遂にこの時が来た…………
「あれっ? 何か入って……!?!?」
朝登校すると下駄箱の中に何か入っている事に気づいた。差出人は【尚人】……尚兄!?
私は直ぐにその手紙をポケットにしまい、トイレへと駆け込んだ。
『二人きりで大事な話がしたい。放課後、第一アリーナの俺と一夏が更衣室に使ってるロッカールームに来て欲しい。もし分からなかったら迎えに行くから連絡して』
尚兄からの呼び出し……もしかしたらお姉ちゃんとの事かな? そんな事を思いながら私は放課後になり、言われた場所へと向かった。
「そういえばここから先って関係者以外立入禁止だった」
約束の場所に来たものの……唯一の男子更衣室なのもあって、普段は男子の尚兄と一夏の二人と関係者以外この先は立入禁止になっていた。
勝手に入って大丈夫なのかと私が困っていたら……私の方が早かったのか、尚兄が後ろから現れた。
「ごめん。そういや女子はこの先入れなかったね。二人きりになれそうな所って考えて此処を選んだんだけど間違いだったかな」
そう言いながらも尚兄は手招きをして私を男子更衣室に案内してきた。
「もし誰か先生でも来ても俺が説明するから安心して、絶対簪には悪い様にはしないから」
そして私は尚兄と更衣室で二人きりになった。
「急に呼び出してごめんね」
「うーうん、それで話って?」
覚悟決めたんだろ、しっかりしろや俺!
「簪……俺、お前の事好きだ!」
「…………?…………!?」
少しの間を置いて、俺はやっと長年の想いを簪に伝える事ができた。
「えっ? 嘘……尚兄はお姉ちゃんの事が好きだったんじゃないの?」
「えっ? 刀奈を? 俺は物心ついた頃からずっと簪の事が好きだったよ。勿論刀奈の事も好きだけど、簪のソレとは違うから」
「そ……んな…………」
「簪?」
簪は手で顔を覆い、黙ってしまった。この時簪の中でどんな感情が渦巻いていたのか、その時の俺には理解できないでいた。
尚兄に告白された? えっ? 私が?
「えっ? 嘘……尚兄はお姉ちゃんの事が好きだったんじゃないの?」
「えっ? 刀奈を? 俺は物心ついた頃からずっと簪の事が好きだったよ。勿論刀奈の事も好きだけど、簪のソレとは違うから」
「そ……んな…………」
「簪?」
どうしてこうなっちゃったんだろう……私と尚兄は両想いだったんだ。それなのに私は勘違いして諦めて、今は…………
「もう……遅いよ…………」
「……それって」
溢れる涙が抑えられない。だけど私は気力を振り絞って尚兄の告白に答えた。
「ごめんなさい。尚兄の事、もう異性として見れない」
「……そっか……分かった。それとできればこれからも仲の良い幼馴染で頼む」
「うん」
私の初恋はこれで完全に終わりを告げた。
「ごめんなさい。尚兄の事、もう異性として見れない」
振られた……俺の初恋は此処に散ったか…………
「……そっか……分かった。それとできればこれからも仲の良い幼馴染で頼む」
「うん」
普通ならこれで終わりなんだろうけど、俺にはもう一つ簪に言わないといけない事がある。今までずっと秘密にしてきた事が。
「それじゃあ私戻る――『待って!』――何?」
「こんな後に何なんだけど、簪にもう一つ言わなきゃいけない事があるんだ」
俺のもう一つの秘密……自身も周りも巻き込んで秘密にしていた事。
「これは俺のわがままで簪に告白するまでは秘密にしてって周りにも頼んでたんだ……俺自身、布仏尚人として簪に見てもらいたかったかったから」
「……? 何の話??」
俺は眼鏡を外し、鞄の中からこっそり持ってきていたウィッグを取り出して被る……そして何度か喉の調子を合わせた後に女声にして話しだした。
「これが俺の……いや、私のもう一つの秘密……簪に秘密にしていた事…………」
「えっ? あっ――あ、アァァァァァ!?!?」
マ)さぁ〜て、いい加減ヒロイン決めないと…………(汗)
未だに悩んでる私がいます。
助)遂に真実を知ってしまった簪ちゃん。