ハイスクールD×D 剣の王   作:しぃー

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続き


修行2

 

しばらく2人で歩いているとリアスが話を切り出す。

 

「歩、率直に聞くわ。このまま修行して私たちはライザーに勝てるかしら」

 

先ほど歩をからかっていたのが嘘のように真剣な表情だ。

 

「無理だな」

 

歩の返答を予想していたのか、リアスは表情を変えることは無かった。

 

「眷属の質はあきらかにこちらが上だろう。ライザーの眷属で警戒するのはせいぜい女王くらいだからな。だが総戦力ではこちらが遥かに劣る。正直、ライザー1人でお前たちが負けてもおかしくない」

 

「悔しいけど反論できないわね」

 

「まずは一誠を集中的に育てるべきだろう。今のところは唯一ライザーを一撃で消し去れるかもしれないのが一誠だからな。木場も修行でかなり強くなるだろうが威力が足りない。他のメンバーの俺とリアスで満遍なく見ていこう。あとは……」

 

リアスをじっと見る歩。

 

「なにかしら」

 

意味ありげな視線に聞かずにはいられなかった。

 

「いや、なんでもない」

 

そう言って話しが終わったように引き返そうとする歩。

 

結局答えなかったためリアス改めて聞き返そうとしたが……

 

「一誠がだいぶ参っている。精神的なケアをしてやってくれ」

 

「ええ……わかったわ……」

 

タイミングを逸してしまい結局聞くことはできなかった。

 

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一人になって歩は思考する。

 

(正直、何かを犠牲にしなければこの短期間で一誠がライザーを倒せるほど強くなるのは厳しいだろう)

 

 

不死の象徴、フェニックスを倒すには大きく分けて2つ。

 

最高の一撃で魂、存在まで消し去ること。

 

もうひとつは何度も何度も殺し、精神を擦り切らせること。

 

 

 

(朱乃が雷光を自由に使っていいのなら割と楽なんだけどね)

 

実はサーゼクスに王のリアスに比べ、雷光を扱う朱乃と仙術や妖術を覚え始めた白音は強すぎるため、命に関わる緊急時以外は力を抑えるように言われていた。

 

始めから自分より強い眷属が身近にいると成長に繋がらないからだそうだ。

 

2人とも普通に上級悪魔と戦えるレベルに達し、朱乃に至っては悪魔の弱点ともいえる光を扱えるわけだから仕方がない。

 

 

 

しかし今回のレーティングゲーム。木場、一誠の使い方によっては勝ちの可能性が少しは出てくると歩は考えていた。

 

(木場は今回の修行で沖田さんの技術にプラスして俺の技術を基礎とはいえ応用し使えるようになる。そうすればスピードに特化した分ライザーの攻撃がそうそう当たることは無い。木場で時間を稼ぎ、削る。そして一誠が極限まで溜めた力で攻撃していく。地味だがこれを繰り返せば踏ん張り次第で勝負になる。しかし……)

 

この作戦には問題があった。

 

1つは木場、一誠が全快の状態でライザーの元に行くことが前提であるため、アーシアと王であるリアスを除いた2人で15人の眷属を相手にしなければならないこと。

 

実際朱乃と白音がいれば何とかなるため軽い問題だ。

 

とりこぼしさえ気をつければなんとかなる。

 

重要なのはもう1つ。

 

リアス自身のこと。いらないプライドと、何をしてでも勝とうという勝利への執念が足りないことだ。

 

(多分この作戦を提案してもリアスは王であるライザー相手に眷属のみで戦わせることを認めないだろう。最終的に前線に出てライザーから狙い打たれるのがオチだ。そして2対15というある意味犠牲(サクリファイス)のようなこともできない)

 

歩はリアスと話していたとき作戦提案とゲームに勝つために王としてどんなことでもするべきだと言おうとしていた。しかし自分に死なないとはいえ仲間を犠牲にするような作戦ができるかといえば、そもそも強すぎるゆえそんなことを考えたことも無かったし、できなかった可能性だってあった。

 

自分で出来るか分からないような奴が、こんなことを言ってはいけない気がする。

 

そう感じあの場では言わないことにしたのだった。

 

これで負けはほぼ100%と言っていい。

 

(まあ今回のレーティングゲーム。仮に負けてもどうとでもなるだろう……)

 

シスコン魔王のことを考えながらまだ顔を出してない朱乃の所へ向かう歩だった。

 

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「歩くん!!」

 

朱乃は歩を見つけた途端、すごい速さで抱きついてきた。

 

「最近歩くん成分が足りなくて……」

 

そう言って顔を擦り付けながらなにやら匂いを嗅いでいる。

 

しばらくそんな状態が続いていたが、満足したのか抱きつきながらとはいえ朱乃が話し始めた。

 

「他の子たちの様子はどうだった」

 

相変わらず甘え口調。

 

「まあ順調かな」

 

そう言いながら歩は頭を撫でる。

 

「ふぁ……、今回本当に本気を出さなくて大丈夫なのかな……リアスの将来に関わる話なのに……」

 

「正直サーゼクスさんがリアスの望まない結婚を許すとは思えない。修行のほうは最善を尽くすつもりだが、たとえ負けたとしても何かしら対策をとってくれるだろう。だから安心して」

 

「うん」

 

 

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修行最終日……

 

 

 

ドォォン!!

 

一誠が放った魔力の一撃が1つの山を消し去った。

 

「あの一撃は上級悪魔クラス。あれが当たれば大抵の者は消し飛ぶわ」

 

歩から教わった戦闘技術から近接戦闘もなかなかにこなせ、洋服崩壊(ドレスブレイク)という相手の衣服を消滅させる最低だが強力な技も身につけた。

 

そしてリアスからの言葉に完全に元気を取り戻した一誠。

 

「今度の勝負!!絶対に負けねー!!」

 

やる気に満ち溢れ大きく声を上げたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

しかしそんな一誠と違い歩は

 

 

やはり間に合わないか……

 

 

 

静かにつぶやいた。

 

====================================================

 

 

そして

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歩の予想通り、レーティングゲームは敗北に終わった。

 

 




レーティングゲームは歩出ないしバッサリきります。
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