「あの人間、やっぱり、おもしろい」
小さな少女は言った。
少女の前には空間の裂け目が出来ている。
そこに映るのは神崎歩だった。
「この人間なら、もしかして」
少女の名はオーフィス。無限の龍人と呼ばれ2匹いる最強のドラゴンの内の1人である。オーフィスの目的は何も存在しない次元の狭間で真の静寂を得ること。そのために次元の狭間に居座る、残る最強のドラゴン、グレートレッドを倒すことだった。
そんなオーフィスは歩に興味を持った。初め、目についたのは「斬り裂く銀の腕」。
神滅具の中で2番目に強いとされている煌天雷獄(ゼニス・テンペスト)は天候を操りいかなる自然属性をも支配できる恐ろしい力だ。しかしいかに天災を起こせようともこの世に普通に存在するものではグレートレッドは倒せない。
そして最強の神滅具、黄昏の聖槍(トゥルー・ロンギヌス)。七つある能力の内、輪宝(チャッカラタナ)と呼ばれるものは破壊、貫く事に特化しているがそれでもグレートレッド倒せるかと言われたらまず無理であろう。
しかし斬り裂く銀の腕に関しては見たときの感想が違った。神滅具レベルの新種の神器かとも思ったが
「何か、違う。あれ、神器じゃ、ないの、かも」
何か言葉では説明できない力の根源を感じるオーフィス。
神器以外にもサーゼクスの滅びの力なども使えるかもと思ったが、どれもグレートレッドを倒すことは叶わない。そんな中歩を見て始めて理解できない力がある事を知った。あれならばグレートレッドを倒せるかも。
それからと言うものオーフィスはたびたび歩を観察するようになる。
斬り裂く銀の腕と同等に異質な力である鋼の加護にもおどろかされた。
しかしそれ以上に
「きれい……」
それは今までグレートレッドを倒す力にだけに興味を持つオーフィスが今まで感じたことの無い感情。
人間に到達出来るものなのか、いやこの世にいるものが到達できるものなのか。
それは歩の剣技。
これほどまで純粋に目を奪われたことは無かった。
だから思ってしまう。
「歩に、会って、みたい」
無限の龍人との邂逅はそう遠くないのかもしれない。
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「さて、サーゼクス。これは何かな」
歩の持ってきたものは著サーゼクス・ルシファーの「剣の王」であった。
「ハ…ハハ、なんのことかな……歩君」
冷や汗が止まらないサーゼクス。
「斬る」
その後の追いかけっこはグレイフィアが止めに入るまで続いた。
ちなみに今回はサーゼクスが全面的に悪いと思い、グレイフィアが長い時間追いかけっこを放置していたことは秘密である。
「そう言えばリアスに俺のことばらしといたよ」
先程の追いかけっこが嘘のような落ち着きで淡々と歩は言う。
「へぇー、そうなのかい」
サーゼクスも予想していた内容でもないのに落ち着いたものだった。
「あまり驚かないんだな」
「君のことだ、意味があるんだろ」
歩への信頼感がサーゼクスに何か意図があると確信させている。
「最近俺を遠くから見ている奴がいてね。純粋で敵意も無いのが一人。そしてもう一人は俺を要注意人物として監視する不愉快な奴。こいつが後々駒王町で何かやらかしそうだからさ。今のうちに少しずつ一誠やリアス達を鍛えておこうと思ったわけだ」
そうして歩は顔を天井の方へ向けた。
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「!!」
とある男は驚きで言葉が出ない。
男はオーフィスのように安全圏から空間の裂け目を作り監視していた。
この空間の裂け目はオーフィスに特別作ってもらった物であり、どれほどの実力者も見られていることに気づくことは今まで無かった。
それなのに歩が天井を見たとき、確実に目が会ったのだ。
「とっくに気づかれていたのか」
汗が止まらない。
「この男を出し抜くには、分析も策も力も足りない」
余裕の無い中でニヤリと口を釣り上げた。
「その顔を後悔で歪ましてみせよう」
最強の神滅具、黄昏の聖槍持つ男、曹操は歩に挑戦する。
三大陣営の和平・協調路線をよく思わず、破壊と混乱を起こそうとするテロリスト集団、禍の団(カオス・ブリゲード)。
オーフィスをトップとし、曹操が属するテロ集団との戦争は、こうして静かに幕を開けるのであった。
このくだりで次がフェニックスの話なのは詐欺だよね。