ひろがるスカイ!プリキュア・地を這う獣は宙舞う蝶の夢を見る   作:幻水

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これは妄想から産まれた特級呪物です。
覚悟のある方のみ読んでください。



始まり。後半

「いや〜久々の新作なだけあって監督の気合い凄かったね!」

「確かに!拓狼が進めてくれる映画は全部当たりだから全シリーズ見て正解だったよ!」

映画を見終えお互いまだ興奮が冷めず、感想をいい合ったり考察を語りながらまだ時間もあるのでアウトレット内をブラブラする事にした。

「あげはごめん、ちょっと御手洗行ってくるね」

「OK!私は何か飲み物買ってくるわね、拓狼は何時ものブラックでいい?」

「うんありがとう、集合場所は広場の時計台で」

集合場所を決め、各々の目的の為別れる。

 

「ふぅ〜スッキリ」

手の水気をハンカチで拭き取りながら集合場所である時計台に向かっていると、アクセサリー店の商品が目に入り立ち止まった。

「あ、これ可愛い」

ショーケースに飾られたベイビーピンク色のリングに、ペリドットが真ん中に付いた蝶の装飾品が特徴のフリーサイズのリングに見惚れてしまった。

「あげはに似合うな、よし!あのすいません」

「はい!いらっしゃいませ〜」

良い値段だが喜ぶあげはの顔を想い浮かべ入店しニコニコ顔の店員さんにお願いし、購入する為ショーケースかリングを出して貰うが何故がもう一つカラスアゲハをモチーフにしたシルバーのリングが隣に置かれた。

「あのお願いしたのはピンクの方なんですが?」

「あぁこれ結婚指輪なのでペアとなっております!とても人気なんですよ!!」

「け…結婚指輪!?」

「はい!最後の商品となっていて次の入荷は未定となっています」

あげはへのプレゼントとして購入しようとしたリングがまさかお揃い、しかも結婚指輪だと告げられ驚いていると後一点しかないと後押しされてしまった。

「いや、け、結婚以前に付き合ってる訳じゃなくて…ただの幼なじみってだけですし、お互いの保護者の許可を得て専門学校の通学が楽だからって事で一緒に住んでるだけなんですよ!そもそも向こうがどう思っているか分からないですし!」

テンパった挙句要らない事まで店員さんに説明してしまう。

「フフッ…でも貴方はその人好きみたいですね」

「好き…って言うのか分からなくて…でも…誰にも渡したくない…ずっと一緒に居たい…守りたいって俺は思ってます…」

「きっとそれが好きって事になります!それに幼なじみさんだって好きでもない異性と一緒に住まないですよ!」

「そうですか…わかりました!これにします」

「はい!ありがとうございます」

リングを購入し体から蒸気が出そうな程火照ったまま店から出る。

「受け取ってくれるかな?…ってやば!?今何時だ?」

スマホを取り出し時間を確認すると、あげはと別れて20分程経っていた。

「急いで時計台に行かないと!」

周りの人にぶつからない様気をつけながら時計台へ向かった。

 

 

「拓狼…遅いな…」

飲み物を購入し集合場所へ到着して数十分。

飲み物の飲んで待っていたが一向に戻って来ない拓狼に連絡をしようかと思ったが、トイレが混んでいた場合を思いスマホを取り出す手を止める。

「ゴク…うげ…にっが…拓狼…良くこんな苦いの飲めるな…」

「おねーさん!」

飲み干しからになったカップを捨て、試しに拓狼に買ったブラックコーヒーを一口飲んでみると苦味が口いっぱいに広がり顔を歪めていると、不意に誰かから声をかけられた。

「は、はい?」

声のする方を見るといかにもチャラそうな金髪男性と口ピアスを開けた男性が立っていた。

「ねぇおねーさん可愛いね!1人?今暇?」

「暇なら一緒にお茶飲みにいこーよ」

「すいませんが、連れがいますので失礼します」

「連れぇ?嘘はいいよ暫く1人だったでしょ」

「ちょ…痛…」

その場を離れようとした時腕を強く捕まれコーヒーを零してしまい、時計台に押し付けられてしまった。

「大人しく着いて来ればすぐ終わるから」

「そうそう!可愛がってやっからさ」

(こ、怖い…助けて…拓狼)

「おいッ」

恐怖で声が出せず心の中で拓狼に助けを求めていると、男達の後ろから聞き慣れた声が聞こえ安堵する。

「あ?なんだおま!?」

「え、で…デカ!?」

「俺の彼女に何をしている?」

振り返り見上げる男達の前には何時もと雰囲気が変わり、鋭い目付きをした拓狼が立っていた。

「なぁ聞こえてるか?俺の彼女に何をしているんだ?」

恐怖で何も応えられない男達に拓狼は背中を曲げ、2人の目を直視しながら問いただす。

「この距離でも聞こえないのか?」

「「す…すいませんでしたァァ!!」」

圧に耐えきれず脱兎のごとく逃げ出す2人を気にもとめず、拓狼はあげはを抱き寄せた。

「ごめん!!怖い思いさせて…」

「大丈夫だよ拓狼…守ってくれてありがとう…で、でも苦しい…」

「あ、ごめん…」

慌てて距離を取り、あげはの顔を確認すると何時もの表情に戻っていた。

夕日が彼女の顔を照らす。

毎日見ているはずだがアクセサリーショップでの出来事を思い出すと、いつもと違うように見える。

「拓狼?…」

「スー…ハー…」

深呼吸をし片膝をつき先程買ったリングの入った箱を開け、あげはに突き出す。

「あげは…いや、聖あげはさん、俺と結婚を前提に付き合ってください」

「エェ!?…その…えぇ??」

真っ直ぐあげはの顔を真剣に見つる。

またあげはも俺の顔をまだ状況を理解できない様子で見つめてくる。

「は…はい…私で良ければ…天月拓狼…さん…」

答えと共に顔を紅く染め左手を差し出し、俺はその薬指にリングをそっとはめる。

「「おめでと!」」

「幸せにしてやれよ!兄ちゃん!!」

お互い見つめ合っていると周りからの歓声でお互い我に返り、そして恥ずかしさで俯いてしまった。

日が暮れライトアップされた時計台にその前での告白をしたら目立つのは当たり前である。

「い、行こっか…」

「う、うん」

拍手や歓声に見送られ広場から離れた。

 

 

「可愛い…」

告白の熱を冷ますためお揃いの指輪をはめ、手を繋ぎながらウィンドショッピングをした。

そして今は休憩がてらベンチに座り、あげはは左手の指輪を見つめている。

「気に入ってもらえて嬉しいよ」

「ありがと拓狼、あのね本当は今日私から告白しようと思って…きゃ!?」

「あげは!!ぐぁ!!」

あげはの言葉を遮る様に爆発音と共に砂煙が舞い上り、咄嗟にあげはを庇うが体が吹き飛ばされた。

「な…なんだ…俺…どうしたんだ?…おい…嘘…だろ…」

痛む体を起こす。そして目の前の光景に言葉を失う。

様々な店は瓦礫とかしまるでこの世の終わりとも思える悲惨な状況になっていた。

「そうだ…あげは!?」

頭を打ったらしく視界が歪むが、一緒に吹き飛ばされたあげはを探す。

「居た!大丈夫か?…」

少し離れた場所に倒れたあげはを見つけ、急いで駆け寄る。

「良かった…息はしてる…」

多少のかすり傷はあるが目立った外傷は見当たらない。

「早く病院に…」

「ランボーグ!!」

「今度はな、なんだ!?」

激しい雄叫びと共に空から何かが落下し、再び砂煙に包まれた。

「ランボーグ!!」

砂煙が消え姿を現したのは戦車の様な巨大な怪物だった。

「か…怪物!?…こいつが…あげはを…こいつが!!…」

突然怪物への恐怖が消え代わりに今まで感じた事のない程の怒りが込み上げてきた。

「ランボーグ!!」

戦車の怪物がこちらに気づき、足に付いたキャタピラを使い近ずいてくる。

「こいつがあげはを…あげはを傷つけたぁぁぁ!!こいつがぁぁぁ!!」

自分の雄叫びと共に体から青い炎が吹き出し、やがて全身を包んだ。

「俺はお前を…許さない!!」

青い炎を振り払い、割れた硝子に自分の姿が映っておりなんと夢に出てきた狼男の姿に自分がなっていた。

だがその事になんの驚きは無く、あるのはただ目の前の戦車怪物に対しての激しい怒りだけだった。

「うぉぉぉ!!」

怒りに身を任せ戦車の怪物との距離をつめ力任せに地面に殴りつけると同時に怪物の周りにクレーターができ、原型をとどめない程にぐしゃぐしゃになり消滅した。

「ハァ…ハァ…倒した…のか?…」

怪物の消滅を確認すると再び青い炎に包まれ人の姿に戻り、糸が切れた操り人形の様にその場に倒れてしまった。

「あ…げは…を助け…ない…と」

「あれ?ランボーグの姿がありませんね?」

「本当だ?って誰か倒れてるよ!?」

身体を全く動かせず次第に薄れて行く意識が最後に見たのは、青い髪の少女と桃色の髪をした少女の姿だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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