罪背負いし影   作:砂利道

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おひさです!ちょろっとリアルの事情とモチベーションの問題で書けずじまいでした…

今回は所謂始まりなので短めです。


一刀目

 今日も今日とて詩乃は俺の部屋に朝ご飯を作りに来る。‟朝はキツイだろうから別に昼とかでもいいんだぞ?”と言っても(作らないでいいと言わないのは常識)詩乃は変わらずに作りに来る。‟一日の始まりは私から始めて欲しい”だそうだ。俺の彼女可愛すぎかよ。

 

「まぁ実際助かってるけど」

 

「何か言った?」

 

「いや?何でもない」

 

「そう、あ、改ここなんだけど…」

 

現在詩乃は俺の部屋で冬休みの課題をやっつけている。忘れられているだろうが俺は結構頭がいい。既に大学の範囲は学習済みです。

 

「───で、こうなる」

 

「なるほど」

 

でだ、詩乃さんや、冬だというのにちょっと露出高めの服装はわざとなのかな?暖房効いてても風邪ひいちゃうよ?眼福です本当にありがとうございます。

 

俺がそんな事を思っていると携帯端末に一通のメールが入った。送り主は…和人?

 

『朝から悪い、さっきスグからMMOトゥモローのニュース記事を見せてもらったんだがどうやらエクスキャリバーが見付かったらしいから取りに行こうと思う。一緒に行かないか?勿論シノンも一緒に。』

 

「え?マジで?」

 

「どうかしたの?」

 

思わず俺は声を出してしまった。すぐに端末を弄ってそのニュース記事を探し出す。

 

「…あーらら、マジだこりゃ」

 

「だから何がよ」

 

「ん」

 

俺は詩乃にそのニュース記事を見せた。驚愕、そしてニヤリと笑った。こりゃ火が付いたな。

 

「ねぇ改?」

 

「行きたいんだろ?構わないぞ」

 

「やった!」

 

はにかむ様に笑って小さくガッツポーズをする。最近は課題とバイトで忙しかったしログイン出来ずじまいだったからな。いい気分転換になるだろ。

 

「よし、ログインまでは時間あるし切りいいとこまでやっちまうぞ」

 

「ええ、分かったわ。あ、場所は…」

 

じー、と俺を見てくる。やめてその目はほんとに弱いから。

 

「…ベッドは空いてるから」

 

「よし」

 

詩乃さんや、さっきよりも力強いガッツポーズは何故なんでしょうねぇ…ああ、持て余す…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

所変わってここはキリトとアスナのホーム。課題を済ませたところで俺と詩乃はALOにログインをして来ていた。それなりに遅かったらしく既にキリトが誘いをかけたメンバーは来ていた。

 

「よぉカイ坊、遅かったじゃねーの」

 

「課題をやっつけてたら遅くなったんだよ」

 

「あれ?もう終わったのか?俺まだ七割しか終わってないな」

 

「う、課題…」

 

「あらリズ、もしかして…」

 

「や、やってるわよ?」

 

「リズさんってば課題を見た瞬間から投げ出すんですよ?それをわたしが言うと『見た=やった、よ!』って言うんですよねぇ」

 

「シ~リ~カ~!!」

 

シリカの暴露に怒ったリズが一旦作業を中止して言い返す。

 

「そういうあんただって課題ほとんどやってないじゃない!」

 

「え?それ大丈夫か?」

 

中等部でもなかなかの量があったと思ったが…

 

「わたしは訳あってやってないだけです」

 

「その訳って何…!」

 

ハッとリズは何かに気付いたようだ。高速でシリカに近づいていきがっしりと肩を組みぼそぼそと何かを話している。二三言話した後お互いに力強く頷きあっていた。リズはそのまま作業に戻って行った。…なんとなく察したわ。

 

「…何だったんだ?」

 

「あー、キリト、ガンバ」

 

「は?」

 

どうやら本気で分かってないらしい。

 

「それよりもキリの字、今日ウマい事‟エクスキャリバー”が手に入ったら俺様の‟霊刀・カグツチ”取り行くの手伝えよな!」

 

「えー…あのダンジョンくっそ熱いじゃん…」

 

「それ言ったら今日のヨツンヘイムはくそ寒いだろ!」

 

「うーん、私も‟光弓・シェキナー”が欲しいけど…それはカイと行こうかしら」

 

「開始早々から欲しいって言ってたもんな」

 

「えぇ…開始二週間でもう伝説級武器(レジェンダリーウェポン)をご所望ですか…」

 

キリトとクラインが顔を引き攣らせる。

 

「リズが作ってくれた弓も素敵だけどやっぱり射程がね」

 

その言葉を聞いたリズが工房から顔をだす。

 

「あのねぇ、本来弓は槍以上魔法以下の射程で使うものなの!普通は100メートル離れたところから使わないのよ!」

 

「欲を言えばその倍は欲しいわね」

 

「倍は倍でも10倍だろうけどな」

 

GGOの感覚でやればそれくらいは欲しい所だろう。

 

「…シノンの狙撃はえげつなかったからなぁ」

 

キリトがぼやく。以前一緒に狩りに出た時にシノンはこっちが視認できる出来るギリギリの範囲で一匹残らずかつ一撃も外さずに倒していた。もし範囲無制限のPvPだったら相手は一回も攻撃できずにハリネズミになるだろう。

 

「…おれ、シノンちゃんとは戦いたくねぇわ」

 

クラインが戦々恐々と呟いた。

 

「ただいまー!」

 

「買ってきたよー!」

 

そこでポーション等を買って来ていたアスナとリーファが帰ってきた。アスナの肩に乗っていたユイちゃんが飛び立ち皆の中心で滞空する。

 

「買い物ついでに情報収集をしてきましたが、まだエクスキャリバーを獲得したプレイヤーはいないようです、パパ」

 

「ん?そうなのか?ならなんで場所が露見したんだ?」

 

「どうやら私達が発見したトンキーさん以外の別種のクエストが存在するようです。そしてそのクエストの報酬がエクスキャリバーらしいです」

 

ユイちゃんの言葉にアスナが小さく顔を顰めて付け加える。

 

「それにそのクエスト、あまり平和そうにないのよ」

 

「…もしかしてスローターか?」

 

「はい、そうです」

 

「POPの取り合いがすごそうだな」

 

「事実とても殺伐としているようです」

 

俺達は苦い顔をした。

 

「でもよぉ、ヘンじゃねぇ?」

 

先程から飲んでいた火酒を一樽飲み干したクラインが言う。

 

「‟エクスキャリバー”ってのは邪神がウジャウジャいるとこの空中ダンジョンにあるんだろ?それがなんたってNPCの報酬になってんだ?」

 

「クラインさんの言う通りですね、なんででしょう?」

 

「ダンジョンへの道のりとかだったら分かるけど…」

 

シリカとリーファが疑問に首を傾げる。

 

「ま、行けば分かるでしょ」

 

「それもそうだな」

 

相も変わらずクールなシノンの言葉に俺も同調する。あとで聞いたが俺が賛同した瞬間にシノンの猫耳がピクッと動き尻尾が揺れたらしい。それに気付いたのはアスナだけでニヤニヤとアスナに笑いながら言われた。

 

「よーし!全武器フル回復ぅ!」

 

「おつかれさん!」

 

リズが渡してきたそれぞれの装備を点検し腰に挿す。一通り全員が終わった後俺はキリトを肘でつつき進行を進めさせる。キリトはオホンと咳を一つした。

 

「みんな!今日は急な呼び出しに応じてくれてありがとう!人数はトンキーが乗せれる定員より一人多いけどカイが謎の幸運を発揮して解決できるそうなのでそこは気にしないように!」

 

おい、謎の幸運ってなんだよ。てか皆もさもありなんって顔で頷くな。

 

「このお礼はいつか必ず、精神的に!それじゃいっちょ、伝説級武器(レジェンダリーウェポン)を取りに行こうか!」

 

おぉーー!と言う掛け声に苦笑が混じっていたのは気のせいではないだろう。まぁ多分このメンツだと獲れちゃうんだろうなぁ…




戦闘シーンは次回かなぁ…
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