最強恋愛脳元奴隷ロリとかいう地雷   作:さくらいJAN

8 / 8
8話

 

 

2000年後....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、チャイム鳴ったぞ!」「席戻ろうぜ」「今日の1限なんだっけ?」「歴史だよ」「エルヴィン先生か、寝れないな」「起きとけよ試験近いぞ」「どこまでやってたっけ?」「エルディア王国ができた辺り」「あー、そうだっけ?全然覚えてないや」

 

 

うるさいな。

もう少し静かにできないものか。

 

とはいえ注意する気もない。

授業を聞き逃したくないとか良い大学に行きたいとかいうわけでもないのだ。

 

退屈。

ただ退屈。

 

中学生の妄想みたいだが、

急にゾンビが溢れかえったりテロリストが襲撃してきたりしないかな。

そうすればこの退屈な日常ともおさらばできるのに。

……いや、本当にあったら困るか。

別に俺力が強いとかいうわけでもないしな。

銃持ってるわけでもないし。

 

 

そんなことを考えているとエルヴィン先生が教室に入ってきた。

授業開始だ。

 

 

 

 

「先週まではエルディア王国建国までやったな。

じゃあその続きだ。

ここからは歴史学者の間でも何を事実とするかで揺れている内容だ。

従って受験問題になりづらい部分でもある。

だが、先生はここの歴史が好きだ。

だから割と時間を使うぞ。

 

さて、みんな知っているとは思うがエルディア王国は天使ユミルの加護で大きく発展した。

天使ユミルはその巨体を使って道を開き、荒れ地を耕し、峠に橋をかけた。

そして当時最大の規模を誇ったマーレ帝国を無血降伏させ、マーレ帝国の皇帝よりも上の地位を得た。

教会で天使と認められたのもこの頃だ。

 

今でこそいがみ合っているヨシュア教とユミル教だが、

この時代では同じものとされていたんだ。

 

そしてエルディア王国は大陸を完全に支配し、

その後の半世紀はこれまでの人類史で唯一戦争が起きなかった奇跡の50年と言われている。

これは天使ユミルの死後、マーレ皇帝がパラディ諸島へ追放した貴族の子孫が

大陸に攻め入ってくるまで続いた。

 

さて、ここでなぜ歴史学者たちの間で議論が続いているのかというと、

当然天使ユミルの存在だ。

地質など様々な要素から当時のエルディア王国の文章にあるような開拓がされていたことは確かだ。

しかし、当時から2000年たったが、ユミル以外に巨人の存在は確認されていない。

 

彼女には3人の子供がいたが、どれも特別な能力などは有しておらず、

エルディア王国の王族として真っ当に一生を終えている。

 

だから巨人などは最初から存在せず、

万能の天才と呼ばれたフリッツ1世の知恵で成された功績だとする学者がいる。

これが天使ユミル神話派の学者の主張だ。

 

この頃に第一次産業革命が起きたことは知ってるな?

その技術で開拓をしたと主張しているんだ。

 

しかし、それを真っ向から否定する意見もある。

確かにフリッツ1世は蒸気機関や下水道などの様々な先進的技術を開発したが、

あくまでそれは今の技術よりは低い水準だ。

 

しかし、当時天使ユミルが行ったと言われている土木工事は、

現代の技術でも50年はかかるはずなのだ。

 

痕跡から見るに、天使ユミルはそれを僅か5年程度で終わらせている。

もしフリッツ1世がそれをやったと言うのなら巨人を否定する代わりに宇宙人を認めるようなものだ。

というのが天使ユミル実在派の主張だ。

 

とはいえ先ほども言ったが、巨人などという存在は現状、

原理も含めて確認されてない。

天使ユミルの死後、時の為政者が何度も遺体を研究しようと墓を荒らしたが、

一緒の墓に入ったと言われているフリッツ1世の遺体も含め存在しなかった。

 

ユミル教ではフリッツ1世の死を見届けた天使ユミルが、

その遺体と共に天に上ったと主張している。

 

この時代に写真があったらなあ。

是非ともその光景を写真に収めて欲しかったものだ。

 

現状ではどの説が優勢かすら答えが出ていない。

エルディア王国の文章によると、巨人化に代償となるエネルギーは必要なかったらしい。

つまりエネルギー保存の法則が完全に無視されている。

 

だから科学的には巨人化は完全なるファンタジーなのだが、

それを認めないと明らかにおかしい開拓の痕跡があることも事実。

 

今でも各国は巨人化の研究を続けているし、

宗教色の強い国は神の国との交信なんかも試みている。

君たちはこの話を聞いてただの神話だろと笑っても良いし、興味をもっても良い。

天使ユミルに対する研究は何らかの成果が出たら大きなリターンがある研究だ。

 

 

さて、続いてはその後の世界だ。

ここからは覚えることが多いぞ。

試験にでるからしっかりとメモしろよ。

 

パラディ諸島に追いやられた貴族たちの子孫は氷爆石を使った独自の武器を振るい、

平和ボケしていた大陸の人間からパラディ島の悪魔として恐れられ………………、

 

 

 

 

 

 

 

 

……では本日の授業は終わりだ。

起立、礼」

 

 

 

 

 

 

やっと終わった。

次はユミル先生の保険か。

神話の影響かユミルって名前多いよな。

同級生にも1人いるし。

 

 

「なあエレン知ってるか?」

 

「……なんだよコニー」

 

 

いつも馬鹿なサシャとつるんでる馬鹿が声をかけてきた。

珍しいな。

 

 

「ユミル先生って数学のジャック先生と付き合ってるらしいぜ!

11歳差だってよ!犯罪臭やばくね?

ユミル先生ちっちぇーし!」

 

 

へー、そうなんだ。

……どうでもいいな。

 

 

「別にお互い大人なんだからいいだろ」

 

「つまんねー反応だなあ」

 

「うるせーよ」

 

 

ちぇー、とか言いながらコニーは離れていった。

ゴシップか。

そういうので楽しめればもうちょっと面白い人生だったのにな。

ああ、退屈だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「闇の騎士、一緒に帰ろう」

 

「ああ」

 

 

授業が終わり学校から出る時にミカサに会った。

少し前にアルミンに絡んでるジャンとケンカになって以来仲良くしてる。

今日はアルミンはいないんだな。

いつも一緒にいるイメージだが。

 

 

「今日は歴史授業でエルディア王国建国を習ったわ。

私結構好きなの、天使ユミルの話」

 

「ああ、うちのクラスも同じところやったな」

 

 

天使ユミルか。

あの時代に生まれていたら結構楽しかったのかもな。

 

 

「ミカサは天使ユミルは実在したと思うか?」

 

「当然。

その方が面白いもの」

 

「そうか」

 

 

なるほどな。

確かにファンタジー小説みたいだしな。

少し気持ちは分かる。

 

 

「天使ユミルって凄く嫉妬深くて、

フリッツ1世は側室を持たなかったらしいの。

素敵よね。

おかげで女の子しか生まれなかったから、

長女のマリアが女王に即位して結婚相手は婿入りだったらしいわ」

 

「へえ」

 

 

なるほど、恋愛話として好きなのか。

女子は好きだよな、そういうの。

 

 

「……」

 

「……」

 

 

退屈だと思っていたが、こういうのを平和っていうんだろうな。

だとしたらこれで良いのかもしれない。

スリルを求める方がおかしいんだ。

 

実際、退屈ではあるけれど辛いわけじゃないし。

こういう暮らしも悪くない。

そう思わないでもないんだ。

 

 

「ねえ闇の騎士、ちょっと付き合ってほしい所があるんだけど、

……いい?」

 

「え?

いいけど、どこに行くんだ?」

 

「カラオケなんだけど。

最近練習してる曲があって、うまく歌えてると思うんだけど、

闇の騎士の意見が欲しいなって」

 

「あー」

 

 

カラオケか。

誰に聞かせるんだよお前俺とアルミン以外友達いないだろ、

と喉まで出かけたが我慢した。

別に暇だし、断る理由もない。

せっかくだし行ってみるか。

 

 

「いいぞ」

 

「やった!

じゃあこっちに来て!」

 

 

ミカサについていきカラオケへ。

ちょっと離れてるな。

確かもっと近いカラオケ屋もあったはずだが。

 

 

「ここ!

ささ、入りましょう」

 

「おう」

 

 

案内されたのは聞いたこともない名前のカラオケ屋だった。

チェーン店ではないな。

少しぼろいし。

 

マイクとデンモクを受け取り、伝票に書かれた部屋に向かう。

すると、途中で違う部屋にミカサが入っていった。

なんだここ?

衣装室?

 

 

「見て闇の騎士。

色んな衣装が置いてあるわ」

 

「ああそうだな。

なんでカラオケ屋にこんなものが置いてあるんだ?」

 

「まあいいじゃない。

それよりこれ見て?

どう?」

 

 

そう言ってミカサが猫の耳を模したカチューシャを付けた。

なるほど、ミカサは服のセンスが独特だからな。

こういうのを付けたかったのか。

確かに普通のカラオケ屋には無いもんな。

 

 

「似合ってるよ」

 

「やった!」

 

 

服装と合わせて少し少女趣味が過ぎるとは思うが、

似合ってるのは確かだ。

 

 

「というか歌いにきたんだろ?

さっさと部屋にいこうぜ」

 

「う、うん」

 

 

猫耳を付けたままのミカサと一緒にカラオケの部屋に入る。

……なんか違和感あるな。

知っているカラオケ部屋と何か違う気が……、

まあいっか。

違う店舗なんだし当然といえば当然だろ。

 

 

部屋に入るとミカサがドアの鍵を閉めた。

そして、ドアの窓になぜか付いているカーテンを閉めた。

……なんでカーテンがあるんだ?

 

 

「なあミカサ、このカラオケ屋なんか変じゃ……」

 

 

ミカサは俺を無視して楽曲を何曲かまとめて入れる。

しかもガイドボーカル付?

歌の練習じゃないのか?

 

 

「おいミカサなんで無視……、

うおっ!?」

 

 

急にソファーに押し倒された。

なんだ!?

怒らせるようなことしたか!?

 

 

「ミカサ急にどうし「天使ユミルが残した書物によると、

猫耳を生やして異性を襲えばその二人は結ばれるという」

 

 

……それ結ばれる以前に襲っちゃってるじゃん。

逆レじゃん。

 

 

「しかも猫耳を生やすと子供ができる可能性100%とあった」

 

 

滅茶苦茶不穏なこと言ってる。

確かにスリルは欲しかったが、こういうタイプのそれじゃない!

 

 

「……待て、落ち着け。

お前は今混乱している。

今日のところは一旦帰ろう。

また今度日を改めてだな……」

 

 

なんとかミカサを押しのけようとするが、ビクともしない。

力強くない?

体格は同じくらいなのに。

普通男の方が筋肉量多いはずじゃないのか?

 

 

「ダメ。

闇の同志を撒くのは至難の業だった。

次は恐らく無理」

 

「アルミンいないと思ったら撒いたのかよ!?」

 

 

どうりで変だと思った。

明らかに計画的犯行だぞこれは。

 

 

「というかこういうカラオケ屋って監視カメラが……、

ないっ!?」

 

「ここは監視カメラは無いし廊下から中が見えないし飲み物は部屋の前に置かれる」

 

「ヤリ部屋じゃねーか!」

 

 

違和感が1つ1つ繋がっていく。

どうやら完全に型にはめられたようだ。

 

 

「あなたは私の呪い。

私の為の闇の騎士。

未来永劫一緒に暮らす定めなの」

 

「……OK分かった。

俺たち付き合おうぜ。

ミカサのこと良いなと思ってたんだ。

でもピュアな交際にしよう。

婚前交渉は禁止だ。

それなら……」

 

 

俺の言葉を無視してミカサは準備をし始める。

慣れていないのだろう、モタモタしているが、

逃げることは叶わない。

ちょっと尋常じゃない力だ。

ライナーに捕まれた時以上のパワーを感じる。

こいつ一体何なんだ!

 

 

「おい、服を脱ぐな。

俺の話を聞いてくれ。

 

にゃあ、じゃない!

さっきまで普通にしゃべってただろ!?

 

あっちょっおまっ!

そこは、ダメ……、

 

 

 

 

ぬわーーっっ!!」

 

 

 

 

 




これにて完結です。
ユミルが強すぎるので物語が発展するビジョンが見えませんでした。

主人公は娘たちに巨人能力が引き継がれるのを嫌がり、ユミルに巨人能力は誰にも引き継がないでくれとお願いしました。
ユミルはそれを聞き届け、主人公の遺体と共に無人島でムカデ野郎と共にひっそりと死にました。
そこには例の大樹の元にユミルと主人公の遺骨が寄り添うようにあります。

あと、主人公はマリアに王座を譲ってユミルから逃亡し、別荘でスローライフを送ろうとしたところ巨人パワーで発見されて、知らなかったのか?ユミルからは逃げられない!という小ネタもありました。でも、うまく文章にできなかったのでここに書きます。

一発ネタのつもりだったので思いのほか伸びてびっくりしました。
沢山の感想評価ここすきなどありがとうございました。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。