死ねと言われたので死んでみた   作:高菜太郎

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 コメディとかとタグつけた方がいいですかね?


無限ループって怖くね?③

 やあ僕だよ。

 僕は今、ヒビキ君ことB太君の教えで無碍にしてしまった名称不明の隣の席の少女、A子(仮称)が走り去った方向へと向かっている。

 妙に僕に対して親しげというか雑な扱いをしてきた彼女は、察するに気の知れた友人だったようだ。

 流石に友人の言うことを無視してしまったのら失策だ。

 けれど安心して欲しい!

 

 ネットサーフィンで数年を費やした僕なら彼女の心をほぐすことさえも容易さ!

 

 困った時のyah○o知恵遅れ!

 

 

 

Q.女友達を無視して怒らせてしまいましたどうすれば良いですか?

 

A.全裸土下座しろ

 

 

 

 うーーーーん、不採用!

 やっぱり昼休み前に書き込み出来る暇人は出来が違うや!

 

 働けニート!

 

 ん?二つ目の回答が来た……暇人多くない?

 僕のところに来る分には良いけど、市役所とかに変な要件の鬼電とかしちゃダメだよ?

 

 

 

 A.詫びの品買って、屋上に連れて行って、夕焼け空を背景に赦しを請え

 

 

 

 あれ、ちょっと台本と違くないですか?

 もう少しネタ寄りの回答して貰うか、他の板で安価するか考えてたのに答え出ちゃったよ……

 

 というか学校って夕暮れ時まであったけ?ロマンチストすぎない?

 そんなの美少女ゲームでしか見た事ないや。

 

 夕暮れ時とは流石に無理そうだけど、菓子折り持って屋上で謝るのは悪くないね。

 普段行き来できない屋上という非日常感の塊に、退屈に塗れた一般市民は滂沱の如き涙を流して、そのまま先刻の件を水に流してくれるに違いない。

 屋上は普段施錠されてて入れないけど、そこは僕に任せなさいな。

 何を隠そう、何度か学校を閉鎖に追い込んだ時、僕はこっそり屋上に潜入した事があるのだ!

 

 残念ながら屋上までの道のりは忘れてしまったけど、今から昼休みの終わりまで1時間近くあるから、忘却なんてものは些細な問題に過ぎないなさ。

 忘れたのならば、また今度思い出せば良い、それが僕のモットー。

 忘れることは悪じゃない。

 だって忘れれるからこそ、僕はこれまで退屈凌ぎが出来たわけでこれからもこの時間の牢獄を生きていける。

 僕に取って忘却とはいわば、生命のサイクル。

 細胞が新築代謝をするように、僕は記憶を新築代謝してこの世界を生きてきたのだ。

 

 そんな訳で僕は今日も今日とても忘れ去った記憶を取り戻すついでに、新体験を謳歌しつつエンジョイする。

 

 さて、話しながら歩いてたら職員室に着いたね。

 本日はまずはこちらに用があって参りましたー

 

 ではコンコンッとノックして扉を開けます。

 

 「失礼します、オニガシラ先生はいらっしゃいますか〜?」

 

 わざとらしくキョロキョロしながら、授業中(ガラガラ)の職員室を物色して壁に貼り付けられた鍵束に視線をチラッと寄せます。

 

 賢い諸君なら、もう分かりますよね。

 はい、屋上の鍵を拝借します。

 

 この時間帯は教員もほとんどいませんし、監視カメラは自分の背中で隠しながら他の教室の鍵と屋上の鍵をミックスしておけば、発覚し辛くなります。

 まあ発覚したとしても、精々生活指導に送られ反省文数枚程度の処分です。

 返却時についてですが、確か次の授業が体育なので早めに職員室に向かって、体育館の鍵を持って行くついでにこっそり返却しておきましょう。

 その際体育教員に話しかけられますが、鍵の配置が滅茶苦茶になっている事を指摘しつつ自分で元に戻せば、教員に若干不審がられる程度でスルーされます。

 

 「授業中かな?出直すか……」

 

 「あ、失礼しましたー」

 

 こちらを無視している教員がいても、仕事をしながらこっそり聞き耳を立てている事もチラホラあるので、誰かが聞き耳を立てていてもいいように、警戒しつつそれっぽくしましょう。

 

 はい、無事に職員室を突破しました。

 

 後は屋上に向かうだけ。

 たまには風通しの良いところで、昼飯を食べるのもいいかもね。

 

 何となくの記憶頼りに校内を散策する。

 

 変わらない景色。

 地続きのピカピカな廊下に、漏れ出す静謐な空間、その隣の授業音。

 僕が教室側を通ると、丁度窓のすぐ側に位置する廊下側の生徒がこちらをチラリと一瞥し、視線を逸らす。

 

 そんな風景を四度繰り返して、階段を登る。

 

 窓が少ない分日差しは届きにくく、廊下よりも一段と照明が不足気味で心なしかジメッとしたような雰囲気がある。

 

 地元ではそこそこの名門である我が校は5階建ての校舎で、僕らの教室は2階にある。

 つまりは3階に相当する階段を登る必要がある。

 結構面倒臭い。

 生憎と、この校舎にはエレベーターは無いから、この日本の足で歩かなければならない訳だね。

 

 そもそも明確に場所を記憶してないから、此処を上り切ったからといって、屋上に辿り着けるなんて保証は無いし、一つ上の段差に足をかけるたびにお祈りをしているようなもの。

 

 階段を一段登るたびに祈りを捧げるなんで、僕程信心深い信徒はこの国に果たして存在するのだろうか?

 生きてきた時間を加味すれば、僕が1番。

 

 つまり僕が神?

 

 

 「ビンゴ」

 

 

 

 天の光、鉄の扉の隙間か光が、いうなれば木漏れ日が差し込む。

 

 神が僕を祝福するように、風が僕の髪をたなびかせた。

 

 全く、困ったものだ。

 どうやら全能の神も僕に席を譲りたくなってきたらしい……

 

 といっても屋上の扉の隙間から、僅かに漏れた風が吹き込んでるだけだけどね。

 

 神聖さとか抜きに客観的に、現実的に見ればボロボロの扉がガタガタ言ってるだけだよ。

 

 その中で一際五月蝿いのが南京錠。

 ほぼ扉と密着しながらも、僅かに本当に1センチメートルほどの隙間と風の衝撃を受けて扉が揺れる度に、南京錠は揺すられて扉と衝突し、ガンガンと音を立てる。

 

 「多分こう言うのが、ポルターガイストとかの正体なんだろうな」

 

 なんて下らない事を口ずさんで、南京錠に鍵を差し込む。

 ピッキングツールとかあれば鍵いらないんだけど……あれ?

 

 

 鍵空いてるね

 

 

 誰か居るみたいだ。

 人類史では原住民は開拓者と出会ってからは碌な目に遭わないことが多い、けれど今は違う!ギュッ!

 

 一々追い出したりとかする必要無いし、そもそも僕は場所を確かめるついでに試走したかっただけだからね。

 

 「お邪魔しました〜」

 

 於曽井周はクールに去るぜ……

 

 「誰か居るの?」

 

 居ませんよ?

 

 「居るでしょ?」

 

 「ナチュラルに心読むのやめない?これだから現代っ子は……」

 

 扉の隙間から響いた声は鈴のように整った美しい声だった。

 深夜枠のアニメで例えるなら、萌え声ではなくハキハキとした感じの耳に残りやすい声。

 より具体的な感覚で言えば、音量が控えめな雰囲気なのに一人だけ声が通って聞き取りやすい声色だね。

 

 女上司とかでこんな声だと萎縮しそうだからやめて欲しい限りだ。

 

 「貴方もでしょうに……で、何しにきたの?」

 

 「(A子さんへ)デートのお誘いに」

 

 「あら、もう(初対面の私を)誘ってるの?気が早く無いかしら」

 

 「まあ割と(A子さんとは)初対面みたいなものだけど、こう言う時ほど素直に(謝罪)するのは大事だと思うんだ」

 

 「……残念だけれど、(私は)そんなにチョロく無いわよ」

 

 「乙女心は複雑だねぇ……『そんな君(A子)も僕は好きだよ』としか言えないや。いやでもほぼ初対面だし、流石に気まずいかな?」

 

 「そうね………もう既に気まずいのだけれど」

 

 「それはそうと外寒く無い?」

 

 扉越しの会話にしてはやや長話だ。身体を壊すと大変だし、話し相手になってくれる相手を早々に学校から退場して欲しくない。

 

 と言うわけで扉を開けて、恭しい一例を取る。

 

 「どうぞ、こちらですお嬢様」

 

 「エスコートするならもう少し、風情のある場所にしてくれないかしら」

 

 屋上前という構造上、コンクリートの建物は音を響かせる。

 彼女の上履きが床をコツコツと叩き、その音が驚くほど静寂を突き刺さり、反響している。

 

 いや、もっと端的に言おうか

 

 「足音デカくね?もう少しお淑やかにしない?」

 

 「雰囲気台無しよ。それに貴方こそ、少し口を慎んだ方が良いのではなくて?」

 

 「うるせいやい、僕は表現の自由の戦士だぞ!歯向かってみろ不自由展にぶち込んでやるからな!」

 

 「私レベルの美少女の靴音なら十分芸術だから、貴方に守られる必要はないわ」

 

 「傲慢だな」

 

 「そうね。でも初対面相手にそこまでハードなネタを入れてくる貴方の方が普通に驕っている、いえ驕り高ぶってるわ。そんなに過激な発言しても大丈夫かしら?友達いる?」

 

 「おうおう、一々言い換えまでしなさって……やけに喧嘩腰だね。生憎と日本の法律だとストリートファイトは受け付けてないんだ。それに僕は女性には手をあげないのさ……ただ好きな子相手には足を引っかけたりはするけどね」

 

 「小学生かしら?」

 

 「失礼だな、純愛だよ」

 

 「どうやら私には大義がないから貴方とは釣り合わないようね、ごめんなさい」

 

 「振られちゃったァ……ワァ」

 

 「あ、泣いて……ないわね」

 

 「流石に此処で泣いたら不審者でしょ」

 

 「侵入禁止の屋上に二人でいる時点で、二人揃って不審者なのは棚に上げるのかい?」

 

 「そうだとしても客観的に急に泣き出した貴方と普通の私とでは天と地ほどの差があるわよ」

 

 「残念だったな!屋上にしたというマイナスを僕は奇行をとるというマイナスを持って打ち消しているんだ!」

 

 「いえ、掛け算ではなくこの場合、評価点としてみるから足し算よ」

 

 「正に正論(マジレス)!」

 

 「負けたぜ嬢ちゃん!レスバ歴17年の僕がまさかこんなところで負けるとはね……」

 

 「生まれてきた時からレスバしてるなんて、これが現代社会の歪みが生み出した闇なのかしら……」

 

 「クックック、そう我こそが!闇!」

 

 「それは病?いえ闇である事には変わりはない?」

 

 「その憐れむような視線はやめよう!何故か無性に死にたくなってきた」

 

 「†僕に感情はない†、じゃなかったかしら?」

 

 「そんな時期もあったかもー!?」

 

 「───、死にたい、ね……」

 

 「ん?死にた……なんか言った?」

 

 「何故言い直したのかしら?」

 

 「たまには難聴系の主人公ってのをやってみたくて」

 

 「持論だけれど意図的に難聴になれるのは、何か恋愛に対して精神的に苦になるところがあったと思うのよ」

 

 「心のフィルター的な?」

 

 「話が早くて助かるわ。フィルターがかかれば嫌なこと、苦手なことは自分の耳に届く前にシャットダウンされるわ」

 

 「確かにね、でもそのままだと」

 

 「ええ、無くなるわけではなくシャットダウンされるだけ。フィルターとはいえノイズになった情報が溜まればいずれ処理しきれなくなる」

 

 「詰まりが起きる訳だね」

 

 「つまらなかったかしら?」

 

 

 ズコーッ!

 

 

 「45点」

 

 「辛辣ね」

 

 「話の流れが急過ぎたのと、小学生向けの漫画のボケ方だね。僕は勢いよくズコーッ!って倒れ込むタイプだけど、プロには通用しないよ」

 

 「赤点は回避ってところね」

 

 「恐れずチャレンジする精神を高く評価しました。今の時代にこそ古き視点に立ち直るということは重要であるという点と、真面目に話していた自分が恥ずかしいという点で減点です」

 

 「私情滅茶苦茶挟み込んできたわね。公正な採点は所望するわ」

 

 「採点の詳細などにつきましてはこちらでは受け付けておりませんので、お引き取り下さい」

 

 「不正よ!代表者を出しなさい!」

 

 「はいは……」

 

 

 

 気づくのに遅れてしまった。

 普段の僕なら反応できたのにな……

 まあ()()()()()()()()()()

 

 「お嬢様」

 

 背後からの足音が大きくなる

 

 「何よ」

 

 目の前の少女は未だに気づいていないようだ。

 そう言えば今は昼休み。

 

 下の階の生徒が騒がしくて、普通は気づきにくいのか。

 それに扉と軸と取手の部分と並行に向き合っている僕らでは気づきにくいのも確かだ。

 

 足音がさらに大きくなった。

 

 先ほどの少女の靴音のような上品さなどかけらもない、静寂を蹂躙し踏み潰すかのような、靴裏を勢いよく叩きつけながら歩く音。

 

 「……右手をご覧下さい。こちら巡回に来ていた教員の方です」

 

 2メートルにも及びそうな巨体が、こちらに影を作り見下ろす。

 

 「……お疲れ様です」

 

 「……二人とも後で職員室に来なさい」

 

 「はい」「うす」

 

 ガメオベラ ガメオベラ

 

────────────────────────

 

 

 現在、職員室に連行された僕らは今お叱りを受け、お許しをいただいて解放された直後だ。

 どうやら鍵を拝借した事はバレてないみたい。

 

 「椎奈(しいな)よ」

 

 「突然だね」

 

 「知ってるでしょうけど一応ね。自己紹介がまだだったでしょう。私は形から入る派なのよ。その、貴方が急にへ、変なこと言うから」

 

 「C奈ちゃんね、覚えた」

 

 「嘘、私の事知らなかったの!?」

 

 「それは初対面だからね」

 

 「知らなかったのに、あんな事言ってたの!?」

 

 「他意(ボケないつもり)は無かった」

 

 「そ、そそ、そうなのね!」

 

 「そうだよ」

 

 「……そこまで言うなら(私との交際を)認めてあげるわ」

 

 「よっしゃー!(友達)獲ったどー!!!」

 

 「私は魚じゃないわ」

 

 「失礼しました、サバイバルしてた時のドキドキがぶり返してしまいました」

 

 「何してたのよ!?」

 

 「はい、私は3日ほど無人島での生活を経験していました」

 

 「それ本当?流石に嘘であって欲しいけれど」

 

 「まあ信じてもらわなくてもいいよ、僕は僕の道をいくだけだし」

 

 「それは自分で嘘って言ってるようなものじゃない、全く……でも貴方、ああそっか()()()()んだったわね」

 

 「聞いた方がいいタイプの話題?」

 

 「そうね、聞けば私がどう言う人間か分かるわ」

 

 「俄然興味が湧いていた」

 

 「失望するわよ?」

 

 「さっきのダジャレで底ついたから安心して」

 

 「底が浅いわね。こう言うのを底が知れるというのね」

 

 「マリアナ海溝よりは浅いのは万人共通さ」

 

 「規模を大きくして論点をずらそうとしてるのが見え見えよ」

 

 「チッバレたか……、それで、この僕が幻滅しかねない程の事情とは?」

 

 「……私はね、未来が見えるのよ」

 

 「なるほど、未来予知できちゃうのか」

 

 ただの電波女か、本物か

 そんなもの僕には判別付かないな。

 ただの厨二病だからって急にカミングアウトしてきても反応に困るだけだし、幻滅って程でもないよね。

 むしろ面白いから、積極的に弄るよ僕は。

 僕がそう言うキャラなのは彼女は知っているはずだし、彼女も弄る側のはず。

 

 そんな彼女が厨二病を患っている事を急にカミングアウトしてくるわけがないし、今もほら!なんというか不安そうにしているぞ!

 

 目を合わせると……ほらほらほら!困った感じの顔で露骨に目を合わせない!

 

 滅茶苦茶真面目そうだ。

 でもこれに乗っかった場合、さっきの『つまらない話』のオチがやってくる可能性もある。

 二度も引っかかるのは確かに僕が幻滅されそうな案件だ。

 

 一方でマジな可能性。

 これは大いにあり得る。

 というかそうであって欲しいなと強く思っている。

 なんだかんだ言って僕がしたいことは学生生活ではなく、面白いこと。

 

 「一つ質問なんだけど、3()()()の僕ってどうなってる?」

 

 3日後、要は僕がループした後の世界。

 今の僕が決して辿り着けない未来。

 

 これを教えてくれるなら、割と何でもしよう。

 靴でも舐めるし、校舎どころか街中で全裸になって駆け巡るのさえお茶の子さいさい、ヤクザの事務所にロケラン打ち込んできてもいいよ!

 

 「もしかして心当たりがあるのかしら?」

 

 「ゑ?」

 

 「驚き過ぎて表記が揺らいでるわよ」

 

 「ヱ?」

 

 「それも映画でしか見たことないわ」

 

 「えぇっーー!?それは本当かい!?」

 

 「新劇場版サザヱさんかしら」

 

 「何か登場人物全員ムキムキそうだし、人型汎用決戦兵器とかに乗せられそうだね」

 

 「面白半分で見に行きたくなるわね。」

 

 「……じゃなくて、貴方3日後に思い当たる節あるのかしら?」

 

 「まあいっか、こういうの灯台下暮らしっていうだろうしね」

 

 「貴方は灯台の下に住んでいるのね?」

 

 「そうだよ、いつも子供達が僕の蒔いたパン屑にやってくるんだ。今度案内するよ」

 

 「野鳥に餌をやるのはあまり感心しないわね」

 

 「まあやったのは4()()()()()()だけど」

 

 「4週間ではなくて、4周?」

 

 「目敏いね、校正とか得意?」

 

 「やった事ないし、興味はないわ」

 

 「僕と違って君には先があるんだし、やってみるといいよ」

 

 「…………………のよ」

 

 「ん?」

 

 「私には先が無いのよ!」

 

 おや?

 

 「私は3日後に殺されるのよ!」

 

 そっちかーい!

 

 「なるほどなるほど。少し考えてもいい?いや僕も君と似た感じなんだけどちょっと違う案件だからね、少し因果関係洗っていい?」

 

 「分かったわ、何でも聞いて」

 

 「君は未来を知っている、または未来を経験したことがある?」

 

 「どっちとも取れるわね。急に見えるのよ、人生の重要な分岐点のようなものが」

 

 「ターニングポイントだけ見えるタイプね」

 

 「じゃあ見えたのは今回が初めて?」

 

 「昔からよ」

 

 「見えた未来は変えれた?」

 

 「無理だったわよ」

 

 「信じては貰えた?」

 

 「お父さんもお母さんも信じてくれなかったわ……私を気味悪がってこの学校に押し付けてきたもの……」

 

 「なるほど協力は取り付けられなかったって事ね」

 

 「ええ、一月くらい前に私が死ぬ未来が見えた所為で錯乱してたのに、誰も助けようともしなかったわ」

 

 「だから屋上にいたのか」

 

 「ええ、先に死ねば、全部覆せると思ったからよ。私が見てるのは全部悪夢で、死ねばそれが覚めるのかって」

 

 「僕みたいな手遅れならともかく、それはオススメしないよ」

 

 「手遅れ?」

 

 「そう言えば自殺は試した事なかったな。そこまでする理由も心情もなかったし……」

 

 「一つ、いえ、貴方のこと聞かせて貰っても?」

 

 「ああ、そうだそうだ。自己紹介がまだだったね」

 

 「僕は於曽井周、末期のタイムリーパーさ。無限ループって怖くね?」

 

 

 

 

 




 軽く人物紹介(軽くネタバレ有り※根幹には関わらないので見たい方だけどうぞ)

 A子(緋村瑛子)……赤髪ツインテールのツンデレ女子。
 周囲には優しいが幼馴染の響と周には当たりが強い。周の事を強く意識している。実は子供の頃に将来を誓い合ったという化石のような出来事を未だに覚えているロマンチスト。
 知恵遅れで指摘された事をすれば、後はハネムーンに漕ぎ着けた。
 学園三大美女の一人。

 B太(宇鷹響)……金髪のチャラ男。
 周とは幼馴染で男友達。女関係はふしだらだが、真面目な主人公に悪い事を教えバカをしては、瑛子に叱られるような日々が宝物のように思っている。

 C奈(椎奈)……淡い緑髪のお嬢様。
 割とノリがいいがお淑やかな友人が多いせいでフラストレーションが溜まっている。
 主語がないと勝手に勘違いしやすく、現在は周に告白され、承諾した為自分達は付き合っていると思っている。
 未来予知の能力を持っていて、3日後に殺される事を知る。高嶺の花だったが上記の件で錯乱し、腫れ物扱いをされている。
 学園三大美女の一人。

 妹(於曽井咲)……黒髪のメカクレ。
 病弱の為部屋に引きこもっている。実はそこまで重くない病気だが、不治の病というだけで周囲の人間が手厚く対応してくれるのが嬉しい反面、申し訳なさを感じている。
 周囲の対応を裏切るようなことは出来ないので、部屋に篭っているが兄は事情を汲んでくれているのを知って感謝している。

 僕(於曽井周)……黒髪のギャルゲー主人公みたいにメカクレ。数字にすると桁を数えなければならない程のループを繰り返している。
気狂いで面白さの為なら上記の人間を殺すのも厭わない。
でぇじょうぶだ!死んでも生き返ぇる!
 が彼の言い分。
 早く死んだ方が世界の為。
 
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