主人公になりたくて!   作:無名魔剣士

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あなたは白い部屋が好きですか?

俺とアメジストさんのエキシビションを皮切りに、遂に本格的に『女神の試練』が始まった。

 

観客たちの声援の中やる気と自信に満ち溢れた表情の魔剣士が前へ出て、失敗を告げる鐘の音が響き、肩を落として帰っていく。

最初の挑戦者からほぼずっと、これの繰り返しだ。

時折古代の戦士が出てくる事もあるが、アメジストさんと比べるとなんか地味というか、観客たちが求めているような派手な戦闘は起こらない。

 

最初こそヤジを飛ばしたりと盛り上がっていた観客たちも、今や挑戦者の方を見ている人が少数派だ。

 

あ、でもさっき挑戦したアンネローゼって人はそこそこ強そうな人と戦って見事勝利してたな。

その時ばかりは観客たちも高揚していた。

 

 

「話には聞いてたけど、中々出てこないモンだな」

「そうね。……ところで、さっきから何食べてるの?」

「さぁ?なんだろうね、コレ」

 

なんかアイスみたいなヤツが外の出店で売っていたので、トイレに行くがてら買ってきた。

冷たくておいしい。

 

もう何人目かもよくわからないが、またしても挑戦者が肩を落として帰っていく様を眺める。

そろそろ何か面白いイベントでも起きてくれないものか、とか考えていると、次の挑戦者の名前が声高に告げられた。

 

 

 

「次ッ、ミドガル魔剣士学園からの挑戦者、シド・カゲノー!!」

 

 

 

「………んん?」

 

耳を疑う俺。隣のアレクシアもベータも目を見開いて驚き、ローズ会長だけが何故か自慢げにニコニコしている。

 

シドがここに居るのは良いとして、こんな実力バレの危険性があるイベントにアイツが望んで参加するはずが無い……であれば、わかりやすくニコニコしているローズ会長が何かやったという可能性が浮上してくるわけだが……。

 

「ローズ会長、何かご存知のようですが」

「ふふふ………二人の前に立ちふさがる困難も、運命であれば乗り越えられる……」

 

絶対この人が何かやったじゃん。さては勝手にエントリーさせたな?

 

中二チックな、どこか宗教的な香りがする事をブツブツ呟きながら微笑む姿に、俺はこれ以上何を言うでも無く、シドがどうやってこの状況を乗り切るかを楽しませてもらうことに………ん?魔力信号?

 

『派手にやるから演出よろしく』って……あぁ、そういう事。

 

 

「ッ、なんだ!?」

「灯りが消えた……!?」

「まさか敵襲!?」

 

突如()()()()()()()()()()事に、誰もが驚く。

勢いよく立ち上がったせいで椅子が転がる音が貴賓席の至る所から聞こえ、観客席も途端に騒々しさを増す。

 

声は出さないものの、目を見開いてこちらを見て来るベータに、俺は人差し指を立てて口元に寄せて微笑む。

まぁ、シドが突然呼ばれた事とか、俺が魔力で会場を覆った事とか、立て続けに起これば聞きたくもなるだろう。

 

 

だけど、見てればわかる。

 

 

シドから「準備できたよ~」という魔力信号を受け取った俺は、魔力の出所がわからないように会場の上空へ魔力を集めて霧散させる。

 

明るさを取り戻した会場は、一見何も変わりない。

だが先程まで誰も居なかった、挑戦者が立つべき場所に、夜の闇が如き男が悠然と佇んでいる。

 

「シャドウ!?」

「シャドウがなぜここに!?」

 

直接その姿を見た事があるアレクシアとローズ会長が、真っ先に驚愕の声を発する。

遅れてネルソンを始めとした貴賓席の面々が驚き、会場を異様な雰囲気が支配する。

 

「………なるほど、先程のはこの為に」

「そういうコト」

 

誰にも聞こえないように小声で話しかけて来るベータ。ほぼ抱き着くような恰好になっているが、シャドウ登場の衝撃で誰もこちらを見ていないので問題ない。

でもそんなに密着する必要あるかな?念には念をってヤツ?

 

「我が名はシャドウ……陰に潜み、陰を狩る者」

 

いつもの口上と共にスライムの剣を手に持ち、切っ先を頭上へ掲げる。

 

「聖域に眠りし古代の記憶を………今宵、我らが解き放つ」

 

俺やアンネローゼの時と同様に、古代文字が人の姿を取り、古代の戦士が現れる。

 

書かれていた文字は奇しくも俺の時と同じ、『災厄の魔女アウロラ』。

 

本日二度目の登場を果たしたアメジストさんは、妖艶な笑みを浮かべてシャドウと対峙した。

 

 

そして、シャドウが先手を譲る形で始まる。

砂塵と鮮血が舞う、陰の舞踏が。優雅にして華美な遊戯が。

 

 

―――うん、やっぱ血液操作使われてるの見ると恥ずかしいわ。オリジナルだと思ってた自分が情けない。

 

 

 

 

 

★★★★★

 

 

 

 

 

「あ、アウロラが二度も呼び出されるような日が来ようとは思ってもみませんでしたが……はははっ。シャドウとか言う男、噂通りそれなりの腕はあるようですが攻めあぐねている様子。これではやられるのも時間の問題でしょうな」

 

ハゲの全くもって見当違いな発言を聞き流しながら、俺はシャドウの動きを真剣に観察し、己の糧とする。

純粋な戦闘技能ではまだ俺が一歩リードしているが、シャドウ独自の動き、技術が無いわけではない。

寧ろそうしたモノを最適化させる能力はシャドウの方が上だから、参考にするにはもってこいなのだ。

 

 

回避にかかる手数を着々と減らし、まるでカウントダウンでもするかのようにアメジストさんの攻撃を凌ぐシャドウ。

防戦一方に見える者が居れば、それは修行不足の証拠だ。追いつめられているように見えてその実、シャドウがアメジストさんの取れる()を奪っているのだから。

 

 

 

「凄い……」

 

アレクシアが感嘆の声を漏らす。

シャドウの一挙手一投足に込められた『意図』をどこまで理解できているかはさておき、シャドウが圧倒的な技量でアメジストさんを追いつめている事はわかっているようだ。

 

 

大半の人が言葉を失って眺めていた舞踏も、そろそろ終わるらしい。

 

シャドウの回避と反撃が、遂に同じタイミングに重なる。

一瞬で接近したシャドウは、アメジストさんに隙を作るために足先のスライムを伸ばしてアメジストさんの足を突き、そして彼女を切り裂いた。

 

 

鮮血が舞う。

 

決着と同時に、挑戦者を逃がさないようにと展開されていたドームが消え、シャドウは夜空の向こうへとその姿を消した。

 

呆けていたネルソンが慌てて部下にシャドウを追うようにと怒号を飛ばすのが何だか滑稽で笑ってしまったが、ソレを気にする者は誰も居なかった。

 

 

 

 

 

★★★★★

 

 

 

 

 

「シャドウ……やはり、凄まじい剣でした」

 

謎の実力者シャドウに会場が興奮冷めやらぬ様子の中、ローズ会長がそんな事を呟く。

アレクシアが同意する様に頷き、そして俺の方を見る。

 

「災厄の魔女って言われても、どの程度の存在なのかはっきりとわからなかった。貴方との戦いを見ても、凄まじい戦い方に驚きはしたけど、結局負けていた以上実力はそれなり程度だと思ってた。―――けど、シャドウも全く同じ存在を呼び出した」

「あ、アレクシア王女?」

 

ベータがそれとなく言葉を止めようとするが、アレクシアは構わずに続けた。

 

「ヒロの力はシャドウのソレに並ぶ。『女神の試練』の説明が正しければ、そういうコトになる」

「ヒロ君とシャドウが、同程度の存在だと……?」

「当然、差はあると思うわ。実際ヒロは何度か危ういと思わせる瞬間があったし、シャドウと完全に実力が同じとは思えない。―――だけど、同じ存在を呼び出せる領域にはいる。少なくとも、状況証拠的にそうとしか思えない」

 

真っ直ぐに俺の目を見つめて来るアレクシア。

ここで逸らしたら本当に不味い、と直感的に理解した俺は、真っ直ぐに彼女を見つめ返しながら考えておいた言い訳を並べる。

 

「あくまでポテンシャルが評価されただけだと思うよ。俺は安定して操作できる魔力はそう多くなくても、量自体はそこそこあるし、それも込みで判断した場合アメ―――アウロラが出てきただけで、シャドウが呼び出せたのとはわけが違うと思う。何より実際に戦った身として、シャドウの時と俺の時とでは明確な差があった。俺の時は出力が抑えられていたって言うか……」

「私には同じにしか見えなかったけど」

「多分、古代の戦士で最上位なのが彼女なんだ。俺もシャドウも、程度に差はあれど最上位クラスに手が届いていた……だから同じ人が出てきた。出力だけが違う状態で」

 

訝しむようにジトっとした目を向けて来る。

全くもって嘘だ。あること無いことどころか、無い事しか話していない。

だが女神の試練に詳しそうなネルソンは部下への指示出しで忙しそうだし、口を挟んできそうなヤツは居ない。

 

「はぁ……本人が言うなら、そうなのかも」

「アウロラが最上位だとすれば、彼女は英雄オリヴィエ以上の実力を持つと……つまりヒロ君は英雄以上の実力を、辛うじてながら持っている……?」

「あー……」

 

いらん事言いやがってと思いながら必死に言い訳を考える。

オリヴィエがアウロラ以上で、俺達がそのレベルまでは辿り着かなかったと言うのは簡単だ。

だがそれは同時にシャドウの実力がオリヴィエレベル以下と言ってしまうに等しい。

陰の実力者としてのアイツの株を下げるのは何としても避けたい事だ。

 

必死に頭を働かせている俺に代わって、ベータが口を開く。

 

「恐らくですが、単純な実力以外にも選出基準があるのでは、と思われます。そしてそのシステムを、彼は理解していた」

「シャドウは実力以外の基準を利用して、見事お目当てだったアウロラを呼び出した―――強すぎるが故に、ただ挑むだけではアレ以上の存在を呼び出しかねなかったから。貴方はそう考えている、と?」

「あくまで私が知っている情報を組み合わせた場合そう考える事が可能だ、という話です。聖域や試練に関しては、私もさほど詳しくありませんので」

「………確かにその話の方が、ヒロが御伽噺に登場するような英雄よりも強い存在のさらに上、なんて話よりもよっぽど真実味があるわね」

 

ナイス!ナイスアシストだベータ!

 

俺が危機を脱したちょうどその時、突如会場が光り輝く。俺の魔力とは真逆の白。

黒くなったり白くなったり大変だなーとか気楽に構えている俺と違い、会場内の人々はパニックになる。

 

光が収まっていくと、会場のど真ん中に巨大な扉が現れた。

何を言っているかわからないだろうが、そうとしか説明できない。

 

赤黒い文字のような模様のようなモノでできた神秘的な扉が、それはもうデカデカと展開されていた。

 

「今度は何!?」

「なっ!?ま、まさか聖域が応えたとでも!?」

 

アレクシアとネルソンの声が被る。

 

この現象について理解しているらしい彼に視線が集まる。ネルソンは額の汗を拭いながら手短に説明した。

 

「ご存知の通り、今日は聖域の扉が開かれる日。この扉というのは聖教会にあるただ一つのモノを指すのではなく、聖域が来訪者に対して、或いは聖域側が招こうとする者に対して現れるモノを言うのです。そして扉の種類は、入らない限りわかりません。中には危険なモノもあります。―――観客たちを即刻避難させなさい。皆さんも、すぐに会場を離れてください。ともすれば、命に関わります」

 

今度は冷静に部下に指示を出し、俺達にもここを去るように指示してくる。

貴賓席はすぐに俺とアレクシア、ナツメ、ローズ、ネルソンとその部下だけになる。

護衛としてはアレクシアにさっさと安全な場所まで移動してもらいたかったが、扉を見つめたまま動こうとしなかったので一緒に残っていたのだ。

 

―――まぁそれに、懐かしい面子が揃ってるしな。

 

一応護衛として、剣は抜いておく。

突然抜剣した俺にナツメを除く全員が驚き、そして遅れて気づく。

 

「ッ、貴様ら、何者―――まさか、シャドウガーデンか!?」

 

俺達を取り囲むようにして立つ黒衣の集団。

ネルソンが声を荒げると、代表する様に金髪のエルフが前に出た。

 

「悪いけど、扉が閉まるまでの間大人しくしてもらうわ」

 

ローズ会長とアレクシアの体が強張る。

アルファの視線に、実力差を感じ取ったのだろう。

 

「イプシロン、後は任せるわ」

「了解いたしました。アルファ様」

「っ、あれがアルファ……」

 

アレクシアが呟く。

アイリス王女が遭ったんだし、その話を聞いててもおかしくないか。

 

ネルソンが必死で止めようとするも、彼女は一切無視して扉の中へ……聖域へと入っていく。

 

「聖域で、何をするつもりですか」

「何をするか、ではなくそこに何があるかだ。大人しくしていれば危害は加えない。せいぜい賢い選択をする事だ」

 

一人、また一人と聖域に入っていく。

 

見慣れない子もいるけど、これ全員シャドウガーデンか。増えたなぁ。

ただ遊びの場として聖域を選ぶのはどうなんだろう。魔力使えないはずだし、万が一の事があったら大変だ。

 

……まぁ、見た感じアルファにデルタ、イプシロンもいるから大丈夫だと思うけどー……って、ベータが捕まったフリしてるじゃん。

なるほど、無理矢理連れて行かれる体でついて行くのね。

 

―――ん?俺ハブられてね?

 

「動けばこの女の命は無い」

「ナツメ先生!?」

「ご、ごめんなさい……」

 

涙を一粒落とし、ナツメは顔を伏せる。

まさか涙を流す演技まで出来るとは思わなかった。ちょっと胡散臭さもあるけど、それも味というものだろう。

 

これは俺も乗るしかないな。

 

「彼女から離れろ」

「お断りだ。なに、事が終われば無事に帰す」

「わ、私の事は良いのですっ。もしも私の為に、貴方が傷つくようなことがあったら……!」

「大丈夫です、ナツメ先生。貴方に辛い思いはさせない。―――俺を信じてください。必ず無事に助け出します」

「ヒロ様ぁ……!」

 

良い合いの手だ。気分はまさに囚われのヒロインを救い出す主人公!

―――いやこの展開ばっかだな俺。クレアのヤツをカウントするなら、三回もやってるぞ囚われのヒロイン救出系主人公。

 

今の状況的にそれしかないだろうけど……うーん、マンネリ問題は早期解決が望ましい。落ち着いたら真面目に考える必要があるな。

 

「抵抗するというのなら、少し痛い目に遭ってもらうぞ」

「やられるのはそっちだ。―――ナツメ先生、今助けます!」

 

攻撃のタイミングを悟らせないように踏み出し、容赦なく刃を振るう。

流石のイプシロンと言えど、アレクシアやローズ会長に気取られない程度とはいえ本気を出した俺の攻撃を、無傷で避けるのは難しい。

その上ナツメを捕まえていたせいで、防御も回避も一手遅れる。

 

 

結果、俺の刃は見事にその首を切断し、斬り落とした。

 

 

イプシロン―――ではなく、その背後から攻撃を仕掛けようとしていた謎の男の首を。

 

 

「危なかったな」

「ぇっ」

 

慣性に従って地面を転がる死体を見て、自分の首を必死に手で押さえていたイプシロンはようやく正気を取り戻した。

 

「ヴェノム……?ヴェノム!?なっ、なぜだ!?殺されたのは確かに、あの女だったはず……!?」

「こそこそ隠れてる奴が居たんで、おびき出す為に一芝居打たせてもらっただけだ。―――で、コイツはヴェノムって言うのか。お知り合いでしたか、ネルソン大司教代理」

「ッ、それよりもなぜその賊を守るような真似をした!ヴェノムからその女を守ったのだとして、なぜそんな真似を!」

「借りがあったからな」

 

血を振り払いつつ、イプシロンを助けた理由を話す。

本当は仲間だから、だけど……ソレを言ったら色々不味いし、適当に。

 

「先日学園が襲撃された時、囚われていた生徒達を助けてくれた。気づかせないようにやっていたみたいだが、傍から見ればわかりやすかった。―――シャドウガーデンに関して、俺が知っている事はそう多くない。敵か味方かも判別できていない。だから取り敢えず借りを返した」

 

その場にイプシロンいなかったけど、誤差でしょ誤差。

 

「………感謝する」

「これで貸し借り無しってだけだ。―――さ、ナツメ先生は返してもらうぞ」

 

抱き寄せるようにしてイプシロンから離す。

本当ならこのまま流れでベータを連れて行ったんだろうが、俺も()()()()()聖域に入りたい。万が一アルファ達に何かあったら大変だからだ。

 

ということで、ここからの流れは俺が作らせてもらおう!

 

「イプシロン、と呼ばれていたな。一つ頼みがある」

「頼み?」

「俺も聖域に連れて行ってもらいたい」

「なっ」

 

ネルソンが声を出して驚く。

イプシロンは俺の意図を悟ったのか、少し考える素振りを見せ、

 

「……良いだろう。助けてもらった礼だ。その代わり、そこの女も一緒に連れて行け」

「足枷って事ね。構わねぇよ。俺はただ、紅の騎士団の者として、お前らの目的を、教団の秘密を、その目で確かめたいだけだ」

 

ナツメの手をとって、巨大な扉へと入っていく。

背後のアレクシアが何か言っていた気がするが、よく聞こえなかったので無視。

 

光に呑み込まれていくように扉の奥へ奥へと進んでいく。

いつまでも手を握っていてはセクハラ扱いされかねないので、とっくに手は離してある。

 

……なんか長いな。前に潜入した時はこんな長い通路無かった気がするんだけど……ってかこんな通路あったっけ?

 

「あ、ヒロじゃん」

「シド。お前、どうしてここに?」

 

白い通路が黒一色に変わり、ベータの気配が消える。

しかしシドの声が聞こえ、振り向くと私服姿のシドが片手を上げて挨拶してきた。

 

「温泉でも行こうかなって思ってたら、変な扉にストーキングされてさ。仕方なく入ったらここに来た。ヒロは?」

「お前がアメジストさんと戦った後、急にデカい扉が出てきてな。アルファ達が入ってったし、心配だから着いてきた」

「心配?」

「ここ聖域って言うんだけど、魔力が使えないんだよ。吸われるっつーか……こないだの強欲の瞳みたいな」

「へー。それで、アルファ達は?」

「迷子だ。さっきまでベータと一緒だったんだけど、それも居なくなって……お、出口だ」

 

再び白一色の中へ出て行く。

今度は通路ではなく、部屋だった。

 

白一面で何もなく、中心に拘束具に縛られたアメジストさんがぽつねんと。

 

こんな部屋あったのか。知らなかった。

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