キヴォトスに狩人様がやってきた   作:小説を書く左廻りの変態

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うっひょひょひょ【お気に入り登録数】が400超えました!!いやー嬉しい!!あと合格しました!!入学手続きと課題がアーメンドーズ、アーメンドーズ!(面倒臭い、面倒臭い!)高校生になるのって……大変ですね。あと誤字報告ありがとうございました!!それでは本編をどぞ。


第十六話 血と薔薇

 

「“良いの?割引券渡しちゃって”」

 

そう問い掛ける先生の声が店から出る時に聞こえた。どうやら店の入り口で待っていてくれたらしい。前回と違い、先生の他にもセリカ達が待っていてくれた。

 

『別に”良いさ、餞”別として”渡しただけ”だ。それと貴公達に伝えておきたい事がある。」

 

取り敢えず伝えておこう、教えておいて損となる訳でもあるまい。いや待て、これをセリカに話すのは酷では無いか?サービスしてやった相手が実は敵だったなど可哀想だ、念の為その他の者だけに伝えるとしよう。

 

そう思い、先生に声をかけてセリカ以外を集めて貰った。これでやっと話せる。セリカが何か喚いているが貴女の為なのだ。そう自分に言い聞かせる。

 

『先”程の”者達、恐ら”く”新しい襲撃者だ。日時”は分から”ない”が近日だろう”。』

 

それを聞いた先生達は息を呑む様に黙り込んだ。静寂の中、砂の混じった風の吹く音だけが響く。その静寂を破るかの様にセリカが喋り出した。

 

「一体なに話してるの、私だけ仲間はずれにして!」

「うへ〜、怒られちゃったけど話す訳にはいかないな〜」

 

ホシノが宥める様にセリカの質問に答える。

 

「まあまあ、あとできっと分かりますから⭐︎」

 

ノノミ、グッジョブ。それに「あとできっと分かりますから⭐︎」とはよく言ったものだ。そう思いながら帰路に着く。道中に何かいた気がするが……まあ今は良いだろう。嫌でも会う事になるのだから

 

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そうして学校へ戻り、ひたすら待って待ち続けた。しかし一向に現れない。夜襲かと思い、夜中まで待った。それでも現れない。暇だ、その一言に尽きる。時間はもう2時半頃だろうか、私は突然なにか妙な違和感を覚えた。ここではない別の場所、夢の中にナニかがいる。確認する為に【灯り】で帰ったのだが、そこにいたのは白い髪の角の生えた少女、いや幼女がいた。自分がどこに来たのか見当もつかないのか、延々と辺りを見回している。その姿はどこか()()()に似ている様な気がした。見ているだけで発狂してしまいそうだが、くまの酷いあの子を、疲れ果てた様子のあの子を、放って置けない自分がいた。

 

鎮静剤をがぶ飲みして近づく。こちらを認識する事が出来ないのか声を掛けても明後日の方向を見るばかり。よく見ると彼女の体は、まるで霧が散る様に消え掛かっていた。この世界の者が夢に繋がるとこうなるのか、夢の中だけでは無い、彼女の意思が完全に混ざってきている。なにか対策しなければ現実の彼女も消えてしまう。何か対策は

 

 

 

 

 

 

 

⚪️

 

(ここは……どこ?)

 

いつも通り、仕事を終えて床に着いた筈。でも目が覚めたら知らない場所にいた。一面水浸しで、霧が掛かっていて、なにも見えない。足に水が掛かって冷たい。寒い、寂しい、苦しい、怖い。

 

『……お……い………』

「だっ誰!?」

 

良かった、人がいた。でも見回してもなにも見えない。ますます体は冷え、意識が遠のきそうになる。いや、消えてきている?分からない、分からない、わからない、ワからnあ、䵷哥囉嘗i(%)¥;-〜):#、:@;%(

 

チリン……

 

「……え」

『間に合った……はじめまして、お嬢さん』

 

首に鐘の様な物を掛けられた。それは青色に錆びていて不気味な様で、何処か安心する様な音を響かせている。もう、あの寒さも、焦燥感は無くなっていた。逆に胸の内から暖かい様な……

 

『聞こえているかい?』

 

声?見上げるとそこには自分の2倍ほどありそうな身長を持つ女性が立っていた。手を引かれ、霧の中を進んでいく。女性は終始何か薬の様な物を飲んでいた。何かの病気なのだろうか。しばらくすると建物が見えて来た。

 

『改めてようこそ、私の夢へ』

 

そう言い、扉を開ける女性。中に入ると暖色の光に照らされた空間がそこにはあった。窓越しには温室のようなものが見え、一際大きいひまわりが咲いていた。すると私は応接室の様な場所に通された。

 

『単刀直入に聞く、なぜここにいる。』

 

疑問と喜びが混ざった様な複雑な顔でそう問いかけられた。私だってわからない、寝たと思ったら突然この空間に飛ばされてしまったのだから。だけどこれだけは分かった。自分は本来招かれざる客なのだと。返答に困っていると紅茶を出された。茶葉の上品な香りが部屋を満たす。

 

『飲んで落ち着くと良い。ミルクと砂糖は?』

「大丈夫……」

『そうか』

「ッッッ!?」

 

頭を……撫でられた!?少しぎこちないけど、たしかに優しさに満ちた手つきだった。

 

『ここは私の夢なのだが、どうやら貴女の夢と繋がってしまった様だな。知らない匂いがする。』

「ごめんなさい、私、何かしてしまった様で。直ぐに出ていk

『出るものも出られん。ここは時間の進みが現実より遅い、そして憶測だが現実の貴女が目覚めない限り、出ることは出来ないだろう。それに疲れているだろう?目覚めるその時まで、ここで寛いでいくといい。』

 

まだ出られない。端的にそう言われた。私が起きるのはいつも朝の6時頃、確か入ったのは2時ぐらいだから……あれ?

 

「あの振り子時計、動いてないけど……」

『ん?いや、しっかり動いているさ。さっきも言っただろう?ここは時間の流れが遅い。確か2日で7時間ぐらいだった気がする。貴女は何時頃に起きるんだ?』

 

よく確かめるとゆっくりではあるが針は動いていた。これが時間の流れの鈍感というのだろうか?それに2日で7時間、つまり今から6時までとすると3時間半。つまり1日はここにいなければならないのか。

 

『本ならここにある。紅茶もそこにいる白いのに声を掛ければ作ってくれる。』

 

壺?を被った不気味な白い人型のナニかが、ゴマを擦っているかのような手つきをしながらこちらを見ている。手足は骨が浮き出るほど痩せ細り、下半身は見えず、まるで暗闇から生えているかのような見た目だった。意外と愛らしいかも知れない。

 

『私は用事があるから、そろそろ出るね。ではごゆっくり。』

 

そう言って暗闇に呑まれる様に消えていってしまった。現実では有り得ないその事象を目にしても、変に私は平常心を保てていた。やはり夢だと理解しているからなのだろうか。

 

まあそんなことは今は良い、確か本があるとあの人は言っていたけれど何があるのだろう……そういえば

 

「名前……聞きそびれちゃったな…」

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

⚪️

 

 

 

「んんん!?ッッぷは!!」

「ふー 危なかった……」

「ば、バレてませんよね!?」

「ん〜どうだろうね、アルちゃんが騒いじゃってたし……」

「それじゃ、作戦を練り直すよ。」

 

一声かけて、先程まで話していた内容を再開させる。

 

「さっきも話したけど、恐らく襲撃する事がバレてる。」

「ええ、それは聞いたわ。」

 

「それを踏まえてでの話、本当は今すぐ攻め込みたいけどバイト達を集めるのに時間がかかり過ぎる。多分だけど対策されてるだろうから……」

 

「そうだ!早朝に行くのはどう?その時間帯なら警戒されずらいだろうし。」

 

「ふふ、流石ねムツキ室長。私も同じ事を考えていたわ。」(でも、相手のいない時間帯に攻め込むなんてそんなの卑怯者がすることよ。そんなの理想のアウトローじゃないわ!でも成功しないとすき焼きを食べさせてあげられない。ここは心を鬼にするのよ!私)

 

「お、お二人とも凄いです!!」

「よし!それじゃあアルちゃん。バイト達に連絡よろしくね!」

 

「ええ、任せてちょうだい!!」

 

 

 

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━━

 

 

 

 

「やっと来たか……雇い主が遅れてどうする。」

「悪かったわね、とにかく始めるわよ」

「くふふ〜そうこなくっちゃ!!」

 

この時に逃げていれば良かったと今も後悔している。ああ、校門から奴が、悪魔がやってくる。青い目で獲物を睨み、刃を砥ぎながらやってくる。

 

『や”っと”来たか。(けだもの)共”め………』

 

ヘイローの形が……違う?

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

夢から覚め、外を眺める。日はまだ登り始めたばかり、強い光が道を照らし出す。その中を進みゆく群勢、数は50ほど、その奥に先日の者達。実に楽しくなりそうだ。

 

さて、今回は【千景】を使うとしよう。見た目は好きだが、血刃を出した後のスリップダメージで死ぬ先人達を何度も見た影響で怖くて触れなかったが今回ばかりは試してみるとしよう。

 

【穢れ】を使えば瀕死時に少しずつだが回復出来る。最悪、死ぬまでの時間稼ぎにはなるだろう。さて、準備はできた。奴らも丁度近づいて来たことだ。丁重に殺してやる。(殺してやる、殺してやるぞ陸八魔アル!!)

 

『や”っと”来たか。(けだもの)共め………』

 

そう呟く、たったこの一言だけで凍り付く様に固まる獣共。

 

「い、いや相手は一人だビビるな!!いけええ!!」

「「う、うおおおおおお」」

 

一人の馬鹿に煽動され、4人ほど突っ込んでくる。

良いだろう、相手してやる。

 

【BGM Queen of Vilebloods】

 

「おらっ!?」

 

鉄パイプで殴り掛かって来たのを屈んでかわす。そして相手の腹が自分の真上に来た瞬間に銃口を向け、散弾を撃ち込む。

 

ドパンッッッ!!

 

そのまま後ろに顔から突っ込み地に伏せる獣。さて次は誰だ?

 

「ダメだ!!絶対に近づくな!下がれ下がれ!!」

 

逃げ出したか、だがな貴様らよりも私の方が足が速い。

確実に追いつきその血をこの千景の錆にしてくれる。

 

「ひっ」

 

一瞬だけ振り向いたのが悪手だったな。背中に向かって縦に切り伏せる。衣服は切れ、その中から赤い血肉が覗いている。だが、何かがおかしい。傷が浅い、そしてなんとなくだが力が入り難く、手の感覚が鈍い。この状況、まさか全マイ(くそ)

 

そんなわけ無い。この千景には血晶石すらつけていないんだぞ!?思い当たる節は……その瞬間、とある記憶が頭をよぎる。頭に埋め込んだ変声器……いや、そんなまさかな。そう言えば何か喋ろうとしているところを私が遮って強行したのだったな。あとで問いただすとしよう。

 

 

 

 

 

 

刃を握り込みながら鞘に戻す。

 

「なっ何してんだあいつ!?」

 

流れ出た血が刃を通じて鞘に溜まり、刀身に纏わりつく。

 

それを横に薙ぎながら飛ばす。

 

「あ”あ”あ”あ”!?」

「もう嫌だ!!」

「だ、大丈夫だこれだけ数がいr

 

何か喚いている暇があったら引き金を引いて弾を撃て、この馬鹿者が。それに数がなんだ、統制が取れなければただの案山子も同じだ。

 

「来るな!!来るな!!」

 

ダダダダダダダッッッ!!

 

見切った。そんな弾なんぞ。

 

「避けた!?ゴフッ!?」

 

鞘で腹をつく、内臓が幾つか破裂したか。よし、次だ。

 

「社長……これ不味いんじゃ」

「い、いやまだ出来る事はあるはずよ!!」

「わ、私がこ、殺して来ましょうか?」

「いや〜やめておいた方が良いよ。多分近距離戦は相手の十八番だろうし。」

 

殺す?あの紫髪の娘、相当自信がある様だ。

 

『ちょ”っと”貸して貰”うぞ』

 

こちらに向けている銃口を握り、上に向ける。少し相手の手首から変な音がしたが気にしない。そして奪い取った銃を構え、相手を照準に合わせて引き金を引く。

 

ダダダダダダダダダダッッッ!!

 

「う!?」

「がっ!?!?」

「ッッッ!?」

 

「も、もう嫌だ!!こんなのやってられっか!?勝ち戦じゃなかったのかよ!もう給料なんか要らない、帰らせてくれ!!」

 

「わ、私はもう帰る!!割に合わない!!」

「私も!」

「あ!ちょっと。」

 

『こ”れで”終わり”か?店”では息巻いていたが大した事”なかったな、社長が”小物”だから”か?』

 

少し、挑発してみたが。効果は……

 

「アル様を馬鹿にするな!!」

「ハルカ!?」

「ハルカちゃん駄目!!」

「ハルカ!!」

 

遅い

 

ドパンッッッ!!

 

頭に確実に撃ち込み、相手は仰反る様に怯んだ。ヘイローだって消えた。だが

 

「………ああああああああ!!!!!!」

 

ヘイローが再びついた!?何という強靭さ、精神力。素晴らしい。実に楽しい。

 

ダンッダンッダンッダンッダンッ!!

 

数多くの散弾が体を貫き、私は物言わぬ肉塊とかした。

 

「はあ、はあ、やりました!やりましたよ!!」

 

だが、これくらいで死ぬ私では無い。腰につけた【灯り】から新しく自分を呼び出す。

次は私だ。

 

「ハルカ!後ろ!後ろ!」

「え」

 

強く力を込め、右手が青白く光る。ああ、この瞬間が堪らn

 

チュドオオオォォォンッッッ!!

 

何が起こった、爆発?咄嗟に味方を援護するために爆風で弾き飛ばしたと。素晴らしい組み合わせだ。殺すには惜しい。出来ればアビドスに入り、協力してもらいたいものだが……そうもいかないのだろうな。

 

『素晴ら”しい”……な、互いに互いを思う”からこその行”動力。素晴ら”しい』

 

爆発の衝撃で揺らぐ視界の中、輸血液をを首に突き刺して無理矢理体を修復する。通常の使い方では無い為、体の負担が凄まじい、身体中の血管が脈動し、視界が真っ赤に染まる。この後はしばらく動けなくなるだろう。だが、それで良い。ただ、今この瞬間だけは。

 

刃を両手で握り、腹にむかって勢いよく突き刺す。先程とは逆に血が抜けて視界が闇に染まる。

 

刀身は血に覆われ、長さを増し。悠に私の身長を超える長さとなった。マリアの技の模倣にすぎんが、それでも良い、この場所を守れ……れ、ば。

 

 

 

 




白髪で角の生えた少女、一体、何崎ヒナなんだ。それと夢の中の出来事は、記憶に残りずらいです。(狩人を除く)なんか良い夢を見たな〜、みたいな感じにしか残りません。夢は夢でしかないですからね……

・鐘の首飾り
防御力を高めるが少し敵に狙われやすくなる。

青銅製の小さな鐘に紐を通しただけの質素な物
自らの音を増幅させ、存在を保たせる。

人は幼く、そして夢に呑まれやすい。自らの意志を保つのだ。



解説
自己主張を強める様な物で、夢に呑まれるのを防ぐ事が出来ます。なんとなく目立つ為、狙われやすくなります。条件付きのATフィールドだと思ってもらえると幸いです。
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