主人公になりたくて!   作:無名魔剣士

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本当にあったディアボロス教団

 

俺はこの世界に転生して、常日頃から満ち足りた思いを抱いていた。

魔力という力、法や人の目が緩いおかげで色々やりたい放題しても構わない環境、シドという同じような夢を持つ友人。

前世には無かったモノが、今の俺にはある。今の俺だからこそ、ある。

 

だが逆に、前世にしか無かったモノもある。その最たるものがパソコン、スマホ―――インターネットだ。

 

 

アルファという金髪美少女エルフが加入し、本格的に【シャドウガーデン】の形が定まった日。シドが適当にでっちあげた悪の組織『ディアボロス教団』が万が一にも実在していない事を確認すべく、俺は一人で文献やらなにやらを漁りまくり、時に何故か激しい大規模戦闘を行い、遂には答えを得た……のだが。

 

その過程で、何度もネットの偉大さを確認させられた。

検索すりゃすぐに答えがわかるってチートよチート。現代人みんなチート能力者だ。

俺が全力で一か月を使い潰してようやく得ることができた情報だって、多分スマホがあれば簡単に探し当てられただろう。

 

 

で、結局『ディアボロス教団』についてだが………実在した。

 

これには酷く驚いた。別に名前が同じで中身が全然違う組織くらいはあってもおかしくないかなーとは思っていたけど、まさかシドが適当に語った内容と殆ど同じ組織だったとは思わなかった。

 

歴史の改竄、児童誘拐、洗脳、人体実験、等々。思いつく限りの悪行を、ディアボロス教団は行っていた。

中でも驚きだったのは英雄オリヴィエ。お伽話では男だったが、実は女だったらしい。

でもアルファを始め、救出していった悪魔憑き―――いや、英雄の子孫が全員女だったのも、英雄としての力を振るったのが女性だったとすれば、なるほど。おかしな話でもない。

 

 

あぁ、そうそう。【シャドウガーデン】本格始動から既に三年が経過し、俺達は十三歳、シドの姉ことクレアは十五歳になった。

この三年間でかなりメンバーが増え(先程言った通り追加メンバーは全員女だ)二年後に迫った(十五歳になるとミドガル魔剣士学園に入学することになる)物語のスタートもかなり良いペースで走り出せそうで正直ウッキウキなのだが……。

 

一つ、たった一つだけ問題がある。それは、シドに言わせれば「別にどうでも良くない?」程度の事であり、仮に七陰(アルファたち正式ナンバリングのメンバーの事だ)に相談すれば……いや相談できるわけねぇだろこの悩みをよぉ!!

 

 

俺の悩み。それは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()という事。

 

 

そもそも主人公にはヒロインが必要だ。最低限四人くらいいないと、ストーリーが薄味になってしまう。

それに、純粋に恋愛だってしたい。俺はシドと違って何も捨てられていない以上、そう言った余分な欲求も残っているのだ。

だというのに、助けた女の子全員「シャドウ様ラブ、ヴォイド様は……まぁ、うん」みたいな雰囲気がある。これは由々しき事態だ。

 

無論、中にはシャドウにも俺にも同じような距離感の子は居る。アルファとかデルタとか。

と言ってもデルタの場合、俺とシドの戦績が何時まで経っても五分五分だからどっちを強者として慕うべきか決めかねてるだけの気もするけど………けど、忠誠度やら好感度やらのゲージがシド=俺で留まっている事に変わりはない。

 

 

問題はそれ以外のメンバーだ。

ベータもガンマもイプシロンもゼータもイータも、全員シャドウ様ラブ勢。表に出していないが、俺の恋愛センサーが彼女達のシャドウへの想いをそれはもう激しく感じ取っている。

同時に俺へのおざなりな感じもなぁ!!

特にベータ!意図せず見ちゃったメモ帳に「シャドウ様戦記設定資料」って書いててびっくりしたよ!

しかもシャドウの事はめっちゃ書いてるけど俺の事はどこにも書いてねぇじゃん!そこまで嫌いか!?

 

 

……おかしい。彼女達の忠誠心(陰の実力者プレイに協力する意志の強さ)は命を救われた、悪魔憑きを治してもらったというのが始まりのはず。

であれば彼女達の治療の六割を担当した(じゃんけんで勝ち続けた)俺への忠誠心だって、多少はあっても良いと思う。

俺をメモ帳に残したくない程嫌っているらしいベータでさえ、俺が治したのに。

 

 

―――ま、恩を着せる為にやってるわけでも無いし、良いけどさー。

 

 

「それに物語スタート前からの知り合い、幼馴染枠が居ない主人公も結構いるし。俺の主人公プレイに支障をきたす程ではないな」

 

こうして声に出している時点で実際の傷は深いのでは、とか言ってはいけない。俺のメンタルは結構ガラスだ。シドみたいに毛の生えた鋼鉄の心臓を持っているわけではない。

 

「………しっかし、明日はクレアの出立日かー。アイツにも毛嫌いされてるけど、まぁ知り合いっちゃ知り合いだし顔は見せとくかな」

 

何度だっていうがクレアはヤバいブラコンだ。だからシドには(表に出す態度は厳しいものの)デレデレしてるし、シドと仲の良い俺には厳しい。

 

その上模擬戦をやると必ず俺が勝つから(シドより強いという姿を周りに見せる為だ)余計に当たりがキツくなる。

 

俺、知り合いに美女がいっぱい居る癖にほぼ全員から嫌われor無関心なのヤバくね?一応前世じゃ人気者だったんだけど。

 

 

そろそろ寝るかな、と思った所で、窓の外に何者かが降り立った気配を感じる。

シド?いや、アイツは普通にノックしてくる。

 

となると七陰の誰か……えっと、俺とシドに当番制で付き従う事になってて、先週俺の所にアルファが来てたから………。

 

「ベータか。入っていいぞ」

「失礼します」

 

先程心の中で色々言った相手、ベータ。

 

窓を開け、するりと室内に入って来た彼女は【シャドウガーデン】の構成員である事を示すスライムスーツ姿で跪いた。

 

微かに開いたままの窓から入って来る風が、彼女の綺麗な銀髪を揺らす。

 

「教団か?」

「はい。シャドウ様の姉君、クレア様が攫われました。『英雄の子』の疑いをかけたのでしょう」

「現在のシャドウと七陰……ついでにカゲノー家の動きは?」

「七陰は現在クレア様の痕跡および教団のアジトを捜索中。シャドウ様は今頃イプシロンから同じ報告を受けているはずです。カゲノー家の動きは、申し訳ございません。私は把握していません」

「情報を受けてすぐに俺の所に来たか。いや、どうしても必要な情報って訳じゃない。気に病む必要は無いさ」

「……ありがとうございます」

 

例え嫌っている相手でも、こうして頭を下げて対応しなければならない屈辱。そんなモノをこんな美女に味わわせるなんて正直本意じゃ無いが、形式上必要な事なので、可能な限り早く会話を切り上げられるように努める。

 

ただでさえ低い好感度をさらに下げる訳にはいかないのだ。

 

 

……さて、クレア誘拐か。確かに悪魔憑きっぽい症状出てた事あったし、教団の目は節穴でも無いらしい。

 

ただ、シドの姉を……【シャドウガーデン】の手がすぐに届く相手を選んだのは間違いだったな。

 

 

ベータは机の上に地図を広げ、バツ印を指でなぞる。

 

「この印の場所がアジトと思しき場所です。現在メンバーを分け、捜索を―――」

「悪いがそれは全部ダミーだ。本当のアジトは……そこだ」

 

ナイフを地図に投擲し、アジトがある場所を指す。

ここ周辺の教団関係の施設は全部チェック済みだから、ダミーからホンモノまで全部知ってて当然だよね。

 

「え?そこは………っ!?いや、確かにこれなら辻褄が合う……!」

「それと一番北側のダミーはトラップが大量に仕掛けられていたから、可能なら到着前に引き留めてやってくれ。俺は準備し次第その地点へ向かう」

「………あっ、は、はい。かしこまりました」

 

頭を下げ、慌ただしく飛び去っていくベータ。

うーん、美人だ。これで俺へのヘイトが無ければ完璧だったのに。

 

「さーって、どうせシドは自分で向かえるだろーし、そのまま行くかぁ」

 

壁に立てかけられた剣を携え、窓から飛び立つ。

せっかくだし囚われのヒロインを助け出すムーブを………いやいや。クレアが俺のヒロイン枠とか、ないわー。

 

 

 

 

 

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「あ、ヒロ。もしかして盗賊狩りの話聞いた?」

「まーそんなトコ」

「いやぁ、アルファが助力を求めるくらいだし、姉さんを屋敷から誘拐するくらいの盗賊なんて楽しみだね。さぞ強いんだろうなぁ」

「だと良いな」

 

アジトへ向かう途中、シドと出会う。

木々を転々としながら話す姿は、なんとも緊張感に欠ける。

 

だがそれも無理はない。なにせこの男、ディアボロス教団を信じていないのだから。

 

 

俺は前世から、よく適当に考えた設定やら単語やらが実在し、広く知られている意味がダサかったりする現象に遭遇してきた。

だからこそディアボロス教団というでっち上げも、もしかしたら実在しているのでは?と危惧し、単身調査に乗り出す事ができた訳だ。

 

だがシドにはそれが無い。ディアボロス教団はあくまで自分が考えた適当な組織であって、空想上の存在なのだ。

一応、調べた内容とか教えはしたけど全然信じないし。

渡した資料なんかアルファ達を乗り気にさせる為の小道具扱いだった。

 

全く、こっちは善意で教えてやったというのに。このモテる癖に誰ともくっつこうとしない幸せ者め、許せん。

 

 

とにかくそんな訳だから、シドは本当に教団の人間と戦う時もその辺の盗賊だと思って事に臨むし、俺もその勘違いを一々訂正したりしない。

ま、盗賊も教団もやってること同じな部分あるし良いじゃん。のノリである。

 

「今回はどのシナリオで行こうか?」

「今回は俺の主人公プレイは断念する予定だし、あくまで【シャドウガーデン】の物語という体で行こうと思ってたけど……どう?」

「良いけど、断念するってそれまたどうして?」

「クレアが俺のヒロインに見えるか?」

「なるほどね」

 

シドが苦笑し、俺は溜息を吐く。

それより、と話を切り替え、俺は今回採用しようと考えていたシナリオを提案する。

 

「今向かってるトコ、地下道があるんだ」

「へー、行ったことあるの?」

「威力偵察………じゃねぇ。あれだ、秘密基地探しってやつ」

「お、いいね!いくつになっても、男の子は秘密基地を求めるものだ………」

「ま、盗賊に横取りされちまったがな。変な荒らされ方してそうだし候補からは除外だ」

「だねー。連中がメインで使ってたところ、軒並み汚いし変な匂いするからね。……それで、地下道がどうしたって?」

 

頭の中でシナリオが実現した際の画を思い浮かべながら、シドの問いに答える。

 

「多分緊急の脱出口みたいな使われ方すると思うんだよ。だから、お前がそこで待機する」

「えー、暇じゃん」

「考えても見ろ。絶体絶命のピンチに陥った敵が、決死の覚悟で地下に逃げ込む。『助かった。間抜けな奴らめ、追ってはこれまい』……そう確信した次の瞬間、悠然と佇む陰の実力者が眼の前に立っている」

「『先回りされた……?バカな、いつの間に』と驚く敵に、陰の実力者は驚くことはないと言わんばかりに口を開く。『全て想定済みだ』―――確かに今回はこのシナリオをやるのに適した条件が揃ってるね」

「あぁ。いい感じに追い詰めるのは俺がやるから、お前は陰の実力者らしく堂々と待機してると良い」

「うん、了解。いやぁ、ワクワクするね。シナリオナンバー67、ついに実演の時だ!」

 

 

 

 

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「浮かない顔ね」

「っ、アルファ様」

 

主君ら二人の到着を待っている最中、俯いていたベータにアルファが声をかける。

露骨に落ち込んでいる様子のベータに、アルファは普段よりも少し優しい声音を意識して尋ねた。

 

「また、ヴォイドと何かあった?」

「………いえ。ただ、私の至らなさを突きつけられただけで……」

「貴方の、では無いでしょう?彼に置いていかれているのは私達も同じ………シャドウもヴォイドも、いつも私達の遙か先にいるもの」

 

寂しそうに呟くアルファに、ベータは力なく頷く。

 

「……ヴォイド様は、この一件が起こる前から既に情報を収集していました。まるで、クレア様の誘拐が予想できていたかのように。アジトもダミーから本当のモノまで全てご自身で調査していたようで……」

「全てを理解し、最小限の手数で最適解へ辿り着くのがシャドウなら、ヴォイドは取れる行動を全て取った上で最適解へ辿り着く……それはきっと、私達のような足手まといが、遠く離れすぎないようにという慈悲」

 

わざわざダミー拠点まで探ったのは、その慈悲故でしょうね。

そんな言葉に、ベータはますます落ち込む。

 

 

彼女が【シャドウガーデン】の構成員となってから、いつもそうだった。

主君であるシャドウは多くを語らず、主君に最も近しいヴォイドは彼女達を教え導くかのように正答を与えてくれた。

 

最初はそれで良かった。だが時が経つに連れて、手を引いて貰うだけでは足らなくなった。

 

 

メモ帳を取り出す。以前ヴォイドが拾った()()()()()()()モノと違い鍵の付いたソレを開くと、溜息一つと共にペンを走らせた。

 

「落ち込んでいても書くのは止めない……流石ね」

「はい。……むしろ、今こそ書くべきなのです。いつかこの作品を完成させ………そして、それを現実にする為にも」

 

ベータはシャドウやヴォイドから与えられた『陰の叡智』の内、物語に強い興味を示した。

いつしか彼女は自分で筆を執り、物語を書くようになった。

 

その果てに書き始めたのが主君、シャドウの活躍や言葉を記した『シャドウ様戦記完全版』であり―――

 

「『主従恋物語』………完成、楽しみにしてるわ」

「はい、アルファ様!」

 

―――ヴォイドの活躍や言動を元に()()()()()()脚色を加えて描かれる、銀髪青目に泣きぼくろな可愛いエルフとの時に熱く、時に悲劇的で、そして最後には甘いハッピーエンドで終わる(予定の)ラブストーリー、『主従恋物語』なのだ。

 

そんな物語を書いている時点でお察しだろうが、ベータはヴォイドに並々ならぬ想いを抱いている。

主君への敬愛とはまた違う、大きな感情。それが彼女の創作意欲を掻き立て、主従恋物語の執筆へと至った。

現在は第一章『幼少期』の途中であり、時折七陰のメンバーほぼ全員に読んでもらい批評を受けては書き直すという、結構本格的な執筆活動に勤しんでいた。

 

……と言っても批判的な意見は大体ヒロインの差し替え要求であって、彼女の文章構成への批判はほぼ無いに等しいのだがソレはさておき。

 

 

創作意欲で落ち込んだ気分を盛り返したベータを見て満足げに頷いたアルファは、そっと彼女の下を離れる。

アジトを囲んで待機している他のメンバーにも声掛けをする必要があるからだ。

 

 

その後ベータは、ヴォイドが到着するまでペンを動かし続けたという。

 

 

 

 

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「カゲノー男爵家の娘、クレア・カゲノーだな?」

「そういう貴方は、確かオルバ子爵だったかしら。王都で見たことがあるわ。ブシン祭で、アイリス王女に無様に斬られていた」

 

寝間着姿のまま、薄暗い牢屋で鎖に繋がれたクレア。

魔力を封じる力を持つ鎖に両手を拘束されていながらも、余裕ある態度を崩さない。

 

彼女の嘲笑を受けたオルバは、不機嫌そうに鼻を鳴らす。

 

「アレは公的な試合だったからだ。確かにアレは強いが、私の敵になり得ない」

「あら、本当にそうかしら?ブシン祭本戦一回戦敗退のオルバ子爵?」

「言っていろ。貴様は本戦に出る間もなく死ぬのだから」

 

言うや否や首を傾けるオルバ。そのすぐ隣で、クレアが力強く歯を噛み締めていた。

もし首を動かすのが少しでも遅ければ、頸動脈を噛み切られていただろう。

 

「魔力封じに捕らえられてもその活きの良さ……末恐ろしい小娘だ。さて、無駄話も終わりだ。クレア・カゲノー、質問に答えてもらおう。身体に不調は無いか?魔力の制御、出力に異常は?体の一部が黒ずみ腐り落ちるような現象は起きていないか?」

「呆れた。わざわざ誘拐して拘束して、やることは医者の真似事?」

「黙って答えろ」

 

クレアは口の端を歪めたまま黙っていたが、程なくして答える。

 

「大した事じゃないし教えてあげる。今はなんとも無いわ。それこそ、1年くらい前にはそんな不調もあったけど……とっくに治ったわ」

「治った、だと?バカな、本当に……いやしかし、アレが自然に治るなどと………」

 

考え込むオルバ。彼が知る限り、というか過去全ての例を漁ったところで、クレアの語ったような現象は無い。

あり得ない、と言って良かった。

 

「何か不調が治るきっかけは無かったか?」

「さぁ?ただ、確か………弟とその友達が、すとれっちとか言って柔軟を教えてくれたわ。その一回以降、なんの話も無かったけど。思えばあの日以来不調が収まった気がするわ」

「すとれっち……民間療法のようなものか?まぁ良い。どの道適応者に変わりは無い。貴様の弟とその友人とやらも調査すれば良いだけの―――ぐぅっ!?」

 

突然鼻っ柱を殴られ、オルバは尻餅をつく。

見れば、クレアの右手の拘束が外れて………否。

 

「貴様、手の肉を削ぎ落としたか!」

「シドに手を出してみなさい、殺すわ。例え私が死んだとしても殺してあげる……!」

「くっ、狂人め!姉弟愛も過ぎれば狂気に過ぎん!!」

 

冷静さを失ったクレアは、呆気なくオルバの蹴りを腹部に受けて気絶する。

 

息を荒くして、倒れ込むクレアを睨んだオルバは、鼻血を無理矢理止血して、檻を後にした。

 

そしてすぐ、彼の下に部下が血相を変えて走ってくる。

 

「お、オルバ様!侵入者です!我々では歯がたちません!」

「侵入者!?」

「数は凡そ八名!全員小柄で、児童の可能性もあり!しかし……全員、あまりに強すぎます!!」

「くっ、イカれた女の次は侵入者か……!」

 

オルバは歯噛みしてすぐに、侵入者がいるという場所へ駆け出す。

 

そして、到着してすぐに驚愕した。

 

床に転がる首と胴が切り離された死体の数々。中には肉体そのものが原型を留めていないものすらある。

 

衝撃的な光景に、オルバは叫んだ。

 

「貴様ら、何者だ!!」

 

 

 

―――夜が、始まる。





ヒロは前世無能スタートだったので、凄まじく自意識が低いです。
なので七陰達のシャドウへの態度と自分への態度を比較して、自分は嫌われていると勘違いしてしまっているわけです。


なお七陰達はシャドウもヴォイドも敬愛していますし、基本どちらかに敬愛を超えた女としての想いも抱いています。
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