TS転生軍人少女、『太陽系』をもらう 作:ひのかぜ
『やっほー! チェイス、今時間取れる?』
朝8時頃に起きてからすぐに身だしなみを整え、大林さんと会話を交わした後にバイキング形式での朝食を、思う存分味わってすぐの隙間時間、私の
何で通信を送ってきたかの記載は一切なく、文面のノリもいつもの軽い感じだったから、それ程急を要する用事がある訳ではないのは分かった。
家でぐうたらしてたは良いものの、やっぱり暇で仕方なくなってきたから、私のところに行けたら行こうとでも考えているのだろうか。
だとしたら、地球時間の夜11時頃、毎日日本の食べ物の写真や撮った動画とかを送って、私が何をしているか逐一知らせていた事が、そう言う効果を発揮した可能性が極めて高い。
勿論だけど、モドの船内に居るルーナにも同じものを送っている。と言うか、滞在初日の夜中に「チェイス様。よろしければ毎日何をしているか、送ってもらえませんか?」と、ルーナの方からお願いしてきている。
「大丈夫だよ、イラ。もしかして、こっちに来たくなった?」
『おぉ……流石はチェイス、大当たりだよっ! ああそれと、頼まれてたお土産の選定も終わってるからね!』
「そうなんだ。本当に大変だったでしょうに……ありがとう。ちなみに、量はどれくらいある?」
『亜空間コンテナ(中)4つ分! ノア級輸送宇宙船にもう詰め込んであるし、護衛のアストラ級航宙巡洋艦も1隻用意できたからね』
「わぁ、準備万端じゃん。て言うか、アストラ級航宙巡洋艦……たった5日で用意するとか、早すぎない?」
『チェイス程じゃないけど、私だってリーガルで地位高めだもん! 女帝陛下から、「お前は貴重な人材だから、宇宙旅行に行く時は申請していけ。こちらから話は通しておこう」って言われてるし』
「ふふっ、それなら確かにね」
案の定、イラは家で暇を持て余していたようで、バノン越しに聞こえる声からは私の居る地球に行きたくて行きたくて仕方ないとの意思を、強く感じる。
個人的には、イラが地球に来て一緒に滞在期間を過ごすことを歓迎しているけど、本矢首相との約束もあるからすぐに良いよとは言えない。
攻撃兵装なしのノア級輸送宇宙船だけならともかく、モドを遥かに超える攻撃能力を誇る、アストラ級航宙巡洋艦が1隻あるからだ。
更に、私が仕事中乗る
でも、軍艦とは言え1隻だけなら、リーガル大帝国では本星から数十光年単位の距離が離れている宇宙空間を航行する各種民間船舶の護衛につく事も、良く見られる光景である。
流石にいくつかの制限はあるものの、私やイラのように一定以上の地位を持つ個人なら、申請した上で大金を払えば私的な宇宙旅行の護衛をしてもらう事も可能なのだと言う。
宇宙空間には危険が沢山ある事を考慮に入れても、地球で例えると有名人個人の国内旅行に戦闘機や軍艦、戦車や装甲車を護衛で動員させるようなものなので、私もそれを初めて聞いた時は常識との解離具合に心底驚いたものだ。
ちなみに、私の場合は所持している
「私個人的なら今すぐにでも歓迎したいところではあるけど、地球の人たちの都合があるからね。色々用意が必要だから、地球自体に来るのは待ってて。太陽系のどこか、例えば月とか火星辺りでさ」
『了解! なら、さっさと用意して月に行くねー! 軍人さん、今すぐ行けたりする?』
『我々の準備であれば完了しておりますのでいつでも。後は、イラさんの号令次第です』
『分かった! あ、チェイス! じゃあまたすぐ会おうねー!』
「うん、勿論」
そうして、さっさと言いたい事を言って用件を済ませ満足したイラは、通信を切った。相変わらず、私と話す時は見た目相応の子供みたいな立ち振る舞いをする子である。
「チェイスさん。ご友人との通信、終わりましたか?」
「あっ、はい。それで、彼女が皆さんへのお土産を積んだ輸送船を引き連れて、地球に来るって話なんですけど……」
「大丈夫です。ひとまず、簡単なご友人やご友人の乗る船について軽く教えて頂ければ、良ければ面倒なやり取りは私が済ませておきますよ。直接首相と交渉したいというのであれば、それでも構いませんが」
「えっと……ありがとうございます。ひとまず、今回は大林さんに大半はお任せしようかと考えています」
で、バノンにイラからの連絡が来た事を知らせたら、今後の予定についての話し合いを中断して待っててくれた大林さんに向き直り、会話の内容についてを詳しく説明し、どうにか出来ないかと相談を持ちかける。
(うんうん、そりゃそうだよね)
まあ、私の乗ってきたモドだけでも相当なのに、輸送船はともかくリーガル大帝国でも現役の巡洋艦が護衛で1隻来るとあってか、その表情には緊張感がはっきりではなくとも表れている。
亜空間航行式中~長距離ミサイル、収束粒子ビーム砲、近距離対空・対艦レールガン、小型の対消滅エネルギー反応砲、彼女に限らず地球の人たちにとっては、聞いてるだけでも頭が痛くなりそうな武装の数々が搭載されているのだ。
SF映画やアニメなどで比較的その辺の想像がしやすい日本人、宇宙人と戦う映画が良く作られてるアメリカ人辺りであれば、余計に緊張感が強くなっていくに違いない。
絶対にやろうとは思わないし、イラだって同じだろうけど、これ1隻で地球の軍隊と張り合うことも容易に出来てしまうのだから。
「分かりました、本矢首相にはお伝えしておきます。来訪自体は問題ないでしょうけど、諸々の準備に少しお時間を頂くことになると思うので、ご友人にもお伝えください」
「ありがとうございます、大林さん! 勿論です!」
なお、軍艦での来訪はともかくとしてイラの来訪自体は比較的好感触だったので、彼女には待ち時間云々の話を伝えると同時に、その事も伝えておくことにした。
本小説の舞台に関して、少し迷いがあります。どちらが適切だと思いますか?
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