インフィニット・ストラトス〜消えた歌姫〜   作:仏のマスター

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幼馴染、腐れ縁の人って…………


56 デエト

「ちょ、あんまりくっつかないでよ!?」

「えぇ〜良いじゃない?」

 

 寮に着こうかというところで会長から「まだ時間も早いし私達もちょっとだけ出かけない?」と誘われ、やって来ましたレゾナンス。

 駅に着いてからというもの会長が腕にくっついてきて、変に意識してしまう。

 

「どこか見たいお店はあるの?」

「ん〜特には無いかな〜とりあえずブラブラして気になるところがあればって感じ……って事でレッツゴー☆」

 

 それからは本当にブラブラとウィンドウショッピングを楽しんだ感じだった。ちょっとした小物屋さんに入ったり、クレープを食べたり……そんなこんなしてたらソコソコいい時間になっていた。

 

「そろそろ日も暮れてきたけどどうする?」

「時間が過ぎるの早過ぎ! まだ遊び足りないのに!」

 

 会長はまだまだ元気で遊び足りなさそうだが、流石に生徒会の俺達が寮の門限を破るわけにもいかない。

 

「でも、しょうがないわね……次は丸1日付き合ってもらうんだから♪」

 

 次のデートは長い一日になりそうだな……などと考えながら駅に着くと、丁度そこで知り合いが居たのだった。

 

「あら? 尚人達も来てたんだ」

「「?」」

「おぉ、鈴か……そちらは知り合い?」

「中学の時のね」

 

 駅でバッタリ会った鈴は赤髪の男女二人と分かれる前だった様だ。鈴曰く、一夏と同じ幼馴染で、余り似てないけど兄妹らしい。

 

「五反田禅だ。コイツは妹の蘭、宜しく!」

「布仏尚人。こっちは幼馴染でIS学園生徒会長の更識楯無さん」

「布仏尚人……って一夏と同じくIS動かしちゃった男子!?」

「!?」

 

 軽く自己紹介すると直ぐに名前で気づかれた様だ。

 

「くぅぅぅぅぅ!! 一夏同様、乙女の園に紛れし男子の一角とは……ウラヤマ――イデェ!? 蘭! 髪引っ張るんじゃねーよ!?」

「ウッサイ! 恥ずかしいから泣きながら悔しがるの止めなさい!」

「「アハハ……」」

「はぁ〜禅ったら……これ以上ここに居ると禅が更に変な事言い出しそうだから解散しましょうか」

「そうですね。ほら! 帰るよ、兄貴!」

「だぁーだから髪引っ張るなっての!?」

 

 解散して各々帰ろうかとしたところで…………

 

「あら、尚人に会長もこっちに来てたんですね」

 

 買物バックを両手に持った虚姉が駅に現れたところで異変が起こる。

 

「!?!?――あっ、貴女は!!」

「?……あら、確かさっきの」

「? 姉さん、五反田さんと知り合い?」

「知り合いって程でも無いけど……ちょっとだけ会話した程度?」

「ナニ? 禅、アンタ尚人のお姉さんに何かしたの?」

「オニイ?」

 

 どうやら俺達の知らないところで二人には何かあったらしいと。

 

「尚人のお姉さん…………」 ドクン

「何か一人苦しそうにうずくまって居たので声を掛けたんだけど、直ぐに走って行かれて……」

「「……何やってんのよ禅(お兄)」」

 

 禅さんの謎行為は意味不明だったが直ぐに彼の気持ちは皆の知るところとなった。

 

「あの! 俺、五反田禅っていいます。よかったらこの後少しお話でも!?」

「えっと……もう寮に戻らないと危ない時間なので、その……ごめんなさい」

「!?――な、ならせめて連絡先だけでも交換してくれませんか? そのコレも何かの縁ですし……」

「えっ……その…………」

 

 コ……コレハマサカ…………

 困った表情でこちらに助けを求めてくる虚姉さんだが、俺と会長、あと鈴はニンマリとした表情となる……一人引きつった表情をしているのは彼の妹の蘭さんだけである。

 

「い、急いでますので私はこれで!?」

 

 バッと俺達の間を駆け抜けて駅の構内へと走っていった虚姉さん……その表情は滅多に見る事のないもので……紅かった。

 一方、両手で携帯を持ったまま立ち尽くす禅さん……鈴が背中をバシンと叩いたところで意識を取り戻したもの、凄く残念そうな表情で下を向いたままだった。

 

「「ドンマイ」」

 

 妹さんと鈴に慰められていた五反田さんだが、ふと俺と目が合うと……何か希望を抱いたかのように目を輝かせて、突撃してきた。

 

「布仏――いや、尚人さん! お姉さんを俺に紹介して下さい!」ピシッ!

 

 綺麗に90度に決まった礼でそんな事を頼まれてしまった。

 

「これはこれは面白い事になってきたわね★」ニヤリ

「あっ、会長もそう思います?」ニヤリ

 

 何か良からぬ事を考えてそうな二人を無視して、妹さんに助けを求める様に見つめたのだが、頼みの妹さんはポカーンとして立ちつくし、助けてくれる様子は無かった。

 





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