初投稿作品となりますので是非温かい目で読んでいただけるとありがたいです
タグにもありますが小説版の禁忌を破る者をはじめとする小説版や漫画版の知識を含みますので閲覧の際には注意してください
上記のものをよくご理解していただけた上で問題ないという方はどうぞ
『ゴッドイーター』それはアラガミの対抗手段、人類最後の砦である
アラガミによって荒廃させられたという極限状態の生活、それは人間をここまでかというほど醜く変えてしまう。物を盗み、人を騙し、と挙げていけばキリがないだろう
ゴッドイーターはその極限状態の人々の唯一のよりどころだった。ある者は感謝し、またある者は妬み、そしてある者は拒絶する
方法は違うとはいえどれも心のよりどころとしているのは確かだった
そんな世界に一つの人影が
「くっ・・・」
片足を引きずりながら歩き、それに応じて赤銅色の少し長い髪が揺れる
その右手には神機使いの証である赤い腕輪がついている
「・・・チッ」
その少年の前に立ちはだかる影
「グアアアァァァァァァ!!」
影の正体はディアウス・ピター。ヴァジュラ種と言われる虎の様な姿とマントが特徴で身体は闇のように暗い黒、そのせいかこちらを見ている赤い目がより際立って見える
おおきな咆哮をあげ、こちらに攻撃を仕掛けようと走り出していたその眼はもはやその少年しか見ていなかった
アラガミのなかでもトップクラスの強さを誇るディアウス・ピターはこちらが負けることなど考えることすらしていない、自身よりも非力な人間、しかも手負いとなれば負けるなどあり得ない・・・はずだった
「ギャウン?」
だがピターが次に見たのは何もないただの更地だった。たったいま顎で食いちぎっているはずの少年の姿は視界にははいっておらず、口の中にもその感覚はない
少年の姿を探そうとした時ピターは更なる違和感を覚える。視界が低い、これではまるで地面に寝そべっているかのよう
「ッ!?」
次の瞬間、ピターの全身から血が吹き出る。そのままピターはよく原因も分からないまま息絶えた
少年は息絶えたピターの横に立っていた
少年の左手はアラガミのように硬質化しておりそこから真っ白な神機のような物が出ていた
その神機のような物をピターの亡骸に構えるとその神機のような物からオラクル細胞が溢れ出てアラガミの様な顎を形成し、ピターの亡骸を捕食していく。
捕食が終わった少年は空の月を見上げる。左手の指にはめてあった金色のリングが月の光りに反射する
少年は月を見上げながら口を開く
「マリー・・・」
月を見るその眼は血の様な赤色に染まっていた
「う・・・ん」
もう朝なのだろうか、瞼の向こう側が明るい
眼を開けようとするが身体が睡眠を欲しており、まるで瞼が重量を持ったかのように重く感じる
正直まだ眠っていたいところだがそうもいかない
無理やりベッドから身を起こし、大きく伸びをする
「ふぁ~」
少女は大きなあくびをしながら身支度を整える
少女の名はマルグリッド・クラヴェリ。少し前に多発していた赤乱雲から降る雨、通称『赤い雨』に当たってしまい、当時致死率100%といわれていた黒蛛病にかかり、生死の狭間にいた
だが少し前にあったフライアのクーデターの終息と同時に世界中の黒蛛病患者は劇的な回復を見せまた一人、また一人と助かった人が増えて行ったマルグリット自身もその一人であり現在では極東支部所属の神機使いとして生活している
腰くらいまである長いブロンド色の髪を後ろで一つに縛り、着ていた寝まきを脱ぎクローゼットをあける
深い緑色のショートパンツを履き、丈が短くへそが常にのぞいている水色のシャツの上に灰色のパーカーを羽折っている
友人からは露出が多いなどと言われるがこの支部ではこれでも少ない方だろうと思っている
食堂へ行く為にドアを開けると
「おはよ!」
開けたドアの前には友人が待っていた
「あ、おはようございます!ずっと待ってたんですか?」
「ううん、私も今きたところだよ」
ドアの前にいた少女―リッカはそういい首を振る
二人はそのまま談笑しながら食堂に向かった
数年前、まだマルグリットが神機に適合しておらず本部直轄の特殊部隊アーサソールに所属していた時、本部の命令で極東地域に来た事があった
リッカとはそれからの付き合いである、アーサソールの事件の後は会ってすらいなかったが、ネモス・ディアナの一件後ここに搬送されたマルグリットを気にかけてくれたのもリッカだった
アーサソールの時に本部の命令とはいえリッカを騙していた事にすごく申し訳ない気持ちでいっぱいだったが当の本人は気にしてないようだった
「あ、おはようございます。マルグリット、リッカさん」
食堂で朝食を受け取り、座る席を探していたところ、こちらに手をふって声をかけてきた少女がいた
「お、カオルもいま朝食?」
「はい、今日の任務はそんなに早くないので」
そう言いながらカオルのいる席に腰を下ろす
ピンク色のシャツと同じくピンク色のラインが入った長いズボンを履いており、その上にクレイドル所属をあらわす白い軍服を着ている
その少し天然が入っているかわいらしい姿とは裏腹に神機使いとしての腕は相当なもので彼女の功績はもはや伝説ともいえる物ばかりだった
実力も経験豊富で誰もが神機使いとしての最終目標にするようなそんな人物だった
朝食を食べながら談笑する中、リッカがある話を切り出した
「そういえば『あれ』、まだ起こってるの?」
「そうなんですよ、ただのアラガミ同士の戦いとかだったらいいんですけど・・・」
リッカの問いにカオルが答える
『あれ』といわれて思い浮かぶ現象は一つしかない
「アラガミの不審死のやつだよね?」
「そうそう」
『アラガミの不審死』それが最近起こっている謎の現象だった。アラガミ討伐の任務を受け、出撃すると討伐対象のアラガミはおらず代わりに亡骸があるというなんとも気味の悪い現象だった
以前からそういった現象が無かった訳ではないのだがその亡骸についている傷が特徴的だった
まるで神機で斬られたかのような傷がいくつもあり、なかでも特徴的なのは捕食された跡がある事だった
その亡骸を調べて得たデータがどの神機使いとも該当しないのだ
「まぁ、アラガミと戦いたいって訳じゃないんだけどさ~」
気味悪いよね~と苦笑を浮かべながらカオルが愚痴をもらす
「そういえば、彼とはちゃんと会えてるの?」
「え?」
「彼だよ・・・か、れ」
そういうリッカの眼は爛々と輝いている
「彼って・・・?」
「全く、分かってるくせに~。ソーマ君だよ」
みるみる間にカオルの顔が高揚し、湯気が立ってるように見える
「ち、違います!私とソーマはそんな関係じゃありません!!!」
「でも、そうなりたいって思ってるんでしょ?」
リッカの余裕たっぷりの楽しげな表情にマルグリットは苦笑を浮かべる
カオルの方に視線を向けると
「あ、爆発した」
カオルの高揚した顔がボフンと音を立てて爆発した所だった
「あちゃ~、いじめすぎちゃったかな?」
口ではそういってるがリッカの表情は全くそう思っているようには見えない
「カオルいるか?・・・なんだ?」
声のした方を向くとそこには噂の張本人、ソーマが立っていた
「あ、ソーマさん、どうしたんですか?」
「あぁそろそろ任務の時間だから呼びに来た・・・んだけどな」
ソーマは苦笑を浮かべる
「マルグリット、今日はお前も一緒だったか」
「はい、そうです。ほらカオルさん、いきますよ」
「ひゃ、ひゃい!!」
顔を真っ赤にしながら返事をした為、ちゃんと言えていないがそれを直す余裕をないようだ
「じゃ、がんばってね」
「はい、それじゃ行ってきます」
任務に行った三人を見送って、リッカもいつものように整備室へと歩みを進めた
「今日の目標は?」
任務地へと向かうヘリの中でカオルの声がヘッドセットから聞こえる
『すまないが今回の目標は分からないんだ』
次に聞こえてきた声の主はここにはいない。つまり支部から通信が繋がっている
この声の主はペイラーサカキ、アラガミ研究の第一人者で対アラガミ装甲壁、神機の生みの親ともいえる人物だ
アラガミ研究において彼の右に出る物はいないとまで言われている、研究者だ
性格はいい意味でも悪い意味でも『変人』。はっきり言って何を考えているのか分からない・・・
かつては極東支部の技術開発の統括を行っていたようだが現在では極東支部の支部長も兼ねている
この会話にサカキ自身が入っているという事は支部長直々の特務というやつだった
「分からない・・・か」
ソーマがサカキの言葉を意味ありげに確かめる
『旧市街で種別不明の強力なオラクル反応が発見された。こちらの判別機が反応しないところを見ると新種の可能性が高いね』
「なるほどそれで僕も招集がかかったんですね」
ここでここにいる四人目の少年が声をあげる
少年の名前は神谷シュウ、髪はつやのあるの金髪に澄み切った空のような蒼色の瞳。外見からも口調からも優しそうな雰囲気がにじみ出ている
『ああ、新種が感応種に近いかもしれないからね、備えあれば憂いなしってやつだよ』
シュウは他の神機使いとは違いP66偏食因子を使ういわゆる第三世代のGEだった。特にシュウの場合は喚起というブラッドアーツを持っている為、対感応種戦により適したゴッドイーターといえるだろう
「ははは、了解です」
シュウはサカキの用意周到さに苦笑する
『まぁ、今の段階でわかる情報はこんなところだ。いいかい今回はあくまで情報が入るだけで十分だ、こちらとしても分からない事が多い、決して無理はしないように』
「了解」
そういってサカキの通信が切れ、ヘリが着陸する
この任務がマルグリット達の運命を大きく変えることなどこの時はだれも知る由などなかった・・・
アーサソール→禁忌を破る者で登場した特殊部隊
カオル→GEB主人公
シュウ→GE2主人公
以上が簡単な設定です。
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