結婚したのか? 俺以外のやつは…… 作:東山源次
原作:今夜アナタと眠りたい
タグ:R-15 ボーイズラブ オリ主 アンチ・ヘイト クロスオーバー 夏の夜の淫夢(語録) 性格改変 ガバガバ原作知識 原作崩壊 ミーム汚染 インターネット老人会
ようやく自身の行き遅れに気づいたアナタ。
独り身なのは、俺だけじゃないと思ってた……。
今夜は、現実を見たくない。
ケータイ恋ゲーム「今夜だけで彼女が出来るわけない」
「今夜」で検索。
原作ネット知識だけで書いてるけど愛さえあれば問題ないよねっ!
これも全てヒロインキープできないキーパーが悪いんだよ!
30歳というのは東山源次にとって節目と言えた。
サッカー選手というのは──いや、スポーツ選手全体に言えることだが、寿命の短い職業だ。
どれだけ身体を鍛えようと、技術を磨こうと、歳の寄る波には勝てず、身体能力は衰えてゆく。
練習中、彼はゴールキーパーという立ち位置であるため、キャッチ練習をしていた。
プロの放つシュートは重い。それは当然のことだ。だが源次もプロである。
軽々と受け止めた。
本当に?
ある時、受け止めたボールがその手を伝い、骨に響くような感覚を覚えた。
ある時、鋭いカーブシュートに反応が遅れた。
「きっと気の所為だろう」
そう思いたかった。
しかし。
今年も、将来有望な若い選手達がチームに入ってきた。
幼少期より練習を重ね、プロの世界でより洗練された技術がある。
だから今は、若い彼らよりも動ける。
だが、彼らの動きを見て、その端々で、
「果たして今の動きを俺は出来たか?」
と、そう考えてしまうのだ。
ネット上では東山源治はまだまだ現役だと、それなりに支持されている。長いキャリアと、その俺様的な性格に顔面偏差値の高さも相まって、女性ファンにも覚えがいい。
でもそれは結果を残しているからだ。
性格で売れようと顔で売れようと、最悪サッカーには関係ない。実力があり、チームワークを発揮出来、結果を残せるなら他はどうだっていいのだ。
そして今はまだいいが、そろそろいい歳だろうと、そう囁かれていることを源次は理解していた。
いくら彼がワガママだったとしても。プライドが高くとも一端のスポーツマン。
現実と向き合い、それでもなお、まだ現役だと奮起する精神を、彼は持っていた。
────────
休日。
源次は見てないうちに溜まった郵便をひとつひとつ確認していた。
保険やらセールスやら、あまり重要そうなものは届いていなかった。
それらをずらして確認していると、ひとつのハガキが目に入る。
それは結婚式の招待状だった。
「○○……」
差出人は高校時代のクラスメイト。
特別仲がよかった訳でもないが、遊びに誘われれば一緒に行く程度の仲。
薄いつながりの友達、という男からだった。
「あいつが結婚……か」
源次は高校時代の○○の姿を思い起こす。
たしかあの時は付き合ってる彼女がいたはずだが、ハガキに書かれた名前を見るに別人だろう。結構上手くいっているように思えたが、続かなかったらしい。
少しハガキを眺めたあと、ふと、前に貰った別のクラスメイトの結婚式の招待状のことを思い出した。
高校のクラスメイトは30人。
クラス替えの無い学校だったことから、3年間一緒のクラスメイトだった。
そんな彼らから届いた招待状の数々。
「あいつも送ってきた。あいつも、あいつも……」
招待状は送り返すから手元に残っている訳では無い。
だが元来の記憶力ゆえか、誰々が結婚していたと思い出すことが出来た。
何か、嫌な予感がする。
寝室のクローゼットから高校時代のアルバムを引っ張り出し、結婚式に行った記憶を、貰ったハガキをできる限り思い出す。
それをアルバムの写真名簿と照らし合わせていく。
ここで、幸か不幸か、なぜか彼は結婚式にはしっかり出席するという習性を持っていた。
それゆえに、記憶力も合わさりしっかりと覚えていたのだ。
「こいつも、結婚していた。こいつもそうだ」
こいつも、あいつも、そいつも。
照らし合わせること数分。
「…………」
──結果として。
クラスメイトは全員結婚していた。
いや、今離婚しているかもしれないが、少なくとも1度は結婚を経験している。
──俺以外は。
「結婚、したのか? 俺以外のやつは……」
今夜は、現実を直視したくない。
────────
逃げられない現実を突きつけられ、ふた月が経つ。
今日は○○の結婚パーティだった。
別にクラスメイトしかいない訳では無い。
知らない人間は多いし、他のクラスの人もいる。さすがに他クラスには結婚してない人もいるだろう。
だというのに、いざ行き遅れを自覚してみると、大人になったクラスメイト達が強調表示されているように見える。
ここで情報を付け足しておくと、彼は童貞である。
今の源次にとって、クラスメイトは結婚して家庭を築いているという、現実を突きつけてくる存在である。現実が押し寄せ、数歳は歳を取ったような気すらした。
賢者の仲間入りもそう遠くはない。
現実逃避に手に取ったシャンパンをあおり、視線を逸らすと、源次はひとりの女性を見つけた。
『You』。
高校時代、クラスメイトだった女性。
そして、付き合っていた元カノ。
なぜかほっとけない。そんな印象を源次は彼女に抱いていた。
視界に入れば見てしまうし、追ってしまう。ふと彼女のことを考えてしまうことがある。
それが恋なのか、興味関心なのか。それを知る術を当時の源次は持ち合わせていなかった。ただ何となく、付き合っていたのだ。
しかし、もし結婚するなら彼女だろう。
源次が、そう勝手に考えていたのも事実だ。
根拠として源次は、彼女の親友である小嶋 あおいが、
『Youは東山源次に一目惚れした』
という会話を彼女としていたのを耳にしたことがある。
その後に、彼女が恥ずかしがっている声も。
嫌っていなかった。
でも彼女は勉強熱心で、なりたいものに向かって頑張っていた。
そして源次はプロのサッカー選手になるために頑張っていた。
お互いにそうして、一緒にいる時間を削っていた。
だからだろう。自然に彼氏彼女の関係が消滅したのは。
源次に後悔はなかった。
少なくとも、あの時は。
彼女は源次の視線に気がつくと、パタパタと寄ってくる。
「久しぶり、だね」
ほんとうに、久しぶりに近くで見た彼女の姿。
たしかに歳は取っていた。
だが、それは決して悪い意味ではなく、歳を重ねたゆえの妖艶さとでも言うべきものだと、源次は感じた。
「……っ、ああ、そうだな」
思わず声が上擦る。
まるで俺が緊張しているようではないか。
源次は緊張してないような言い方だが、その通りである。
彼女は3ヶ月とはいえもう結婚し、それなりに経験を積んだ大人。見習いとはいえインテリアコーディネーターとして順調にキャリアを積む、キャリアウーマンだ。余裕が違う。
源次は調子を戻すため、すこし視線を下にずらした。
──指輪が見えた。
彼女の左手の薬指を見てしまった。
落ち着けるために落としたはずの視線によって、再び源次の脳内は暴れだす。
彼女も結婚していた。
それまで源次は知らなかった。
補足しておくと、彼女はクラスメイトではない。だから源次が彼女の結婚行事に参加したことは無い。また、彼氏彼女という関係だったので、彼女も源次を招待するのは少し気まずかったというのが理由である。
なぜだ?
源次の脳内に次々と疑問が溢れ出る。
彼女は、俺に惚れていたのではなかったか?
何故彼女は結婚しているんだ?
いや、なんで俺はこんな。
なんで、なんで、なんで、彼女は。
俺は、独り身なのに。
「東山くん、えっと──
「──結婚、したのか? 俺以外のやつと……」
──え?」
黙る彼に気を使い、彼女が声を掛けたその時、突然源次が口を開いた。
それまた本当に突然の発言だったゆえに、彼女は思わず困惑の声をあげた。
「お前と結婚するのは、俺だと思ってた」
さらに被せるように、源次が言葉を紡ぐ。
今なら言える。
俺は、彼女が好きだったんだと。
「今夜は、帰したくない」
シャンパンをテーブルに置き、彼女をギュッと抱き寄せた──。
───テレレレレ⤴───
──とはならないのが現実である。
「っ!! やめて!」
それまで和気あいあいと楽しげな笑い声の響いていたパーティ会場に、静寂が舞い降りる。
その引き金は、拒絶の音だった。
結婚、3ヶ月目。家事も仕事も頑張るアナタ。
幸せも絶頂です。
絶頂です。
絶頂です。
2回言いました。
夫は不倫もせず、自身の持つ上昇志向ゆえか、Youのインテリアコーディネーターになりたいという夢にも賛同してくれていた。
両親はたしかにいつ孫が見れるのかと圧力を掛けてくるものの、なんだかんだやりたい仕事に理解を示してくれていた。
会えば愚痴を言い合える、高校時代の親友たち。
彼女は今、人生の絶頂にいた。
東山源次という男に、たしかにYouは一目惚れしていた。
だが、所詮一目惚れである。
Youは一度愛すと決めれば愛す。別れればそれまで。たとえ付き合っていたとしても、過去の男で、それも10年も会っていないような男を思い続けるほどの夢想家ではない。そんな性格であった。
結局のところ、東山源次の一方的な想いであり、サッカー以外から目を背けていた男の憐れな顛末であった。
───テレレレレ⤴───
あのあと、東山源次は逃げるようにパーティ会場から飛び出し帰路についた。
好きだった女性に拒絶された事実が、源次の心を蝕んでいく。
何がダメだったのか。
あの時別れなければ今俺は。
もしあの時ああだったらと、過去に思いを馳せ、そして理性に否定される。
「今夜も、現実を見たくない……」
源次はスーツを脱ぐこともせず、家のベッドでうずくまった。
────────
さて、3ヶ月である。
奇しくも元カノ新婚な彼女と関連する日数が経過した今日。
源次はプロサッカー選手を引退した。
現実に目を焼かれて燃え尽きたとかそういうのではない。
いや、まあ現実を直視しすぎて少し頭がおかしくなったのはあるかもしれないが、そんなことはどうでもいい。
あの日から時を経て、
『源次は恋に目覚めた』。
意味がわからない?
全員同じである。
同チームであった日本代表選手達も困惑したものだ。
あのパーティからひと月経つ頃、源次は監督とチームメンバーのいる所で言った。
「俺は結婚するゾ〜」
と。
最初は選手監督その他諸々そろって、やっと相手を見つけたかと素直に祝福したわけであるが、続けて、
「じゃけん、選手辞めましょうね〜」
などと宣ったのである。
さすがに勝手すぎるだろと、彼らは騒いだ。
が、突然正気に戻った彼は、歳や後進の育成など、それまでのどこぞの先輩に汚染されていたとは考えられない、理路整然とした文句をつらつらと述べ、反論の余地を残さなかった。
結果源次は無職に成り下がったのである。
デカい枕のあるベッドから起き上がると、カーテンから射し込んだ陽の光を浴びる。
もはや何もする必要がないこの解放感に、源次は気持ち悪い笑みを浮かべた。
「あぁ〜、いいっすね〜」
スマホの画面を開くと、メッセージが入っていた。
名前は『山口 七海』。
結婚を前提に付き合っている彼女である。
好き者がいたものだな。やりますねぇ!
内容は、今日会いたいというもの。
毎日が日曜日、と送ると、喜ぶようなスタンプとか、デートしたいとか色々送られてきた。
朝から元気なものだと思う。
源次も絵文字を大量に付けた長文を送り返していたが、如何せん話が長い。彼女は源次と違って今日も仕事のはずである。
源次は埒が明かないと、電話していいか聴いた。
すると少し間が空いたあと、OK!とスタンプが来る。
電話を掛ける。中々掛からない。
5コールほどして繋がった。
「も、もしもし……」
最初に聴こえたのは気弱そうな挨拶だった。
「おい、俺からの電話は3コール以内に出ろ」
「は、はひ!」
なぞに嬉しそうな声で返事が帰ってくる。
ため息をつくと源次はおはようと言い、彼女も返してくる。
源次たちは数分ほど会話を楽しんだ。
「……デート、楽しみにしてる」
「うん!」
「……今夜は、帰したくない」
その日、彼はノンケになった。
なんでサ終したんやろなぁ。
今、アナタとこれ(ゲーム)やりたい。
なんやこのゲーム!ゴールデンタイムをフリーズさせてるやんけ!恥ずかしくないんか!?こんな不倫助長させて恥ずかしくないんか!?
親友が不倫しまくってるって設定好きすぎるんやけど、
君、今夜どう?
てか、LINEやってる?
あ、やってない。そう……。
深夜にこんなの書いて、恥ずかしくないの?
俺は恥ずかしくないよ。
なんなら予約投稿とかしちゃうから。
2時間くらいで書いたこの毒物晒しちゃえ!
01:44とか05:14とか08:10とか19:19とか色々考えた結果選ばれたのは綾鷹だったから7時にした。
……は?