ひろがるスカイ!プリキュア・地を這う獣は宙舞う蝶の夢を見る 作:幻水
「送ってくれてありがとね拓狼!じゃ学校終わったら何時ものアウトレットの映画館で見ましょう!」
「了解!、学校頑張ってね!」
保育士専門学校へあげはを送り届け、姿が見えなくなるとバイクのエンジンをかけ成島京子が働く会社を目指す。
両親を失ったあの日。
近くに親戚や親しい人等居なく、施設に引き取られる事になる所だった俺に手を差し伸べてくれたのが父さんの部下だった成島京子さんだった。
何回か交流はあったが他人の俺を引き取ってくれて、俺やあげはを本当の子供の様に接してくれる彼女には一生を掛けて返さなくては行けない大きな恩があり、少しでもその恩を返す為に役に立ちたいと思っている。
等と考えながらバイクを走らせる事数十分。
成島京子が働く会社スマートブレインに着きエントランスに入り受付から京子を呼んで貰い待つこと数分、エレベーターからボサボサの髪にシワシワの白衣を着た彼女が降りてきた。
「あぁすまない拓狼君、わざわざありがとう」
「大丈夫だよ京子さん、次は何時帰れそう?」
頼まれていた荷物を渡すとガサゴソと探り、中から水筒を取り出し中身の激甘カフェオレを喉に流し込んだ。
「今色々と立て込んでいてな…まだ当分帰れそうにないんだ…クゥ〜この甘さがたまらない」
「そうなんだ、でもあんまり無理しないでね?あげはも心配してるから」
「まさか可愛い私の子供達から心配されるとは…済まないね…」
頭をボリボリとかきながらまた一口カフェオレを飲む。
「あ、忙しいのに時間取らせてごめん…そろそろ行くね」
「なぁ拓狼君」
「ん?」
要件を済ませエントランスから出ようとした時、京子に呼び止められ振り返る。
「最近体調はどうだい?」
「体調?全然問題ないよ?」
「そうかならよかた、気をつけて」
京子に見送られスマートブレインを後にした。
「んぅ〜終わった〜…ん?あの人集りは一体?」
今日の授業が終わり校門前で拓狼を待つ為校舎を出ると、目的地である校門に大きな人集りが出来ていた。
「ねぇ?あの人集りってなに?」
「ん?あぁ、なんか俳優さん?見たいに背が高くてかっこいい人が来てるんだって!ほら!」
「なぁ!?」
呼び止めた生徒が出したスマホには苦笑いをし、対応に困っている拓狼の写真が写っていた。
「そ、そうなんだ…教えてくれてありがと…」
(確かに拓狼かっこいいけど…じゃなくて…あの状況からどう助ければ…)
「あ!あげは!!」
眼前の対応をどうするべきかを考えていると拓狼は人集りの隙間からこちらを見つけた様で、大声で名前を呼び大きく手を振うと、集まっていた人達の鋭い視線が一気にこちらに突き刺さる。
「げっ…お…おーい…」
「待たせたよね…ごめん…行こうか」
「う…うん…そうだね」
拓狼に応え手を挙げ返すとこちらに注目し止まっている人集りの間を抜けこちらに来ると、手を握り駐車場の方へ走るがその間も背中に視線が刺さるのを感じた。