メインストーリー、絆ストーリー、ユウカASMR、その他のネタバレを含みます。
時系列的には最終編後、Vol.4 2章後です。
授業予定表
第1回 ガイダンスと導入
第2回 行列の基礎知識
第3回 行列の計算
第4回 単回帰分析
第5回 重回帰分析
第6回 主成分分析
第7回 中間試験
※厳密な考証を元に作成されておりません。
※数学的な正しさを保証するものではございません。
※統計学・数学を専攻している人が作成しておりません。
※作中における理論的な誤り、学問的問題を発見した場合はTwitterまでご連絡ください。
様々なサイト、資料、書籍を参考にさせていただいております。ありがとうございます。
「せ〜ん〜せ〜い〜!」
静かなオフィスに声が響き渡る。
「この資料! データがめちゃくちゃじゃないですか!!」
ユウカは日頃から先生の無駄遣い、生活習慣に対する怒りの声が多かった。先生がシャーレに就任してからセミナーとの仕事を両立しつつ、よくシャーレへと顔を出していたのもあり、今や先生の出費にすら口を出せる存在である。しかし、今回は内容が違った。ミレニアムサイエンススクールで統計学や会計を多少なりとも学んでいるユウカには到底看過できないことだったのだ。
「なんなんですかこれ! データを並べて感想を述べるのは報告書とは言いません!! 今回は連邦生徒会だけではなく各学園にも配布するんです! しっかりしてください!」
先日立て続けに発生した未曾有の問題、『虚妄のサンクトゥム攻略戦』『アトラ・ハシースの箱舟占領戦』、そして『プレナパテス決戦』。その被害額と要因をまとめた資料を作成していた先生は、ユウカの声に何も言えないようだった。
それも仕方のないことだった。先生は今まで、分析作業をアロナのサポート無しで行ったことがなかったのだから。今回はアロナが寝ていること、プラナに格好良い所を見せたいという意識が先走ってしまったのである。それにここまで長い間やって入ればどうにかなる、という慢心もあった。もっと言えば、ここまで大規模で複雑な被害報告書になるとは思っていなかった。
はっきり言って後先考えない行動だったのである。
「これまで通りのままでいいんです。一体どうしちゃったんですか…………?」
その『これまで通り』が難しいのである。先生は大変に困った。アロナとプラナに頼れないとなると、先生は資料作成すらままならない。ただ、頼らないと決めた以上自分の知識でどうにかしないといけない。そこで、先生は恥を忍んでユウカに頼むしかなかった。「私にデータの解析について、教えてほしい」と。ある程度事情を伏せた上で。
先生も、生徒から教えを学ぶことに少なからず抵抗があった。生徒を教え導く側が、その生徒に教えを請うことなんてあっていいのかと。しかし、それ以上に方法がないのも事実であった。今から自学自習するには時間が足りないず、アロナ達を起こすのは論外。ここまで大規模なものとなれば資料のテンプレートの類にも期待できない。そこで、ミレニアムサイエンススクールで会計の手腕を振るう早瀬ユウカに頼むほか、ぴったりなアイデアがなかった。
「どうして今まで資料を作成できていたか気になりますが、それは話してはくれない……ですよね。そうですね…………セミナーの仕事も終わってますし、ちょうどいいかも知れません。先生、ちょっとお時間いただけますか?」
結局の所、先生は最初からユウカによる「多変量解析の授業」を受ける以外に選択肢がなかったのである。
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次回からバリバリ行列に入っていきます。
授業をリスペクトすることを考え毎週投稿を予定していますが、細分化して投稿を早めた方がいいですか?
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毎週講義(毎週1コマ)
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隔日講義(合計週1コマ)
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集中講義(隔週2コマ)
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特別講義(冬休み7コマ)