インフィニット・ストラトス〜消えた歌姫〜   作:仏のマスター

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選択を迫まれるデュノア君



29 困った時の織斑先生

 1限が終わり、更衣室まで戻ってきた。

 

「あれ? デュノア居ないな?」

「……そうだな」

 

 恐らくデュノアはまたトイレで着替えていることだろう……俺が一時的に一夏君を抑えている間に先に行かせ、着替えを持ってトイレへ行かせたからだ。

 戻ってきた時には制服姿であろう。トイレで脱いだついでにそのまま着替えてきたと言うつもりだ。ISスーツは伸縮性は良いが、中々に着づらいものがあるからね。

 そんな事を考えていたら扉の向こうからデュノア君の声が聞こえてきた。

 

「僕、喉が乾いたから自販機の前で待ってるね!」

「あぁ、俺達もすぐに行く!」

「おぉ」

 

 今日はとりあえず乗り切ったが、今後ずっとこのままではいかないだろう。そう思った俺は放課後……寮にて、デュノアを連れてとある部屋を訪れた。

 

 カチャリ。

 

「布仏兄と……デュノアか」

「折り入って内密にご相談が」

「……分かった、入れ。少々散らかってるが気にするな」

 

 そして織斑先生の寮長室に入って…………

 

「「…………」」

 

 少々散らかってる?……これが少々だと?

 織斑先生の部屋は正直なところ少々で片付けられるような状態では無かった……隣のデュノア君も言葉に詰まっている。

 

「織斑先生……先に一つお願いしても良いですか?」

「なんだ?」

「部屋を片付けさせて下さい!」

「あはは……僕も手伝うよ」

「おぉ……すまない」

 

 多少自覚もあったのか、織斑先生は申し訳なさげに頭を下げてきた。

 30分程、俺とデュノアで掃除、織斑先生がゴミとそうでないものの選別をして、とりあえずは部屋が綺麗になったところで、やっと本題へと入る事にした。

 

「ここに来た理由は恐らく織斑先生なら分かりますよね?」

「布仏兄は気づいたという訳か……流石自身も――『オ・リ・ム・ラ先生?』――いや、スマン」

「?」

 

 なに爆弾発言しようとしてるかなこの先生は……一旦それはスルーして、話に入る。

 

「デュノア【君】……いや、デュノア【さん】、もう分かってるよね? 素直に話してもらっていいかな?」

「…………はい」

 

 ポッリ、ポッリと話し出したデュノアさんは全てを隠さずに話してくれたようだ。

 

「これが僕がここに来た全てです」

「「…………」」

 

 警戒していないわけではなかった……世界でたった二人の男性IS操縦者……世界中がその情報を求め、ハニートラップへの警戒もしていた。(一夏君は微妙だが)笑

 

「それでデュノアさんはどうしたい?」

「どうもこうも……国に強制送還されて幽閉されるか、良いところで政略結婚させられるかが関の山じゃないかな。僕は妾の子で本妻様に嫌われてるからね」

「「…………」」

 

 こんなのってあるだろうか……デュノアさんの表情を見るに嘘を言っている感じもしないし、本当にそうなる未来が見えているのかもしれない。

 

「お父さんはどうなの?」

「父さんとも久しくまともに話して無いかな……会社の社長は父さんだけど、実権は本妻様が持ってる感じだから……父さんはそれなりに僕の事も気には掛けてくれてるみたいだけど」

「そっか」

 

 このまま帰したら恐らくデュノアさんは……俺は良い答えが出る事も無く、隣で黙っている織斑先生を見た。

 

「…………デュノア」

「はい」

「お前のやろうとしていた事は未遂に終わったとはいえ立派な犯罪だ」

「……はい」

「だが、情状酌量の余地はある」

「…………」

「デュノア社と縁を切る覚悟はあるか? あともしそうなった場合国にはもう帰れないかもしれんがな」

「「!?」」

「ぼ……僕は…………」

 




助)ここで次週かい!!
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