⚪️
━━どうして
「いや!?やめっ」
グチャ!!
「あなただけでも逃げっ」
ベチャッッ!!
━━どうして、なんで、なんで、なんで、なんで、なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで…
「いや…!いやだぁ…よぅ…」
死にたくない死にたくない死にたくない
時間は先登るほど数分前…私は風紀委員会所属のなんの変哲もない部員。
言うなれば小説だとか漫画だとか、あるいはゲームに登場するモブAのような存在だ。
今日はゲヘナの治安維持ではなく、どう言うわけかアビドスでの任務となった。
聞くところによれば【便利屋68】の確保が目的とイオリちゃ、ではなくイオリ先輩から聞いた。でも、それならヒナ委員長に連絡すらしないのは、どうしてなのかがわからなかった。
それに、アビドスの自治区内に入る以上ぜったいに許可か何かが必要なはずなのにそれすらない。それなのに風紀委員会のほぼ4分の1の戦力で向かうらしい。一体何を考えているのやら。
(どうして相手がアビドスにいる時に攻撃を…?)
(ゲヘナに戻ってきたタイミングで総攻撃を仕掛けて短期で決着を着ければ、うーん?)
今思えば、この違和感に従って休んでしまえばよかったと思う。
現場に着くまでの道中、装甲車に揺すられながら砂漠の中を何時間もかけて移動した。
天幕があったとしても激しい日差しによる熱と、劣悪な居住性の車内で殆どの部員が疲弊していた。
もちろん私もそのうちの一人だ。
チナツちゃんからもらった栄養剤でどうにか耐えれてはいたけど本当にギリギリだった。
そうしていつしか市街地に入って部隊が展開された。
砂漠のど真ん中よりもマシとはいえ、兎に角クソ暑い。
「はぁ…」
そう、溜め息をついた瞬間だった。
一瞬の閃光が目に刺さった。
ッッッッドォォオオオン!!!!!!
暑さで纏まりが無かった頭が一瞬にして冷えた。
「みんな大丈夫!?」
「なんともないよ!!」
どうやらみんな怪我は無いようだけど…
「
「「「はい!!」」」
イオリ先輩の一声に全員が呼応して爆発した場所に走り出した。
『堪らぬ狩りだったぞ』
「あいつら…何して!?止めないと!!」
「おい馬鹿!!」
私は身勝手だった。
ジャキガチャ!!
私が
『……ふむ』
あの時近寄らないで撃っていれば。
━━━━
━━
━
『穢れた血族を潰して潰して潰して、潰して…肉塊へと変える武器だ』
『同じく穢れた貴様らにも効力を発揮するだろうさ…ああ、楽しみだ。楽しみだねぇ』
あの女は…そう言いながら木製の大きな車輪を、どこからともなく取り出した。
(なんだ…この匂い、月?の香り?)
(なんで月を思わせる?なんで?)
「避けろ!!」
「え?」
謎の香りに頭を悩ませていた時だった。形容し難いあの羽の女が目の前に突っ込んで…それから
私は横から投げ飛ばされた。
「う!?」
情けなく私はそう声を漏らした。受け身すらままならずに突き飛ばされた私は、頭を思いっきり打ちつけたせいか眩む視界の中で、その惨劇を見た。
「あ……あっ」
私は突き飛ばされたんじゃ無い。
私は、助けられたんだ。
見れば私を助けるために突き飛ばしてくれた子が。
無惨にもその大きな車輪の下に潰されていた。
「にっ…げ」
ブチャッ!!
「ああああああああ!!!あ、あ、ああああああああ!!!!!」
「何をしてるんだ下がれ!!全員交代して弾幕を展開しろ!絶対にあいつを近づけるんじゃない!」
叫んでばかりで何もしない私と比べてイオリ先輩は指示をしていた。
かく言う私はまた誰かに引き摺られて後方に下げられた。
数多の銃声が響き、そのたびに、ナニカを擦り潰す音が聞こえる。
それと共に響いていた筈の銃声が一つ、また一つ、消えていく。
怖い筈なのに、なぜか私はその音の在処を探してしまった。
『どうした?もっと殺し合おうじゃないか』
『私はまだ腹に2発しか食らっていないぞ?』
『銃を撃つだけじゃない…もっと動け、回避しろ』
『避けろ、動け、踊れ、踊り狂いたまえ』
『さあ、跳べ』
『舞え』
『体を捩らせて』
『捩じ切れるまで踊り狂おう!!』
『ワルツか?タンゴか?社交ダンスと行こうじゃないか』
そう言った女は、血を身体中に浴びていることも気にも止めないように軽やかな足取りで、近くにいる人から一人ずつ潰していく。
『スロー』
「ひっ」
グチャ!!
『スロー』
「いや!!」
グチャ!!
『クイッククイック』
そう言いながら、頭上に車輪を両手で抱え、銃撃をその場でくるりと回りながら回避した。
まるで本当に楽しそうに踊りながら
「来るn」
『スロー』
固まっていた部員が一瞬で赤黒い桃色の霧に吹き飛ばされた。
私はその様子に、何をするでもなく立ち尽くしていた。
いや…見惚れていたのかもしれない
ダンダンダンッッッ!!
一際大きな銃声が耳元に響き渡った。
「装甲車まで逃げろ!!私が殿を務める!!はやく!!急げ!!」
「イオリ…せんp」
私が言い終わる前にイオリ先輩はあの女に突っ込んで行った。
ステップと共に射撃をして近くにいるのにあの女は速度に追い付けていない。
それに重い武器のせいか振り下ろしてすぐは動きにズレがある。
それに合わせるように擦りもしなかった先輩の銃撃が少しずつ近づいている
それどころかずっとあの女は避け続けてるだけだ。
この調子ならイオリ先輩が勝つ。そう思った時だった。
ビシィ…
「くっ!?」
あの女は腕に滴る返り血をイオリ先輩の顔に向かって飛ばした。
恐らく目に入ったのだろう。まともに食らった先輩は足が止まってしまった。
待っていたと言わんばかりに車輪を地面に滑らせて回転させ、その勢いのままに体ごと回転させて殴り飛ばそうと突っ込んで行った。
「があぁっ!!」
すんでのところで先輩は、銃を車輪がくる方向に向かって振るった。
木と木のぶつかり合い、火花が飛び散ちった。
イオリ先輩の銃は完全にひしゃげてしまい、もう銃を撃てる状態じゃ無かった。
何か他に武器はないかと探したのだろう。
先輩は辺りを見回した時に呆然と立ち尽くしたままの私を見つけた。
ほんの数秒だった。
「なんでまだ逃げt」
あの女に背を向けた瞬間。
あの女の拳が青白い光を出しながら先輩の背中を打った。
膝から崩れ落ち、その上半身が倒れかかった瞬間だった。
先輩の腹部から赤黒く染まった腕が飛び出した。
『おや…貫いてしまったか』
「ゴバッ…が」
ビチャビチャ
血が滴る音がする。
目の前が真っ暗になりかける。
視界の隅から、闇が広がってくる。
死が目の前に、刻一刻と、迫ってくる。
「いや…!いやだぁ…よぅ…」
ダンッッ!!
「悪いけど、そこまでだよツキミちゃん」
『ホシノ?』
ガスマスクをつけたピンク色の髪の、華奢な生徒が散弾を空に向かって放った。
それに釣られた様にその女はこちらに背中を向けた。
「今のは警告、今すぐ此処から出て行って」
『ホシノ?なんで?私は、貴女の…貴女たちの事を…思って』
「それがこの惨状?こんな事をして何になると思うの?こんな事絶対に許されない。こんな事をする人をアビドスに置いておけない。出てって…はやく出てって!!」
『え?あ?どうして?なんd』
今だ。
「死ねえええええええええ!!」
ダダダダダダダッッ!!
『ホシノ危ない!!』
「え…」
ビチャビチャビチャビチャビチャビチャビチャ…
「やった!やった!イオリ先輩の!みんなの仇!!やった!やった!」
あの女にもたれかかられ、ピンク髪の生徒は地面に伏した。
でもそんなことはどうでも良い!!私はこの女を殺せた!ヘイローも消えているから確実だ。
そう思っていたのに…
突如、女の体が溶けた…
その溶けた血が空中に集まって…
翡翠色の光と共に弾けた…
「なんなんだ、お前。なんd」
頭痛がした。
頭の奥が
脳の奥が冷えるような
開くような感覚を得た。
全身は青白く、しかし末端にかけて黒く
細く老人のような手足。
あり得ないほどに痩せさらばえ、肋骨と背骨は剥き出しになっている身体。
頭は触手か触覚らしき器官がさながら獅子の鬣の如く揺らぎ。
その顔は穴が空いたような仮面のようで、あるいは子供の描いた歪んだ絵とでも言うべき顔のような何か。
醜く歪んでおりその上細く、軟体動物を思わせる粘液を纏った、どの生物の翼とも類似しない異形の翅。
昔図鑑で見たクロスジヒトリのような嫌悪感を思わせる尾
『縺セ縺溘?√%縺薙°繧峨°縲ゆサ雁コヲ縺薙◎窶ヲ縺薙?螽倥Υ縺溘☆縺代k縲ゅb縺?コ悟コヲ縺ィ谿コ繧阪&繧サ繝翫>』
その異形の何かは空に向かって吠えた後、ピンク髪の生徒を愛おしそうに抱えた。
まるで愛しの我が子に再会したかのように。
⚪️
「貴女は一体何をしているかを理解しているのでしょうか。脳波を見る限りは寝ているようですが寝相が悪過ぎますよ。」
「それに質量が増加している…その上元々は人の形を保っていたでしょうに」
「ここまで変身するとは…まるで再び産まれたかのようでは、ありませんか」
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