キヴォトスに狩人様がやってきた   作:小説を書く左廻りの変態

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新作を出しました!!その名も【BLUE COMBAT】今までにないエスコン7とブルアカのクロス!!ミハイおじいちゃんがキヴォトスに転生TSするお話、【狩人様がキヴォトスにやってきた】がスランプ状態になったらそっちに逃げます。作者名の所から行けると思うので良かったら読んでいって貰えると嬉しいです。それでは本編をどぞ。


第十五話 便利屋

 

 

 

不味い、非常に不味いぞ。ヘイローを変えられるのがバレたか?

 

「ツキミちゃん、なの?」

『?私は”私だが……』

 

何故そんな事を聞くのだろうか。そういえば自宅の本に【ヘイローは人格、意識の具現化である可能性が高い】とあったがそれが本当ならば、今の私は別の人格、もしくは異なる意識を持った存在と彼女達は認識してしまうのだろうか?私のはあくまでただの模造品、特に変えたところで変化は見た目だけだぞ。しかし、どう対処したものか。殺す?いや殺したくは無い。そうだ、少し眠らせてしまおう、この事態を夢だとでも思って貰うのだ。【青い秘薬】*1を取り出して布に染み込ませ、二人の顔に押し付ける。

 

「「んんん!?ッッッ……」」

 

これでぐっすりだ。しかし飲ませずに香りだけで眠ってしまうとは。彼女達生徒は薬効耐性が低いのだろうか?よし、今のうちにヘイローを元に戻しておいて……よし、完璧だ(完璧〜)何か幻聴が……まあ良いだろう。彼女達を持ち上げてっと、その後はベットに寝かせて布団を掛けておいた。

 

トサトサッ

 

ノノミの懐から何かが出てきた。落ちたそれを拾い上げるとそれは眼帯だった。様々な色の物やハート型、革製で顔を半分程覆う形状の物、合わせて10点程あった。一先ず使者に拾ってもらい、机の上に置いておいた。その後は椅子に座ってぼーっとただ呆け……ん?おい使者達、一体何を

 

ポケットに入れておいた目玉を取られてしまった。一体何に使うというのやら、そう思っていると見覚えのあるランタンを差し出された。紫色の光、鐘のついた支柱。正しくそれは【灯り】だった。なるほど、目を使って作り上げたと、もう私は夢を見れない筈だが……試してみるとしよう。

 

『……ククッ、はぁ』

 

見渡すとそこには狩人の夢では無く、限りなく続く、霧がかかった様な空間と水面。*2人形、やはり君には逢えないのか。自ら捨てた様なものだが……やはり悲しいな。まあ、暇潰しには丁度良い。折角何も無いのだから自由に自分で何か作ってみるとしよう。まずは……

 

━━━━━

━━━

 

一軒家と庭に温室と水盆、そして聖杯用の墓石。家の外観はビルゲンワースを少し小さくした様な形に、別棟として客室を繋げ、近くの庭には温室も完備してある。死血花とひまわりでも植えておこう。ふざけて客室を作ってみたが泊める輩もいないな……まあ良いだろう。さて、体感時間的に2日程経っただろうか……不味い、早急に戻らねば。起きたら何年も経っていたとか洒落にならんぞ。

 


 

「"やあ"」

 

月明かりの中、目覚めると横には先生がいた。時計は8時を示している、夢に入ったのが昼の1時と考えてざっと7時間だろうか。いやそんなことはどうでも良い、何故先生が此処にいるのだ。

 

『い”や何故そんな”近くにいる、気色”悪いぞ貴公』

「”あれ、普通に喋れる様になったの!?”」

 

そういえばそうだったな、少しノイズが入るが格段に性能が良くなっている。黒服には感謝しなければだな(かんしゃあ〜)……今日は幻聴が酷いな。

 

「”強いて言うなら、様子を見にきただけだよ”」

 

その後先生が言うには、ノノミに呼ばれて来たのに当の本人はホシノと一緒に寝ている上に、私も椅子に足を組みながら寝ているしで何が何だかわからない状況だったらしい。帰ってきたセリカとアヤネに任せ、仕事の休憩もかねて見にきて現在に至るとの事。待て、この時間まで仕事?休憩ということはこの後も仕事を続けるということか?頭がおかしいのか?

 

『この後”も仕事”を続けるの”か?だったらやめて”おい”たほうが良”いぞ、今日はもう帰って”寝ろ。』

「”御忠告どうも、わかったよ”」

 


 

今日も清々しい朝が来た。

あの終わりなき夜はもう来ない。

 

「……それでは、アビドス対策委員会の定例会議を始めます。本日は先生にもお越しいただいたので、いつもより真面目な議論ができると思うのですが……。」

 

真っ直ぐとよく通るアヤネの声が教室に響き渡る。待て、いつもより真面目な議論?つまりいつも真面目では無いということか……幸先が不安だ。アヤネよ、強くあれ……

 

「はーい⭐︎」

「もちろん」

「何よ、いつもは不真面目みたいじゃない……。」

 

セリカ……アヤネの雰囲気的に”いつも”不真面目なのだと思うぞ。しかし会議か、何を話すというのやら。

 

「うへ、よろしくねー、先生。」

「”よろしく”」

 

その先はまさに混沌と言い表すことすら烏滸がましい様な、そんな風に感じる内容だった。まず【学校の負債をどのように返済するか】という議題を元に話が進められたが、ホシノは他校の生徒を脅して入学させ、入学金で返済する案や、セリカは詐欺に遭っており、シロコは銀行強盗をしようと言い出す始末。そこにノノミが代替案として【スクールアイドル】をやれば良いと世迷言を口にする。一向に進展しない議論、一緒になってふざけている先生、何が「”銀行強盗をしよう”」だ、生徒を導く存在である教師が強盗を教唆するとは……全くけしからん。(墓荒らしが何を、ふごふご)幻聴も騒がしい。そして遂にアヤネの堪忍袋の尾が切れた。

 

宙を舞う机、ペン、銃弾、詐欺商品、覆面。ああ、普段静かな子程怒ると怖いのだな。そう思いながら机を空中で掴み取り、それを受け皿にしてペンや銃弾をキャッチ、詐欺商品は……おっと踏み潰してしまった。

 

「「「「「おお」」」」」

「ああ、私のが……」

『……は”あ、これを”やる。す”まなか”った。」

 

そこまで落ち込まれると申し訳ない、取り敢えず雷光の狩人証を渡しておいた。

さて、議論を再開しよう。

 

『私”の考えた案は、観”光だ。』

「それは、どういう……」

 

先程とは打って変わり、落ち着いた様子のアヤネ。やはり君はその方が可愛らしい。

 

『正直”に言うが”此処、アビドス”は工業力も”人数も経済力も他校”に比べて極めて低い。いや、”無いに等しい。あるのは砂ばかり、逆に考えれ”ば砂がある。それを利用”する。キ”ヴォトス”全体の地図を”見たが、ここ”まで大規模な砂漠はそう”そう”無い。希少性も”考えて観光資源としては申し分”無い。』

「じゃあそれd

 

アヤネの話を遮り、説明を続ける。

 

『しかし”、この話には欠陥がある。誰が”観光客の誘致”をするの”かという点だ、いや、仮に出来たとしても”生産性が無い。何せ我々は先程話した様に人数が足りない。”そうなると案内出来る客の数も必然”的に減る、すると一人分の価格を高くし”なければなら”ない。しかし、高い金を払って”までこの危険な砂漠に来たいと思う金持ちは少ない”だろう。行ってもバ”カンス”で南方に行くのが大概”だ。単純に言えば我々”では出来”ない、やった”所で意味が”無いの”だ。』

 

「……」

 

黙り込んでしまった。まあそろそろ昼だ、気分転換にラーメンでも食いに行こう。

そう提案し、柴関ラーメンへと向かう。

 

 

 

 

 

 

 

⚪️

 

 

 

 

 

前とは異なり、普通に喋ることが出来ている。眼帯を買って戻って来た時に見たあの光景、いや夢?なのかな……現実の様な……夢の様な。ただ、あまり言及すると良く無い事が起こる。そんな感が脳裏に過ぎった、きっと夢だ、きっとそうに違いない。そう自分に言い聞かせる。

 

(クククッ。それではまた会いましょう、ツキミさん。)

 

この言葉だけが、何故だか引っかかる。黒服とツキミちゃん、どの様な関係が……いや、きっと夢なんだから。そう、夢だから。何も関係無い、筈……

 

借金総額:9億6235万円 4億8117万5000円

 

きっと夢……なんだ。

 

「着きましたよ、着きましたよ、ホシノ先輩!!」

「ッッ!?ああ、ごめんごめん。おじさんももう歳かな?少し呆けちゃってた、さっ入ろ入ろ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さーて、何食べようか。おじさんはいつもの……チャーシュー抜きで。」

「私は塩」

「私は……いっかな。チャーハンだけで」

「私は醤油にしますね。」

「私も同じで⭐︎」

「"塩で、徹夜明けに濃いラーメンはちょっとね……"」

 

全く、結局あの後も仕事を続けたのか、休むべき時間に休まぬとは。

こいつにも秘薬を……いや、今は取り敢えず飯だ。

 

「セーリカちゃーん!!今から厨房はいれるかい?注文とるだけでいいから。」

「ええ、今から!?やっとお昼ご飯食べれると思ったのに……」

「給料も少し上げるし、まかないも出すから!!」

「もう!!今日だけよ!!」

 

そう言って駆け足で中に入って行くセリカ、

それと同時に客が一人入って来た。

 

「あ……あのう」

(いらっ)

 

セリカ、急なバイトで飯が食えないからと客にあたってはならんぞ、怒りを抑えるのだ。貴女は賢い(詐欺対策以外は)、きっと出来る筈だ。そうだろう?

 

「いらっしゃいませ!何名様ですか?」

「……こ、ここで一番安いメニューって、お、おいくらですか?」

 

良かった、静まった。

しかし紫髪の少女よ、質問に答えられておらんぞ。

 

「えっと……一番安いのは580円の柴関ラーメンです!看板メニューなので、美味しいですよ!」

「えっとありがとうございます!」

 

そう言った後、店外へ出て行ってしまった。人と話すのが苦手なのだろうか、そう思っていると再び扉が開き、先程の少女と共にゾロゾロと入って来た。

 

「えへへ、やっと見つかった、600円以下メニュー!」

「ふふふ。ほら、何事にも解決策はあるのよ。全部想定内だわ。」

「そ、そうでしたか、さすが社長、何でもご存知ですね……。」

「はぁ……。」

「はい、お待ち、醤油二つに塩二つと特製味噌のチャーシュー抜きっと」

 

ふむ、やはりうまい。奥深いスープの味わい、出汁の香り。何物にも変え難いだろう。これが本当に621円なのだろうか。もっと高くても私は構わんぞ。

 

「わがままのついでなんだけど、箸は4膳でお願いね。優しいバイトちゃん。」

『ゴ”フッ”!?』

「えっ?4膳ですか?ま、まさか1杯を4人で分け合うつもり?」

 

そのまさかだろうな、

600円以下のメニューを探している貧困学生か、物悲しいものだ。

 

「ご、ごめんなさいっ。貧乏ですみません!!お金なくてすみません!!お金がないのは首がないのも同じ!生きる資格なんてないんです!むしけらにも劣る存在なのです。虫けら以下ですみません……!」

「はあ……ちょっとハルカ、声がデカいよ。周りに迷……惑……」

 

そんなに困っていたのか、確か割引券があった筈。これを出せば200円程引かれる、そうすれば金を節約する事も出来るだろう。後で渡すか、おっと咄嗟に立ち上がってしまった。

 

「そんな!お金がないのは罪じゃないよ!胸を張って!」

「へ?……はい!」

『セリ”カ、よく”ぞ言った。別”に罪でも”なけれ”ば罰でも無い。』

「そう!お金は天下の周りもの、ってね。そもそもまだ学生だし!それでも、小銭をかき集めて食べに来てくれたんでしょ?そういうのが大事なんだよ!よーし、もう少し待っててね。すぐ持ってくるから」

 

しまった、ラーメンが冷めてしまう。さっさと食わなければ。

 

「………………」

「…………………襲撃の………………」

「……………………………!………」

「…………?」

「…………………」

「……………!!」

「でも全財産を叩いてまで警戒する必要がある程危険な連中なの?アビドスは。」

 

何となく聞き取れたが襲撃?アビドス……ほう、新しい襲撃者か。今回来たのは襲撃の下見?それとも威力調査か?素晴らしい、準備は大事だ。本当は今すぐにでも蹴散らしてやりたいが、店内だ……少し待つとしよう。

 

「はい、お待たせしました!お熱いのでお気をつけください!」

 

どうやら彼女らのラーメンが来た様だ、ん?何だあの山は……完全に丼から麺がはみ出……それどころじゃない規模だな。

 

「ひぇっ、なにこれ!?これ超特盛じゃん!!」

「ざっと10人前ぐらいあるね」

「あの……オーダーミスじゃあ……」

「いえ、しっかり580円の柴石ラーメン並です。そうですよね、大将!」

「ああ、そうだ。少し手元が狂っちまってな、気にせず食べてくれ」

 

なるほど、大将なりの気遣い、温情という訳か。しかしあの量を食べ切れるのだろうか?

 

「なんか知らないけどラッキー!さっ、食べよっ!!」

「「!!」」

「「なにこれ!?凄く美味しい!?」」

「でしょう、でしょう?美味しいでしょう?」

「あれ?隣の席の……。」

 

ノノミ……食事中に立つな、いや私も人に言える立場ではなかったな。その後は和気藹々と互いが襲撃者、襲撃対象だとも知らずに話し出した。途中で蠱惑的な少女と角の生えた少女は気付いた様だが、まあいいだろう。さて、食い終わった事だし、帰るとしよう。その前に、割引券を渡しておくか。

 

『”これを渡して”おこう、お”嬢さん方。これは()()だ。で”は待っ”ているぞ……ククッ』

 

本当は夜道にこっそりと、とでも思ったが彼女達なりに狩り(殺し合い)の準備をしてくれているのだ。襲撃してくるその時まで待とうではないか。そうだ、殺したり、殺されたり(一方的虐殺)しよう!!いつだろうか。夜中か?朝か?昼か?ああ、今から楽しみだ……

 

 

 

 

 

⚪️

 

「いやあ、良い人達だったわね!割引券まで譲って貰っちゃって。それにあの黒コートの子、凄いカッコ良かったわ!!これも良いけど全身黒もいいわね、今度また会えたら何処にいいのが売ってるか聞いてみようかしら?」

 

「「……」」

 

呑気にさっきまで話していた相手が襲撃対象だとも知らずに興奮しているのかずっと口が止まら無い様子の社長、それを横目に私とムツキは言い様のない恐怖に怯えていた。

 

「そ、そうですね!また会えたらいいですね。」

「嫌が何でも合うことになるよ、ハルカ。だってあの人達……」

「制服的にアビドス……だよね。」

「それに、あの長身の人。多分私達がアビドスを襲撃する事に気付いてる。」

「なっなんですってー!?」

「あっ……こ、今度からあまり依頼内容は喋らない様にします?」

「今度が有るかわからないよ。もしかしたら、殺されるかもしれない……」

「どうして、あんな良い人達よ?そんな事する訳n

「あの人達はしないよ、問題はあの長身の子。あの目、まるで捕食者みたいなあの目つき、絶対……」

 

「「人を殺した事がある目つきだ(よ)」」

*1
精神麻酔薬の類、狩人には効かないぜ!!

*2
月面の湖(ロマの場所)を想像して頂けると幸いです。




いやあ、アニメpvのツキミちゃん、良かったですねぇ。美しさも残虐性もしっかり表現されてて、私もう感動しちゃいましたよ!!ヨホホホホホ!!(幻覚)それではまた次回に……それと最近HELLSING (漫画版)にハマりました。
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