMT、汎用兵器はこれで片がつく。急ぎ
「あっち、
「指示すんじゃねえボケナスが!これで良いかよ!」
文句は垂れながら、今のやり取りで追い込んだ四脚に入れ違いで
「がめつい、独立、傭兵め……―――」
【右肩武器 左肩武器 残弾50%】
無機質な機械音声が、両肩の残数が半分に到達した事を告げる。補給なしの連戦で、弾持ちもあまりよろしくない武装故に仕方ない。無駄撃ちはしてないが、油断ならない残数だ。
【リペアキット 残数1】
嵩む被弾を誤魔化す為にリペアキットを使用する。先の戦闘で一度消費したのは痛いが、まだ一個残っている……上等とするべきだ。
「じょーでき。このままかたぱるといって、しがいちぬける。」
移動力の欠如したキャノンヘッドでは、バカ正直にふよふよ飛行していては良い的になるだけだ。塹壕の手前にあるカタパルトまで肉薄してから一気に突っ切って貰う必要がある。
……良くもここまで来られたものだと感心する。その辺り、レッドガンは伊達ではないのだろう。これでもう少しまともな作戦ならば彼はみすみす死ななかったのだろうし、何なら壁も落とせていたろうに。重ね重ね残念でならない。
「G4 ヴォルタ、並びに独立傭兵レイヴンへ伝達!壁に派遣された分隊の全滅報告が挙がっている、残存勢力であるそちらに敵が集中する事が予想される!離脱ポイントへ急行されたし!」
まだいたんだ、他のMT部隊。いや、いた上でこの激戦っぷりというのは如何に
ともあれ、どうにも時間は残されていないらしい。これ以上まともに付き合ってられないので、急ぎ市街を抜けてゆく。
「チッ、前線に他所から増援が戻ってきてやがる!どうする猟犬!」
「わたしが、きり……ひらく。ついて、きて!」
救出が間に合ったからか、思いの外キャノンヘッドにも耐久の余裕はある。前方からは四脚も見当たらないので、
勢いよくABしてマルチロック、一斉射。目につく小粒を片付け、
「くそっ!独立、傭兵が……!」
二人で敵の中央を食い破り、ひたすらに前進。丁度増援の中央を爆走しているからか、
目論見通りだ、これでいい。後は射程外まで逃げ続けて―――
「……待て、621!大型の熱源反応が近付いている……
……やはり来た。アーキバスの依頼ではラスティが相手にしたはずの、もう一体。夜警に出ていたのか、はたまた他方面の部隊を片付けたから回ってきたか。
「逃がしちゃくれそうにねえようだな……行けるかよ、猟犬。」
「ぼるたこそ、むりしない。やられたら、ぱあ。きたいみ、なくなる。」
「口の減らねえ猟犬だなテメエは……!」
致し方なし、退路なし、進むも禁止。ならば、斬り結ぶより他になし。……生憎
ここが正念場だ、これさえ落とせば守りきれる。
「わたしがまえ、でる。うしろ、たたいて!」
キャノンヘッドは飽く迄も護衛対象、やられたら何もかもパアだ。本来ならば
正面防御は堅牢、対弾装甲も高い。だが、背面と上部はザルで対爆性能も控えめ。相性は……悪くないはずだ。
雪原に3機の
既に消耗した此方側2機は、少しの油断も許されない。最も痛い
しかしながら向こうは旋回性能が高く、こちらもすれ違うと
「何処見てやがんだこのオンボロ、ガラ空きなんだよ!」
だが、数の利はある。注意を惹いたら、そこを二連グレネードとグレネード、重ショットガンと分裂ミサイルが叩いてくれる。
向こうもキャノンとグレネードを撃ってくるが、
確実に追い込めているが―――それでも、今まで失念していた問題が露呈する。
「クソが、弾切れだ!残り二つもほぼカラだ、悪いがこっちはもう火力になんねえぞ!」
―――それもそうだろう。アーキバスの依頼のログでは、彼は概算で15機もの四脚MTを相手取っている。無理もない話だ、弾切れは想定出来る事……だが、タイミングが悪すぎる。
自動パージされたものを見るに、弾切れとなったのは二連グレネードと重ショットガン……かなり厳しい。でも、最悪じゃない。グレネードが残っているなら、ダメ押しは入る。
……そんな皮算用も、大きく掻き乱される。悪い事態はいつだって、連続するのだから。
「―――ぐおっ!?や、野郎……急に、こっちを狙ってやが、ぐあっ!」
機動力に優れないガチタン脚部では、避けようとしても幾らかは被弾してしまう。
急速に、執拗に轢き逃げを狙って雪道に鉄塊が駆け回る。追う鉄塊、逃げる鉄塊。遮蔽も段差もほぼ無い開けたここでは、全く振り切れない。
「相手の動きが変わった……まずいぞ、621。G4が護衛出来なければミッションは失敗だ、急ぎ撃破しろ。」
相手の耐久は―――追いかけっこをして狙うだけでは、もう間に合わない。ちゃっかり此方と交差する時はきっちり前面を向けてくるのだ、こんな動きは見た覚えがない。
……となると、打つ手、打てる手は。
「―――ふーっ、はーっ。」
やるしか、ない。―――
「猟犬、ッ……!これ以上は、持たねえぞ……!」
「いま、いく……!」
一瞬の呼吸を置いて、
「さ、せ、ない―――っ!」
る、前に私は、
―――理論上、可能。四脚の機体は蹴りで下半身のみを回転させて攻撃する。つまりそれは、
更にミサイルは、
「きめ、て!」
極限の集中で強烈な痛みを覚える中、
「終いだ、このガラクタがぁッ!!」
グレネードが、火花を放ちスタッガーで項垂れるジャガーノートを、
「ジャガーノートの撃破を確認。お前たちの退路を塞ぐものはもう無い、帰還しろ……撤退支援は成功だ。」
―――やり遂げた。
私は、
G4 ヴォルタ
生きてるゥー!
あの最期やG3に今後のための教育を乞う所を見るに、正直彼は地頭の割に相当クレバーな思考の出来る人物だったのでは、と考察しています。
G2 ナイル
この後死ぬほど本社と大論争スマッシュブラザーズする羽目に。強く生きてほしい……いやお前も生かさないといけないんだよ。
ごす
621の選択を何処までも尊重してくれるド聖人。
実は情報収集ミッションでしれっと2機いた事が確認できるやつ。その内の1機はここで登場し、かなりコスい手段でミッション妨害を狙うも撃沈。
マニュアルエイムと上体回転
もっと言うならマウスエイムの猛スピードハイセンシ照準。こんなこと実際にはできねーよ!って感じだけどそこは実際にコントローラー握ってる訳ではないのでフロムマジックってことで一つ……。
R.I.P……お仕置きされた理由は納得するけど寂しいよぉ、ボスぅ……
621
来た、見た、勝った。