ルビコンで出前始めました   作:黒色の鬼さん

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16話

 

 

「618………」

 

 ベッドで寝ている618を見る、一目見るだけで重症の身体で痛々しい姿をしている。

 

 惑星封鎖機構の基地を襲撃する際に待ち伏せしていたのであろうスッラによる奇襲を受けたが、何とか一命を取り留めた。

 

 今回の作戦、予定では1人で行うものだったが、奴の忠告によるツーマンセルによる行動と物資支援が無ければ更に酷い結果になっていただろう……。

 

「……ん?………起きたのか、具合はどうだ618……。」

 

 思考に耽り過ぎていたのだろう、618はいつの間にか目を覚ましコチラを見ていた。

 

「いや、まだ完全には身体が治っていないな。今は休む事に集中しろ618。」

 

 618はどこか目で訴えてきているような気がするが、俺は休む事も仕事の内だコレは命令でもあると言い渋々納得させる。

 

「俺はこのまま仕事に戻るが………」

 

 というと少し体を震わせコチラを見ており、何故かは分からないが不安を感じているようだ。

 

「………いや、もう少しお前の体調を案じた方がいいか、少しだがここで作業させてもらうとするぞいいか?」

 

 そう言うとぎこちなく少し笑みを作り軽く頷く。

 

「そうか、できるだけ静かに作業を進めるしっかり休め618」

 

『通信が入っています。』

 

 会話を終えてすぐタッチパネルに通信が入る。

 

「名無しか………。」

 

 通信の相手を見ると名無しと書かれていた、最近はレッドガンを利用して新しいアジトを探していた筈だ、最近ミシガンからも美味い酒が手に入ったと言っていたが上手いこと新しいのを見つけたのだろう。

 

「……ん?…618お前も気になるか。」

 

 そう言うと少し頷く、ハウンズの中でも名無しの評判は良い、事実ハウンズの装備が良くなり618が一命を取り留めた要因になったのだから。

 

「ふむ……待たせても悪いな通信をつなげるぞ。」

 

 そう言い通信を繋げるが……。

 

「あああああ!!!!ヨシじゃないのに何でヨシって言ったんだぁあオレェエエ!?!?!?」

 

 耳をつんざくような叫びと同時に大きな爆発音が響いた。

 

「………名無し?」

 

 多分だが今俺は618と同じ目をしているだろう、何とも言えないような気分で一度問いかける。

 

「……ザー…ザ、ザ‐、あ〜あ~、すまない聞こえているか?」

 

「あぁ、聞こえている。」

 

「あ~!すまない、今少し作業中でね、ふぅ……コレはもう翼ごと変えたほうが良いな。あーすまない、新しいアジトも見つけてね、その報告とレッドガンの件助かったよ、おかげさまで少しづつ現状が安定してきたし結構儲けさせてもらってるよ。」

 

「そうか、こちらもお前の忠告で何とか助けられた、感謝する。」

 

「そうかい、忠告が役に立ったのなら良かっ…ダァ!?んもうオイルが……ッかぁ…着替えあんまりないんだぞちくしょう。」

 

「………忙しいようならもう切るが。」

 

 そう言うと慌てたようにまだ切らないでくれと言われる、こちらとしては618の為にもできるだけ静かにしたいのだが………。

 

「今一段落ついたよ、実はまた頼みごとがあってね。」

 

「とりあえず要件を聞こう。」

 

「実は封鎖機構のヘリを落としたんだが、上手く使えないかと思ってるけどパーツがどうしても足りなくてね。」

 

 ふむ………ん?

 

「封鎖機構のヘリを落としてそれを…使う?」

 

「ウ~ン、それなんだけど翼に関しては丸ごと部品変えることになりそうなんだけどね。」

 

「つまり今回はそのパーツを送れと言うことか。」

 

「そう言う事、送る方法はそっちに任せる事にはなるけど、欲しいパーツのリストとその代金はこっちで支払う、今まで通りそっちの支援も開始させてもらうよ。」

 

 送られてきたリストを見るがいくつかは少し入手が難しいが大した問題にはならないだろう…だが……。

 

「………少し時間がかかるかも知れないが大丈夫か?」

 

「別にそこは問題ないよ、駄目そうならまた別に手を考えるだけだしね。」

 

「そうか、すまない。」

 

 だが封鎖機構のヘリを鹵獲ではなく一度壊したものを修理して使うという発想には驚かされるな。

 

「懐かしいな。」

 

「?何が?」

 

 つい言葉に出てしまっていたのだろう、何でもないと言い誤魔化す。

 よく笑う友人を思い出すがルビコンではまた世話になるだろう。

 

「だが、まさか封鎖機構のヘリを利用しようとはな。」

 

「ヘヘッちょっと足が欲しくてね、せっかくあるなら再利用させてもらおうとね。でも流石に疲れたから少し休むよ、あんまり張り切り過ぎても上手くいかないものはいかないからな。」

 

「………そうか。」

 

 618の方に視線を向けると布団をしっかりとかぶろうとしていたが怪我の影響で上手く出来なかったのであろう。

 

俺が代わりに布団を被せてやり、通信へと意識を戻す。

 

「ならしっかり休んでおけ、パーツの方は何とかしよう。」

 

「よろしく頼むよ、じゃあまた、ハウンズ達にもよろしく伝えといて。」

 

 あぁ、と一声かけるとすぐに通信が切れる。

 

「と言う事だ、改めてお前もしっかり休め618。」

 

 そう言うと小さく頷き、眠りにつくのを待っていたが、俺も疲れていたのだろう、618と共にいつの間にか寝てしまっていた。

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