スターシステムファンタジー 作:カツカレーうどんパンマン大盛
俺は[ヒューマン]の[剣士]だ。
俺達は廃坑に巣くうアンデッドの群れを倒す依頼を受けて、もう三日も湧き続けるアンデッド共を蹴散らしている。
こいつらはまじで最悪だ。
遺体から発生したわけでは無い[魔力溜まり]から発生した由来の無いアンデッド共は動力が尽きれば塵のように消えて無くなる。
つまり、倒しても金にならねぇって訳だ。
オマケにここのは湧きが良い。
しかもだ、元となる死体もねぇのに動き回る死体共は腐臭と汚ぇ液体をまき散らすと来たら不人気なのも分かるよな。
なんでこんな依頼を受けたかは簡単だ。
[ギルド]からの覚えが良くなるし、[依頼料]が高いんだ。まあ、安けりゃ誰も受けないし、放置すると被害だけは増えるからな。そりゃそうなるか。
仲間は三人。
[エルフ]の[術士]と[ドワーフ]の[戦士]、それと[リザードマン]の[神官]だ。
アンデッドにも知性の差があって、こいつらみたいな[自然発生]の雑魚は本能で動くタイプだ。
だから、[神官]が拠点を[結界]で守りつつ、[剣士]の俺と[戦士]で敵を一塊に誘導する。
後は[術士]に纏めて焼いて貰うって戦法だな。
まあ、流石にこんだけ長くやるとは思って無かったけどな。流石になんかヤベぇってなったので[神官]に[聖水]を作って貰って入り口を閉鎖することにした。
金は欲しいが、命が惜しいからな。
こういうのは強くて頭も良い奴らに任せることにするわ。じゃあな、腐れアンデッド共。
ギルドでは資料を纏めて提出することで、なんとか満額受け取ることに成功した。
[信頼]が一定以上有って、[資料]を作れて口が上手く無いとこういうのは損するからな。
その点、俺らは俺以外まともにビジネス出来ねぇからなあ。
[ドワーフ]のシジイは廃坑から拾った鉱石を精錬してインゴット作ることに夢中で使い物にならないし、[エルフ]の魔術師はアンデッド共の匂いを洗い落とすと早々にどっか行った。
[リザードマン]のオッサンは戦神への祈りを捧げるとか言って居なくなった。
こいつらは人間社会に溶け込む気が全然ねぇんだ。
ただ、能力は高いしやれば出来るんだが……俺が管理した方が楽なんだよな。
雑多な[種族]の暮らすこの国では、割とそういうのは根深い。逆に言えば表面には出て来ない訳だ。
だからこそ氷の上を渡るように、俺らは纏まっている。というか[モンスター]とかいう頭のおかしい生命体のせいだな。共通の敵が居るから同じ方向を向いているだけで、握手の一つもしてないと思う。ヤベぇよな。
ああ、俺も出来ることなら目の前のテーブルで談笑する[ヒューマン]の四人組のように、同レベルの同種族で固まりたかったなあ。
なんでそうならないかというと、ああいうのって……同じ村出身とかで固まってるから、一人で来るような半端者とかあぶれた奴とかはまあ居ない。
で、ここに来る奴らはだいたい組んで来るわけだ。
俺は、俺と共に来た奴らがたった七日で逃げ帰ったから一人でやるはめになった。
だいたい……街に来て[冒険者]になるような奴は余り物なんだよな。
農家の三男とか、そういう継ぐものも何もない……家族のはみ出しものとして、家族の奴隷のように過ごしたくない奴が出て来るんだ。
だから……村に帰ったところで居場所なんて無いのにな。それも理解出来て無い奴と組んだ俺は間抜けだったわ。ついてねぇよ。
愚痴っぽくなったな。
一人酒ってのはどうも良くないな。
話を戻すと、俺らは[依頼]を達成して金を貰った。
俺はこれを分配しないといけない。
問題は[個人資金]じゃない、[パーティー資金]の方だ。
俺らは四人だから報酬の二割をまず個人に配る。
そしたら、余るった二割を[パーティー資金]としている。これは[依頼]で使った道具の清算やら積み立て金だな。
アホ共……いや、仲間たちはこの金を私利私欲十割で使おうとするので、それが俺ら全体に利益があるかどうかを考えないといけない。それを整理すんのが面倒なんだ。
まあ、とりあえずは[拠点]に帰るべ。
ギルドの酒は薄くて高いから量を飲むには向いてないからな。