「ふう、これで片付いたかな?」
ホシノがヘルメット団の処理をしているいつも通りのパトロール。
「ちょっと寒くなってきたねぇ。」
少しずつ肌寒くなってくる夜。
ホシノが小さく息を吐く。
ヘルメット団を縛り上げるとおもむろにホシノはモモトークを開く。
「…いつもの場所ねOK。」
ホシノは誰かに返信をすると自身のポケットにスマホをしまう。
ヘルメット団を引きずりながらホシノはアビドス自治区の境界に足を進めた。


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ホシノ×ヒナが書きたかった
私の文章力ではこれが限界でした…


ホシノとヒナと夜の都市

「やぁやぁ、待たせちゃった?」

「いいえ、今来たところよ。」

ホシノがコートを着た白髪で長髪の女の子に話しかける。

目の前にいるのは空崎ヒナ、ゲヘナ学園風紀委員長だった。

「いつも悪いねぇ、おじさんちょっとゲヘナでは目の敵にされてるからさ。」

「完全にアコの逆恨みよ…私からも言っとくわ。」

申し訳なさそうにするホシノに対しヒナはまたアコか…とため息をついていた。

引き渡したヘルメット団を車両に詰め込むとヒナがホシノに少し暖かい缶ココアを渡す。

「いいの?」

「こっちこそ、本当は私たちが処理しなきゃいけないことだもの。アビドスのみんなに言った以上私はそこに行く訳には行かないし。」

「そっか。」

少しの間の静寂。

肌寒さが2人の周りを吹き抜けていく。

ちびちびとココアを飲んで2人は空を見上げる。

「ねぇ。」

ヒナがホシノへ話しかける

「あれからアビドスはどう?」

ホシノは少し暗い笑顔で「順調だよ。だいぶ返せるようになったしね。」

「私達に何か出来ることは無い?」

「んー、じゃあもうちょいヘルメット団の処理はお願いしたいかなぁ。取り逃しがこっちに来てるらしいし。」

「耳が痛いわね。善処する。」

そんな少し他愛もないふざけが混ざった会話。

だがホシノは少し浮かれない表情だった。

「例えばだけどさ。自分が守れなかった人がいたとして、その人にまた会いたいって思うことってある?」

寂しそうな顔でホシノはヒナへ問いかける。

「そんな状況になったことは無いし分からないけど…私はきっとあって謝りたいって思うわね。」

「そうだよね…」

「おじさんはさ、先輩がいたんだ。少しウザイくらいの、それでも私のことを気にかけてくれている先輩。」

ポツポツと雨が降り始める。

軒下にいる2人の耳に道路に水滴が落ちる音が聞こえてくる。

それはホシノの心情とマッチしているかのように降り注いでいた。

「でもその先輩はもう居なくて、私がそばにいなかったんだ。しかもウザイからって自分から突き放すようなことをしてた。」

少し雨音が強くなる。

「居なくなって初めて気がついたんだよ。自分は愚かだったってさ。」

黙ってヒナはホシノの話を聞いていた。

雨音だけが二人の世界に入り込む音。

静寂ではないけど静かな世界。

「ま、今更言っても関係ないけどね。今はアビドスのみんなが大事だし。」

少し無理をしたようなそんな顔でホシノは笑う。

「…そう、私の話も聞いてくれるかしら。」

「ん、聞いてもらったしね。」

ホシノがちらりとヒナを見ると目の下にはかなり黒ずんだ隈が見えた。

何日も寝てないのだろう。

疲れながらもアビドス近くに来ているという事実にホシノは少し罪悪感を覚えた。

「…風紀委員会は驕る訳でもないけど…事実上私がいないと瓦解すると言っていいわ」

「確かにみんなは強い、だけどその原因は私にあるの」

「…へぇ?」

「最初期の頃、私は風紀委員会の処理のために色々と沢山回ったわ。その時に各方面に顔を覚えられてしまった。」

「…空崎ヒナには気をつけろって言われるようになった頃、事件が起きたの。」

「その時私は別の場所で取り締まりをしていたの。だけどその時他の地域の部下が美食研究会とそのおこぼれに預かろうとした不良と相対することになってしまった。」

「そんじょそこらの入りたての子じゃどうしても対応できるわけがなかったわ。当然敗走してしまった。」

「…そのおかげで私以外は大したことがないと言われるようになった。」

「この事件の時私は采配を間違えたの。」

「あの時ちゃんと地域を見ていなかった。部下が対応したのはフードコート、明らかに美食研究会が現れるような場所だった。」

「私はとあるホテルの立てこもりに対処していたわ。」

「明らかに適材適所を見誤った。」

「この噂が流れるにつれ風紀委員会のみんなは自信が持てなくなってしまって、本当はみんな強いのよ。自信をもて無くしたのは私。」

「だから私が居なくなるときっと不良は数で攻めてくる。こんな状態で対応はできない。」

「私は自分の過ちのおかげで自分の首を絞めているの。」

笑っちゃうでしょ?

自罰気味にヒナは笑う。

「でもあなたのことは知っていた。昔もかなり強かったってこともね。」

「正直言って私はあなたが羨ましい。」

「おじさんが羨ましい?」

「えぇ、みんなから頼られて、それでも重圧に負けないあなたが羨ましいの。」

「…ん〜、おじさんはヒナちゃんの方が羨ましいよ。」

ヒナは少し驚いたような顔でホシノを見ていた。

「だってみんなを守れるくらい強いでしょ?だから自分で出来る限り対応してる訳だし。」

「おじさんは守れなかった。だから羨ましいんだよ。」

ヒナはしまったと思いながら言葉を詰まらせる。

さっきホシノが自分は愚かだったと言ったばかりじゃないか。

「でもね、私はヒナちゃんとは違う。」

しかしホシノは少し真剣な顔付きで話しだす

「私は、ヒナちゃんと違って身軽だよ。失うものが少ない。いや、私的には多いんだけどね。」

「でもヒナちゃんは動けない。風紀委員会として、ゲヘナの風紀を一身で担ってるため、だから私はヒナちゃんよりも動ける。動けてしまう。重圧もかなり違うと思う。」

「だからヒナちゃんとおじさんは違うんだ。」

そう言ってホシノはにへらと微笑む

「そうかしら…でもまぁ…私ももう少しがんばって、みんなが自信持てるようにしないと」

「…そっか、でも今は休憩にしよ?」

「そうね」

2人は飲みかけのココアの缶をコツンとぶつけたあと雨があがりつつある空を見上げながら飲み干すのだった

 


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