少なくとも私なら許せませんね
闇の書事件
私に家族ができた事件、そして家族を失った事件から4年経った。
あの事件からいろいろあった……
ロストギア、犯罪者、闇の書と罵られた事もあった。
辛い事も多かったけどみんなと一緒に乗り越えて来れたんや、これからも頑張れる。
それに最近は文句や嫌味を言ってくるのは減った。
奉仕活動もそろそろ終わるし、もしかしたら私らも少しは認められたんかなと思っとった。
でもそれが甘い考えだと……
【闇の書―失われたモノ達―】
第一話 アンタール
今日は久々に家族揃って昼食や。と言っても局内の食堂やけど。
いつもシャマルかザフィーラが必ず近くにいたけどやっぱり少し寂しかったんやで。
食堂で待ち合わせしとるけどそろそろ来る頃やな。っと入口にヴィータとシャマルが見えた。
あ、ちなみにザフィーラは隣に座っとるで。
「おーはやてー、調子はどうだー?」
ヴィータも元気そうやしシャマルもいつも通り笑顔や。
「私は元気やで。ヴィータもいつも通りやな。聞いとるで、昨日は違法研究所を建物ごと壊したんやって?」
「ちょ、ちょっとだけだぜ、逃げられない様に出口ふさいだだけだ」
「あら? 研究員が生き埋めになったのは?」
「ろ、老朽化だろ」
シャマルのツッコミに誤魔化しとるヴィータはやっぱり可愛いな。数日ぶりやから余計にそう思ってまう。
やっぱり家族はええなー、この生活があるからうちも頑張れるんやな。
--ギロッ
いきなり殺気と言える程の意識が飛んできた。それも複数。
私だけやない、ヴィータとシャマル、ザフィーラも気づいて表情をなくしとる。
局内で、しかも私らに向けての殺気なら…… 闇の書に関係する事か……
「あなた達、少し冷静になりなさい。お父様の言葉を忘れましたか?」
冷や汗をかきながら周辺を気にしていると前方の離れた所から声が聞こえた。それと同時に殺気もおさまる。
そちらを向くと端末を操作しながら食事をとっている女性と数人のグループがいて、声を発した女性と視線があったが無視された。
よく見ると女性は右の腕がない。義手は付けとらんけど腕輪型のデバイスが見える。
彼ら彼女らはやっぱり闇の書の事を……?
「先に戻ってるわね」
操作していた端末を閉じて立つ女性。ゆっくりと私らの方に近づいてくる。
ヴィータが身構え、シャマルがうちの前に立つがそれでも歩調を変えない女性はこちらを見ていない……
もう数歩でうちらの前に、後五歩…… 三、二、一……
……素通りしていった。
何も起きなかった事に安堵しながらもその後ろ姿を見送る。
扉から出ようとする時にシグナムが入ってきた、その瞬間殺気が復活した。
「「危ない!!」」
グループの方から何人かがシグナムに飛びかかっていった。そしてシグナムが身構える……
「もう一度言います、冷静になりなさい」
《―Magnet Binden―》
女性が声をあげると同時に魔法を使う。
殺気の主たちは天井や壁、床に張り付けられたように動けなくなる。
少し違和感がある。聞き慣れない魔法やからか?
「部下達が失礼しました」
「あ、いや私らはなんともなってへんから」
こちらを向いて軽く頭を下げる。視線はこっちにあるはずやのに私らを見てへん、そんな目をしてた。
「あなた達も一緒に戻りますよ」
--パチンッ
指を鳴らして拘束を解除する。本人はそのままゆっくり出ていってもうた……
倒れていた連中も残った人らが起こして一緒に出ていく。
「主はやて、あの者達はいったい……?」
「……わからん。でも私らに何かしらあるんやろうね」
いつの間にか近づいていたシグナムの問いに答える、いやわかっとるのかもしれん。
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ラッへ・アンタール(女性)
所属及び役職:時空管理局地上本部所属 武装隊情報補助管理3課 課長
階級:二等空尉
魔導師ランク:AAA(保有魔力量AAA+及び近代ベルカ式)
職務態度:極めて良好、人間関係も同じく良好
補足:とある事件にて両親を失う、その後アンタール家の養子となる。
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時空管理局地上本部所属 武装隊情報補助管理課
主な職務内容:武装隊における事前情報収集活動と作戦終了後の分析活動。必要に応じての武装隊予備戦力。
部隊:1課から9課まで存在し、各武装隊からの要請による出動体制
補足:3課及び4課のほとんどの人員がアンタール孤児院出身
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先日の食堂であった女性とその部隊が気になって情報を照会して見ていた。
端末に浮かんだデータを確認していて気になった点。
とある事件…… アンタール…… 何かあるんやろか?
とある事件いうのは闇の書が関係してそうやけどアンタール……?
今回は八神はやて目線での表現でしたが関西弁は表現が難しいです。
次回はオリキャラのラッへ・アンタールを中心に過去のお話を混ぜます。