TS転生軍人少女、『太陽系』をもらう   作:ひのかぜ

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食事と娯楽

「お気に召して頂けたようで何よりです、チェイスさん」

「はい、そりゃあもう! こう言ってはなんですけど、私の国は食事に重きを置いていないので、尚更です!」

 

 今世の祖国はもとより、今日に至るまで立ち寄った星間国家まで範囲に入れても、トップクラスと断言しても良い程に日本の食べ物は美味しい。

 

 まあ、私の泊まっているホテルが高級ホテルであり、今食べている料理を作ったのが日本最高峰の料理人で、良質かつ高級な食材を使っているのだから、そう思えると言うのもおかしくはない。

 

 ただ、私の国の食事は劇的に不味いとまではいかないものの、このホテルの料理のように、感動する程美味しいと思える料理が存在しないのだ。

 

 例えばの話、普通に暮らしている自炊が出来る日本の一般人が、普通のスーパーなどのお店で売られている、お手頃価格の良質な食材を使って作った日本の家庭料理を、リーガル大帝国本星とその勢力圏内で売ったとしよう。

 

 最初の一定期間は、外宇宙の食材を使って作られた料理と言う事で警戒されても、ひとたび誰かが好奇心を発揮して食べれば、その人を媒介として凄まじい早さで知れ渡る。

 

 こうなればもう勝ちで、そこからは高級料理店を謳っても普通に勝負が可能であり、もしお手頃価格の飲食店を開こうものなら、何らかの強みがない限り……いや、あってもその周辺から他のお店は駆逐されるだろう。

 

 言わずもがな、ここのホテルの料理を私の国で売ろうものならば、こっちの女帝陛下イチオシの高級料理店ですら、まるで勝負にならない。グレードが少し下の、今私が居るバイキングの料理でも同様と言える。

 

 地球国家が私の国に、国力で立ち向かうようなものだ。

 

 勿論、これは私の勝手な想像の中での出来事で、実際にやった場合は好みなどの問題もあるから、そこまでなるかは不透明だけども。

 

「そうなのですか? 私はてっきり、チェイスさんが食べる事がお好きなだけかと思っていました」

「勿論、美味しい料理を食べる事は好きです。まだ食べた事はないので想像の話にはなりますが、私の国の高級料理が日本の一般家庭の料理と、恐らく大差ないので」

「なるほど。なら、ここのホテルの料理ともなれば……」

「私の国の高級料理店は駆逐されますね、ほぼ間違いなく。何なら、女帝陛下お抱えのお店として余裕で名乗れますよ」

「あはは……もしそうなったら、胃が爆発しそうですね。ここの料理人たちの」

 

 ちなみに、その辺の話を大林さんにしてみたところ、本当なのかそれと言わんばかりの驚きの表情を浮かべたのだけど、まあ当然だ。

 

 自分で言うのもあれだけど、彼らからしてみれば、何もかもが自分たちどころか地球国家よりも遥かに優れている星間国家よりも、圧倒的に優れている分野が存在したのだから。

 

 もし、何かが起こったとしてもそれを武器に上手く立ち回る事が出来れば、日本なら乗り越えられる。

 

「ああ、そうだ。料理だけではなく、他の娯楽でも同じような事が言えます」

「他の娯楽と言いますと……アニメやドラマ、マンガにゲーム、小説辺りでしょうか?」

「はい。こちらに関しては、食事よりも差は激しいでしょう。質もさることながら、国家規模の割には市場もかなり小さいですし」

「そうですか……」

「ですので、有名どころからマイナーどころまで、お土産として持ち帰りたいなと……あっ、勿論可能であればの話ですよ」

「分かりました。上に伝えておきますね」

「あら、本当ですか? それは非常にありがたいです」

 

 加えて、日本は美味しい料理が沢山ある国ではあるけれど、それよりも他の娯楽に関しても強い。娯楽溢れる地球でもトップクラスなのだから、私の国基準で考えれば間違いなくトップクラスになり得る。

 

 創作物の世界を実際に体感する事が可能な技術が使用された、【完全没入型創作世界体感装置】に、アニメやゲームのデータを投入すれば、禁忌に触れないものに限れば確実に人気を得る事は出来そうだ。

 

 それに、SFものや異世界ものに登場する科学や魔法が、こちらの更なる発展の助けになる可能性が高い。

 

 そう言う意味でも、日本の娯楽を持ち帰っておきたい。一部は女帝陛下に献上してみて、日本に興味を持ってもらう事が出来れば、変な輩から目をつけられる確率を更に下げられるのだから尚更だ。

 

 勿論、日本のみならず今回の訪問で向かう予定のアメリカやイギリス、何なら地球という星そのものにも思い入れはあるから、女帝陛下には太陽系の権利をくれたお礼の名目で、訪問が終わった後に色々と話をしてみよう。

 

「ところで、チェイスさん。今更なのですが、こんなことを我々に話しても良かったのでしょうか?」

「あはは、ご心配ありがとうございます。私が話したこの情報に関しましては、リーガル大帝国と交流のある全ての国家に周知の事実……ああ、地球の方々に知られても別に問題はありません。機密事項でもありませんし、交流を続けていけばいずれ知れ渡る事でしょうから」

「まあ確かに……あっ、でしたらこの話をアメリカやイギリスと共有しても?」

「構いません。どのみち、日本を去ってアメリカやイギリスへ行った時に言うつもりでしたから」

 

 ちなみに、このバイキングで私が良く手に取って食べているのは、オムライスや洋風スープ、サーロインステーキの3つだ。

 

 昨日の夕方はうどんや天ぷら(和食)を堪能したから、今日の朝食は洋食をメインで食べようと考えた。

 

 なお、昼食以降は事前に渡された資料を見て、私が希望を出せば出したところに基本は行けるらしい。高級料理店から、覚えのある某有名ジャンクフード店まで様々である。

 

 何なら、某有名コンビニ三銃士まで選択肢まで入っているのは驚きである。前世の話にはなるけれど、確かにコンビニで買える食べ物はお手軽価格ながら、大体は美味しいから納得だ。

 

(昼食かぁ……どうしようかな?)

 

 まだまだ朝食会は続くけど、そんな事を考えていたからか、オムライスを頬張りながら私の思考は今日の昼食以降へと、少しずつシフトしていく事となっていった。

本小説の舞台に関して、少し迷いがあります。どちらが適切だと思いますか?

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