ガープ中将の軍艦にいる犬の話。

ガープ中将の軍艦にいる犬(捏造)を中心にほのぼのとしていくかもしれない。
思いつくままに書いていくので、各話の時系列はバラバラになる予定です。

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ガープ中将の軍艦には犬がいる……らしい。

 

 ガープ中将の軍艦で犬が飼われてること? そりゃあ知ってますよ、有名じゃないですか! 

 なんでも凄く利口で、大人しい上に人懐っこいとか……正直羨ましいです。

 

 え、いつ見かけたか? ……実は私も話を聞いたくらいで、実際に見たことはないんですよね。

 

 でも聞いた話じゃ、大分大型の犬だとか。ほらあの、何でしたっけ、ブルドッグじゃないし……あ、犬種までは説明しなくていい? はは、すみません。

 

 ……いやあ、中将がいつから犬を軍艦に乗せているのかまでは知らないですね。

 気付いたら噂になっていたというか……多分、ガープ中将の隊のやつらが自慢してたのが広まったんじゃないですか? 

 ほらアレですよアレ。「誰にも言うなよ」がどんどん広まっていって、最終的には結局誰も知らない人がいなくなるみたいな。

 

 はぁ……、ウチの隊では犬飼ったりしないんですか? 

 ヤギがいるだろって、そりゃそうですけど……。

 

 ……いえ。残念ですけど、私はそのくらいのことしか知らないです。

 もっと情報が欲しいなら、ガープ中将の隊のやつに直接聞いた方が良いと思いますよ。

 

 

 □■□

 

 

 あ、あの、本日はどういったご要件で──……え? そんなに緊張しなくていい? ちょっとした質問? 

 いやいや、そんな風に言われても緊張しますって! 

 

 ガープ中将相手には普通にしてるだろうって……まぁ配属されてから長いですし、あの人相手に緊張しても無駄じゃないですか。あ、いえ、勿論尊敬はしていますけど。

 

 それで、質問とは? 

 ……ガープ中将の犬について知ってること? ……あぁ、“トリア”のことですか! 

 

 うーん、そうですね……ええと、トリアはいつの間にか船にいました。ガープ中将からの紹介とかも特になくて、本当に、気付いたらもう乗ってたんですよ。あの人のことですから、多分説明するのを忘れてたんでしょうね。

 

 相当大きな犬なんですけど、不思議なことに出港の時も停泊中も誰も存在には気付かなくて……最初はたしか、噂から始まったと思います。

 

 海賊船との戦闘中に犬の鳴き声が聞こえて、驚いて立ち止まったら目の前を弾丸が通り過ぎて行った、とか。

 倉庫の場所が分からなくて困っていた新兵が犬の鳴き声の聞こえる方に行ったら目的の倉庫だった、とか。

 その頃はまだ噂に過ぎなくて、みんな鳴き声しか聞いたこと無かったんです。

 

 でもある時、ガープ中将が甲板で普通に犬を連れて歩いてて、そりゃあもう驚きましたよ! 

 あの頃には犬の声はウチの隊の七不思議になってたくらいだったので、犬がいるなら早く言ってくれってみんなで怒って……懐かしいなぁ。

 

 今やトリアは頼れる先輩って感じで。よくどこにいるのか分からなくなったりするんですけど……まあガープ中将の犬ですし、らしいと言ったららしいですね。

 

 ……いつから乗ってるのか? さあ、少なくとも数年前からいると思いますけど…………あ。

 も、もしかしてガープ中将って、本部に届け出も報告も無しにトリアを乗せてるんですか……!? 

 

 ……………………………………えーっと…………私がトリアについて喋ったってこと、中将には黙っててくださいね……。

 

 

 □■□

 

 

「というように、複数の証言を得ているが……当然言い訳は用意してあるんだろうな? ガープ」

 

 青筋を立てるセンゴクの問いかけに怯む素振りも見せず、ガープはバリバリとせんべいを頬張る。

 

 普段であれば腹の立つその姿に今日は違和感を覚えてしまって、センゴクの頭はほんの僅かに冷えた。

 

 犬のことに言及したところで「すまんすまん、忘れとったわい!! ぶわっはっは!!」とでも笑い飛ばされるのが関の山だと踏んでいたのに、今目の前にいるガープはどうだ。珍しくも何かを考えるような顔付きでせんべいを頬張るガープに、センゴクが思わず目の前の男は偽物なのではないかと疑ってしまったのも無理はないだろう。

 

 と、センゴクが呆気にとられている内にせんべいを咀嚼し終えたらしいガープが、ごくんと喉をならして、それから漸く口を開いた。

 

「まずわしゃあ犬なんぞ拾っとらん。わし以外が拾った訳でもないがな」

「は?」

「そもそも他の軍艦に比べても火薬の多いわしの船に、犬が好き好んで近寄るわけもなかろうて」

「……つまり、何が言いたい」

 

 説明が事実ならば、“トリア”という犬はガープが持ち込んだわけでも海兵が持ち込んだわけでもないらしい。しかし確かにガープの船に自分から乗り込むなど、普通に鼻が機能している犬であればするはずもないだろう。

 ……では、その犬は……。

 

「第一、あんなわしに懐かん犬っころこっちから願い下げじゃ!」

「おい質問に答えんかガープ!!」

 

 

 □■□

 

 

「なぁ、クラバウターマンって知ってるか?」

「大切に乗られた船に宿る……っつーアレだろ?」

「そうそう。実はおれの知り合いの船大工がよ、“ソレ”を実際に見たんだってよ!」

「嘘くせェ話だなァ。……だがまぁ、おれ達なんて配属で乗る船が変わるような下っ端だけどよ、海兵とはいえ船乗りである以上、もしそんなもんがいるってんなら一度はお目にかかりてェもんだ」

「もし本当にいるなら誰の軍艦にいると思う?」

「あー……つる中将じゃねェか? あの人って物を大事にするし、何より乗ってる歴が長ェだろ」

「それを言ったらガープ中将だってあの軍艦結構長く乗ってるだろ」

「あの人の軍艦は無理じゃねェかな。今でも結構無茶してるらしいし」

「いや分かんないって! 案外、犬の見た目のクラバウターマンがいたりして……」

「馬ァ鹿、犬だったら木槌も持てねェしレインコートも着れねェだろうが」

「ははっ、そりゃそうか!!」

 





続きの投稿は未定です。
気が向いたら投稿しますが暫くは『廃棄寸前の砂糖水』の方に集中すると思います。

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