「夜遅くにごめんね。けど……相談できるのが尚人しかいなくて」
寮の売店奥の自販機コーナーにて合流したシャルロットは先に購入していたのか、ミルクティーの缶を両手で持ってラフなルームウェアにパーカーを羽織った格好で、薄く頬を赤らめ尚人の正面に立っていた。
「それで、話って?」
尚人はシャルロットから受け取った缶ジュースを開け、飲みながら話を聞く体制に入った。
「うん。あのね……僕、好きな人ができたんだ!――『ブフッ!?』――あぁ、大丈夫!?」
シャルロットの発言に、「まさか……いや、そんな」と心の中で思った尚人であったが、その答えは想定外のものであった。
「僕……織斑先生の事が好きになっちゃったみたい♡」
「…………」
「ごめんね。こんな相談させちゃって……」
始め驚きから口をポカーンと空けて返答に困った尚人であったが、シャルロットの表情が真剣なのを見て尚人も口を閉じ、真摯に話にのる事にしたようだ。
シャルロットは人生のドン底に落ちそうになっていたのを助けてくれた織斑先生に恋心を抱いてしまったのだった。
「女の子の僕が女性の織斑先生に恋なんてね……ちょっとおかしいのかなっては思ったけど、僕は本気なんだ」
あの日泣き出したシャルロットを優しく抱きしめ救い出した織斑先生の温かさに、シャルロットはその夜、胸が熱くなり織斑先生の事しか考えられなくなり、恋に落ちた。
それで当時の関係者で、転入してきたばかりで唯一信頼できる友である尚人に相談してきたのであった。
「正直驚きでなんて言ったらってとこなんだけど、とりあえず俺は応援するよ」
最初、もしかして俺告白されるのか!? なんて思ってしまった心をポイポイして……女性同士で!? と思ってしまったが、シャルロットの真剣さ、あと相手が織斑先生なら仕方ないなとも思い、俺はシャルロットを応援する事にした。
正直織斑先生は男の俺からしてもカッコいいと思う時はあるし、本人の性格も男性っぽいとこがあるから女性からの人気も凄く高い。ガチ恋してる女性がいてもおかしくないとは思っていたが…………
「ありがとう。それでさ、どうしたら良いと思う? やっぱ告白して想いを伝えるのが一番なのかな?」
「う〜ん……今告白しても優しく諭されてそれまでな気がするな。するにしてももっとお互いを理解しあってからの方が良いと思う。あともう一点、こっちが重要だけど織斑先生とシャルロットは先生と生徒の関係だ……だから正式に付き合えるのはシャルロットがIS学園を卒業してからになるだろう事。もし織斑先生が受け入れてくれたとしてもそこだけは言ってくるだろうと思うよ」
俺の発言にシャルロットは一時考える様な表情をした後、気持ちの整理がついたのか今度はやる気に満ちた表情となり、拳をしっかりと握りしめ返してきた。
「ありがとう尚人! 僕頑張って見るね☆」
「おう! 結果はどうあれ骨は拾ってやるよ」
そう言って笑顔になったシャルロットは寮の自室へと帰っていった。
「さて、俺も戻らないと就寝時間超えたらまずいしな」
……とは思いながらも、俺は途中から聞き耳を立てて盗み聞きしてた2匹……いや、3匹にお説教かな。
「素直に出てくるなら良し! 出てこないならこちらにも考えがあるぞ」
時間が時間なので控えめに俺がそう叫ぶと……
「「ニャ、ニャ〜ン」」
「プ〜イ、プ〜イ」
「出てこい、盗み聞き猫2匹。あと束さん、それはウサギじゃなくてモルモットの鳴き声ね」
「「「…………」」」
「出てこないなら一週間オヤツ抜き&差し入れ無し!」
「「「わぁ〜待って待って〜」」」
慌てて飛び出してきた猫耳フード付きのお揃いの猫キャラ寝間着に身を包んだ本音とソーちゃんに、いつものウサギ耳を付けた寝間着の束さん。
「俺が何を言いたいかは分かるよね?」
コクリコクコクと頭を下げたので3人とも理解はしているようだ。これから軽く説教してやろうかと思ったが新たな登場人物にそれはオアズケとなるのだった。
「こんな時間に何してる? もうすぐ就寝時間だぞ。部屋に戻れ!」
見回りをしていたのであろう織斑先生に見つかってしまった。時間切れってやつですね。
俺は簡潔に織斑先生に説明をして、今日は諦めて部屋へ戻る事とした。因みに本音とソーちゃんには部屋に戻るまでにお説教しときました★
決めました!
お気に入り150人突破でこの続き書くどぉー(・o・)ノ
シャル×千冬 の続編に期待アレ★