突発短編第三弾です。今回は哨戒の目をくぐり抜けてきた戦艦の末路をお送りします。

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不知火の落ち度100%
なんだか他の作品の進行が思うようにいかないので息抜きに。質は期待しないでください。あくまでも息抜きですので。


突発短編 艦これその3

 深海棲艦。人に害なす存在として知られ、世界各地の海域に生息する。一説には太平洋戦争で沈んだ艦艇の恨みだとかそういう話もあるが、その説を証明するための証拠もない。割りと信ぴょう性は高い話なのだろうが、まあどうでもいい。

 

「哨戒艦はなにやってんだか」

「全くですね」

 

 水平線上に見える、豆粒大のシルエット。レーダーと偵察機の機能を使って解析してみれば、それは戦艦ル級。ところどころ黄色く発光しているからフラグシップ。別の鎮守府の連中の食い残しだろうか、損傷しているからか船体のあちこちから黒い煙を吐いている。数は一隻のみ。一体どこから来たのかは知らないが、大砲の向きと、そこから吐出される砲弾の着弾地点を見れば目的が何かはよくわかる。鎮守府の破壊だろう。今のところ直撃弾はないが、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる。その内当たるだろう。その前に倒してしまわなければ。

 

「ところで不知火」

「何でしょう。不知火に落ち度でも?」

「今日の哨戒担当はお前だったと思うんだが」

「あれ、そうでしたっけ」

 

 そんなはずはない、と首をかしげる不知火だが、今日の当番は間違いなく不知火だ。手帳にも書いてある。

 

「落ち度しかねえな。サボった罰だ。あの戦艦の武装剥ぎとって無力化して鹵獲してこい」

「そんな無茶な」

「大丈夫だ。危なくなったら俺も出る。わかったらとっとと行け」

 

 不知火の脇に両手を突っ込んで持ち上げて、海へと放り投げる。顔から着水した不知火が恨めしそうな顔でこちらを見る。しかし気にしない。

 

「ッチ……不知火、出撃します」

「おう、舌打ちしやがったなてめえ。明日の晩飯は比叡カレーでいいんだな」

「速攻で沈めてくるのでそれは勘弁して下さい!」

 

 今度は尻に火がついたような勢いですっ飛んでいった。いや正確には滑走していったか。まあどんな形であれ、戦意があるのはいいことだ。

 

 

 

 

 キングクリムゾン! 戦闘シーンは消え去り、戦闘が終わったという結果だけが残るッ!!

 

 

 

 結局のところ、不知火単艦での鹵獲は無理だったので雪風を叩き起こして二人がかりで無力化させた。

 そして今現在、その無力化した戦艦は不知火と雪風に曳航してきてもらって、陸揚げされている。

 

「……」

「しっかり気絶? してるな」

 

 陸に引き揚げられたル級を軍刀の鞘の先でつついて、ピクリとも動かないことを確認する。

 

「これだけ頑張ったのですから、カレーは無しに……」

「そうだな。と言いたいところだが、哨戒を怠った罪は戦艦一隻鹵獲した程度じゃ帳消しにはできん。今はとりあえず入渠してこい」

「そんな……」

 

 疲労と驚きと悲しみからか、地面にバタリと倒れる不知火。そしてそれを踏みつけてビーバーのような前歯を輝かせながら雪風が胸に飛び込んでくる。さりげなくひどい。

 

「しれぇ! 雪風の活躍見てくれましたか!?」

「おう、よしよし。しっかり見てたぞー、いっぱい頑張って偉いな―雪風は……それじゃもう一仕事。そこのサボり魔を入渠ドックまで連れて行ってくれ」

「了解しました! フーンフーンフフーン」

 

 不知火を背負って歩き出す雪風。彼女と同じように私も死ぬ寸前の戦艦を背負って工廠にむかって歩く。さてさてこいつはどうしよう。最近資材が不足してるし、艤装を剥ぎ取って溶鉱炉に放り込むか。それとも研究資材として上に売り渡すか。悩む所だ。




鹵獲された戦艦ル級の末路は如何に!?
続かない

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