助)私はこういうのも好きだけどね〜
ウォ)私もですな。
「うぅ〜お腹空いたよぉ……」キューッ
可愛い妹が腹の虫とセットで空腹を嘆いているが、今日は本人の自業自得なので見てみぬふりをする。甘やかし過ぎも駄目なのだ!
「朝食食べてこなかったの? そういえば今日は尚人君一人で食堂に来てたけど」
「おにいちゃんが起こしてくれなくて朝食抜きにされたんだよぉ〜かなりーん(涙)」
「人聞きの悪い様な言い方をするな! 何度も起こそうとしたのにコイツが起きなかっただけだからね」
「あははっ、お疲れ様、お兄ちゃんは大変だね☆」
「ブゥ〜お腹空いたぁー!」
お腹空いたと言われても、今日はおやつも持ってきてないし……それにもうそんな時間も無さそうだ。
「全員席に着け! 朝礼を始めるぞ!」
織斑先生達の登場に皆が慌てて席に着く。
「突然ですが今日は転校生を紹介します!」
「入ってこい!」
織斑先生の声に合わせて教室の扉が開き、一人の生徒が教室に入ってくる。
「「「「「えっ?」」」」」
「では、デュノア君お願いします!」
「シャルル・デュノアです。こちらに僕と同じ境遇の方が居ると聞いて、やってきました」
「…………」
クラスのみんなが固まっている……そりゃそうだろう。入ってきた生徒は男子の制服を着ていたのだから。
自己紹介の後……3人目の男性操縦者の登場に騒がしくなる女性陣に、嬉しさを表情に出す一夏君……けど俺はそんな周りとは逆に違和感を覚えていた。
「席は布仏兄の隣だ。布仏兄、同じ【男子】としてデュノアに色々と教えてやってくれ。あと今日は特に連絡は無いから1限の準備に入れ」
改めてこちらに歩いてくる転校生を見る……男子? 俺にはどう見ても男装している女の子にしか見えなかった。
「君が布仏君? 僕は……」
「ごめん。1限のIS実習なんだが、男子はアリーナの更衣室まで行って着替えないといけないから、移動しながら話そう」
「そうなの!? じゃあ急いで……『行こうぜ、二人共!』」
一夏君も合流して更衣室まで急ぐ。更衣室に着き、まぁ間に合うかと思ったが、デュノア君が一向に着替えようとしない……まるで俺達の前で着替えるのを恥ずかしがっている様にも見えるし、一夏君が一気に制服とシャツを脱いで、下着一枚になった時の反応とか…………これ確定だろ。
「二人共着替えるの遅いぜ!」
「すまん一夏、先に行っといてくれ! 俺とデュノア、トイレ行ってからダッシュで行く!」
「えっ!?」
「おぉ……分かった!」
「こっちだ、デュノア……(小声で)バッグも持ってこい」
「!?」コクリ
俺とデュノアは一旦更衣室から出て、トイレに移動した。
「アリーナには普通に男女トイレあるからな。個室なら俺達に気にせず着替えられるだろ?」
「――それって!?」
「話は後だ。とりあえずは授業に遅刻しない事を考えろ。織斑先生の出席簿クラッシュはメッチャ痛いぞ」
「わ、分かった!」
「じゃあ、俺は更衣室戻って着替えるから」
そう言ってトイレを後にし、更衣室に戻ると一夏は既にアリーナの中に向かった様で居なかった。
「さて、どうするかなぁ…………」
デュノア【君】? の事を考えながら自身の着替えをバタバタと済ます。流石に俺も出席簿クラッシュはくらいたくないからね。
カチャリ
「!?――ゴメンナサイ!?」バタン!
俺が制服を脱いでISスーツを半分くらい着たタイミングでデュノア君が戻って来てしまい……上半身裸で着替え中の姿を見られてしまった……思いきり扉を閉められたよ。帰ってくるの早くね!?
「すまん、デュノア。もう大丈夫だ」
「…………」
薄っすら頬を赤くして俯いたデュノア君がそお〜っと更衣室に入ってきた。
「あの……さっきは……」
「悪い、時間が無いからアリーナに走るぞ!」
俺はデュノア君の手を取ってアリーナに向かい走りだした。全力疾走したおかげで何とか間に合い、二人共出席簿クラッシュは免れたのだった。
助)尚人君は気づいちゃった訳ね〜★
ウォ)これはデュノア氏はどっちのヒロインになるのか分からなくなってきましたな?
マ)ネタばらしはしないよ!?
助)次話に期待だね☆
マ)がっ、頑張りマフ(+_+)
ウォ)それではまた次話をお楽しみに!